エンディグノートの標準 α版 の提供について

2021 年3月26 日

内閣官房情報通信技術( IT )総合戦略室

更新履歴

https://cio.go.jp/onestop-sibousouzoku

更新日・更新内容

令和3年3月26日―α版公開

◯内閣官房は、個人の生前の情報を、死後、遺族に電子的に継承する仕組みとして、エンディングノートのデータ標準の作成に令和2年度着手。

【エンディングノートとは】

自分の終末期や死後について、その方針などを書き留めておくノート(三省堂「大辞林第三版」)。

・遺言書と異なり、形式・内容は自由だが、法的な拘束力はない。

・エンディングノートがあると、遺族は、死亡・相続手続を円滑に行うことが可能となる。

令和元年度末にエンディングノートのサービスを提供している事業者に対して実施した調査をもとに、1,700を超える項目から共通項目、協調項目及び独自項目に整理。

◯デジタルで記録するエンディングノートの拡大にあたり、業界におけるインターオペラビリティ※を高め、更なる市場の拡大や競争環境の確保を目的に、データの項目および形式に関する標準α版をCIOポータルへ掲載し提供するもの。※インターオペラビリティ:異なるサービスやプログラム同士が、共通の規則やルールを通じて、それぞれでのデータ加工などを要することなく、相互にデータのやり取りを行えるような状態を表す概念である。相互運用性。

生前にエンディングノートを作成するメリット(「死亡・相続」手続)

 被相続人が生前エンディングノートを作成することは、死亡及び相続に伴う手続に必要となる情報を集約した資料を残すという点で大きな意味を持つ。このことにより、死後の手続主体となる家族・親族等や行政機関・医療機関・民間企業等の負担を軽減するとともに、被相続人の意思を汲んだ手続を行うことができる。

エンディングノートのデータ標準α版活用イメージ

被相続人が生前にデータ標準に則ったエンディングノートに情報・データを入力することで、被相続人が亡くなった後に、家族・親族等が行政機関・医療機関等の死亡や相続の各種手続などを行う際に、エンディングノートの情報・データを円滑・効率的に活用できるようにすることを目指す。

エンディングノートのデータ標準α版の見方について

■ソート番号とデータ標準案。

No.:データ項目ごとにユニークになるように付与した番号。

標準優先度:標準項目としての優先度高(○)と中(△)を整理した。

データ項目種別:共通項目、協調項目、独自項目に分類した。

■データ形式標準

情報の共有や活用を円滑に行うための基盤であるIMI共通語彙基盤を参照して整理した。データ形式標準案を用いることで、サービスの相互運用性向上を図ることが可能。

https://imi.go.jp/goi/

■データ項目標準

 大分類とそれぞれの小分類に対して、項目分けをし、実際のエンディングノートで表示利用される項目を整理した。

4つのデータ利用シーンと遺言書との利用想定

 医療・介護関連、葬儀・埋葬関連、サービス関連、相続関連、それぞれのシーンで利用が想定される項目に対し、利用可能性大(○)と利用可能性中(△)を整理した。

今後の活用に関するQA

1 エンディングノートを今後サービス提供するには、必ずデータ標準α版を遵守しなければならないのでしょうか。

・・・市場の拡大や競争環境の確保を目的としてエンディングノートのデータ標準を提供するものであり、必ずしもデータの項目や形式の遵守を求めるものではありません。一方で、各サービス提供事業者がデータ標準に従ったデータを用いてサービス提供することで、相互運用性が高まり、複数のエンディングノート併用時などの利用者の利便性が向上し、利活用の促進が期待されます。令和3年

3月26日

2 データ標準α版はどのようにして整理されたのですか。

・・・16種類のエンディングノートを調査対象とし、書籍や冊子、アプリやデータ形式で提供されている項目を抽出しました。その上で、各項目の分類分けを行い、データ形式を定義しました。

そのデータをもとに共通項目、協調項目、独自項目となりえる項目をデータ標準α版として整理しています。令和3年3月26日

3 今後、データ標準が追加されることはありますか。

・・・あります。今後の調査、要望によってデータ標準の項目の変更や追加、形式の変更、及び優先度の変更は発生し得るものであり、必要に応じた追加・修正を行います。令和3年3月26日

4 国が地方公共団体向けに行っている様々な調査や取組みとのデータの整合

性は取れていますでしょうか。

・・・今回のα版は、調査対象としたエンディングノートで活用されているデータ項目に基づき整理しています。

IMI共通語彙基盤を参照するなど、行政サービスの相互運用性向上の観点からの国・地方公共団体の取り組みも一定程度考慮していますが、すべての取り組みと完全に一致しているものではありません。今後の本件に係る調査、要望を踏まえ、必要な範囲で他の調査・取り組みとの整合性確保を進めます。令和3年3月26日

5 個人が生前の情報を承継する仕組みとしては、エンディングノート以外にも遺言等がありますが、何故エンディングノートに着目したのでしょうか。

・・・エンディングノートは遺言と異なり法的効力はありませんが、自分で作成できる、書き直しが容易、相続財産以外のことや生前(医療・介護等)についても記載ができる等々の自由記載性があります。個人の終末期や死後について、その方針などを記載することで、遺族等が死亡・相続手続を円滑に行うことが可能となるツールとして着目しています。令和3年3月26日

50            独自   基本情報      その他 携帯の希望処理方法   製品個品型    記述       @string       製品個品型>記述>説明@string

73            独自   財産・持ち物  ペット 亡くなった際の処遇   ペット型      記述       @string       ペット型>記述>説明@string

418           独自   財産・持ち物  借入金 連帯保証人    サービス型    関与   @string       サービス型>関与>関与者>氏名>姓名@string

625           独自   使っているサービス   携帯・パソコン       画面ロックなどのパスワード     製品個品型    ID     @string       製品個品型>ID>識別値@string

1252          独自   医療・介護    終末医療      尊厳死宣言書  記述型 説明   @string       記述型>説明@string

1335          独自   医療・介護    後見契約      頼みたい人    サービス型    関与       @string       サービス型>関与>関与者>氏名>姓名@string

1516          独自   葬儀・埋葬    訃報連絡      知らせてほしくない人 人型   氏名       @string       人型>氏名>姓名@string

1693   △     協調   財産・持ち物  仮想通貨      取引所・ウォレット   サービス型    提供者     @string       サービス型>提供者>名称>表記@string

参考

・・・何に使うか、イメージが湧きにくかったのですが、「エンディングノート アプリ」で検索すると色々と出てくるので、そのサービスがデジタル庁の基準に従っていて、エクセルやCSVなどのようなデータ一覧で出力可能であれば、複数サービスを使っていたり他のサービスへの乗り換えが可能になり、利用者にとっても使いやすいものになるのかなと感じました。

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