「司法書士による福祉型信託の活用と成年後見制度融合の魅力―司法書士による民事信託支援業務の現状と課題―」

日本司法書士会連合会民事信託支援業務推進委員会 委員   後見制度対策部 部員

上の記事[1]について、考えてみたいと思います。気になった部分だけ抜粋します。

 読みながら、司法書士法が一回も出てこないのかな、と思っていたら、最後の方に出てきました。司法書士法第1条第1項の使命規定です。民事信託支援業務を推進するために、司法書士が意識すべきことに使命規定が挙げられています。

 福祉型信託と成年後見制度の決定的な差は、権利擁護(身上監護)機能の有無であること。

 平成31年に、民事信託業務モデル策定ワーキングチームから、民事信託支援業務推進委員会へと組織体を変更したこと。

 民事信託支援業務の現状を知るためには、銀行などの統計を用いることが有用である。三井住友信託銀行のデータによれば、司法書士が1位。

 銀行の統計は、有効だと思います。ただ、三井住友銀行のデータ(現在のところ、私もこのデータしか知りませんが)が全てに当てはまるかというと、分かりません。メガバンク1行のデータでは地方までカバー出来ないのかなと感じます。

 ここに関しては、私は公証センター(公証人役場)が統計に協力していただけたら良いのかなと感じます。自社株式の民事信託などは、民事信託専用の口座を作成しない場合があります。また、民事信託専用の口座は1つしか作成しないが、信託契約書は複数作成している場合があるからです。

 民事信託支援業務における課題について、間違いのない信託契約書の作成技術、とあるのですが、間違っても後で変更が不可能になるような信託契約書の作成技術が必要になると思います。間違いのない、と使うと初めて業務を行う人は出来ません。結果、共同受任、コンサルタントに流れると思います。

 誇大な宣伝広告、過大な報酬請求は行わない、とありますが、私なら、宣伝広告は司法書士会の公告に関する規則に倣う、報酬には根拠を示す、ぐらいの表現になると思います。

 今後の課題として、日司連における民事信託支援業務に関する情報共有ツールの設置、とあるのですが、どのようなものを想定しているのか、興味を持ちました。


[1] 月報司法書士2020.7 №581 P33~

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