ライフセトルメント型自己信託 終身生命保険の保険契約者が、実質的な譲受人(金融機関など)を受益者として、終身生命保険の契約者の地位を信託財産、設定者生存中の契約の保全と死亡時における保険金の受益者に対する分配を目的とする自己信託を設定する。  設定者が亡くなった際の新受託者には、生命保険の受取人に指定された相続人などが就任する。


(『民事信託の理論と実務』2016 日本加徐出版(株)P282~)

1、終身生命保険の保険契約者が、実質的な譲受人(金融機関など)を受益者として、終身生命保険の契約者の地位を信託財産、設定者生存中の契約の保全と死亡時における保険金の受益者に対する分配を目的とする自己信託を設定する。
 設定者が亡くなった際の新受託者には、生命保険の受取人に指定された相続人などが就任する。

2、金融機関などは、購入した受益権を担保にして設定者(保険契約者)にお金を貸す。生命保険会社の承諾を得ることなく生命保険契約を実質的に換価することができる。

3、設定者(保険契約者であり、被保険者である人)が亡くなり、新受託者(受取人)が生命保険会社より保険金を受け取り、受益者(金融機関など)に分配して残りがあれば、残余財産の帰属権利者が取得して信託の終了。


自己信託設定公正証書


(目的)
第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用する。
(1)設定者が存命中の契約の保全
(2)設定者の死亡時における保険金の受益者に対する分配

(信託財産)
第○条 本信託設定日における信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後に第3号から第4号によって生じた財産も信託財産とする。
(1) 別紙1記載の生命保険契約の保険契約者の地位(以下、「信託保険上の保険契約者の地位」という。)
(2) 金銭○○万円(以下、「信託金銭」という。)
(3) 受益者から追加信託を受けた財産
(4) その他の信託財産より生じる全ての利益

(信託設定者)
第〇条 自己信託を設定する者の住所及び氏名は、次の者とする。
 住所                                 
 氏名 A 生年月日           

(後任受託者)
第○条 
1、受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。
住所                     
氏名 生命保険の受取人B 生年月日
2、前受託者の任務終了事由が死亡の場合、後任受託者は保険者に通知する。 

(信託財産責任負担債務)
第○条 受託者は、別紙2記載の債務を信託財産責任負担債務として引き受ける。        

(信託財産の管理方法)
第○条 
1 受託者は、信託保険上の保険契約者の地位について、次の信託事務を行う。
(1)受託者個人の財産と分けて性質を変えずに管理する。
(2)保険契約上の書類の保管
2 受託者は、信託金銭について、次の信託事務を行う。
(1)信託に必要な表示または記録
(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理
(3)保険者に対する保険料の支払いがある場合は、その支払い

(計算期間)
第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

(公租公課の精算)
第○条 本信託の保険料などは、信託の設定日の前は設定者、設定日とその後は、信託財産から支払う。

(信託財産に関する報告)
第○条 受託者は、計算期間に行った計算を、通帳の提示などの方法により受益者へ報告する。

(受益者)
第〇条 本信託の受益者は、次の者とする。
本店                                
商号○○銀行
取扱店○○支店 
                   
(受益権)
第○条
1 次のものは、元本とする。
(1)生命保険契約の保険契約者の地位
(2)信託金銭
2 次のものは、収益とする。
(1)信託財産から発生した利益
3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。
4 受益者は、受益権を譲渡、質入れ、分割及び担保設定その他の処分をすることができる。

(委託者の地位)
第○条 委託者は、追加信託をする権利義務のみを受益者に移転し、本信託設定以後、その他の権利義務を持たない。

(信託の変更)
第○条 本信託の変更は、受託者と受益者の合意による。

(信託の期間)
第○条 本信託の期間は、設定日から終了日までとする。

(信託の終了)
第○条 本信託は、次のいずれかの場合に終了する。
 (1)Aが亡くなったとき
 (2)受託者と受益者が合意したとき

(清算受託者)
第○条 
1 本信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の次の事務を行う。
(1)現務の結了
(2)本信託が、自己信託設定者の死亡により終了した時は、受益債権に係る債務の弁済
(3)残余財産の給付

(残余財産の引渡し方法)
第○条 清算受託者が、残余財産の帰属権利者に、信託財産の全てをその債権関係とともに引き渡し、最終計算の承認を得たときに、清算手続は終了する。


(残余財産の帰属権利者)
第○条 本信託における残余財産の帰属権利者は次の者とする。
住所                     
氏名 生命保険の受取人B 生年月日

(契約に定めのない事項)
第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者が協議の上決定する。
                                   

別紙1

                   信託財産目録

第1 生命保険契約の保険契約者の地位

(1)契約年月日:〇〇年〇〇月〇〇日
(2)保険契約者A
(3)被保険者A
(4)保険者〇〇生命保険会社
(5)保険金受取人B
(6)保険の種類:終身生命保険
(7)保険契約証書番号:○○○○
(8)死亡保険金:○○○万円
      
第2 信託金銭 
金○○ 万円


以上


別紙2

信託財産責任負担債務

本店                                
商号○○銀行
取扱店○○支店
債務 金○○万円(平成○○年○月○日付ローン契約書)

以上