村松秀樹 (著, 編集), 富澤賢一郎 (著), 鈴木秀昭 (著), 三木原聡 『概説信託法』2008年版と2023年版比較、第四章から第10章まで。

村松秀樹 (著, 編集), 富澤賢一郎 (著), 鈴木秀昭 (著), 三木原聡 『概説信託法』、2023、金融財政事情研究会が出版されました。

旧版にあたる、村松秀樹,富澤賢一郎,鈴木秀昭,三木原聡著『概説信託法』2008年版との比較です。

誤りなどありましたら指摘願います。

第4章 受託者の変更関係

P189 1 受託者の任務の終了事由

注2【後見開始又は保佐開始の審判】の追加。

→成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律施行に伴う変更。

P203 2 相続人・成年後見人・補佐人又は破産管財人の義務

注13【成年後見制度適正化法による改正の影響】追加。

第5章 受益者・受益権等関係

P220 受益者指定権(信託法88条1項)について、記載の追加。

P233 3 信託と遺留分侵害請求

遺留分減殺請求から遺留分侵害請求に改められたことの記載を追加。

P234 (1)遺留分身体の対象の項、追加。

・民法1046条の贈与と実質的に同視することが出来る場合の考え方・例について記載。

(2)遺留分侵害額請求の相手方の項、追加。

侵害行為を受益権の付与などとみる場合・・・受益者など。

侵害行為を財産の移転とみる場合・・・受託者。

(3)財産の評価の項、追加。

受益権の価額を評価。

(4)侵害額請求の相手方が複数存在する場合における請求の順序

受益権・残余財産の付与の前後。

P244~ 1 受益権の譲渡 注4【旧信託法との関係】

契約上の地位一般については、譲渡当事者間の譲渡の合意に加えて、譲渡しようとする契約上の地位に係る契約の相手方の承諾が必要(民法539条の2。)。

注9【債権法整備法による改正前の信託法との異同】

受益権については、譲渡制限の定めを明文で制限する改正が行われていない理由を追加。

 受益権については同様に流通性を確保する具体的なニーズは必ずしも指摘されていない。信託行為の定めによって受益者を固定する必要性は、民法における債権譲渡の場合と比較して高いともいえる。

注13【異議をとどめない承諾についての抗弁切断効】

債権譲渡の受益権の譲渡との差異が亡くなったことの記載。

P249 3 受益権の相続による承継(対抗要件を含む)の項、追加。

信託法94条、95条の説明。

P256~ 2 受益債権の消滅時効

債権法改正による、主観的起算点からの消滅時効5年と客観的起算点からの消滅時効からの消滅時効10年が通常の信託における受益債権に適用されることの記載追加。

注4【消滅時効の具体的な当てはめ】追加。

民法166条に従い、確定期限が付されている場合など、ケース別の記載。

注6【債権法改正後における定期金債権の取扱い】追加

 定期金債権について民法168条1項が適用。定期給付債権について、民法166条1項、信託法102条2項が適用。

P260 (3)除斥期間

除斥期間が消滅時効とは異なるものであること、起算点は受益債権を行使することができる時、であることの記載追加。

P264~ 3受益権取得請求権の行使手続

注12【価格決定前の支払制度】追加。

会社法117条5項、信託法104条9項の説明。

P271~ 3 受益権者集会

注15【書面の要求】

信託法110条2項ただし書の記載追加。

P281~ 【54】信託管理人・信託監督人・受益者代理人

注9【不適格事由の削除】の追加。

→成年被後見人等の権利の制限に係る措置の適正化等を図るための関係法律の整備に関する法律施行に伴う変更。

P290~ 【55】委託者の権利義務

注3【委託者に権限を留保した理由】

 信託法182条2項が適用される者は、信託の終了後の地位であるため、性質を異にすることの記載追加。

P422~ 2 定型約款に関する規律と受益者との関係、の追加。

 委託者兼受益者と受託者とが信託契約と締結するという取引が並行的に多数行われる取引が並行的に多数行われるケースにおいては、定型約款に関する規律が適用され得る旨の記載。

P423~ 3 定型約款の変更と信託の変更、の追加。

 特別法である信託法の規定が優先的に適用され、一般法である民法の規定は、特別法である信託法の規定に矛盾しない範囲で補充的に適用される。

注1【具体例】の追加。

貸付信託、合同運用金銭信託、委託者非指図型投資信託等が該当。

注2【類推適用の要否】

 受益者による受益の意思表示とこれによる受益の意思表示について、類推適用の余地がある。

注3【業法上の特例】の追加。

信託業法29条の2について記載。

P430 (3)公益信託の特例

 主務官庁は、信託の本旨に反しない限り、適用される法律を新法とする旨の信託の変更を命じて、新法信託とすることができる(信託法整備法6条1項)、の追加。

注9【主務官庁による変更命令】の追加。

主務官庁のみが新法信託への移行を決定することが出来る、旨の記載。

PAGE TOP