デジタル化と司法書士

令和3年9月4日九州ブロック司法書士会協議会令和3年度会員研修会

政府の進めるIT戦略と司法書士業務に与える影響~ポストコロナの時代で加速するDXへの対応

「使命」「オンライン利用促進」「書面・対面・押印の見直し」「裁判IT」「ODR」「相談センターのIT化」など

日本司法書士会連合会 会長 小澤吉徳

はじめに

•令和は、司法書士法に「使命規定」が明記された記念すべき時代•すべての業務は国民の権利擁護と自由かつ公正な社会の実現のために法改正の理由近時の司法書士制度及び土地家屋調査士制度を取り巻く状況の変化を踏まえ、司法書士及び土地家屋調査士について、それぞれ、その専門職者としての使命を明らかにする規定を設けるとともに、懲戒権者を法務局又は地方法務局の長から法務大臣に改める等の懲戒手続に関する規定の見直しを行うほか、社員が一人の司法書士法人及び土地家屋調査士法人の設立を可能とする等の措置を講ずる必要がある。

取り巻く状況の大きな変化とは?

 近年の司法書士・土地家屋調査士を取り巻く状況の大きな変化として指摘されているのは、例えば、(1)簡易裁判所における訴訟代理や成年後見・財産管理業務への司法書士の関与が大幅に増加であり、(2)ADR手続における代理や登記所備付地図の作成等の分野において,土地家屋調査士の活躍の場が拡大していることであり、(3)空家問題・所有者不明土地問題への対応,自然災害における復興支援等に,それぞれ専門家として参画していること。

3つの課題

 上記の状況の変化、すなわち、業務範囲の拡大や活動範囲の広域化に伴い,司法書士・土地家屋調査士の制度について,

  • 専門家としての使命を明確にする必要(使命の明確化)、現状に即して,懲戒手続をより合理化する必要(懲戒手続の適正・合理化)、一人法人を認めることによる多様なニーズへの対応が必要(一人法人の可能化)、という3つの課題に対応する必要がある。

使命の明確化

 司法書士は、司法書士法の定めるところによりその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とすることを明らかにすること(第1条関係)とされ、この規律を司法書士法人に準用すること(第46条第1項関係)とされた。

使命規定の意義

不動産登記、商業登記、裁判所提出書類作成、簡裁訴訟代理、債務整理、成年後見、遺産承継、民事信託など、多様な業務の根底にあるもの?

全ての業務に通底するもの、自由かつ公正な社会とは?

 「自由で公正な社会とは,様々な考え方を持ち,多様な生き方を求め る人々が,お互いの存在を承認し,多様な考え方や生き方を尊重しながら共に協力して生きていくことのできる社会である。 法は 本来このような共生のための相互尊重のルールとして 国民の権利を守り また,国民の責務を明確にすることによって,各人の自律的な活動を 促進し,その生活をより豊かにするものであって,ただ単に国民を規制するだけのものではない。また,司法とは,すべての当事者を平等・対等の地位に置く公正な手続を通じて,法に基づく権利の救済を図り,ルール違反に対処することにより,法秩序の維持・形成を図るものである。」

法教育委員会の見解

司法書士という用語 行政改革・司法改革のようなレベルを凌駕する旗印

・中央省庁等改革基本法

・司法制度改革推進法

・法科大学院の教育と司法試験等との連携等に関する法律

・総合法律支援法

の4つの法律にしか使われていない。

(司法書士法改正記念誌 日本司法書士会連合会顧問 寺田逸郎氏の講演録から)

平成31年4月11日参議院法務委員会における大臣の答弁①

○国務大臣(山下貴司君) 全国青年司法書士協議会における人権擁護活動として、全国一斉生活保護一一〇番、あるいは全国一斉養育費相談会、全国一斉労働トラブル一一〇番、法律教室事業、あるいはその他の人権擁護活動、これはもう本当に関係者の皆様に対して深い敬意と謝意を表する次第でございますし、また、日本司法書士会連合会においても、もちろん市民の権利擁護推進室を設置して、経済的困窮者や高齢者の権利擁護などに関する様々な事業を行っておられるということでございます。

 こうした様々な人権擁護活動を行っているその背景には、司法書士の皆様が国民にとって身近な法律家であり、そうした方々がその専門性を生かしておられるということで、そうした人権擁護活動の一翼を担っていただくこと、これは非常に重要なことであると考えております。

平成31年4月11日参議院法務委員会における大臣の答弁②

○国務大臣(山下貴司君)改正法案の第一条は司法書士の使命を規律するものでありますが、主語が司法書士を主体としたということでございます。そして、国民の権利を擁護することをその使命として明確にしたものでございます。そして、司法書士が国民に身近な法律家として幅広く国民の権利を擁護することが期待されていることに照らせば、ここで言う権利の内容として当然憲法上の基本的人権も含まれると考えております。

平成31年4月11日参議院法務委員会における大臣の答弁③

○国務大臣(山下貴司君)もうまさにおっしゃるとおり、この法律の定めるところにより、主体性を持って「国民の権利を擁護し、もつて自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする。」ということで、その活動について期待しているところでございます。

令和元年5月31日衆議院法務委員会における大臣の答弁

○山下国務大臣 お答えします。

 改正法案では、司法書士の使命として、司法書士は、この法律の定めるところによりその業務とする法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とすると定めることとしております。

 このような改正を行った趣旨は、司法書士を専門家として位置づけた上で、司法書士が主体的に国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与するということをその使命として規定するものでありまして、司法書士の皆様の能動的な規範を定めるものでございます。

 新たにこのような使命規定を設けることによりまして、それぞれの司法書士の皆様が、より高い使命感のもとに、登記や裁判に関する司法書士の業務に加え、それ以外の例えば被災者支援や人権擁護活動も含めた各種活動等を通じて、国民の権利の擁護のためにその職責を果たしていくことが期待されているものでございます。

司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。

1 司法書士及び土地家屋調査士の実務能力の向上のために実施される各種の研修制度について、その一層の充実に向けて協力すること。

2 司法書士法人及び土地家屋調査士法人につき、その設立の諸手続が円滑に進められ、司法書士会及び土地家屋調査士会による指導が適切にされるよう努めること。

3 空き家や所有者不明土地問題等の諸課題の解決に当たっては、司法書士及び土地家屋調査士の有する専門的知見や財産管理、筆界確定等についてのこれまでの実績に鑑み、その積極的な活用を図ること。

司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案に対する附帯決議

4 司法書士及び土地家屋調査士の有する専門的知見を活用したADR手続により国民の権利擁護及び利便性の向上を図るため、引き続き、それらの手続の周知に努めること。

5 総合法律支援法に基づく特定援助対象者法律相談援助事業に関して、司法書士の更なる活用を進めるなど、関係団体と連携しつつ、国民の権利擁護及び利便性の向上に資するよう努めること。

6 IT環境の急速な進展の下で、各種登記制度やこれを支える司法書士制度及び土地家屋調査士制度に対する国民の信頼を損なうことのないよう、非司法書士行為及び非土地家屋調査士行為に対して引き続き厳正に対応すること。

7 土地家屋調査士の有する専門的知見やその保有する知識、情報等を広く活用することにより、法務局における登記所備付地図の整備を一層促進すること。

8 国民の権利擁護の観点から、司法書士でない者が司法書士の業務について周旋することを禁止する規定の整備について、本法施行後の状況も踏まえつつ、必要に応じ対応を検討すること。

9 司法書士の登録前の研修を義務化することなど、簡裁訴訟代理等関係業務を行うことができる司法書士の資質の向上のための施策について、本法施行後の状況も踏まえつつ、必要に応じ対応を検討すること。

今後の具体的な課題

権利擁護事業のさらなる推進

倫理の涵養

執務レベルの向上のための研修

改正司法書士法の施行にあたって~社会の期待に応え,その使命を果たす(会長声明)

• 使命規定は,司法書士が行う不動産登記,商業登記,裁判所提出書類作成,簡裁訴訟代理,債務整理,成年後見,遺産承継,民事信託など,多様な業務のすべてに通底するものであり,すなわち司法書士の行う業務のすべては国民の権利擁護に資するものでなければならない。

• 今,新型コロナウイルスの影響によって,国民の生活様式や社会経済のあり方が大きく変容を迫られ,失業者や経済的困窮者の増加,自死や倒産の増加も懸念されている。

• 連合会は,これまで以上に社会の期待に応えることのできる法律家団体を目指すため,全国の司法書士が使命を自覚しつつ職責を十全に果たし,倫理の涵養を図り,執務レベルを向上させるための研鑽を積むことができるような体制を強化することをここに宣言する。

今日のお話「ポストコロナの時代で加速するDXへの対応」

• 1 戸籍情報連携システム

• 2 法人設立関連手続について等

• 3 オンライン利用の促進

• 4 書面・押印・対面の見直し

• 5 裁判手続きのIT化により高まる本人支援のニーズに応える

• 6 ODR時代到来に備える専門家として

• 7 司法書士総合相談センターのIT化

政府の進めるIT戦略

経済財政運営と改革の基本方針2021

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2021/decision0618.html

• 日本の未来を拓く4つの原動力

• ~グリーン、デジタル、活力ある地方創り、少子化対策~

• 令和3年6月18日閣議決定

• 第1章 新型コロナウイルス感染症の克服とポストコロナの経済社会のビジョン

• 1.経済の現状と課題

• 2.未来に向けた変化と構造改革

• 3.ポストコロナの経済社会のビジョン

• 4.感染症の克服と経済の好循環に向けた取組

• (1)感染症に対し強靱で安心できる経済社会の構築

• (2)経済好循環の加速・拡大

• 5.防災・減災、国土強靱化、東日本大震災等からの復興

• (1)防災・減災、国土強靱化

• (2)東日本大震災等からの復興

• 第2章 次なる時代をリードする新たな成長の源泉

• ~4つの原動力と基盤づくり~

• 1.グリーン社会の実現

• (1)グリーン成長戦略による民間投資・イノベーションの喚起

• (2)脱炭素化に向けたエネルギー・資源政策

• (3)成長に資するカーボンプライシングの活用

• 2.官民挙げたデジタル化の加速

• (1)デジタル・ガバメントの確立

• (2)民間部門におけるDXの加速

• (3)デジタル人材の育成、デジタルデバイドの解消、サイバーセキュリ

ティ対策

• 3.日本全体を元気にする活力ある地方つくり~新たな地方創生の展開と分散型国づくり~

• (1)地方への新たな人の流れの促進

• (2)活力ある中堅・中小企業・小規模事業者の創出

• (3)賃上げを通じた経済の底上げ

• (4)観光・インバウンドの再生

• (5)輸出を始めとした農林水産業の成長産業化

• (6)スポーツ・文化芸術の振興

• (7)スマートシティを軸にした多核連携の加速

• (8)分散型国づくりと個性を活かした地域づくり

•• 4.少子化の克服、子供を産み育てやすい社会の実現

• (1)結婚・出産の希望を叶え子育てしやすい社会の実現

• (2)未来を担う子供の安心の確保のための環境づくり・児童虐待対策

• 5.4つの原動力を支える基盤づくり

• (1)デジタル時代の質の高い教育の実現、イノベーションの促進

• (2)女性の活躍

• (3)若者の活躍

• (4)セーフティネット強化、孤独・孤立対策等

• (5)多様な働き方の実現に向けた働き方改革の実践、リカレント教育の充実

• (6)経済安全保障の確保等

• (7)戦略的な経済連携の強化

• (8)成長力強化に向けた対日直接投資の推進、外国人材の受入れ・共生

• (9)外交・安全保障の強化

• (10)安全で安心な暮らしの実現

• 第3章 感染症で顕在化した課題等を克服する経済・財政一体改革

• 1.経済・財政一体改革の進捗・成果と感染症で顕在化した課題

• 2.社会保障改革

• (1)感染症を機に進める新たな仕組みの構築

• (2)団塊の世代の後期高齢者入りを見据えた基盤強化・全世代型社会保障改革

• 3.国と地方の新たな役割分担等

• 4.デジタル化等に対応する文教・科学技術の改革

• 5.生産性を高める社会資本整備の改革

• 6.経済社会の構造変化に対応した税制改革等

• 7.経済・財政一体改革の更なる推進のための枠組構築・EBPM推進

• 8.将来のあるべき経済社会に向けた構造改革・対外経済関係の在り方

• 第4章 当面の経済財政運営と令和4年度予算編成に向けた考え方

•• 1.当面の経済財政運営について

•• 2.令和4年度予算編成に向けた考え方

2.官民挙げたデジタル化の加速

• デジタル時代の官民インフラを今後5年で一気呵成に作り上げる。

• デジタル庁を核としたデジタル・ガバメントの確立、民間のDXを促す基盤整備を加速し、全ての国民にデジタル化の恩恵が行き渡る社会を構築する。

(1)デジタル・ガバメントの確立

• 「デジタル・ガバメント実行計画」に従い行政のデジタル化を強力に推進する。

• デジタル庁は各府省庁への勧告権等を活用し総合調整機能を果たす。

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/kettei/pdf/20191220/siryou.pdf

• 2022 年度末にほぼ全国民にマイナンバーカードが行き渡ることを目指すとの方針の下普及に取り組む。

• マイナンバーカードの健康保険証、運転免許証との一体化などの利活用拡大、スマホへの搭載等について、国民の利便性を高める取組を推進する。

• 給付事務等への活用を念頭に行政機関間の情報連携を推進する。

• 住民情報の連携について、マイナンバー制度の活用を図る。

• 法整備も視野に入れ、本年中に給付事務用やGビズID発行事務用等を含めた国の行政機関間の全ての商業登記情報連携を無償化するとともに、独立行政法人及び地方自治体との間の全ての連携についても本年度中の無償化を目標に作業を進める。

• これによりデジタルで手続を完結させ、紙の登記事項証明書の添付省略を促進する。会社法上の決算公告義務の履行を確保しつつ、経済産業省及び国立印刷局は、契約情報・会社決算情報等の官報掲載情報のGビズインフォとの情報連携を本年中に開始する。

• 記帳等の経理事務のデジタル化及び記帳水準の向上を図るなど民間部門の経理・行政事務のDXを推進する。

• デジタル庁は、ベース・レジストリの構築・管理・運営において知見のある国立印刷局等の公的機関の協力を求め、その早期構築に取り組む。

https://cio.go.jp/node/2764

• オンライン化されていない行政手続の大部分を、5年以内にできるものから速やかにオンライン化し、オンライン化済のものは利用率を大胆に引き上げる。

【2020年改定版】デジタル・ガバメント実行計画の概要

➢ デジタルの活用により、一人一人のニーズに合ったサービスを選ぶことができ、多様な幸せが実現できる社会 ~誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化~

➢ デジタル庁設置を見据えた「デジタル社会の実現に向けた改革の基本方針」を踏まえ、国・地方デジタル化指針を盛り込む等デジタル・ガバメントの取組を加速サービスデザイン・業務改革(BPR)の徹底

https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/bpr#:~:text=BPR%E3%81%AF%E3%80%81%E6%A5%AD%E5%8B%99%E3%81%AE%E6%9C%AC%E6%9D%A5,%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%EF%BC%89%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9%E3%81%A7%E3%81%99%E3%80%82

行政手続のデジタル化、ワンストップサービス推進等

✓ 書面・押印・対面の見直しに伴い、行政手続のオンライン化を推進

✓ 登記事項証明書(情報連携開始済)、戸籍(令和5年度以降)等について、

行政機関間の情報連携により、順次、各手続における添付書類の省略を実現

✓ 子育て、介護、引越し、死亡・相続、企業が行う従業員の社会保険・税及び法人設立に関する手続についてワンストップサービスを推進

✓ 法人デジタルプラットフォームの機能拡充による法人等の手続の利便性向上デジタル・ガバメント実現のための基盤の整備(上記指針以外)

✓ 政府全体で共通利用するシステム、基盤、機能等(デジタルインフラ)の整備

✓ クラウドサービスの利用の検討の徹底、セキュリティ評価制度(ISMAP)の推進

✓ 情報セキュリティ対策の徹底・個人情報の保護、業務継続性の確保

✓ 新たなデータ戦略に基づき、ベースレジストリ(法人、土地等に関する基本データ)の整備、プラットフォームとしての行政の構築、行政保有データのオープン化の強化等を推進

✓ デジタル庁の設置も見据え、全ての政府情報システムについて、予算要求前から執行までの各段階における一元的なプロジェクト管理を強化

https://cio.go.jp/guides

政府情報システムの効率化、高度化等のため、情報システム関係予算の一括計上の対象範囲を拡大(全システム関係予算のデジタル庁一括計上を検討)

https://cio.go.jp/node/1426

✓ 機動的・効率的・効果的なシステム整備のため、契約締結前に複数事業者と提案内容について技術的対話を可能とする新たな調達・契約方法の試行

✓ 政府情報システムの運用等経費、整備経費のうちシステム改修に係る経費を令和7年度までに3割削減を目指す(令和2年度比)

外部の高度専門人材活用の仕組み、公務員試験によるIT人材採用の仕組みを早期に導入一元的なプロジェクト管理の強化等

地方公共団体におけるデジタル・ガバメントの推進

デジタルデバイド対策・広報等の実施

✓ 身近なところで相談を受けるデジタル活用支援員の仕組みを本格的に実施

✓ SNS・動画等による分かりやすい広報・国民参加型イベントの実施

※本計画は、デジタル手続法に基づく情報システム整備計画として位置付けることとする。

✓ 自治体の業務システムの標準化・共通化を加速(国が財源面を含め支援)

✓ マイナポータルの活用等により地方公共団体の行政手続(条例・規則に基づく行政手続を含む)のオンライン化を推進

✓ 「自治体DX推進計画」に基づき自治体の取組を支援

https://www.soumu.go.jp/main_content/000726912.pdf

✓ クラウドサービスの利用、AI・RPA等による業務効率化を推進

✓ 「地域情報化アドバイザー」の活用等によるデジタル人材の確保・育成

国・地方デジタル化指針

✓ 利用者のニーズから出発する、エンドツーエンドで考える等のサービス設計12箇条に基づく、「すぐ使えて」、「簡単」で、「便利」な行政サービス

https://cio.go.jp/sites/default/files/uploads/documents/servicedesign_betten1.pdf

✓ 利用者にとって、行政のあらゆるサービスが最初から最後までデジタルで完結される行政サービスの100%デジタル化の実現

✓ 業務改革(BPR)を徹底し、利用者の違いや現場業務の詳細まで把握・分析

「マイナンバー制度及び国と地方のデジタル基盤抜本改善ワーキンググループ報告(工程表含む)」に基づき推進

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/dgov/kaizen_wg/dai4/gijisidai.html

✓ 国・地方の情報システムの共通基盤となる「(仮称)Gov-Cloud」の仕組みの整備

https://www.soumu.go.jp/main_content/000731217.pdf

✓ ワンス・オンリー実現のための社会保障・税・災害の3分野以外における情報連携やプッシュ通知の検討、情報連携に係るアーキテクチャの抜本的見直し

✓ 国・地方のネットワーク構造の抜本的見直し(高速・安価・大容量に)

✓ 自治体の業務システムの標準化・共通化・「(仮称)Gov-Cloud」活用

✓ 強力な司令塔となるデジタル庁設置、J-LISを国・地方が共同で管理する法人へ転換

✓ 公金受取口座を登録する仕組み、預貯金付番を円滑に進める仕組みの創設

✓ マイナンバーカード機能をスマートフォンに搭載、電子証明書の暗証番号の再設定等を郵便局においても可能に、未取得者への二次元コード付きカード交付申請書の送付、各種カードとの一体化(運転免許証、在留カード、各種の国家資格等)

✓ マイナポータルのUX・UI改善(全自治体接続等)、情報ハブ機能の強化

✓ 個人情報保護法制の見直し(法律等の一元化、民間事業者等の負担軽減)

✓ 戸籍における読み仮名の法制化(カードへのローマ字表記、システム処理の迅速化)

1 戸籍情報連携システム

戸籍謄抄本の添付省略

• 令和元年5月に改正された戸籍法により、新たに「戸籍情報連携システム」が構築された。

→マイナンバー制度に基づく情報連携、戸籍事務内連携が図られることとなった、

• 令和5年度中に施行予定

マイナンバー制度に基づく情報連携

• マイナンバー法(行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律)が改正され、戸籍情報が、マイナンバー制度に基づく情報連携の対象

• 各種の社会保険手続の申請等を行う際、行政機関側は、申請者が記入したマイナンバーを利用して必要な情報(親子関係や婚姻関係等)を確認できることとなった。

• →戸籍謄抄本の添付不要

地方公共団体システム機構

利用者クライアントソフトに係る技術仕様について

https://www.j-lis.go.jp/jpki/procedure/procedure1_2_3.html

総務省 マイナンバーカードには、住基アプリケーション(住基AP)が入っている、既に住民基本台帳ネットワークは整備させれているので、戸籍連携においてマイナンバーカードを利用する必要がない。個人情報取得に関しては最低限に留めるという趣旨。

https://www.soumu.go.jp/kojinbango_card/03.html#hikaku

情報連携の対象となる具体的な行政事務

• マイナンバー法の別表で定められる。

• 1児童扶養手当の支給事務における続柄、死亡の事実、婚姻歴の確認

• 2国民年金の第3号被保険者(被保険者が扶養する主婦など)の資格取得事務における婚姻歴の確認

• 3奨学金の返還免除事務における死亡事実の確認

• 4健康保険の被扶養者認定事務における続柄の確認などに活用される予定

行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律

別表第一(第九条関係)、別表第二(第十九条、第二十一条関係)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=425AC0000000027

戸籍事務内連携

戸籍情報システム標準仕様書  日本加除出版株式会社

https://www.moj.go.jp/content/001321623.pdf

戸籍手続オンラインシステム構築のための標準仕様書(R2.1 版)

令和2年3月法務省

https://www.moj.go.jp/content/001321624.pdf

• 各市区町村長が必要な範囲内で法務大臣の保存する戸籍又は除かれた戸籍の副本を利用して戸籍事務を行えるようになった。

• 各市区町村では、婚姻の届出や養子縁組など戸籍に関する各種届出の際、市区町村長による確認が必要な戸籍情報について「戸籍情報連携システム」で参照可能となった。

• →戸籍の届出に必要とされていた戸籍謄抄本の提出不要に

所有者の登記名義人の死亡情報等を不動産登記記録に反映させる仕組み

• 令和3年4月に不動産登記法改正

• 登記官が、他の公的機関から所有権の登記名義人の死亡情報や住所等の異動情報等を取得し、これらを職権的に不動産登記記録に反映させられる仕組みの創設

• 所有権の登記名義人が自然人の場合には住民基本台帳ネットワークシステムから、法人の場合は法人登記のシステムから、それぞれ必要な情報を取得することが想定

• 施行期日は、公布日(令和3年4月28日)から起算して5年を超えない範囲

2 法人設立関連手続について等

• 法人設立関連システム等について、費用対効果を考慮した上で、次回システム刷新時に合わせて英語でも対応を行うことを原則とすべきである。法人設立関連手続に関しては、以下の取組を行う

• ①2021年度中に、英語申請ガイドの作成、書式見本の作成等を行う。

• →更なる取組を推進

• ②オンライン申請手続については、2021年度中に設立登記申請時の手続で利用される登記情報システムなどに自動翻訳システムを付すことを検討し結論を得る。

• →左記結論を踏まえ必要な措置を講ずる

•なお、手続代行を担う士業等と連携し、登記申請後の労働基準監督署、ハローワーク及び年金事務所への設立届出の円滑な提出を可能とする。

•→更なる取組を推進

• 商業登記電子証明書について、法人の本人確認をデジタル完結させる手段として一般的に利用されるよう広報活動を行う。

ブリッジ認証局CP/CPS (PDF) 令和3年3月1日改定 行政情報システム関係課長連絡会議了承

https://www.gpki.go.jp/bca/cpcps/index.html

2021年度中に、利便性の向上策や無償化の可否を検討する。

• →更なる取組の検討・実施

• あわせて、クラウド化に向けた検討を行う。また、費用対効果も踏まえつつ、2025年度までの可能な限り早期に新規システムの運用開始を目指す。

• →費用対効果も踏まえつつ、2025年度までの可能な限り早期に新規システムの運用開始を目指す

• 2021年度中に設立後の法人の実質的支配者の把握に寄与する制度を導入する

引っ越し関係手続、死亡・相続関係手続

•内閣官房において、「引っ越し」や「死亡・相続」の際に必要となる届出等について、手続きのワンストップ化を検討

•法務省では、不動産登記の所有者の住所変更や、死亡の届出、相続に伴う不動産登記の所有者変更等の制度を所管する立場から、関係省庁と連携し検討

3 オンライン利用の促進

オンライン利用率を大胆に引き上げる取組

• 各府省は、令和2年度に旗艦的なものとして開始した以下の28事業について、規制改革推進会議が示す考え方も踏まえ、短い期間でPDCAを回してオンライン利用率を大胆に引き上げる取組を着実に推進する。

• ・ 商業・法人登記関連手続(法務省)

• ・ 不動産登記関連手続(法務省)

• ほか26事業

• c 法務省は、登記・供託オンライン申請システムについて、開発者等が使いやすい形でのAPI仕様の公開方法に係る改善に取り組むとともに、利用時間の24 時間対応に向け、ニーズや費用対効果を踏まえた検討を行う。

API概要

登記・供託オンライン申請システム

https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/developer.html

• また、申請ページ(法人設立ワンストップサービスを含む)への導線や手続案内等が、手続に精通していない申請者に分かりやすいものとなるよう、法務省・法務局のウェブサイトを見直す等周知方法を改善する。

•d 法務省は、これまでデジタル化の推進に多くの課題があったことを踏まえ、登記その他のデジタル社会の基盤となる制度を所管する省として、デジタル化を強力に推進する観点から、民間人材の登用を含め、デジタル化を推進する体制を構築する。

• g 各府省は、手続件数、手続の性質、手続の受け手となる機関等に応じた優先順位を踏まえつつ、オンライン利用が100%のものなどを除き、原則として年間10 万件以上の手続を含む事業の全てについて、28 事業(上記a)に準じてオンライン利用率を引き上げる目標を設定した取組を行う。

• h 各府省は、オンライン利用率の大胆な引上げを含むデジタル化の推進のため、デジタル技術又は民間におけるデジタル改革について知見のある者の登用を含め、規制改革推進に関する答申(令和3年6月1日)Ⅱ6.(2)アの「基本的考え方」に示した取組を確実に実施できる体制を整備する。

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/p_index.html

•各府省は、オンライン利用を促進する上で、API連携により民間企業等の参入を図ることは極めて重要であることを踏まえ、オンライン利用率を引き上げる目標を設定した取組に当たっては、手続の性質に応じて、開発者・利用者にとって利便性の高い形でAPIが構築・公開されているか点検し、必要な措置を講ずる。デジタル庁(IT室)は、民間が利用しやすい形でAPIが提供されるよう、APIの仕様の標準化など、各府省に対して必要な助言・支援等を行う。

行政手続の100%オンライン利用→司法書士・弁護士については義務化。

• d 法務省は、商業登記・不動産登記に係る手続について、オンライン利用率が中程度となっていることを踏まえ、まずは、上記No.5 の取組を通じてオンライン利用の向上を図る。

•併せて、司法書士等による手続代行が多いことを踏まえ、デジタル化を抜本的に進める上で司法書士等の果たすべき役割について検討を行う。

デジタル化に向けた基盤の整備等

• b 法務省は、デジタル庁(IT室)と連携し、法令において登記事項証明書の添付が求められる手続については、能動的に働きかけを行い、情報連携の促進に係る工程表を作成し、可及的速やかに添付書類の省略を実現する。

• また、法務省は、法整備も視野に入れ、給付事務用やGビズID発行事務用等を含めた国の行政機関間の全ての商業登記情報連携を無償化するとともに、独立行政法人及び地方公共団体との間の全ての連携についても無償化を進める。これによりデジタルで手続を完結させ、紙の登記事項証明書の添付省略を促進

する。

• b:法令において登記事項証明書の添付が求められる手続における情報連携の拡大について、令和3年中に工程表を策定し取組を開始。国の行政機関間の全ての商業登記情報連携の無償化について、令和3年中に措置。独立行政法人及び地方公共団体との間の全ての連携の無償化について、令和3年度中を目途に措置

4 書面・押印・対面の見直し

書面・押印・対面見直しの確実な推進

• a 令和3年3月末までに押印義務の見直しについて法令改正等が行われていない305種類の手続について、速やかに行政手続における押印の見直しを確実に実施する。

• b 各府省は、オンライン化する方針の手続について、可能な限り前倒しを図りつつ措置。なお、オンライン化の手法等については、今後の情報通信技術の発展、政府の方針等を踏まえ柔軟に改善する。

• c 各府省において性質上オンライン化が適当でないと考える432 種類の手続のうち、少なくとも年間の手続件数が1万件以上の手続については、最新のデジタル技術や補完的手段の活用等によるオンライン化を含む利用者負担の軽減策について、引き続き検討する。

デジタル整備法による戸籍法改正

• デジタル整備法により、押印の見直しのために改正された法務省所管の法律は、戸籍法など5つ

• 施行は、9月1日

• 現在、署名と押印を求めている婚姻届・離婚届等について、押印廃止。真正性確保のため署名のみ求める。

• 明治時代から戸籍の届出には押印するとされていいる。人生の節目である婚姻届等については、押印の存続を求める国民の声あり。

• →民事局長通達により、届出人の任意の押印を認め、標準様式にも押印できることを明記予定金融分野の行政手続における書面・押印・対面手続の見直し

• 金融庁は、金融機関等から受け付ける申請・届出等について、令和3年3月末までに整備したシステム及び制度面での対応を踏まえ、令和3年度の可能な限り早期に運用を開始する。また、押印については、府令・監督指針等の改正を行い、令和2年中に全て廃止する。

• (前段)令和3年度措置

• (後段)措置済み

民間における書面・押印・対面規制等の見直し

• a 内閣府及び法務省は、民法(明治29 年法律第89号)第486 条の改正により、令和3年9月から弁済に係る受取証書について電磁的記録の提供の請求が可能となることを踏まえ、施行後に小売店等の店頭において混乱を来さないよう、あらかじめQ&A等で法令解釈を明らかにし、広く周知を図る。

• b 法務省は、令和3年10月以降に開催される株主総会について、新型コロナウイルス感染症の影響により株主総会資料のウェブ開示によるみなし提供制度の対象を拡大する措置が引き続き必要となった場合には、当該措置を講ずる。

• c 経済産業省は、株主総会プロセスにおける企業と株主による対話の充実に向けて、ハイブリッド型バーチャル株主総会の実施の推進のため、実施ガイドなどの更なる充実を図る。

• d 国土交通省は、不動産の売買取引におけるオンラインによる重要事項の説明について、社会実験の結果を踏まえ、ガイドラインを改定し、テレビ会議等による非対面の説明が可能である旨を明らかにする。

• e 国土交通省は、設計受託契約・工事監理受託契約に係るITを活用した重要事項の説明について、暫定的に運用しているテレビ会議等による非対面の説明を本格的に運用するためのガイドラインを整備する。

書面の見直し(民法・受取証書の電子化)

電子的な受取証書(新設された民法第486条第2項関係)についてのQ&A

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00269.html

• インターネットを用いた電子商取引が増加。

弁済者側には受取証書(領収書)に代えて電磁的記録の提供を受けたいというニーズあり。弁済受領者側にも受取証書の交付が過度な負担となっている場面あり。

• 民法486条2項を新設。弁済者は受取証書の交付に代えて、その内容を記録した電データの提供を請求できることとした。

• ただし、電子データの提供に直ちに対応することが困難な小規模事業者などに配慮し、弁済受領者にとって電子データの提供が不相当な負担となる場合には、弁済者は請求できないこととした。

書面の見直し(借地借家法等)

• 電子契約システム等を利用した遠隔地での契約を容易にするため、借地借家法を改正

• 一般定期借地権の設定(法定更新等を排除する特約)や定期建物賃貸借契約について、書面に代えて電磁的記録によって行うことを可能とした。定期建物賃貸借の事前説明事項について、電磁的記録による提供も可能。

定期建物賃貸借契約自体の電子化を検討

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/hotline/h_index.html

• 被災地短期借地権設定契約(大規模な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法の改正)、書面よってしなければならないとされている催告等の手続(建物の区分所有等に関する律の改正)について、相手方の承諾を得た場合には、電磁的記録によることを可能。

5 裁判手続きのIT化により高まる本人支援のニーズに応える

• 裁判のIT化は誰のため?

• 現状と今後のスケジュールについて

• 司法書士会の急務は裁判事務の実績づくり!!

• 平成30年3月30日 裁判手続等のIT化検討会による取りまとめ

• 令和元年12月 民事裁判手続等IT化研究会による報告書世界銀行の“DoingBusiness”の低評価

• 世界銀行の“Doing Business”(注:世界銀行が毎年発表する、世界190か国を対象とし、事業活動規制に係る10分野を選定し、順位付けしたもの)2017年版では、「裁判手続の自動化(IT化)」に関する項目について、我が国に厳しい評価が示されている。

• 我が国のビジネス環境や国際競争力の観点から見た場合、利用者目線に立った裁判手続のIT化を更に進める必要があるのではないかとの声が高まった。

当会のスタンス

• 「裁判記録のペーパレス化・データベース化」「多数当事者を想定する事件における省力化」「遠隔地の当事者間の裁判におけるコスト軽減」「裁判官や裁判所職員、法律家やその事務員の働き方改革にもつながる」「利用者の利便性の向上と民事訴訟の効率的な進行」「真に望ましい迅速かつ効率的な民事訴訟を実現すること」などといったメリットにはすべて基本的に賛成するものである。

• その上で、「利用者目線での推進」「国民に利用しやすく、わかりやすい民事訴訟手続という、現行の民事訴訟法の基本に合った理念の実現」という趣旨こそが、すべてのメリットに最優先されるべき重要な視点である。

実現までの工程表

• 令和元年度 • 民事裁判手続等IT化研究会の報告書取りまとめ

• フェーズ1(ウェブ会議等を用いた争点整理)の特定庁での実施

• 法制審議会への諮問 • 令和2年度 • 専門部会における調査審議 • フェーズ1の拡大(令和2年度以降、順次全国へ)

• 令和3年

• 専門部会における調査審議において中間試案

• パブリックコメント

• 要綱案の取りまとめに向けた議論

• フェーズ3の先行実施(準備書面等のオンライン提出)

• 令和4年

• 専門部会における要綱案決定

• 法制審議会答申、改正法案の国会提出

• フェーズ2の一部実施(ウェブ会議等を用いた双方不出頭の争点整理)

令和5年以降

• フェーズ2の完全実施(口頭弁論のウェブ化)

• フェーズ3の完全実施(訴状を含めたオンライン申立て、記録の電 子化の実現)

日本司法書士会連合会の取り組み

• 平成30年1月3日から5日 韓国視察

• 平成30年2月22日 検討会への意見書提出(HP参照)

• 山本和彦座長、杉本純子先生、湯淺墾道先生らとの意見交換

• 平成30年4月9日 検討会取りまとめに対する会長談話(HP参照)

• 平成30年7月24日から開催された「民事裁判手続等IT化研究会」にオブザーバー参加

・令和元年8月19日より8月14日までアメリカ視察(報告書は会報THINK118号に掲載)

・令和元年9月17日 民事裁判手続のIT化における本人訴訟の支援に関する声明(HP参照)

・令和2年2月8日 法務士を招いて韓国の新しい電子訴訟についてレクチャーを受ける

諸外国の状況は?

• 欧米を中心に裁判手続等のIT化が既に進められてきており、アメリカ、シンガポール、韓国等では、IT化した裁判手続等の運用が広く普及・定着している。

• ドイツ等でも、近年、IT化の本格的取組が着実に進展している。

韓国の特徴

(法務士の権限について)民事訴訟等における電子文書利用等に関する規則

• 第4条(使用者登録)

• 1電子訴訟システムを利用しようとする者は電子訴訟システムに接続して、次の各号の会員類型別に電子訴訟ホームページで要求する情報を該当欄に入力した後、電子署名のための証明書を使って使用者登録を申請しなければならない。登録した使用者情報は証明書の内容と一致しなければならない。

• 1.個人会員 2.法人会員 3.弁護士会員

• 4.法務士会員 5.回生・破産事件の手続関係人会員 6.執行官等

• 2 第1項第2号から第6号までの使用者登録をした者(以下「登録使用者」という)は、利用権限の範囲を定めて所属使用者を指定でき、それにより指定された者は電子訴訟システムに所属使用者として登録することができる。

• 第11条(電子文書の作成・提出)

• 1 登録使用者は電子訴訟ホームページで要求する事項を空欄補充方式で入力した後、残りの事項を該当欄に直接入力し、または電子文書を登載する方式で訴訟書類を作成・提出することができる。

• 2 省略

• 3 第4条第1項第4号の法務士会員は次の各号の中でいずれか一つの方法により電子文書を作成・提出することができる。ただし、 民事訴訟等の当事者、訴訟代理人または第3条第1号から第4号ま でに規定された者に該当する委任者が電子訴訟同意をしなかった場合には第24条第1項第3号により登録使用者を送達領収人として 申告する趣旨の書面および今後委任者が直接訴訟書類を提出し、ま たは送達を受ける時に電子訴訟同意をするものとの確約する趣旨の書面を添付しなければならない。

• 以下省略

シンガポールの特徴

(CJCによるサポート)

• The Community Justice Centre

という、公益団体が本人訴訟等の支援も行っている。

• Automated Court Documents

Assembly(ACDA)というシステムにより、本人が入力すると申請書が作成されるシステム

アメリカの特徴

•セルフサポートセンターによる本人訴訟支援(サンフランシスコ)

• LIMITED SCOPE

REPRESENTATION (LSR)という弁護士代理のばら売り制度など(サンフランシスコ)裁判手続等のIT化検討会による取りまとめ(平成30年3月30日)

• IT化に向けた課題として

• (1)本人訴訟について

• (2)情報セキュリティ対策

「本人訴訟について」

• 裁判手続等の全面IT化の実現に当たっては、代理人として弁護士等が選任されていない本人訴訟について、当事者の裁判を受ける権利にも十分配慮しつつ、当事者の置かれた立場や訴訟の各進行段階等に応じ、裁判所による適切なウェブ上の利用システム・環境の構築や、適切な担い手による充実したIT面のサポート(ITリテラシー支援策)が必要である。

• 資力がない当事者への法的側面でのサポートは法テラス等で行われているが、それとは区別されるIT面のサポート策として、その実施主体や内容等について、様々な方策やアプローチが考えられるところであり、今後、総合的な対策を、非弁活動の抑止等の観点にも留意しつつ、検討していく必要がある。

「本人訴訟について」(2)

• この点は、当事者間で利害の対立することが多い裁判事件の一方当事者に対する支援であることからすると、まずは、裁判上の代理人として関与する弁護士、司法書士等の法律専門士業者が、代理権の範囲の中で、所属団体の対応枠組みを使うなどして、法的側面とともにIT面の支援をも行っていくことが考えられる。

• もっとも、充実したサポート体制の実現のためには、これに限る必要はなく、特に、経済的事情で司法アクセスが容易でない当事者への支援の在り方は、既存の各種相談機関や法テラス等の支援窓口の関与・活用も含め、しっかりと検討を進める必要がある。この支援スキームの一案として、裁判所外で、紙媒体の書面の電子化を含めたサポートを行うための支援センターを設けてはどうかという意見も述べられたところであり、引き続き、望ましいサポート策の在り方の検討と対応が求められよう

民事裁判手続等IT化研究会による報告書

• 民事訴訟手続を全面的にIT化した場合における課題の整理や規律の在り方の検討等を行うことを目的として設置され,平成30年7月から令和元年12月までの間,合計15回にわたり,山本和彦一橋大学大学院法学研究科教授を座長として,研究者や,弁護士,司法書士,関係省庁等の関係者をメンバーとして,開催されたものである。

• IT機器を有していない又はITに習熟していない者に対するサポートの在り方については,現在,内閣官房に設置された「民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議」において,書面の電子化については,裁判所や法テラス等の公的機関はもとより,弁護士会や弁護士,司法書士会や司法書士をはじめとする士業者団体・士業者等,受皿 になり得る者において幅広く担当される必要があるとの有識者の意見を踏まえた検討が進められている 。そして,このようなサポート体制について,日本弁護士連合会からは「民事裁判手続のIT化における本人サポートに関する基本方針」が,日本司法書士会連合会からは「民事裁判手続のIT化における本人訴訟の支援に関する声明」が,それぞれ示されているところである。

民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議

• 「民事司法制度改革の推進について」(令和2年3月10日)

• 個々の弁護士や司法書士によるサポートとしては、書面の電子化等のITリテラシー支援サービスを提供するとともに、本人の依頼に応じて、民事訴訟の追行に必要な法的助言の提供を行う(司法書士の場合には、代理業務が可能な範囲で法的助言の提供を行う)こと等が考えられる。また、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会及び各地の弁護士会や司法書士会におけるサポートとしては、窓口に書面の電子化のための機器を設置すること等が考えられる。こうした方策を前提に、さらに具体的なサポートの内容については、個々の弁護士や司法書士、日本弁護士連合会、日本司法書士会連合会及び各地の弁護士会や司法書士会において検討することが期待される。

令和2年度革新的事業活動に関する実行計画

• その過程において、弁護士・司法書士等の士業者に限りオンライン提出の義務化を検討する

• 代理人が選任されていない本人訴訟に関して、日本司法支援センターによる書面の電子化等のIT支援や法的助言も含めた支援の内容を2020年度から検討する。日本弁護士連合会や日本司法書士会連合会等が行う取組の検討も期待する

• 法制審議会における民事訴訟手続のIT化の検討も踏まえつつ、2020年度中に家事事件手続及び民事保全、執行、倒産等の民事非訟事件手続のIT化のスケジュールを検討する

法制審議会の基本的な視点

• 我が国においては,平成16年の民事訴訟法の改正によってオンラインでの裁判所への申立て等を可能とする規定が整備され,平成18年には支払督促手続 について オンラインでの申立てが可能となった 。しかし ,民事訴訟手続一般については,最高裁規則等が整備されていないため,いまだオンラインでの訴え提起等は認められていない。また,ITを利用した本格的な取組が急速に進展している諸外国の状況を踏まえると,我が国においても民事訴訟手続のIT化を更に進めることが,重要な課題であるといえる。

• そのため,政府において,近年における情報通信技術の進展等の社会経済情勢の変化への対応を図るとともに時代に即して民事訴訟制度をより一層 適正かつ迅速なものとし国民に利用しやすくするという観点から訴状等のオンライン提出訴訟記録の電子化情報通信技術を活用した口頭弁論期日の実現など民事訴訟制度の見直しについて検討し,令和4年中の民事訴訟法改正を視野に入れて取り組むこととしている。

「成長戦略フォローアップ工程表」• 令和3年6月18日に閣議決定

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/portal/follow_up/index.html

• 民事司法制度改革推進に関する関係府省庁連絡会議の取りまとめに基づき、ITに関する状況を踏まえ、国民の司法アクセスの確保に配慮しつつ、訴状等の書面をオンライン提出に一本化する全面オンライン化を司法府の取組を含め段階的に実現

• その過程において、弁護士・司法書士等の士業者に限りオンライン提出の義務化を検討

• 本人訴訟に関して、日本司法支援センターによる書面の電子化等のIT支援や法的助言も含めた支援の内容を引き続き検討する。日本弁護士連合会や日本司法書士会連合会等が行う取組の検討も期待 →IT化の範囲や導入されるシステム等の具体的内容等を踏まえて検討

司法書士の役割

簡易裁判所における訴訟代理人としての対応

地方裁判所における本人訴訟のサポート

簡易裁判所における本人訴訟のサポート

ITサポートと手続きのサポート

司法書士・司法書士会のすべきこと裁判業務についての実績づくりが急務→実績のない資格者には権限も与えられることはない

• 今後の法制審議会における議論にも注目していただき、前向きで建設的な意見を述べていくこと(パブコメ対応)

• これまでの本人訴訟支援の実績で得た知見を、ITサポートも含めて、国民に提供していくことが求められている

• 司法書士総合相談センターにおけるサポート体制づくりも急務

6 ODR時代到来に備える専門家として

ODR(OnlineDispute Resolution)とは?

ODR は多義的な概念ではあるが、一般的には、IT・AI 等の先端技術を用いたオンラインでの紛争解決手続を指すものと理解されている。

ODR 活性化に向けた取りまとめ

• 令和2年3月16日 ODR 活性化検討会

内閣府 政策会議

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/odrkasseika/index.html

• 政府の「成長戦略フォローアップ」(令和元年6月21日閣議決定)において、「裁判手続等の IT 化の推進」に係る施策の一つとして、「紛争の多様化に対応した我が国のビジネス環境整備として、オンラインでの紛争解決(ODR)など、IT・AI を活用した裁判外紛争解決手続などの民事紛争解決の利用拡充・機能強化に関する検討を行い、基本方針について 2019 年度中に結論を得る。」とされた。

• これを受けて、令和元年9月、「ODR活性化検討会」(本検討会)が設置された

日本の司法アクセス環境の現状等

• 第一審民事訴訟通常事件の新受件数

• 地方裁判所 平成30年には約13万8000件

• 簡易裁判所 平成30年には約34万1000件

• 民事調停事件の新受件数 平成30年には約3万4000件

• 認証 ADR 制度の利用 平成30年度約1650件

• 弁護士会等における法律相談件数 平成30年度約62万件超え

• 国民生活センター及び消費生活センター等に寄せられる消費生活相談の件数 平成30年には約102万件

ODRに適する分野について

• ニーズや諸外国の取組を踏まえると、

• ①一般的には、低額で定型的な紛争が大量に生じることが想定される分野などについては、ODR による解決、早期の実用化が求められている。

• ②紛争の前提となる取引等がオンラインで行われる場合についても、オンラインでの紛争解決に馴染みやすい。

• これらの分野については、早急な試用・実装。

その他の法的紛争におけるODR活用

• 検討会でのヒアリング結果等を踏まえると、離婚・相続等の家庭問題に関する法的紛争、交通事故に関する紛争、家賃増減・敷金返還などの賃貸関連紛争、スポーツ関連紛争などについても、定型的なものも相当数見込まれることから、ODRによる解決のニーズがあるように思われる。

• また、金融取引紛争についても取引そのものがオンラインで行われるフィンテック分野を始めとして、ODR の活用が期待される分野といえよう。

• その他、検討会では、いわゆる災害 ADR や倒産紛争に関する ADR についても、ODR 活用が期待されるのではないかとの意見もあったところであり、更なる ODR の活用に向けて、ニーズやあい路の検討が進められることが期待されるところである。

ODR の実装に向けた課題とその支援策のあり方について

•1 ODRの実施に関し、これまでに必ずしも念頭に置かれていなかったコミュニケーションのオンライン化などについて弁護士法やADR法等といった関連する法令との関係を整理していく必要があろう。

•2 ODRの活用には初期投資 やランニングコストを含め一定のコストが生じることが不可避であり、この観点からの検討も必要と考えられる。諸外国の実情等やニーズを踏まえ、特定の分野で先行してODR のスキームやシステムを試行・実装し、利用者を拡大していくアプローチが相当と考えられることから、民間の取組を促す環境整備も含めて、政府による積極的な支援・サポートも検討されるべきものと考えられる。

•3 また、多様な分野の紛争を取り扱う150以上の認証ADR機関を含め、様々なADR機関が全国各地で活動していることからすると、これらのADR機関は ODR の早期の実装に向けた担い手となることが期待されるが、現状では、本検討会で紹介されたアンケート調査の結果にもあるとおり、様々なコスト負担感等により、十分にODRを活用することができていない。今後、そのあい路をも踏まえた検討が必要であろう。

• ODR推進検討会を設置(令和2年10月から1年程度)

https://www.moj.go.jp/shingi1/shingi04200001_00002.html

• 検討事項は、

• ⑴ ODRの推進に向けた裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律関連の規律(法,法務省令,ガイドライン等)の見直しについて

• ⑵ 民間紛争解決手続における和解合意への執行力の付与について

• ⑶ ODRにおける認証紛争解決事業者の守秘義務の在り方について

日本司法書士会連合会の取り組み

• チャットベース(完全非対面)のODRについての実証実験

• 認証ADR機関におけるウェブ調停の促進

司法書士ODRチャット相談・チャット調停(無料)― チャット相談toチャット調停の試み

【phase1】 相談 【phase2】 調停(ODR)

司法書士

相談者/申立人(賃借人)

相手方(賃貸人)

【留意点】

賃貸借契約における敷金返還請求等の原状回復事件

● LINE上で、チャットベースで相談対応(受付は24時間対応可能とする)

● 担当する司法書士は、ODRの手続実施者とは別の司法書士

● システム(teuchi(テウチ)*ミドルマン社)を利用し、チャットベースで調停遂行(日程調整不要・出頭不要・非対面)

https://www.teuchi.online/

● 一定期間(例:14営業日~30営業日)で調停人から調停案提示

● 資料は画像添付により提供

● 合意に至った場合、合意書にクラウドサインを行う

https://www.cloudsign.jp/

● 手続き実施者は相談対応司法書士とは別司法書士

【phase3】 訴訟等

●日司連のLINE公式IDを使用して相談対応

https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/

●日司連のLINE公式IDを、「友だち」追加したうえで、相談

●調停申し込みがあった旨連絡(メールなど)

●テンプレートに必要事項を入力し、調停の申立て*「相談」からのシームレス化の工夫

●調停実施

●調停申し込みがあった旨連絡

●事案に応じて、【phase2】・【phase3】を案内

●必要に応じて、訴訟、ADR等の手続きにつなぐためのフォローアップ

(主催)日本司法書士会連合会

≪手続きのながれ≫※

※ フロー図は、賃借人から相談を受けた場合。なお、賃貸人から相談を受ける場合も本制度の対象。

執行力付与について

(1) 執行力付与に関するさまざまな意見及び事例

a 執行力の付与となれば手続きは重厚になり、「それなら裁判所の手続きを選択する」ということにならないか。

b 当事者間の対話を促進し、信頼関係を醸成することで、自発的な履行を促すのがADRとして好ましいのでは。

c 執行力の付与を恐れて、ADRに応諾しない相手方が想起され、この場合貴重な話し合いをする機会を失うことにならないか。

f 調停の利用希望申込、あるいは、法14条に基づく説明段階で、手続きには、執行力がない旨を説明したところ、当事者が手続きの利用を選択しなかったケースがあった。

e 合意成立後に、即決和解、公正証書(執行受諾文言付)の作成を行うことになったケースがあった。

d 執行力を付与することにより、裁判手続における事務的・時間的・経済的負担も軽減できる可能性が拡大する(例えば、不動産の相続における遺産分割調停事案において、民間ADR機関で合意した場合、当該合意書だけでは相続登記ができない)

● 認証紛争解決機関である各地の単位会、当連合会の関連WT内において出された主な意見や報告をまとめると、以下のとおり、肯定的・否定的いずれもみられる。

(2) 執行力に関する考え方(上記(1)をふまえて)

【考え方1】 特定の事件を対象として、執行力の付与をすべきではないか。

● 一定の事件類型(登記関連等)については、執行力付与の必要性が存在(d)。

● 執行力付与の有無を、手続き選択の判断要素にするケースの存在(f)

● 但し、すべての事件を対象とするのでは、応諾率の低下(c)、ADR独自の良さを活かせない(b)等の懸念も存在。

● 対象事件は、現状をふまえ※①当事者の意思(当事者の選択の機会付与)、②事件類型などにより、絞込みを行うことが考えられるのではないか。

● なお、上記絞込みに際しては、既存の様々な履行確保手段が、「執行力付与」の代替手段として消去法的に選択されている手段であるか否かについても留意する必要があるのではないか。

【考え方2】 現在各ADR機関において履行確保に向けて行われている対応や今後導入を検討している「執行力付与」以外の方法につき、これらを実行するための課題(法律上等)を抽出し、課題解決に必要な対応をすべきではないか。

● 例えば、ADR(ODR)手続き内で、合意内容に基づく履行が終了するのであれば、「執行力の付与」まで要しないと考えられる(例えば、金銭請求事件につき手続き内で支払いを完了させる)。この際、金銭支払いにつき、ODRにおいて、その手続き内で履行を行う場合の、法律上(例えば資金決済法)等の課題についても抽出すべきではないか。

※ 例えば、①合意成立時に支払うべき金銭を持参した事案、②建物明渡請求につき、合意成立後、明渡期日に調停人が現場に立ち会い、その後合意書への署名押印を行った事案、③遺産分割調停事案につき、合意内容に沿った具体的な遺産承継手続きが当事者には困難であったため、その後専門職に引き継いだ事案(手続上のアシスト)などがある。

• 我が国の離婚した父母のうち8割近くにも及ぶ養育費の不払い状態を解消することが,待ったなしの喫緊の課題であるという共通認識の下,まずは,養育費不払い問題の改善に資する取組として,できるこから一刻も早く着手すべきである• 法務省において,厚生労働省(厚労省),最高裁判所(最高裁),地方自治体等の公的機関や,法テラス,養育費相談支援センター等の関係機関,日本弁護士連合会(日弁連),弁護士会,ひとり親支援団体等の関係団体等と十分に連携を図って,各機関・団体等の自律性を尊重しつつ必要な協力を得て,スピード感ある取組を進めていくべきである。

2020年養育費相談会 代表相談事例

• 40代女性(同居親)

• 今年6月に調停離婚をした。面会交流なし、養育費なしの合意をしたが、将来の子どものことを考えるとやっぱり養育費を受け取りたい。今後、養育費をもらうためには、どのような手続きをすればよいか。

• 50代女性(同居親)

• 12年前に調停離婚が成立し、数年間は調停での定めに従い養育費をもらっていたが、数年前から全く支払われない状況になった。過去に裁判所へ履行命令申立をしたが、裁判所からの書面を受け取ってもらえず、手続きが進まない。強制執行をしなければならないか。

• 年齢不詳女性(同居親)

• 離婚時に養育費の取り決めをし、文書も作成したように思うが手元にない。養育費を1回支払ってもらったが、その後の支払いはない。自分で養育費の支払いについての調停ができるだろうか。

養育費の不払い解消に向けた当面の改善方策

(中間取りまとめ~運用上の対応を中心として~)

• 相談体制の充実のため,利便性の高いSNSサービスを入口とした非接触型の相談対応の実現や利用可能なサービス時間帯の延長が望まれるし,相談者のニーズによっては,司法書士による書類作成援助業務の在り方について今後検討する。

• 養育費を請求する裁判所の手続について司法書士による申立書等の書類作成援助の活用の在り方を検討してはどうかとの意見があった。

養育費不払い解消に向けた検討会議・取りまとめ

(~子ども達の成長と未来を守る新たな養育費制度に向けて~)令和2年12月24日 法務省養育費不払い解消に向けた検討会議

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00101.html

• 全国的に見ると法律家が地域的に偏在していることを踏まえつつ,養育費案件について事案に応じた選択肢を増やすという観点から,法テラスの地方事務所において,利用者のニーズに応え,適切な案件の振り分けの下で,弁護士の代理援助のみではなく,家事調停手続や民事執行手続の申立書作成などの書類作成援助や,書類作成事務についての相談業務について,司法書士の活用を検討すべきではないか,との意見があった。

• これに対し,案件の振り分けは法的判断を伴い,法テラス職員が行うのは困難である,請求額の妥当性や執行方法,離婚に伴う各種法律問題などにつき,法的助言や相手方との交渉・手続の代理等が必要となり書類作成援助で足りなくなることが多いが,法的助言等を司法書士が行えない以上,改めて弁護士に依頼することになって時間と費用の負担が更に発生するおそれがあるなどとの意見があった。

法務省委託調査「養育費の不払い解消に向けた自治体における法的支援及び紛争解決支援の在り方に関する調査研究」にご協力いただける自治体を募集いたします。(商事法務)

• この度、当会では法務省の委託調査「養育費の不払い解消に向けた自治体における法的支援及び紛争解決支援の在り方に関する調査研究」を受託しましした。本事業は、養育費の不払い解消に向け、モデル事業を実施することで、自治体のニーズを把握し、今後の法的支援及び紛争解決支援のあり方や問題点について調査・研究することを目的としております。

• そこで、モデルとして、本事業にご協力くださる自治体を募集します。

• ご検討いただける自治体は、詳細につき下記宛にお問い合わせください。• モデル事業担当TEL:03-5614-5633 *平日10時~17時におかけください。

7 司法書士総合相談センターのIT化

相談センターIT化の必要性

• 業務拡充を含む次なる司法書士法改正の立法事実の準備として

• 全国の司法書士無料相談のDB化

• 利用者の利便性向上に資するため

• スマホ時代のへの対応

• ウェブ相談への対応

• 司法書士会事務局の事務効率化のため

• 記録化、配転等

司法書士界を覆う閉塞感

不動産登記、商業登記事件の減少は本当か?

民間事業者による登記参入はどの程度進んでいるのか?

他士業による登記参入はどの程度進んでいるのか?

AIによって登記業務は代替されてしまうのか?

変革の時代は好機(チャンス)ではないのか?

不動産登記・商業登記の件数の推移

• 不動産登記(権利)について

• 平成9年から令和元年までの推移(白書参照)

• 平成9年が1297万3298件(最大値)

• 平成30年が800万4543件(最小値)令和元年は803万6297件

• 相続登記の増加傾向

• 商業登記について

• 平成4年から令和元年までの推移(白書参照)

会社登記は平成7年が213万3339件(最大値)平成25年が115万4979件(最小値)そこからは微増。令和元年は124万6751件

東洋経済新報社「誰が日本の労働力を支えるのか」より『職業別代替可能性』

• 行政書士 93.1% • 税理士 92.5% • 弁理士 92.1% • 土地家屋調査士 89.0% • 公認会計士 85.9% • 社会保険労務士 79.7% • 司法書士 78.0% • 裁判官 11.7% • 弁護士 1.4% • 中小企業診断士 0.2%

AIに負けないためには!

(3つのポイント)

「創造性」抽象的な概念を整理・創出するための知識

「ソーシャルインテリジェンス」社会的な情報(を収集する能力)、本当のことを話してくれない相手のことを理解したり、説得する力

「非定型」臨機応変な対応や状況判断が求められること

司法書士制度は発展していないのか?

• 成年後見制度がスタート(平成12年)

• 民事法律扶助に書類作成援助が認められる(平成12年)

• 簡裁代理権の付与(平成14年)とその後の改正

規則31条による附帯業務、民事信託支援業務

• 空き家、所有者不明土地問題における法的需要

• 民事裁判のIT化に伴う本人支援への期待

• などなど

デジタル時代の規制・制度について

(令和2年6月22日規制改革推進会議決定)

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/publication/p_index.html

• 5.規制・制度の類型化と具体的な見直しの基準

• (3)業規制の見直し

• ④ 特定の資格保有者による業務独占の見直し

• デジタル技術の発展により、ネットやリモート技術を活用した事業展開が容易になってきている。特定の資格保有者しか業務ができない規制・制度についても、業務の一部をデジタル技術によって支援・補完・代替することによって、柔軟かつ消費者利便に合致した新たなサービスの提供が可能となる。業務の一部をデジタル技術によって行うことを業務独占の範囲から除外するなど、業務独占を定める規制のあり方を見直すべきである。

おわりに

変革の時代は好機ととらえるべし!イノベーションを!

問われるのは、われわれの姿勢と実績

これからの司法書士制度を創るのは、私たち。

平成30年11月30日金融庁

「犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則の一部を改正する命令」の公表について

https://www.fsa.go.jp/news/30/sonota/20181130/20181130.html

犯罪による収益の移転防止に関する法律施行規則

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=420M60000f5a001

(顧客等の本人特定事項の確認方法)

第六条一

ホ 当該顧客等又はその代表者等から、特定事業者が提供するソフトウェアを使用して、本人確認用画像情報(当該顧客等又はその代表者等に当該ソフトウェアを使用して撮影をさせた当該顧客等の容貌及び写真付き本人確認書類の画像情報であって、当該写真付き本人確認書類に係る画像情報が、当該写真付き本人確認書類に記載されている氏名、住居及び生年月日、当該写真付き本人確認書類に貼り付けられた写真並びに当該写真付き本人確認書類の厚みその他の特徴を確認することができるものをいう。)の送信を受ける方法

ヘ 当該顧客等又はその代表者等から、特定事業者が提供するソフトウェアを使用して、本人確認用画像情報(当該顧客等又はその代表者等に当該ソフトウェアを使用して撮影をさせた当該顧客等の容貌の画像情報をいう。)の送信を受けるとともに、当該顧客等又はその代表者等から当該顧客等の写真付き本人確認書類氏名、住居、生年月日及び写真の情報が記録されている半導体集積回路(半導体集積回路の回路配置に関する法律(昭和六十年法律第四十三号)第二条第一項に規定する半導体集積回路をいう。以下同じ。)が組み込まれたものに限る。)に組み込まれた導体集積回路に記録された当該情報の送信を受ける方法

半導体集積回路・・・SDカードやUSBメモリなど。

ト(1) 他の特定事業者が令第七条第一項第一号イに掲げる取引又は同項第三号に定める取引を行う際に当該顧客等について氏名、住居及び生年月日の確認を行い、当該確認に係る確認記録を保存し、かつ、当該顧客等又はその代表者等から当該顧客等しか知り得ない事項その他の当該顧客等が当該確認記録に記録されている顧客等と同一であることを示す事項の申告を受けることにより当該顧客等が当該確認記録に記録されている顧客等と同一であることを確認していることを確認すること。

ト(2) 当該顧客等の預金又は貯金口座(当該預金又は貯金口座に係る令第七条第一項第一号イに掲げる取引を行う際に当該顧客等について氏名、住居及び生年月日の確認を行い、かつ、当該確認に係る確認記録を保存しているものに限る。)に金銭の振込みを行うとともに、当該顧客等又はその代表者等から当該振込みを特定するために必要な事項が記載された預貯金通帳の写し又はこれに準ずるものの送付を受けること。