那覇地方法務局通達 昭54・5・30戸第五六五号
○在ブラジル沖縄在籍者の滅失戸籍等の再製手続について
【昭和五十四年五月三十日第五六五号管内市町村長(平良、石垣支局管内を除く)宛那覇地方法務局長通達】
第二次大戦で滅失した戸籍、除籍(以下「滅失戸籍」という)については、昭和四十七年五月十五日付法務省民事甲第一七一一号大臣訓令及び同日付戸第一四号当職訓令(以下「再製訓令」という)によって、その再製を実施している。
ところで、海外在住者の滅失戸籍については、戸籍調整の申出がなされないか、又は申出事項に関する証明資料が乏しいために再製未了のままとなっているため、戸籍届書に基づく所要の処理がなされていないものが数多いことから、今般特にブラジル在住者の滅失戸籍再製については、再製訓令第二項の戸籍調整の申出を徴することが困難な場合は、在ブラジル日本公館保管の資料等に基づき、便宜左記により滅失戸籍の再製を図ることとされたので、了知の上遺憾のないよう取り計らわれたい。
すみれ
「遺憾のないよう取り計らうってなんだろ。」
記
一 再製訓令第二項の仮戸籍の調整は、在ブラジル日本公館保管に係る戸籍謄抄本の写(以下「旧謄本」という)、戸籍事項記録カードの写、身分関係届書類進達目録の写、滅 失前に受理された戸籍届出書の写等の再製資料によっても行うことができるものとする。
二 前項の資料は、関係人ごとに分類整理のうえ、外務省を経由して当局に送付されるので、送付を受ける都度当該資料を関係市町村へ回送する。
三 再製に当っては、可能な限り関係人から戸籍調整の申出を徴し、旧謄本発行後滅失までの間の身分に関する事項及び当該戸籍の滅失後にした戸籍の届出等にかかる事項を記載させるものとする。
四 仮戸籍の調整は、資料目録及び戸籍事項記録カードに記載された者について行えば足りる。但し、旧謄本に記載された他の同籍者につき、再製未了であることが確認出来る場合は、この限りではない。
五 旧謄本の記載と関連する戸籍記録のそごする事項については、関係市町村間で相互に連絡を図ったうえ、関係人の申出により戸籍法第二十四条第二項の訂正手続によって訂正するものとする。
六 再製を要する者の入るべき戸籍がすでに再製されている場合は、関係資料を添えて当該再製遺漏者につき、戸籍記載許可申請をするものとする。
七 旧謄本によって、法定の推定家督相続人でない者につき、誤って家督相続戸籍が再製されていることが判明した場合は、送付された再製資料に基づき、家督相続による仮戸籍を調整し、再製完了ののち、所要の戸籍訂正をするものとする。
なお、右記戸籍訂正については、身分関係に重大な影響を与える事件を除き、戸籍法第二四条第二項の訂正手続によるものとする。
八 再製及び記載を終えたときは、すみやかにその謄本一通を当局戸籍課へ提出するとともに、再製資料中旧謄本については、これを別に編製して除籍等の再製資料として保管するものとする。
九 その他、事案の具体的処理につき、疑義が生じたときは、個々の事案について当局へ照会するものとする。