所有権移転及び信託登記申請と、都市計画法に基づく開発許可制度に関する運用基準

沖縄県 都市計画法に基づく開発許可制度に関する運用基準

https://www.pref.okinawa.jp/site/doboku/shido/kaihatsu/unyoukijun.html

P200

申請者の血族四親等の範囲内の者から市街化区域と市街化調整区域との区分が定められた後、相続、贈与又は売買により取得した土地には、所有権移転及び信託の登記は含まれるか?

 文言通りなら含まれないと考えられますが、売買が認められていることからすると、受益者が前所有者である自益信託や、受益者が4親等内の血族の場合に、認められない理由を見つけにくい気がします。現在沖縄県に問合わせ中です。

20231205追記

建築課へ登記情報と解釈を送って、問い合わせた結果 ・現時点では、運用基準の文言通り、売買、贈与以外認められない。ただし、売買、贈与と自益信託および受益権の移転、他益信託の法的、経済的効果からすると、運用基準の改正に向けて、検討を行う。

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・認められない場合に、どうなるのか。

国土交通省 都市計画

https://www.mlit.go.jp/toshi/city_plan/toshi_city_plan_tk_000043.html

 開発又は建築行為が、自己用住宅に該当しなくなる。線引き前所有者(市街化区域と市街化調整区域との区分が定められる前から所有者であった者)と(みなされ)なくなる。

→市街化調整区域において、開発許可申請が出来なくなる?

国土交通省 開発許可申請について

https://www.mlit.go.jp/crd/city/plan/kaihatu_kyoka/kyoka_seido/

1.制度趣旨

 市街化区域及び市街化調整区域の 区域区分(いわゆる「線引き制度」)を担保し、良好かつ安全な市街地の形成と無秩序な市街化の防止を目的としています。

   2. 開発行為の定義

 開発行為とは、主として、(1) 建築物の建築、(2)第1種特定工作物(コンクリートプラント等)の建設、(3)第2種特定工作物(ゴルフコース、1ha以上の墓園等)の建設を目的とし た「土地の区画形質の変更」をいいます。

   3.許可権者

・都道府県知事、政令指定都市の 長、中核市の長、特例市の長(法第29条)

・地方自治法第252条の17の2の規定に基づく事務処理市町村の長

5.規制対象外の開発行為

・          図 書館、公民館等の公益上必要な建築物のうち周辺の土地利用上支障がないものの建築のためのもの。

・          土地区画整理事業等の施行として行うもの等

   6.開発許可 基準

1)技術基準(法第 33条)

道路・公園・給排水施設等の確保、防災上の措置等に関する基準です。

→地方公共団体の条例で、一定の強化又は緩和、最低敷地規模に関する制限の付加が可能です

2)       立地基準(法第 34条)‥市街化調整区域にのみ適用されます。

市街化を抑制すべき区域という市街化調整区域の性格から、許可できる開発行為の類型を限定しています。

例 

イ 周辺居住者の利用の用に供する公益上必要な施設又は日用品店舗等日常生活に必要な施設の用に供する目的で行う開発行為(第1号)

ロ 農林水産物の処理、貯蔵、加工のための施設の用に供する目的で行う開発行為(第4号)

ハ 地区計画等の内容に適合する開発 (第10号)

ニ 市街化区域に近隣接する一定の地域 のうち、条例(開発許可権者が統轄す地方公共団体が定める。以下同じ。)で指定する区域において、条例で定める周辺環境の保全上支障がある用途に該当しない建築物の建築等を目的とする開発行為(第11号)

ホ 開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがないと認められ、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認められる開発行為として、条例で区域、目的等を限り定めた もの(第12号)

へ 開発区域の周辺における市街化を促進するおそれがないと認められ、かつ、市街化区域内において行うことが困難又は著しく不適当と認められる開発行為で、あらかじめ開発審査会の議を経たもの (第14号)

   7.建築等の制 限

 市街化調整区域のうち、開発許可を受けた土地以外の土地においては、開発許可権者の許可を受けなければ一定の建築行為をしてはなりません。

(1)     技術基準(令第36条第1項第1号)

              排水施設の確保、防災上の措置に関する基準。

(2)     立地基準(令第36条第1項第3号)   

   市街化を抑制すべき区域という市街 化調整区域の性格から、5②と同様に許可できる施設の類型を限定。(5.②に準じる許可基準)

【日本不動産学会・資産評価政策学会】2023秋大会

【日本不動産学会・資産評価政策学会】2023秋大会

2023年11月18日、19日

https://www.jares.or.jp/events/autumn_meeting.html

長 友昭(拓殖大学教授)亀岡鉱平(大分大学准教授)松 優男(内外エンジニアリング・技術士)兼瀬哲治(熊本県棚田発電等推進協会代表理事)コーディネーター:奥田進一(拓殖大学教授)ワークショップ「公共財としての水資源」

土地改良法3条資格者、

農業用ため池の法的説明の必要性の高まり。

土地改良区に組合員制度と、所有者との対立を融和する関係が必要との指摘。

非かんがい期の水利権量が変更となった要因について。

棚田発電

熊本方式小水力発電

この地域では、棚田でも水田の水はなくならない。

「マンションに係る評価方法の改正について」中島 格志 (国税庁 課税部 資産評価企画官)

「マンション相続税評価の新ルール、不動産評価に求められる新たな視点」

マンションは一戸建てに比べて、相続税評価額と市場価額の乖離がみられる。

・・・現行の相続税評価額を前提とした上で、市場価格との乖離要因(説明変数)から乖離率を予測し、その乖離率を現行の相続税評価額に乗じて評価する方法の提案。国税庁から見直し案は出ている。

「エンターテインメント付商業施設の利用実態に関する研究」〇河島拓弥(東京都市大学) 宇都正哲(東京都市大学) 太田 明(東京都市大学)

 エンターテイメントの中身。目的を持ってきた人とふらっと入ってきた人を分けて満足度を調べるよりも、どのような施設に入った人の満足度が高かったのか調べる方が良いのでは、という指摘。

「賃貸用共同住宅の維持管理の良否認識が物件探索行動に与える影響」〇小松広明(明海大学)

メンテナンスを行う意味。空室期間に行うことで価値が上がるのではないか。

入居者は、先に築年数を見る。居住者は、維持管理が良いと感じると、転居意向が約25パーセントから30パーセント低下する。経済的残存耐用年数(あと何年、家賃を払って住んでもよいか。)が約3年長期化する。

 借主と貸主の、維持管理に関する認識の差異。入居者にとって、管理業者に対する信頼性の有無は大きい。

「民間賃貸住宅の大家によるCSV実現に向けた課題―外国人を受け入れる大家と管理会社の視点から―」〇岡野 傑(三重大学大学院) 土井 綾(岡野不動産合同会社)

 50戸以下の大家さんでもCSV(共通価値創造)が出来るのか、という問題意識。三重県が対象。大家さん51人。外国人受け入れ拒否51人中8人(15.7%)

 受入れ可の人17人について。自分の意思で事業を開始。相続ではなく中古物件を購入。などが多い。

 管理会社11人について。家賃債務保証会社を付けることが条件。審査で落ちることも。

 NPOなど外部団体との協力や、生活保護申請への同行が可能であれば、共通価値創造も可能ではないか。

コメンテーターより

 法的課題。無断帰国すると、国際公示送達により解決まで5年以上かかる。

「COVID-19 流行下でのJ-REITのボラティリティ特性に関する実証分析―EGARCH モデルによる TOPIX との比較―」〇 千葉美加(東洋大学大学院)

J-REITとTOPIXのボラティリティ(価格変動)を比較したところ、持続性と非対称性は類似している。分析期間2016年1月4日から2022年12月22日まで。

「税法上の固定資産評価と税務行政―日蘭の比較を通じて」○柴 由花(椙山女学園大学)

評価業務の、抜本的な見直しの必要性について。通達・評価基準から法へ。オランダの固定資産税の平均、0.1%。評価手法の一本化。取引事例比較法(居住用不動産)で計算し、公開。評価額、税額に対する不服申し立てが可能。

その他に気になった論文です。 

 「相続税法における医療法人の持ち分の評価の課題○石丸宏司(熊本学園大学)」柴 由花(椙山女学園大学)

「高齢者の住まいの選択の阻害要因―居住改善実施世帯と非実施世帯の比較より―」〇上山仁恵(名古屋学院大学) 高牟礼大典(住宅金融支援機構)

 

『信託フォーラム 2023年10月号』

『信託フォーラム 2023年10月号』vol.20.日本加除出版

 特集1 裁量信託─民事信託における受託者の裁量/特集2 空き地・空き家問題と信託/特集3 「新しい類型の信託」の今 

巻頭言 民事信託の一層の普及に向けて(日本弁護士連合会 会長●小林元治)

 2022年に日本弁護士連合会によって策定、公表された「民事信託業務に関するガイドライン」に拠り、適切な民事信託の利用を目指すこと。公益信託法の改正作業に対し注視していること。

対 談 比較法の視点から見る信託法研究と実際

 ( 東京大学大学院法学政治学研究科教授●溜箭将之× 中央大学研究開発機構教授●新井 誠)

溜箭将之「信託と遺留分の相克は解けないか : 英米法研究者の思考実験」2020-03-31、立教大学紀要論文

https://rikkyo.repo.nii.ac.jp/records/19415

KAKEN_溜箭将之

https://nrid.nii.ac.jp/ja/nrid/1000070323623/

 東京大学での信託法の授業について、実務家の授業は多いが学生はそれほどではない。フィデューシャリー・デューティーは信託だけではなく会社法などにもあることを説明すると、学生の関心が上がることもある。

 「継受論」について。ダイナミックな法の動きと、東西から伝わってきた日本の位置づけと捉えているように感じました。継受という系統だった言葉にはこだわりがなさそうです。

 中国でも、家族信託のような資産承継の形が利用されるのではないか、という予想に同意です。

 受託者規制について、安全性を確保しようとするとき、その方法しかないとすると、信託の可能性を狭めるのではないか、という指摘。公益法人改正作業についても同様。

税法について、信託を使いやすい建付けとなっているかといえば、消極。公益信託の次の段階として、ナショナルトラストというような法人格を持つ器の利用が考えられる、との指摘。 何百年単位の長期的な視点、海外とのビジネスとしての視点が必要との指摘。 

関西学院大学法学部教授●木村 仁「受託者の裁量権行使とその責任」

 受託者は、裁量権を行使するのに必要な受益者の情報を、どの程度調査する義務、権利があるのだろうか、という問題意識。アメリカ信託法との比較。日本の信託における受益権の譲渡性・被差押適格について、整理することが課題。

茨城大学講師●福田智子「民事信託における受託者の「裁量範囲」─アメリカ裁量信託における「受託者の裁量」を参考に」

 民事信託の定義について、他益型信託が基本とされる、という記述に違和感を持ちましたが、第2次受益者への承継という意味で捉え、税法を考えなければ、本来の姿かなと思います。裁量の内容として明確かつ詳細な信託設定が求められることに同意です。  

三井住友信託銀行 信託開発部長●吉田安廣「実務家から見た裁量信託の意義と可能性」

 実務上、裁量権行使の態勢と税務の取扱いの二点が課題との指摘。金融機関が個人信託に関するサービスを提供しても収益性は高いとの予想。 

法務省民事局民事第二課所有者不明土地等対策推進室長●山本貴典「所有者不明土地問題の解消に向けた相続登記の申請義務化・相続土地国庫帰属制度の創設に係る法務省の取組」

 相続土地国庫帰属制度が始まり、令和5年4月27日から7月31日までの間に、全国で約730件の申請があったことの報告。

国土交通省住宅局住宅総合整備課 企画指導係長●城戸郁咲「空家等対策の推進に関する特別措置法の改正について」

 空家等対策の推進に関する特別措置法の改正内容について。空家等活用促進地域、空家等活用促進指針などの紹介。接道規制の特例要件、用途特例適用要件の新設。市区町村長が指定できる空家等活用支援法人の創設。行政による指導、勧告が出来ることになったこと。略式代執行、緊急代執行が可能となったこと。市区町村長が民法上の財産管理制度の管理人請求にかかる請求を可能とした点は、成年後見制度と同様。

南山大学法学部准教授●中田裕子「空き家信託の意義と可能性」

 空家等、の定義について。リバースモーゲージと信託の活用について。今後の課題として、その他空き家を特定、予防するような仕組み作り。

新潟県弁護士会リーガルサービスセンター委員会 空き家・所有者不明土地問題対策部会副部会長、同信託部会部会長 弁護士●田中篤子/同空き家・所有者不明土地問題対策部会副部会長、同信託部会副部会長 弁護士●近藤千鶴「空き家問題の解決における民事信託の活用可能性と実務上の課題」

 新潟県弁護士会において、空き家対策としての民事信託が積極的に活用されていない背景・要因について。なんとなく時間が過ぎる、売却が難しい、親族間紛争への懸念、税制上のリスクなど。今後の空き家対策として、まちづくりの視点から。

東京国際大学商学部教授●鯖田豊則「自己信託の現状と展望」

 自己信託について、主に信託会社、金融機関の活用例について。民事信託でいえば、公証実務と信託口口座を開設する金融機関の理解が課題だと考えます。

弁護士●山口正徳「後継ぎ遺贈型受益者連続信託の現在と未来」

後継ぎ遺贈型受益者連続信託の著者の活用事例の紹介。今後の活用事例として、自社株を信託財産に属する財産とする民事信託の利用が増えるのではないかという予想。

住友林業株式会社 資源環境事業本部 技師長●寺澤健治「日本の森林・林業における現状と課題と所有からみた持続的な森林経営に向けた解決策について」

 まずは地籍調査完了と相続登記の申請。その後に所有と経営を分けること。森林経営管理制度の紹介。信託に関しては信託会社を受託者とする提案。

日弁連信託センター 弁護士●伊庭 潔「令和5年度信託法学会における研究発表を傍聴して」

 主に受託者の権利義務についての発表に興味を持ったという報告。

京都大学大学院総合生存学館教授●長山浩章「原発廃止措置にかかわる信託を導入した資金管理スキームの提案」

 米国、英国の原発廃炉基金への信託の導入状況の紹介。日本における活用可能性として、積立金方式にすることが可能か、信託銀行としてビジネスとして成り立つか、見当が必要との指摘。

森・濱田松本法律事務所 弁護士●松井秀樹「監査役等の選任・報酬の決定プロセスにおける独立性の確保」

 監査役の選任と報酬について、執行側が決定している面があるのではないか、という問題意識。コーポレートガバナンスコードとの乖離。

 監査役になる方は、監査役にならなくても他に仕事がある方で、報酬や選任について話し合いで納得がいかなければ辞任することができれば、独立性は保てるのではないかと思いました。 

弁護士●佐々木育子「親族間紛争のある事案の民事信託」

 共有不動産の信託は、考えることが多くなり、さらに紛争性があると難しい面があると感じました。私が相談を受けた場合は、弁護士さんを紹介したいと思います。任意後見契約の代理権目録の活用は良いなと思いました。

一般社団法人投資信託協会●青山直子「白鳥教授の投資信託研究入門 第20回」

投資傾向について。

家族信託への招待 第20回(弁護士●遠藤英嗣)

税理士●菅野真美「信託と税金 no.20」

 令和4年12月20日東京国税局文書回答について。条文ではなく文書回答にした対応に疑問。帰属権利者である相続人は、適正管理の責任を潜在的に追うのではないか、という疑問について。同意です(民法918条、940条、1012条)。

民事信託と登記 第11回(渋谷陽一郎)

ここからはじめる! 民事信託実務入門 第5回(弁護士●金森健一)

公証人●原啓一郎「信託契約公正証書はどのようにして作られるか」

 公証役場に信託契約書のドラフトを送る前に、金融機関や証券会社の事前チェックが必要な場合は、終わらせておくこと、との指摘。個人的には同時進行が望ましいと感じます。内容についての修正指摘が入ると、時間を費やすので、修正依頼が入った順番に修正して双方へ送ることが、依頼者の利益に資すると思います。

みずほ信託銀行信託プロダクツ業務部企画チーム参事役●山北章夫「セキュリティ・トラストの活用例について」

 被担保債権を単位とするのではなく、債務者単位での担保権管理が可能になれば、活用が進むとの指摘。

『月刊登記情報2023年11月号(744号)』

司法書士 伊見真希「相続登記申請のための遺産分割協議促進の支援」

 法定相続人・法定相続分や相続財産である不動産の権利関係などの客観的な情報の説明などを通した支援が必要との指摘。

法務省大臣官房付・司法法制部付 奥村寿行「AI等を用いた契約書等関連業務支援サービスの提供と弁護士法第72条との関係について」の概要等

https://www.moj.go.jp/housei/shihouseido/housei10_00134.html

 報酬を得る目的、訴訟事件・・・その他一般の法律事件、鑑定・・・その他の法律事務の3点について、一般的な意義や要件該当性を判断する際に考慮すべきと考えられる要素、各要件に該当し得る例、該当しない例を示す、とする。

 間接的な利益供与、非定型的な内容、特定の条項についての個別の事案に応じた法的リスクなどについて、判断が難しいと感じました。これらはサービス提供前にグレーゾーン解消制度の利用、最終的には裁判所の判断を待つものと考えられます。

司法制度改革推進本部事務局「法曹制度検討会(第24回)議事録」平成15年12月8日より抜粋

https://lawcenter.ls.kagoshima-u.ac.jp/shihouseido_content/sihou_suishin/kentoukai/seido/dai24/24gijiroku.html

 実際の案件としては、類型ごとに一律に決まってくるものではなく、個別具体の事例において結論は異なろうかと思いますけれども、とりあえず類型に沿って説明をしたいと思います。

 まず①の契約関係事務は、紛争が生じてからの和解契約の締結等は別としまして、通常の業務に伴う契約の締結、これは法律上の権利義務に関しての具体化又は顕在化した争いや疑義があるとは言えないと考えられますので、このような契約の締結に向けての通常の話し合いや法的問題点の検討は「事件性」のない法律事務であると解されます。

 ②の法律相談は、例えば顧客との間で発生したトラブル等具体的な紛争を背景にしたものであれば、「事件性」のある法律事務であることが多いと解されます。

 ③の株式・社債関係事務は、例えば新株発行に際して行う法律事務は、一般的には事件性のない法律事務であると解されますが、他方、新株発行の適法性、有効性、名義書換等に関する具体的な紛争がある場合は「事件性」があることが多いと解されます。

 ④の株主総会関係事務は、例えば株主総会の開催について、商法等の関係法規との適合性を確保するための法律事務は一般的には「事件性」のない法律事務であると解されます。

 ⑤の訴訟等管理関係事務は、具体的な訴訟の存在を前提とするものですから、一般的には「事件性」があると解されるのではないかと思います。

一般社団法人AI・契約レビューテクノロジー協会事務局長、株式会社LegalOn Technologies企業法務グループディレクター、弁護士 春日 舞「法務省ガイドラインのポイントと士業者の受け止め」

 法務省ガイドラインが過去の法務省見解を踏襲しての公表であることにより、グレーの範囲が狭まり、利用しやすいものとなっているとの評価。

弁護士ドットコム株式会社管理部門担当取締役、経営企画室長 澤田将興、

弁護士ドットコム株式会社コーポレート推進部法務チーム マネージャー、 弁護士 佐竹 亮「法務省ガイドラインを踏まえたリーガルテックの展開」

 リーガルテック事業者からの法務省ガイドラインへの見解。弁護士法72条に関する考え方で整理された要件に該当しない、と示された機能に基づき具体的な6領域21ビジネスを提供していくこと。

弁護士渡部友一郎、司法書士隂山克典「司法書士業務におけるリーガルテックの展望」

 法務省ガイドラインについて。事件性の要件に踏み込んだ内容。弁護士がサービスを利用する場合には、通常違反しないという点が重要との感想。ガイドラインは、現時点での技術を前提としているので、今後どうなっていくのかに関心。

 司法書士業務について。事実の抽出について、司法書士しかできない。地方と都市部、若手とベテランとで姿勢の違い。経済産業省「生成AI時代のDX推進に必要な人材・スキルの考え方」、東京都デジタルサービス局「文章生成AI利活用ガイドライン」など参考になるテキストも公表されている。

法務省民事局商事課長 土手敏行「商業登記規則逐条解説 第11回」

 商業登記規則(登記事項証明書の有効期間)36条の2、(添付書面の特例)36条の3、(数個の同時申請)37条

『登記情報 653号』2016年4月P17~

大澤 玄瑞:法務省民事局総務課登記情報センター室登記情報第七係長(前法務省民事局商事課商業法人登記第一係長)「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律等の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いについて」

宮崎 拓也:法務省民事局商事課長、福永 宏:法務省民事局付、南野 雅司:法務省民事局商事課法務専門官兼商業法人登記第一係長 改正商業登記法の解説『登記情報 700号』2020年3月P 27~

平成27年9月30日付け法務省民商第122号法務省民事局長通達「行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律等の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いについて」

 同時に数個の申請をする場合とは、連続した受付番号で受け付けられる場合。類似した条項として、不動産登記規則37条。

法務省民事局商事課補佐官 金森真吾「平成31年度から令和4年度までにおける供託関連主要通達等について⑹・完」

 令和5年3月27日付け法務省民商第67号民事局長通達「民法等の一部を改正する法律の施行に伴う供託事務の取扱いについて」

 供託命令(非訟事件手続法88条2項、87条5項)に基づく供託は、申立人以外の共有不動産全体の譲渡を受ける第三者からも可能。

司法書士 末光祐一「犯罪収益移転防止法の大改正と司法書士の実務⑵」

 国際的な不正資金等の移動等に対処するための国際連合安全保障理事会決議第千二百六十七号等を踏まえ我が国が実施する国際テロリストの財産の凍結等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(令和4年11月24日)

https://www.sangiin.go.jp/japanese/gianjoho/ketsugi/210/futai_ind.html

一 司法書士等、行政書士等、公認会計士等及び税理士等に対し、新たに取引時の確認事項として、取引を行う目的、職業又は事業の内容及び実質的支配者の本人特定事項が追加されることから、円滑に取引時確認が行われるよう、法改正の内容を国民に対して十分に周知・広報し、実効的なマネー・ローンダリング対策等の実現に万全を期すること。

・犯罪収益移転防止法改正の施行日・・・令和6年6月8日までの政令で定める日。

弁護士(認定心理士) 渡部友一郎「法律業務が楽になる心理学の基礎第2回 集団思考の罠」

 集団思考の特徴として、1,集団成員相互の同調圧力、2.自己検閲、3.逸脱意見から集団を防衛する人物の発生、4.表面上の意見の一致、5.無謬性の幻想、6.道徳性の幻想、7、外集団に対するゆがんだ認識、8。解決方略の拙さがあるとしています。私が所属している業界内部のことを指摘しているのかと思いました。集団思考の原因として、1.集団内での構成員同士のまとまりの強さ(集団疑集性)、2.外部からの批判が集団の構成員に不快感情を生み出し、批判を遮断しようとする感情的要因が挙げられています。

 予防方法や日々の業務への当てはめもされていますが、業界の構造が変わらない限り、無理だと思っている事柄です。

法務省民事局民事第二課地図企画官 楠野智之(日本土地家屋調査士会連合会業務部協力)目で見る筆界の調査・認定事例「第3回 隣接地の所有者不明土地について、土地管理者による立会いにより筆界を認定した事例」

 里道と一体として市が指導として管理している土地が、所有者不明土地の事例。市の道路管理者と立ち合い、筆界確認。

司法書士法人鈴木事務所司法書士 鈴木龍介「中小企業とともに歩む企業法務のピントとヒント第55話 中小企業だって組織再編~②会社分割」

 債権者意義申述手続が、必要な場合と不要な場合がある。

司法書士 小関 弾「成年後見人ノート ~成年後見業務における相続手続」

 補助人の同意行為目録、代理行為目録に遺産分割協議に参加する権限がない場合において、補助人が相続財産管理人として、本人(被補助人)とともに遺産分割協議にする場合に考えることについて

司法書士 本橋寛樹「税理士法人の吸収合併登記に関する備忘録」

 税理士法人には決算公告義務がないため、最終事業年度にかかる貸借対照表の要旨を官報に掲載する必要がない。

民法等の一部を改正する法律の施行に伴う供託事務の取扱いについて(令5・3・ 27民商第67号法務局長・地方法務局長宛て民事局長通達)・・・書式等。

家族信託の相談会その61

お気軽にどうぞ。

2023年11月24日(金)14時~17時

□ 認知症や急な病気への備え
□ 次世代へ確実に引き継ぎたいものを持っている。
□ 家族・親族がお金や土地の話で仲悪くなるのは嫌。
□ 収益不動産オーナーの経営者としての信託 
□ ファミリー企業の事業の承継
その他:
・共有不動産の管理一本化・予防
・配偶者なき後、障がいを持つ子の親なき後への備え

1組様 5000円

場所

司法書士宮城事務所(西原町)

要予約

司法書士宮城事務所 shi_sunao@salsa.ocn.ne.jp

後援  (株)ラジオ沖縄

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