法制審議会信託法部会 第47回会議 議事録


法制審議会信託法部会 第47回会議 議事録 第1 日 時  平成29年12月12日(火)   自 午後1時30分                          至 午後3時44分 第2 場 所  法務省第一会議室 第3 議 題 公益信託法の見直しに関する中間試案の取りまとめ 第4 議 事 (次のとおり) 議        事 ○中田部会長 予定した時刻がまいりましたので,法制審議会信託法部会の第47回会議を開会いたします。   本日は御多忙の中を御出席いただきまして,誠にありがとうございます。   本日は,神田委員,筒井委員,山本委員,岡田幹事,堂園幹事,渕幹事,松下幹事が御欠席です。   本日の会議資料の確認等を事務当局からお願いします。 ○中辻幹事 お手元の資料について御確認いただければと存じます。   事前に,部会資料45「公益信託法の見直しに関する中間試案(案)」及び参考資料6「公益信託法の見直しに関する中間試案(案)の説明資料」を送付いたしました。また,本日は,内閣府の明渡関係官から,公益法人制度における残余財産の処分について御説明を頂けるということで,その資料を当日配布資料としております。   以上の資料について,もしお手元にない方がいらっしゃいましたら,お申し付けください。よろしいでしょうか。 ○中田部会長 本日は,部会資料45「公益信託法の見直しに関する中間試案(案)」について御審議いただきます。部会資料45は,部会資料44の「中間試案のたたき台(2)」について,前回の部会での審議を受けて,事務当局の方で修正されたものだということです。本日は,中間試案の取りまとめにまで至ることを予定しておりますので,何とぞよろしく御協力のほどをお願いいたします。   このほか,参考資料6「公益信託法の見直しに関する中間試案(案)の説明資料」も配布されています。中間試案などをパブリックコメントの手続に付すに当たっては,民事局参事官室において補足説明を付すことが多いようです。この補足説明は,従来から,民事局参事官室の責任で作成するものとされており,今回も部会での審議対象ではありません。しかし,事務当局におかれましては,これまでの審議の経緯を踏まえて,より丁寧に部会での意見を中間試案の補足説明に反映したいというお考えから,本日,この説明資料を参考資料として用意されたと伺っています。   このように,本日の審議の対象は,飽くまでも部会資料45でありますので,まずはそのゴシック部分について,中間試案としてパブリックコメントに付すことが適切かという観点から御審議いただければと思います。そして,ゴシック部分について,部会としての意見の集約がおおむねできたところで,参考資料6について,御意見や御指摘を頂くことを考えております。その上で,最終的に,部会資料45について,御確認,御決定を頂くというように進めたいと思っております。   なお,途中の午後3時頃,切りのいいところで休憩を挟むことを考えております。こういった進め方でよろしいでしょうか。   ありがとうございます。   それでは,本日の審議に入りたいと思いますが,事務当局から御紹介のありましたように,前回の終わりに少し話が出ました公益法人制度における残余財産の処分につきまして,内閣府の明渡関係官から御説明いただけると伺っています。公益法人認定法第5条17号の規定の読み方についてということです。   明渡関係官,お願いいたします。 ○明渡関係官 1枚お配りしております「公益法人制度における残余財産の処分について」というペーパーに基づいて御説明いたします。   「法律の規定」と,そのペーパーの冒頭に書いておりますけれども,今部会長がおっしゃった第5条第17号でございます。下の方ですけれども,「類似の事業を目的とする他の公益法人若しくは次に掲げる法人又は国若しくは地方公共団体」というような規定がございます。この「類似の事業を目的とする」というのが,どこまで掛かるのかというふうなことが,前回の議論の中で出てきたものということだと承知しております。   その下に,「修飾語句のかかり方のモデル」というのを書いておりまして,こういう場で申し上げるのも恐縮ではありますけれども,四つのものの選択的接続の場合,四つにかかる場合,一番冒頭のもののみにかける場合,最初の二つにかける場合,三つにかける場合とありまして,この条文で用いている「若しくは」「又は」「若しくは」とつながるのは,この三つ目,「A及びBにかける場合」というふうな形となっております。したがいまして,「類似の事業を目的とする」というのは,「他の公益法人」と「次に掲げる法人」にかかるものであり,「次に掲げる法人」というのは,学校法人,社会福祉法人等々が,この後規定されているというものでございます。   念のため,裏面を御覧いただきますと,このときの法律に至るまでの議論の経緯等を付けております。平成16年11月の有識者会議の報告書,ここを御覧いただきますと,アンダーラインを引いているところでございますが,「帰属者となり得る者を他の類似目的の公益性を有する法人」というような形で書いております。その後の閣議決定たる行革の方針におきましても,下線部分,「他の類似の公益目的の法人」という形で書いております。「法人」となっておりますので,全てに掛かっておりますけれども,法律の規定においては,公益法人とそれ以外の法人を具体的に規定するために,現在の条文になったものと思っております。   なお,同じような議論については,公益認定委員会でもございまして,そのときも,前2者に掛かるというふうなことを説明しているというのが,③の議事録の抜粋でございます。 ○中田部会長 ありがとうございました。引き続いての審議の参考にしていただければと存じます。   ただいまの御説明につきまして,御質問などございますでしょうか。よろしいでしょうか。   それでは,先に進めさせていただきます。   それでは,部会資料45についての審議をお願いします。事務当局から説明してもらいます。 ○舘野関係官 それでは,御説明申し上げます。   今回も前回同様,前回の部会資料である部会資料44の本文の提案から変更している箇所についてのみ,その変更の理由等も含めて御説明させていただきます。   まず,第1,第2,第3の1,こちらは変更はございません。   第3の2,「不認可処分を受けた信託の効力」について変更がございますので,御説明いたします。   第46回会議では,部会資料44の第3の2の提案に対し,既に受益者の定めのない信託が有効に成立しており,その信託が公益信託の成立の認可申請をして不認可になった場合には,当該信託は不認可処分を受けたときよりも前に効力を生じていることから,提案の表現を工夫すべき旨の指摘がありました。その指摘を踏まえ,本部会資料の第3の2の提案では,冒頭に「公益信託として新たに信託を成立させる場合に」という文言を追加する旨の変更をして,第3の2の規律が適用される場面を限定し,既に受益者の定めのない信託として存在している信託が公益信託の成立の認可を受ける場面では該当しないことを明らかにしています。   また,部会資料44の第3の2の提案では,「信託法第258条第1項の受益者の定めのない信託に関する信託法第11章の規定」と記載しておりましたが,「信託法第258条第1項の受益者の定めのない信託に関する」という部分は,あえて記載するまでの必要性に乏しいことから,「信託法第11章の規定」という記載に変更しております。   次に,第4,第5の1,こちらは変更はございません。   第5の2,「公益信託の信託管理人の資格」について御説明いたします。   第46回会議では,部会資料44の第5の2(1)ア及びイの提案に対し,「受託者(委託者)又はその親族,使用人等の」と,その直後の「受託者(委託者)と特別の関係を有する者」で,文章を区切って読まれる可能性があり,分かりにくい旨の指摘がありました。その指摘を踏まえ,本部会資料の第5の2(1)ア及びイでは,上記部分の表現を「受託者(委託者)又はその親族,使用人その他」に変更しております。   また,第46回会議では,部会資料44の第5の2の(注)に対し,公益信託の受託者の資格が「公益信託事務の適正な処理をなし得る能力を有すること」とされていることに合わせ,「公益信託事務の適正な処理の監督をなし得る能力を有する者」という表現の方が分かりやすいとの意見がありましたので,本部会資料第5の2(注)では,その旨の表現を括弧書きの中に追加する表現の変更をしております。   また,本部会資料の第6の1及び2の提案については,部会資料44の第6の1及び2の提案から,実質的な変更点はございませんが,第46回会議における指摘を踏まえ,文章を簡潔にするために表現を変更しております。   次に,第7,第8は変更はございません。   それから,第9に入りまして,第9の1,3,4,こちらは変更はございません。   第9の2,公益信託の受託者の行う信託事務に関する基準について御説明いたします。   第46回会議では,部会資料44の第9の2の提案に対し,信託行為や事業計画書に記載されている信託事務の内容が公益信託の目的達成のために必要性を欠く信託事務を行うものになっていないかということを行政庁が認可の際に判断するという趣旨を表現すべきである旨の意見,それから,公益信託の受託者が公益信託の目的の達成のために必要な収益を伴う信託事務を行うことを妨げないことを分かりやすく表現すべきである旨の意見等が出されました。   これらの意見を踏まえ,本部会資料の第9の2の提案では,公益信託の受託者が行う信託事務が収益を伴うものであっても,それが当該公益信託の目的の達成のために必要な範囲であれば許容されることが端的に明らかになるように,「公益信託の受託者が行う信託事務が,当該公益信託の目的の達成のために必要な信託事務であること。なお,当該信託事務が収益を伴うことは許容されるものとする。」との表現に変更しております。   なお,本部会資料の第9の3(2)及び(3)について,部会資料44の第9の3(2)及び(3)から実質的な変更点はございませんが,部会資料44では,項目名と本文の内容が重複し,読みにくい面があったことから,項目名を削除しております。   次に,第10,第11,第12,第13,第14までについては変更はございません。   第15に入りまして,第15の1,「公益信託事務の処理の方法に係る信託行為の定めの変更」及び第15の2,「公益信託の目的の変更」について御説明いたします。   第45回会議では,部会資料42のように,第15の1の項目名を「公益信託の目的以外の信託行為の定めの変更」,第15の2の項目名を「公益信託の目的の変更」とすると,第15の1の変更には委託者,受託者及び信託管理人の合意等が必要であり,第15の2の変更には委託者,受託者及び信託管理人の合意が必要であるという整理が可能であるが,部会資料43及び44のように,第15の1の項目名を「公益信託事務の処理の方法に係る信託行為の定めの変更」とし,第15の2の項目名を「公益信託事務の処理の方法以外の信託行為の定めの変更」とすると,そのような整理が不可能になる旨の指摘がありました。   また,部会資料44の第15の2の提案では,公益信託事務の処理の方法以外の信託行為の定めの変更(公益信託の目的の変更及び公益信託事務の範囲の変更を含む)は,委託者,受託者及び信託管理人の合意によりできるものとしておりましたが,公益信託事務の範囲の変更であっても,それが公益信託の目的に影響を与えるものでなければ,例えば信託法第149条第2項第2号の受託者による単独の意思表示等の方法を含む委託者,受託者及び信託管理人の合意等での変更を許容することも考えられることから,部会資料44の表現は,いささか不正確な面がありました。   それらの指摘等を踏まえ,本部会資料の第15の2(2)の提案では,項目名を「公益信託事務の処理の方法以外の信託行為の定めの変更」から「公益信託の目的の変更」に変更するとともに,本文中の「公益信託事務の範囲の変更」を削除しています。公益信託事務の範囲の変更については,本部会資料の第15の1又は2のいずれかが適用されることを想定しております。   次に,第16,「公益信託の終了」について御説明いたします。   部会資料44の第16の(前注)には,「信託法第163条(同条第2号を除く)の規定が原則として適用される」と記載しておりましたが,第45回会議において,公益信託の終了事由を広く取り上げた方が分かりやすい旨の指摘等があったことを踏まえ,本部会資料の第16の1の提案では,信託法第163条第1号及び第3号から第9号までの事由に該当する場合に公益信託が終了することを,具体的な終了事由とともに示す旨の変更をしております。   なお,本部会資料の第16の1(2)の提案のうち,信託管理人の1年の不在を終了事由とすることについては,部会で別の考え方が示されていることから,パブリックコメントに付すに際しては,その旨が明らかになるように努めたいと存じます。   また,本部会資料第16の3の乙案については,部会資料44の第16の2の乙案から実質的な変更はございませんが,乙案の趣旨は,行政庁の関与なく,当事者の合意のみによる公益信託の終了を可能とすることにあることをより分かりやすく表すために,委託者,受託者及び信託管理人の合意のみにより終了できるという表現の変更をしております。   次に,第17,「公益信託の終了時の残余財産の処理」についてですが,第46回会議では,部会資料44の第17の1(2)の甲案及び第17の2の甲案を積極的に支持する意見はなく,第17の1(2)及び第17の2の論点は,それぞれ乙案を本文の提案にすべきであるとする意見に特段の異論はありませんでした。これを踏まえ,本部会資料の第17の1(2)及び第17の2の提案では,部会資料44の第17の1(2)及び第17の2のいずれからも甲案を削除し,乙案を本文の提案としております。   なお,部会資料44の第17の1(2)の(注)に掲げていた公益信託の成立時に拠出された信託財産の一部を私人に帰属させることを許容するものとする考え方は,本部会資料の第17の1(2)の(注)に掲げており,この点は変更はございません。   次に,第18,これは変更はございません。   最後に,第19,「その他」の論点についてですが,第46回会議において,部会資料44の第19の2(1)の(注)について,簡易な手続の具体例を示すべきである旨の意見等があったことを踏まえ,本部会資料の第19の2(1)の(注)では,簡易な移行手続の例として,届出を例示しております。   また,本部会資料の第19の2(3)では,部会資料44の第19の2(3)の「上記(1)の」という部分を削除する旨の表現の変更をしております。 ○中田部会長 ありがとうございました。   それでは,部会資料45についての意見交換に入ります。   全体を三つに区切りまして,御審議いただこうと思います。すなわち,第1から第7,第8から第14,そして,第15から第19までの三つです。   まず,第1から第7までにつきまして,どこからでも結構ですので,御自由に御発言をお願いいたします。 ○平川委員 第4の1なんですけれども,受託者の資格要件で,受託者が公序良俗に反する事業を営んでいないことを要件にすべきなのではないかということを従前申し上げたのですけれども,その資格要件から外されている点について意見を申したいと思います。   公益法人認定法5条5号では,公益法人の認定要件の一つとしているのに,受託者の認可要件で,資格要件ではないという理由があるのか,今一度御確認いただきたいし,また,あえて外す理由をお聞かせ願いたいということです。   認可のときにチェックするからよいということなのか,また,結果としては,認可を受けた後に風俗営業を営み出したときに,受託者の資格がないとは言えなくなるわけですけれども,ほかに差し障りのあることが具体的に発生して,かかる事象が解任の事由に該当すれば,解任はあるけれども,そうではない限り問題なしとなるということになるかと思います。そうすると,公益の信託事務を滞りなくやる能力はあるけれども,風俗営業の商売も幅広くやっているというような受託者だけれども,公益信託事務に差し障りがないから,そういう受託者は許容するということに,結果としてなると思います。   公益法人認定法では,5条第5号に,公益認定の基準の一つとして,公益法人の社会的信用を維持する上でふさわしくない事業として,政令3条の指定により,投機的な取引を行う事業,また,利息制限法に定める利息制限を超える貸金を行う事業,いわゆる高利貸し,そして,風俗営業規制法に規定する性風俗関連特殊営業を指定し,これらの事業や,またその他,公序良俗を害するおそれのある事業を行わない者であることとしています。公益信託の受託者が,かかる事業を行っていないことを要件とすることは,公益性のある信託の信用性を維持するためにも必要な要件ではないかと考えます。   例えば,固有の事業として,家出してきた女性を使って風俗営業規制法に規定する性風俗関連特殊営業を営んでいる者が,一方ではドメスティック・バイオレンスのシェルターを運営する公益信託の受託者になるというようなことは,違和感があるという以上に,許容すべきではないと考えます。   したがいまして,公益法人認定法5条5号は,公益信託においても当然引き継がれるべきだと考えておりますが,これを外す積極的な理由というのを,今一度御審議願いたいと思います。 ○中田部会長 この点は,ここでも既に御審議いただいたことではありますが,更に重ねてということかと存じます。   ほかに,この第4の1に関しまして,関連する御意見などございますでしょうか。   それでは,事務当局の方からお願いします。 ○中辻幹事 この公序良俗要件について,平川委員から今のような御意見を頂いていたことは重々承知しておりますし,以前は川島委員からも同様の意見を頂いておりました。一方で,能見委員や小幡委員,小野委員,道垣内委員,林幹事などからは反対の御意見を頂いていたところです。   そこで,少し前の資料ですけれども,部会資料43「中間試案のたたき台(1)」の16ページになりますが,公序良俗要件について改めて検討いたしました。そこで論じていることの繰り返しになってしまいますけれども,確かに公益信託の受託者として,しっかりした方を確保するということは重要です。しかし,このような要件を法律上設けなくても,委託者において適切な受託者を選定し,信託管理人や行政庁の方できちんと受託者を監督していくことは可能であると考えています。   また,公益法人との違いとして,公益信託は,公益信託事務を行うことのみを目的とするものに限り認可されるということが大きいと思います。公益法人については,公益目的事業以外の収益事業を幅広く行うものであっても認定を受けられるので,収益事業の関係で規制をかけなくてはいけない面があるのですけれども,公益信託については,そのような必要性は低いということを踏まえまして,中間試案のたたき台の段階から,この要件は外しているということでございます。そして,第44回会議では,川島委員からも外すことに異存がないという御発言を頂き,部会の御意見の大勢はこれを受託者の要件としないということであると私どもとしては認識しておりました。 ○平川委員 そうしますと,要するに,信託事務の遂行能力とか,そちらの方の信託事務の方の善管注意義務とか,そういうものを確実にやっている者であれば,ほかの素行といいますか,営業について,性風俗関連特殊営業を営んでいるかどうかとか,そういうことは考慮に値しないということになるわけですか。 ○中辻幹事 全く値しないとまで言い切るつもりはありません。けれども,逆に,法律に従った適法な営業として認められている者を一律に受託者から排除するということの方が,過剰な規制となる可能性があってむしろ問題が大きいのではないかと考えています。   もう一つ,これも以前に申し上げたことですけれども,公益法人の認定では一般法人から公益認定を受けようとするその法人自体の公益性を見るわけですね。でも,公益信託の認可においては,受託者が誰であるかも重要ですが,その信託が行う公益信託事務の公益性について着目する方がむしろ重要であると考えておりまして,そのような観点からも,法人と信託で差別化を図れるのではないかと考えているところでございます。 ○平川委員 はい。 ○中田部会長 ほかに,これに関して,あるいは,それ以外についてでも結構でございますが,御意見ございますでしょうか。もしないようでしたら,先に進んでもよろしいでしょうか。   それでは,次に,第8から第14までに進みます。これも,どこからでも結構ですので,御自由に御発言をお願いいたします。   前回の審議を受けて,若干の修正箇所がございますけれども,特に改めて御意見はございませんでしょうか。先に進んでもよろしいでしょうか。   それでは,後でまた戻っていただいても結構ですが,次に進みます。第15から第19までのうち,御意見をお願いいたします。 ○深山委員 意見というよりは,確認ないし質問に近いかと思います。   第15のところです。先ほど関係官から説明を頂いたところではあるのですけれども,整理の仕方を少し部会資料44から変えて,公益信託事務の処理の方法に関する変更と,目的の変更というふうに,大きく分けて規律を設けているということですが,その中で,公益信託事務の範囲の変更についてはゴシックからは落としましたという説明があって,そこについて,補足説明では,15の1の(1)又は2の(1)のいずれかが適用されることが想定されるという説明があります。   これは,先ほどの関係官の説明ですと,ケース・バイ・ケースで,信託事務の範囲の変更が1の(1)に当たる場合もあれば,2の(1)に当たる場合もあるという意味で,いずれかが適用されるということだという説明のように聞こえました。そのようなケース・バイ・ケースで適用が分かれるという趣旨なのか,あるいは,そこは明示をしないで,解釈に委ねるような趣旨で書かれているのか。ちょっとその趣旨が分からなかったので,確認をさせていただければと思います。   従前,範囲の変更というのが,目的の変更に近い,あるいは目的の変更を具体化したものというような位置付けで,一つ前の資料では,目的の方に寄せていたようなイメージを持っていたのですが,今回あえてそれを外したということは,そうではなくて,合意等でもいけるということを含意しているのかなと思ったり,ちょっとその辺が気になったので,もう少し御説明いただければと思います。 ○中田部会長 関連する御意見,御質問はございますでしょうか。   それでは,お願いします。 ○中辻幹事 では,深山委員からの御質問についてお答えいたしますと,公益信託事務の範囲の変更については,深山委員の御理解のとおり,目的の変更に近いというかそちらに寄せていける場合が多いと考えていることは部会資料44から変わっておりません。公益信託事務の範囲の変更といってもその変更の程度には大小があって,例えば,公益法人認定法の別表1号の学術及び科学技術の振興を目的とする事業に相当する公益信託事務を行っていた信託から,別表2号の文化及び芸術の振興を目的とする事業に相当する公益信託事務を行う信託に変更するようなものは,まさに目的の変更に当たり,15の2の規律が適用されることになるのだろうと思います。   ただ,例えば,別表1号の学術及び科学技術の振興を目的とする事業であることには変更はないけれども,大学院生向けの奨学金の対象に大学生も加えるようなものについては,グラデーションがあって,必ずしも目的の変更に当たるとは言えない場合もあるのではないかと考えました。そのために,今回の資料では,公益信託事務の範囲の変更について,15の1(1)の規律が適用される場合もありますし,15の2(1)の規律が適用される場合もあるという説明をしております。   いずれにせよ,信託法149条が公益信託にも適用されることを中間試案では前提としておりますので,どちらの場合でも,委託者,受託者及び信託管理人の合意があれば公益信託事務の範囲の変更はできるということになります。そうすると,通常はこれら3者の合意で変更することになり,15の1(1)に該当するのか,15の2(1)に該当するのかは,実際上は余り変わらないとも言えるのですが,15の1は「合意等」となっていて信託法149条2項及び3項の適用があり受託者単独の意思表示による変更が可能なのに対し,15の2は「合意」となっていて基本的には3者合意が必要という違いが出てきます。また,信託法150条の変更命令によっては信託の目的を変更することはできないという解釈がありまして,そこは解釈に委ねるのですけれども,仮に15の2の目的の変更を伴う公益信託事務の範囲の変更に当たるのであれば,信託法150条の方法での変更はできなくなるという整理をしております。 ○中田部会長 よろしいでしょうか。 ○深山委員 はい。 ○中田部会長 ほかにございますでしょうか。   今の部分以外,全体を通じてでも結構でございます。部会資料45について。 ○林幹事 第16の1の終了事由のところで,(2)の,特に信託管理人が欠けた場合について,欠けた状態が1年継続したときを終了事由とされています。この整理について,説明資料の方には,1年間欠けたときを終了事由とせずに取消事由とするという考えがある趣旨を書いていただいているところなのですが,個人的な意見としては,改めてこういうふうに終了事由を中間試案に掲げるなら,この点を少なくとも(注)などに書いていただけると有り難かったという印象を持っています。取りあえず,その旨を議事録にとどめていただく趣旨で発言しています。最終的には,整理についてはお任せするほかない部分もあるのですが,意見としては,せめて(注)にしていただいたら有り難かったというところです。 ○中田部会長 今の点につきまして,関連する御意見等ございますでしょうか。   事務当局の方からございますでしょうか。 ○中辻幹事 事務局への配慮を含む御意見をありがとうございます。   正直に言えばできるだけゴシックは変えたくないのですけれども,もちろん委員,幹事の皆様から,(注)にという御意見が多いようであれば,修正させて頂きたいと思います。 ○中田部会長 いかがでしょうか。   1年不在の場合について,(注)で,このような考え方もあるというような記述をするということについて,林幹事から御提案があり,中辻幹事からも,もし部会での御意見が多いようであれば,それも可能であるというような御対応が示されておりますけれども,いかがでしょうか。特になければ,議事録に御発言を残すということで対応するということでよろしいでしょうか。   それでは,ほかに御発言ございませんようですので,今のような取扱いにさせていただきたいと存じます。   ほかに,全体を通じてで結構ですけれども,お気付きの点はございますか。 ○新井委員 申し訳ありません。前の方に戻りますけれども,第3の2です。「不認可処分を受けた信託の効力」についての(注2)というのが,3ページの一番最後にあります。「(注2)行政庁から不認可処分を受けた受益者の定めのない信託について,信託法第11章の規定を適用する」のところは,私はよく理解できるのですが,その後の「一定の事項につき信託法第11章の特則を設けるべきであるという考え方がある。」ということなのですが,これはこのまま存置しておくということでよろしいでしょうか。というのは,この特則の例として挙がっているのは,信託法附則第3項の受託者要件であるからです。   もしこれが認められると,こういうことを考える人がいるのではないかと思うのです。例えば,初めから認可を受けることを予定せず,不認可処分があったことを前提として,信託法の規定している目的信託の内容を少し変えてしまうことができるのではないでしょうか。具体的に言うと,受託者要件を適用しない目的信託を創設することを目的にして,あえて認可を申請して,不認可処分になって,予定どおり,受託者要件のない目的信託を創設するということが考えられるのですね。ですから,一種の脱法的な目的信託の創設に道を開くように思うのですが,これが入れられた趣旨というのはどういうことだったのでしょうか。そこのところを今一度確認させていただければと思います。 ○中田部会長 ありがとうございます。   前回,これについて御審議いただきまして,確か深山委員の御発言と道垣内委員の御発言などがあって,それを踏まえて,今このような形になっているのだと思いますけれども,関連する御意見,御質問等ございましたら,お出しいただけますでしょうか。 ○深山委員 今,部会長御説明のとおり,前回私の発言と,それを受けて道垣内委員の発言があったわけですが,そこでは,専ら新井委員御指摘の受託者要件のところをめぐっての議論でした。ただ,ここでは,受託者要件だけが特則として想定されているわけではないということは御案内のとおりです。   まず,受託者要件に関していえば,今の附則3項がそのまま維持されるかどうか。公益信託について,5,000万円等の要件がそのまま適用されるのか,されないのかということも,一つの議論としてはあると思います。補足説明の中でも,附則の書きぶりが変わるというようなことも書かれておりますので,そういう意味では,いろいろと,そこはまだ議論が残っているのではないかなというふうに感じているところです。   また,受託者要件の問題だけではなくて,例えば,20年という目的信託の期間が,公益を目的とする目的信託の場合に必要かどうかであるとか,あるいは,信託管理人を,契約で信託設定した場合でも必置とするかどうかとか,ほかの要件のところも,一般の目的信託とは違う規律を設けるべきではないかということも,この場で議論が出たと思います。そういう意味では,いろいろな観点で,目的信託の中で,公益を目的とするということに着目した特則を設けるということは,あり得るのだろうと思います。   ただ,全く別の3類型的なものまでを考えるという意見は多分なかったので,あくまで目的信託の特則というぐらいの位置付けでしょうけれども,しかし,それを設ける余地というのはあっていいと思います。もちろん,新井委員御懸念のように,脱法的なものにならないようにという配慮も必要ですけれども,そういうことも配慮しながら特則を設けるという議論はなお残っているというふうに私は理解しております。 ○中田部会長 ほかに関連する御意見はございますか。 ○沖野幹事 内容を確認させていただきたいのですけれども,認可との関係では,また後ほどある話かもしれませんが,説明資料に言及してもよろしいですか。 ○中田部会長 はい,ゴシックについて御審議いただく上での御言及ということですね。 ○沖野幹事 はい,その関係で。   参考資料6の13ページの「もっとも」という6行目ですね。この提案には,「公益を目的とするが行政庁の認可を受けない受益者の定めのない信託を一律に無効とはしない」という点を明らかにする意味があるとされております。したがいまして,行政庁の認可を受けずに,第11章の規定を使って公益目的の信託を行うということは可能であろう。少なくとも直ちに無効にはならない。そうしたときに,不認可処分を受けた信託について,(注2)の考え方により,第11章の規定の適用のある信託だけれども,公益の場合は幾つかの特則が働く,受託者要件ですとか存続期間ですとかといったときに,それはやはり公益で用いるからということだとしますと,認可の手続をとらなくとも,公益目的で使う場合には,同様にその特則が働くと考えるのが素直なようにも思われます。   一方,新井委員のお考えは,この特則が妥当するのは,飽くまで認可の申請を経たものなので,そういう一段階を採らないものは認めない,逆に言うと,本当は認可を受けるつもりはないけれども,そのルートを形式的にだけ採ることで潜脱するというお考えだと思うのですけれども,その点が,特則を設けるというときの射程の問題としてあるようにも思われまして,認可処分,認可について,不認可処分を受けたものについてだけの特則なのか,それとも,公益目的で用いる場合には妥当し得るということなのか。その点も明らかにしていただくと,お考えの違いが鮮明になるのではないかと思っております。   私個人は,趣旨は公益目的だからというところにあって,一旦認可の手続を経たから,しかし不認可だったということが根拠ではないように思われまして,そうすると,最初から認可の手続を経ないというような場合にも,その特則は妥当するのかなというふうに考えていたものですから,そうでないということであれば,それはそれで明らかにしていただくと有用かと思います。 ○中田部会長 この点は,何度か議論していただきまして,それで,公益信託としての認可を受けない目的信託であっても,公益を目的とする事務を行うことはできる,しかし,それについて,新たなカテゴリーというか類型を設けるということにまでは,一致した御意見にはなっていなかったのではないかと思います。それを前提とした上で,深山委員から,認可を受けられなかった場合について,何らかの特則を置いてはどうかという,限定的にされた上での御意見があり,それに対して道垣内委員から反論がありというのが,これまでの議論の経過だったと思いますけれども,沖野幹事としては,三つ目の類型を設けるべきだという御意見でしょうか。 ○沖野幹事 いえ。三つ目の類型をわざわざ,特別目的信託ですとか,そういうふうに設けて,全てを作り出すということは適切ではないというふうに考えており,私自身は,特則自体も余り適切ではないのではないかというふうに,基本的には考えているわけなのですが,ただ,若干の特則を設けるというものは,第3カテゴリーを作るというタイプとは違うのかなというふうに考えていたものですから,何らかの特則を設ける,ここに掲げられているのは1,2,3ですから,三つぐらいでしょうか。私自身は消極的ではありますが,第3カテゴリーを設けるまでのことはしないことから,特則を幾つかは置くという考え方を当然に排除するわけではないと考えていたものですから。   しかし,今の御説明ですと,飽くまで認可,不認可処分を受けたものについてのみ妥当する特則だという前提であるということが確認できれば,それはそれで結構です。 ○中田部会長 これまでの様々な御議論を集約した結果,今,このような形になっているということだと思います。それに対して,更にまた戻って,認可を受けられなかったことを要件としないで特則を設けるということですと,これまた新たな御提案になろうかと思うのですけれども。 ○沖野幹事 そのつもりはありません。 ○中田部会長 よろしいでしょうか。 ○沖野幹事 はい。 ○中田部会長 それでは,関連する御意見が更にございましたら,頂きたいと思います。 ○平川委員 私は,この(注2)というのは不要であるというふうに,むしろ考える方なのですけれども,設けるべきであるという考え方があるという程度にとどめて,それが実現されることがないことを強く願うものでありまして,やはり公益認可を受けられなかったような,何といいますか,準公益と称して,それを公益を標榜して,むしろ詐欺の温床になるというふうに考えますので,そのような制度は絶対に設けるべきではないと考えます。 ○道垣内委員 中間試案としての内容としては,これで私は異存はありませんが,沖野幹事のお話に関連して,不認可だけれども公益目的であるという場合を特別扱いするためには,不認可に理由を付けなければいけないのですよね。公益目的であることは認められるが,ほかの要件がないから,というようなかたちの不認可処分を前提にしなければいけないことになりますね。そうしないと公益目的であると言って認可申請をして,それが不認可になったときも,でも公益目的であることはたしかなのだというのは,本人が言っているだけかもしれない。この点は指摘しておきたいと思います。 ○中田部会長 ほかに,いかがでしょうか。 ○深山委員 触発されて,少し言いたくなってしまったのですけれども,不認可というのにも,いろいろな場合があると思います。この間,これだけ議論して,いろいろな基準を設けてきたわけですが,それを全部クリアすれば,認可が受けられますよという仕組みですから,やろうとしている目的は非常に,公益というにふさわしい立派な目的だという場合であっても,例えば,担い手である受託者が何らかの要件を欠くとか,あるいは財産が乏しいとか,やろうとしていることは立派であっても,あるいは公益というにふさわしくても,別な要件で切れるということは,少なくとも論理的にはあるし,現実的にもあり得るのだと思うのです。   ですから,平川委員が言うように,そんなものは世の中にあってはいけないというようなものも,それはあるかもしれませんけれども,不認可になったものが,すべてそういう評価を受けるものでは決してないだろうというふうに思うのですね。   そういう意味で,そもそも公益性自体に問題があれば,それは公益と勝手に称しているだけだということにすぎず,おっしゃるとおりだと思いますけれども,そうではなく,結果として不認可になった信託というようなものもあるのではないかと思いますし,そうだとしたら,それを目的信託として活かす道というのは,あっていいのではないかなというふうに考えております。 ○中田部会長 ほかに,よろしいでしょうか。 ○明渡関係官 今の関係でございますけれども,公益法人の認定の場合,不認定とする場合には,不認定理由は記載します。ただし,それ以外の要件を全て満たしているかというと,そうとまでは言い切れない。よく分からない部分が残っていたとしても,明らかにこの要件を満たさないというようなことがあれば,それを理由として不認定とすることがあります。したがいまして,認定書,答申書,若しくは最後の結論だけを見た場合に,そこの公益性があるかどうかというの,それは書いていない,表に出ていないというようなことは多々あります。   そういった意味で,道垣内委員がおっしゃったように,公益性があるというのは自分が思っているだけというような事態が生じることは,十分考えられるというふうなことに思います。 ○中田部会長 ありがとうございました。   では,この辺りで,事務当局の方からお願いします。 ○中辻幹事 もう既に沖野幹事とのやりとりの間に部会長の方でまとめていただいたとおりなのですけれども,元々,深山委員,それから,小野委員からも御支持のあった(注2)ですので,今の時点でゴシックから落とすのはよろしくなかろうというように感じます。   一つ付け加えますと,私どもは目的信託を悪者とは全く思っていなくて,目的信託の制度を使って当事者が公益でも共益でも私益でも自由に活動するというのは,あってしかるべきだと思っています。   ただ,公益と共益ないしは私益の間にどのように境目を作るかというのは非常に難しくて,やはり目的が公益であることを明確化する手立ては行政庁の認可しかなかろうというのが,今の部会の到達点なのだろうと思います。そうしますと,目的信託の中で公益を目的とするが行政庁の認可を受けていないもの一般について,存続期間とか,委託者の関与の度合いとか,受託者要件もそうですけれども,私益目的や共益目的の目的信託と別の規律を設けるのはなかなか難しいということになろうかと考えます。「たたき台(1)」の時点では,行政庁に公益信託の認可を申請することが予定されている場合と,認可の申請を予定していない場合に分けて考えてみたわけですけれども,それも,以前道垣内委員から御指摘ありましたような問題があり難しい。神田委員もその二分法には疑義があるとおっしゃっておられました。ただ,不認可の場面に限定してではありますが,公益信託の認可を受けられなくても目的信託として有効にやっていきたいという真摯な思いを持つ方がいらっしゃったような場合にまで,一律に無効とするのは不合理だと考えていて,その部分は深山委員のお考えと一致するように感じます。実をいえば,そこは(注1)のような解釈論でおそらく対処できると思っているのですけれども,今はそうではないという,現行公益信託法2条の解釈として,行政庁の許可がなければ公益を目的とする目的信託は無効であるという解釈がございますので,そうではなくなりますよ,公益目的で目的信託を使うことはできますし不認可処分を受けた場合でもその信託を生かすことは可能であるということを明らかにしておいた方が良い,そのためにゴシック本文に掲げておこうというのが,今回の資料の考え方でございます。 ○中田部会長 当初,新井委員が問題提起をされまして,また議論が根本に戻って,様々な御意見を頂きましたけれども,御発言がありました深山委員,あるいはお名前が出ました小野委員は,やはりこの(注2)は,このような形で維持すべきであろうという御意見かと存じます。また,(注2)の特則の内容については,様々あり得ることですので,今の段階では,広く意見を聴くという趣旨で残すということかなと思っておりますが,新井委員,そういうことでよろしいでしょうか。 ○新井委員 はい,それで結構です。私としては内容をきちんと確認をしたかったのですが,十分確認できましたので,パブリックコメントに付す内容としてはこれで結構だと思います。 ○中田部会長 ありがとうございます。   ほかに,この点に関して御意見がないようでしたら。小幡委員,お願いします。 ○小幡委員 このゴシック全体で,意見というわけではないのですが,1点確認ですが,今も(注)のことがありましたが,裁判所と行政庁との関係として,裁判所が決めてから更に行政庁の認可を得るか,それとも,裁判所が結論を出す前に行政庁に聞くことにするかということについて,2か所ぐらいでしたか,第15の1のウの(注),それと,第13の3の(注)ですかね。その(注)の意味合いですが,これでパブリックコメントに掛けるので,一応もう一つの考え方もあり得るので付記しておいて,広く皆さんの意見を聞くという趣旨であって,これに対して,甲案,乙案となっているのは両論併記という意味で異なる,(注)は,一応これで提案するが,こういう考え方もある,そういうふうに理解すればよいかという確認です。   その趣旨は,説明資料のところを読めば,結構書いてあると思ったのですが,念のための確認です。 ○中田部会長 いかがでしょうか。 ○中辻幹事 小幡委員の御理解のとおりです。甲案,乙案は,重要な論点でそれぞれの案を支持する複数の委員幹事の意見が部会で示されていることから両論併記としております。甲案は乙案に比べて許可審査基準を含む現行制度に近いというだけで甲案乙案に優劣はありません。一方,(注)は,ゴシックの本文を支持する意見がこの部会では比較的多数なのだけれども,少数とはいえ委員幹事の一部の方からご提案された,ゴシック本文に反対する考え方や別の視点からの考え方を示しているものでございます。   この中間試案では,角括弧を使っているところもございます。例えば受託者の辞任の論点で,その辞任の要件をやむを得ない事由とするか正当な理由とするかについてそれぞれ支持する意見があるのですが,そのような論点については,ゴチックで甲案乙案を両論併記するほど重要な論点ではないけれども,両案併記という意味で角括弧を使っているということでございます。   事務局としては,中間試案をパブコメに付すに際してできるだけ国民がその内容を容易に理解でき意見を述べやすいようにしたいと考えまして,少数意見の委員幹事には申し訳ない思いも持ちつつも,甲乙の両論併記や角括弧の部分はたたき台の時からできるだけ減らすように努力してきました。そして,前回の最後にも,甲乙の分布を見た場合に,比較的分布が多かった案への一本化について御意見をいただきまして,今回の17の1(2),17の2ではゴチック本文の提案を一つにしております。しかし,本文の提案とは反対の考え方や別の視点からの考え方も提示して広く国民の意見を求めることも重要ですし,飽くまで中間試案の段階ですので,その趣旨で(注)に色々な考え方を示しているということになります。なお,18の4,受益者の定めのある信託から公益信託への変更につきましては,事務局としては,部会では乙案支持の方が多かったと認識しているのですけれども,前回吉谷委員から乙案は制度を複雑化するだけで効率化などのメリットもなく反対だが,甲乙両案併記についてまでは反対しないという御意見があり,部会長のまとめで甲乙両案併記を維持しているのですが,受託者の範囲や自己信託の方法による公益信託の設定の可否のような論点とは少し色合いが違うかもしれません。 ○中田部会長 小幡委員,よろしいでしょうか。 ○小幡委員 はい。 ○中田部会長 ほかに。 ○吉谷委員 (注)が甲案乙案として提案されたが,少数な意見だった場合が多いというのは,そのとおりかと思いますのですけれども,第19の2の既存の公益信託の取扱いのところの(注)は,確かに案にはなりませんでしたけれども,補足説明にあるとおり,どのようなやり方がいいのかというのを引き続き検討を要するという事項であるというふうな位置付けで,(注)になっているということだと思いますので,両論併記とならなかった(注)とは,ちょっと違うのではないかというふうに考えております。 ○中田部会長 ありがとうございました。 ○長谷川幹事 今の点に関連しまして,20ページの同じく第19の2の(1)の(注)のところで,「届出等」ということで,簡易な移行手続について御説明を加えていただき,どうもありがとうございました。   その上で,2点質問がございます。前回の議論では,旧法適用をそのまま残す考え方を何らかの形で残すべきとの意見が,私も含め,複数の方から出されたかと思いますけれども,これを落とされています。残していただきたいというのが私の意見ではありますが,この段階でございますし,中間試案でもございますので,そこまで強く申しあげることはいたしませんけれども,落としておられる理由を教えていただきたいというのが1点目でございます。   もう1点は,関連いたしますけれども,補足説明の87ページの(2)の一番最後から2行目において,前回私も言及させていただきまして,「会社法の特例有限会社の制度も参考にしつつ」と書いていただいています。この「参考にしつつ」の意味合いを,もしあれば教えていただければと存じます。   以上2点,質問でございます。 ○中田部会長 ありがとうございました。   補足説明につきましては,後ほどまた時間を設けて,御意見を頂戴しようと思いますので,今の第1点について,現時点ではお答えいただきたいと思います。 ○中辻幹事 第19の2の,いわゆる経過措置的な部分についてのゴシックなのですけれども,これも前回,確か道垣内委員がおっしゃいましたとおり,まずは新たな制度の枠組みを固めるのが先決で,それを踏まえて経過措置は考えられるべきものでして,ただ,この部会では当初から今動いている公益信託は改正の際にどうなるのだろうという関心が強かったところなので,当初から論点として挙げておりましたし,中間試案でも掲げております。   その上で,長谷川幹事から前回御意見をいただきましたように,平成18年の新信託法制定のときには新法信託と旧法信託が併存する形がとられていたわけですけれども,旧法信託的に,旧制度の公益信託を主務官庁制のまま残す,あるいは,みなしというのでしょうか,新たな制度下における公益信託として残すということについては,林幹事や山田委員,新井委員から反対する意見があり,私の把握が間違っていたら申し訳ないのですが,現在の公益信託をそのまま何の手続も経ずに残すことは部会の大勢としてはなっていなかったのではなかろうかと。   そこで,飽くまで現時点の暫定的な案ではありますし,既存の公益信託についても新たな公益信託法の適用対象とした上で,移行の認可よりも(注)で書きました届出制にする方が支持が多いのかもしれませんけれども,それらの手続を経ることにより新法が適用される公益信託になるという提案をさせていただいているということでございます。 ○中田部会長 これまでの検討の結果が,(注)も含めて,こういう形になっているかと存じます。パブリックコメントに付する際に,このような表現でやろうというのが原案だと思いますが,よろしいでしょうか。   ありがとうございます。   ほかに,全体を通じて御意見ございませんでしょうか。 ○樋口委員 また例によって,あえて一言ということなのですけれども,これでパブリックコメントに出されますね。これを読んで分かるかというと,一番肝心なことが分からない。   日本では,総論とか各論という区別がきちんとあるわけだから,そういうの大好きですよね。だから,総論として,今回の改正は何を,目的は書いてあるのですけれども,従前の公益信託はこういうもので,それに対して,こういうことを狙って,正に狙いというのですかね。それで,こういうところが変更されているのですという,何か総論的なまとめが1ページあれば,その上で,具体的にはこういうことが提案されていますというような形で提案してくださる方が,ずっと分かりやすいと思うのですけれども,そういうことというのは今までも,こういう法制審議会ではやったことがないものなのでしょうか。 ○中辻幹事 私もそれほど法制審のベテランではないので,過去の例をすべて知っているわけではありませんけれども,樋口委員がおっしゃったことはよく分かりますし重要な御指摘であると思います。最近,中間試案がそろそろまとまるということでマスコミの取材を受けるのですね。そのときに,中間試案の総論的な要点,ポイントとして説明している点が3点あり,それらの点については。役所用語でいわゆるポンチ絵みたいのがあると良いと思いまして,今説明のために作っているのです。   そのポイントの3点をご紹介しますと,一つ目は,公益信託の信託事務及び信託財産の拡大です。現在は許可審査基準等により信託事務は助成型に制限され,信託財産は金銭に限定されているわけですが,不動産や美術品を信託財産として美術品の展示や学生寮の運営などを可能にして,もっと公益信託を広く使えるようにしましょうと。   二つ目は,受託者の拡大です。現在は,これも事実上信託銀行に限定されているわけですが,信託事務及び信託財産の拡大に合わせた形で,公益の増進のために活動する受託者の担い手を拡大する必要がありますねと。   三つ目は,主務官庁制の廃止です。もう10年も前に,公益法人の世界では主務官庁制が廃止されており,統一的な認定行政庁が存在しているということなので,公益信託も主務官庁による許可や監督を廃止し,公益信託内部のガバナンスを充実させた上で行政庁の関与はそれを補充するような仕組みにすると。   ということで,中間試案の補足説明の冒頭にはこれら3点のポイントを記載することを予定しておりますし,国民の皆様に試案のポイントが分かっていただけるような広報活動をしたいと考えております。 ○中田部会長 中間試案自体としては,この中身を提示し,説明資料の中で若干,今の改正の趣旨のようなことも入っているかと思いますけれども,しかし,それでもなお分かりにくいかもしれないから,更に今,中辻幹事からおっしゃっていただいたような,分かりやすく制度改正の趣旨を明らかにする広報活動をしていただくということかと存じます。   樋口委員,そういうことでよろしいでしょうか。 ○樋口委員 はい。 ○中田部会長 ありがとうございます。   ほかに,全体を通じて,ございますでしょうか。もしないようでしたら,様々な御意見を頂戴しましたけれども,ゴシック自体については,この原案でパブリックコメントの手続に付すということでよろしかろうというのが,現時点での部会の皆様の御意見と存じます。ただ,本日は,更に時間がございますので,この後,参考資料6についても,御意見や御指摘を頂きたいと存じます。   そこで,参考資料6についての意見交換の中で,やはりこれは中間試案のゴシックの部分を手直しした方がいいという部分がもしも見付かれば,またそれは必要に応じて検討するということにする,その余地を残しておきたいと存じますので,最終的な御決定は後ほどにしたいと思います。   ということで,現時点では取りあえず,この形でということで御了解いただけたものと承りました。   それでは,参考資料6につきまして,事務当局からの説明を伺うというところまでを休憩の前にしたいと思います。 ○福崎関係官 それでは,御説明申し上げます。   参考資料6のタイトルは,「中間試案(案)の説明資料」としておりますが,この部会で決定いただくことになる中間試案を公表し,パブリックコメントに付すに当たり,中間試案とともに公表される補足説明の内容も意識して,事務局で作成したものでございます。   参考資料6の内容については,これまでの部会の審議において,委員,幹事の皆様から頂戴いたしました御意見や御指摘等を踏まえ,中間試案の提案及び(注)とした考え方の理由や問題点につき,公平に記載することを心掛けております。   本部会の冒頭でも御説明させていただきましたが,中間試案の補足説明は,民事局参事官室の責任において作成するものでございまして,参考資料6は,その暫定版という位置付けになりますが,委員,幹事の皆様から,もし本日御意見等を頂くことができましたら,それを補足説明にも反映させたいと考え,提示させていただきました。   なお,参考資料6は非常に大部なものとなっておりますので,事務当局からの説明は,部会資料45の中で,本文の提案とはしないものの,広く国民の意見を公平に聞く観点から,パブリックコメントに付すに際して,その理由及び問題点が明らかになるように努めたいとしていた箇所を中心にさせていただきます。   まず,参考資料6の第3の2,不認可処分を受けた信託の効力の補足説明でございます。   部会において,公益信託としての不認可処分を受けた信託について,その信託行為に当該信託を有効とする旨の信託行為の定めがあるときに成立する受益者の定めのない信託については,信託法第11章を適用するものの,一定の事項につき,信託法第11章の特則を設けるべきである旨の御意見がございまして,その中間試案では,(注)の考え方として示していることを踏まえ,その特則の具体例等を示しつつ,問題点についての説明をしております。   次に,第9の2,「公益信託の受託者の行う信託事務に関する基準」の補足説明でございます。   部会において,受託者が行う信託事務が当該公益信託の目的の達成のために必要な信託事務であることを認可基準とした上で,その信託事務が収益を伴うことは許容されるという中間試案第9の2の提案の内容をより明らかにすべきである旨の指摘がありましたことを踏まえ,部会資料38でも御提示いたしました,想定される公益信託事務の例の表に記載した美術館の運営や学生寮の運営の具体例を用いて,公益信託の目的の達成のために直接又は間接的に必要な信託事務であれば許容され,公益信託の目的の達成のために必要性を欠く信託事務は許容されないことを分かりやすく説明しようとしております。   次に,第13,「公益信託の受託者の辞任・解任,新受託者の選任」の補足説明では,部会において,受託者の辞任・解任に行政庁の認可を必要とする旨の代案の理由として挙げられていた事項を踏まえ,受託者の解任を,受託者がその任務に違反して信託財産に著しい損害を与えたこと,その他重要な事由があるときに該当するとして,裁判所の命令がされた場合に限定するのでは,受託者の能力に不足が見られ,かつ,よりふさわしい新受託者候補が存在するような場合においても,裁判所が受託者を解任することはないであろうから,公益信託事務を停滞させるおそれがあるとの問題点の指摘があることの説明をしております。   次に,第14,「公益信託の信託管理人の辞任・解任,新信託管理人の選任」の補足説明でございます。   新たな公益信託における信託管理人の役割の重要性に触れた上で,部会において,受託者と信託管理人の位置付けの違いや,信託管理人の解任の申立権を受託者に与える考え方があることも明らかにすべきである旨の指摘がされていたことを踏まえまして,受託者に信託管理人の解任申立権を付与することが相当であるとの考え方を示しつつ,信託管理人の申立権を監督される立場の受託者に与えることは矛盾するとの考え方もあることなどから,引き続き検討を要するという説明をしております。   次に,第15,「公益信託の変更,併合及び分割」でございます。   まず,第15の1(1)ウの(注)の補足説明では,部会において,行政庁による変更の認可を必要とせず,裁判所が変更を命ずる前に,変更後の信託が公益信託の成立の認可基準を充足するか否かについて,行政庁に意見を聴く仕組みを採用すべきであるとの意見がございまして,それを中間試案では(注)の考え方として示していることを踏まえ,その考え方には,当事者が行政庁と裁判所の両方に行く手間を省けるという利点がある一方で,裁判所の変更命令の判断が困難となる可能性があることなどから,かえって当事者に過度な負担を強いるおそれや,公益信託の変更が遅延するなどの問題点について説明しております。   また,第15の3の(注)の補足説明では,部会において,裁判所による公益信託の併合・分割命令を認めるべきであるという意見があり,それを中間試案では(注)の考え方として示していることを踏まえ,その考え方には,信託の変更と同じく,信託関係人の合意が調わない場合にも,裁判所という第三者のチェックを経て,信託の併合・分割をすることが可能となるという利点がある一方で,裁判所の私的自治への介入の程度が大きいなどの問題について説明しております。   次に,第16,「公益信託の終了」です。   第16の5,「公益信託の成立の認可の取消しによる終了」の(注)の補足説明では,部会において,公益信託の成立の認可を取り消された信託は原則として終了するが,信託行為に認可の取消し後は受益者の定めのない信託として存続させる旨の定めがあるときは,当該信託は受益者の定めのない信託として存続できるものとするという意見があり,それを中間試案では(注)の考え方として示していることを踏まえ,その考え方には委託者の意思を尊重することができるという利点がある一方で,公益信託の軽量・軽装備のメリットを害するおそれがあるなどの問題点について説明しております。   最後に,第17,「公益信託の終了時の残余財産の処理」です。   第17の1(2)の(注)の補足説明では,部会において,公益信託の成立後の寄附等により信託財産に加わった信託財産の帰属権利者については,中間試案の本文に掲げたものを指定するものでなければならないとした上で,公益信託の成立時に拠出された信託財産の帰属権利者については,委託者等の私人を指定することを許容する旨の意見がございまして,それを中間試案では(注)の考え方としていることを踏まえ,その考え方の意図には合理性が認められる一方で,税制優遇を伴うことが困難となるおそれがあることなどの問題点について説明しております。 ○中田部会長 ありがとうございました。   ただいま,部分的にではありますけれども,パブリックコメントに付するに際して,丁寧に説明するという内容について御説明を頂きました。   この後,この全体について,皆様から御意見,御質問等を頂戴したいと思いますが,ちょっと中途半端な時間になりますので,少し早いですけれども,ここで休憩を15分間入れさせていただきます。3時5分から再開したいと思います。           (休     憩) ○中田部会長 時間が来ましたので再開します。   参考資料につきまして,先ほど事務当局から説明をしていただきましたが,これにつきましても,全体を三つに区切って御意見を頂くことにしたいと思います。先ほどと同じように,第1から第7,第8から第14,第15から第19までの区分といたします。   まず,第1から第7までにつきまして,御意見を頂きたいと思います。   なお,御意見を頂きますときに,第幾つの何,というのに加えまして,もしできましたら,何ページということまでおっしゃっていただくと参照しやすいかと思いますので,よろしくお願いいたします。 ○道垣内委員 16ページの(2)の4行目の「子ども食堂」というのには,何らかの説明が必要なのではないかという気がします。おもちゃの「子ども銀行」というのとは違いますよね。それだけです。 ○中田部会長 ありがとうございます。 ○神作幹事 11ページの第3の2の(注2)で,(注2)を含めパブリックコメントに付することについては,私も異存ございません。実際に活発に議論され,先ほども議論の対象になっていたところでございます。けれども,説明の方で,具体的には13ページの3の2段落目ですが,特則の例として挙がっているものは,どちらかといえば規制を,今の規律よりも緩和する方向のものだけが挙げられているように思うのです。規律を強化するといったら変ですけれども,例えば,受託者の資格を緩和した場合には,公益財団法人においても一定のガバナンスの仕組みが用意されていることとの均衡からしても,信託は,もしそのようなことがないとすると,受益者も存在しない中,ガバナンスの確保が十分なのかという疑問が生じ得ると思います。目的信託にかかる規律の一部がもし緩和されるということになると,何かそれを補うガバナンスの強化にかかる規律を考えるということが当然出てくるべきだと思いますので,13ページの説明の例を挙げるのであれば,ガバナンスの確保を担保する規律について考える方向の例も挙げていただいた方がよろしいように思いました。 ○中田部会長 ただいまのは,13ページの3の第2パラグラフについての御意見でございますね。 ○神作幹事 はい。 ○中田部会長 どうもありがとうございました。   ほかにございますでしょうか。 ○新井委員 第4,「公益信託の受託者」のところで,ページでいうと17ページ,(注1)と(注2)について発言したいと思います。   (注1)については,17ページの(4)のところに説明がなされています。ここの説明の最後から2行目ですけれども,「受託者が従前の運営委員会等と同様の機能を有する機関を任意的に設けることが否定されるものではない。」については,私も全面的に賛成で,法律上,運営委員会等を必置とはしないけれども,任意に設けることはできるという規定については大変結構だと思います。ただ,この書き方,つまり「受託者が従前の運営委員会等と同様の機能を有する機関」ということの意味について質問があります。   というのは,どういうことかというと,従前の運営委員会についての説明は,その上にありまして,「信託財産の処分について当該公益信託の目的に関し助言を行う」ということになっています。しかし,ここの例にもありますように,美術館とか学生寮の運営を目的とする事業型も許容するということになると,運営委員会の在り方も,もう少し広くなることがあると思います。現に私の経験でも,運営委員会というのは,信託財産の処分よりも,もう少し広い助言をしていることがあります。   ですから,任意的に運営委員会等を設置するということはそのままにした上で,従前の運営委員会と同様の機能を有する機関というのは,少し狭過ぎるのではないかという印象を持ちます。したがって,少しここのところの文章を修正していただいた方がよろしいのかなというのが,まず第1点目の意見です。   2点目が,今度は(注2)で,その下,やはり17ページになります。ここでは,「共同受託者は相互にその業務執行を監視する義務を負う」となっているのですが,監視する義務を負うというのは,ちょっと私は強過ぎるように思います。それはどうしてかというと,信託法79条は,共同受託の場合,信託財産は合有であると規定しておりますけれども,旧信託法と異なって,受託者には相互的監視義務というのは負わせていないと私は理解しているからです。ですから,義務というのは,少し強過ぎるように思いますので,ここは,もう少し柔らかい表現にしていただいた方が適切ではないかなと思います。   以上2点です。 ○中田部会長 ありがとうございました。   ただいま,3人の委員,幹事から御指摘いただきましたが,これらについて,もし何かありましたらお願いします。 ○中辻幹事 子ども食堂は,説明を少し加えさせていただければと思います。   次に,神作幹事から御指摘がございました(注2)の特則の例示なのですけれども,おっしゃるとおり,今の案に書かれているのは緩める方向の特則しかないのですが,以前,深山委員からも御指摘頂いていたように,信託管理人の必置とか,ガバナンスを強める方向の特則も考えられますので,特則の例を加えさせて頂こうと思います。   それから,新井委員より御指摘ございました運営委員会につきましては,新井委員の御指摘のとおり,従前の助成型の公益信託であれば,従前の運営委員会で良いのだろうと思います。けれども,今回は新たに事業型というのも想定していることから,その場合には,運営委員会のやることについても少し変わってくる余地があると私も思いますので,表現を修正することも含めて考えたいと思います。   そして,(注2)の方ですね。信託法セミナーという本でも共同受託者の問題が取り上げられていて,職務分掌の定めがあるような場合を除き共同受託の場合には基本的に相互監視義務があるように思うのですけれども,旧信託法にあった共同受託者の合手的行動義務が新信託法ではなくなったということを踏まえての新井委員の御発言だったと思いますので,少しこちらの方でも考えさせていただきます。 ○中田部会長 ほかに,第1から第7につきまして,御意見を頂きたいと思います。   それでは,取りあえず先に進ませていただきます。   第8から第14までの間で,御意見,御質問等ございましたら,お出しいただきたいと思います。大部のものですので,なかなか出にくいかもしれませんが,先に進んだ上で,またお気付きの点をと思いますが。 ○神作幹事 31ページの第9について申し上げます。「一方」と始まる段落でございますけれども,その5行目辺りなのですけれども,「しかし,公益信託の受託者が収益事業を行うことを許容する場合には,受託者がその収益事業を遂行するために金銭の借入れや売買等の取引を恒常的に行うことから」,会計が非常に複雑になり,そうすると公益信託のメリットが損なわれるという趣旨の記述がございます。他方,17ページのところでは,例えば美術館や学生寮の運営を目的とする事業型も許容するということになっておりまして,本来の公益目的の事業であれば複雑なことはできるけれども,収益事業としてだと複雑なことはできないというのは,説明が必要なのではないかと思いました。   それから,ついでにもう1点よろしいでしょうか。33ページの表でございますけれども,32ページの文章の説明と併せて読みますと,収益を伴う信託事務が上記②,すなわち,目的達成のために間接的に必要な信託事務として許容されるのか,それとも,目的達成のための必要性を欠く信託事務として許容されないかは,行政庁が公益信託の成立の認可の時点で,計画書等に基づいて判断すると,記載されております。   ちょっと細かな御質問になりますけれども,例えば②で,美術館内でミュージアムショップやカフェを営業することは,間接的に必要な信託事務だとされています。では,例えば,そこで売っている商品をインターネットで販売することなどは,一体どのように考えるのしょうか。例をお示しいただいているのは,イメージしやすく大変結構なことであると思います。しかし,先ほどのような例で,インターネットで販売することはいいですよということになると,ではなぜ,ほかのお店で売ることはできるのか,依然として限界が不明確であるように思います。   ②と③について,もう少し詳しく説明をしないと,一体どこまでが許容されて,②と③の境界でございますけれども,なかなかちょっと分かりづらいという面が依然として残るように思います。特に32ページで,行政庁が一体何を基準に,例えば今申し上げたような,インターネットで販売するというような例について,どのように判断することになるのか,教えていただければ幸いでございます。 ○中田部会長 ただいまの御質問について,いかがでしょうか。 ○中辻幹事 具体例を挙げていただいて大変有り難かったですけれども,インターネットでミュージアムショップにおいて売られるような美術品の販売をすることは,表の②と③,どちらに入るのかという御質問については,今の事務局の整理でお答えしますと,公益,すなわち不特定多数人の利益の増進に寄与するものであるならば,公益信託の目的達成のために直接的又は間接的に必要な信託事務ということになりますので,インターネットでの美術品の販売により美術の普及啓発という公益目的に資するのであれば,②の方に寄せて考えることができるように思います。ただ,逆に,何でも②に寄せてしまうというのもいかがなものかと,それが公益目的に資するとは言えないという事例も,個別の申請では出てくるような気が致しました。   ついでに申し上げますと,以前,神作幹事や神田委員から御指摘を受けた点を踏まえて,今回の表では,助成型の①の枠に,信託財産である金銭の投資運用を入れたほか,事業型の①の枠に,展示品入替えのための美術品の売却や購入,一時的な金銭の借入れ,いわゆるファイナンスも当該信託の目的の達成のために直接必要な信託事務として入れているのですけれども,これらが直接必要なのか間接的に必要なのかは,截然と分けられない面もございまして,何でも①の枠に入れれば良いのかといえば,そうでもなかろうと,個別具体の事案に応じて,③の枠に入れるべき例もあるように考えています。 ○中田部会長 個別的な判断というのは,恐らく行政庁において,具体的な詰めをしていくことになるのだろうと思います。公益法人のときも,一定のガイドラインのようなものが出て,その上で,更に個別については,各委員会や審議会で判断していって,積み重ねがあるのだろうと思いますが,ここで挙げる例として,どのようなものが適切かという観点から,今の神作幹事の御指摘も踏まえて,説明を追加するかどうかということを含めて御検討いただくことになろうと思います。   神作幹事の第1点の御質問ですけれども,つまり,31ページには,関連しない収益事業を否定する理由として複雑化すると書いてあるのに対して,17ページで,本体の側においては事業型のものも可能であるということで,必ずしも両者の平仄が合っていないのではないか,説明をもう少し付加すべきではないかというのが第1点だったと思いますが,その点についてはいかがでしょうか。 ○中辻幹事 失礼いたしました。   神作幹事の御指摘のとおり,確かに現在の資料では若干,両者で平仄が合っていないところがございます。公益法人と公益信託を全く同じような制度とする必要はないという共通の認識のもとで,この部会は進んできたと理解しておりますが,公益法人では,公益目的事業も収益事業もでき、その行う事業を公益目的事業と収益事業のいずれに位置付けて行政庁に申請するかは,法人の側で選ぶことができます。そして,公益信託でも公益法人で言うところの収益事業を行えるようにするならば,公益法人並びの複雑な制度が必要であるということになるのだけれども,公益信託では公益法人で言うところの公益目的事業,こちらでいえば公益信託事務を行えるようにすれば足りるのであって,収益事業を行えるようにする必要はないと事務局としては考えているところです。   ただ,そうであるからといって逆に公益信託事務を現在のまま助成型に限定してしまうことも将来的な利用の拡大のためには適切でなく,公益信託事務がある程度収益を伴うことも許容した方が良いと考えていて,そこを手当てするためには,公益法人の仕組みと同じように,事業型には第9の会計的な認可基準,収支相償や遊休財産の基準を必要な範囲で取り入れるけれども,それを超えた複雑な制度にする必要はないし,むしろ相当でないという考え方を取っているのですが,今のような考え方がきちんと伝わるように補足説明の表現を工夫したいと思います。 ○中田部会長 今の御説明でよろしいでしょうか。 ○神作幹事 はい。 ○中田部会長 ありがとうございました。 ○小幡委員 今の関連ですが,例えば33ページの表で,③の「寮生と関係のない一般の宿泊客に対する学生寮の部屋の賃貸」ですが,例えば,たまたまちょっと寮生が入らなくて,空いているので,空いているのは無駄なので,一時的に貸すということはできるのではないかとも思うのですが,今,公益認定との関係,公益認定法人の収益事業と公益事業との関係の説明がありましたが,あちらは結局,公益認定の法人は,そもそも収益事業ができるので,ただ,それを公益事業として申請するか,収益事業として申請するか,いずれにしても,どのような収益事業でもできるので,公序良俗に反するようなのは駄目ですが,収益で儲けてよいという考え方で作っているのですが,今度のこれは,目的達成のために間接的にせよ,少し資すればよいということで,やってよいか,いけないかという,非常に,シビアに決まってくるわけです。公益認定法人の場合は,いずれにしてもできるので,どちらかというと,事業の区分けだけの問題なのですが,こちらはそもそもやっていけないということになると,かなり厳しいことになるので,今まで公益認定法人で考えていた収益事業とか,そういう分類で判断すると,やや狭くなりすぎるのではないかという感じがしているのです。   ですから,この③のところのも,必ずしも必要性を欠くことにならないかもしれないとも思うので,ここに入れてしまうと,どうですかね,少し狭いような感じが私自身はしていますが。 ○中田部会長 そうしますと,具体例について,特に留学生向けの学生寮の運営についての③は,若干異論があり得るだろうということでしょうか。 ○小幡委員 初めから,ここを別枠にして,ほかの貸出し方をするというのは駄目なのですが。余りいろいろ書き過ぎると複雑になりますが,おそらく,今年は寮生が半年間は入らないだろうという可能性はあると思うのです。運用を柔軟にすることを認めればよいと思うのですけれども。 ○中田部会長 具体的な運用をどのようにするかという問題と,パブリックコメントに付するに当たって,イメージを分かりやすく抱いていただくというのと,若干ずれるところがあるかもしれませんけれども,今の御指摘を受けて,更に御検討いただくということになろうかと思いますが,いかがでしょうか。 ○中辻幹事 貴重な御指摘をありがとうございます。   今の学生寮の空き部屋の話でいえば,ここの③でイメージしているのは,別に空いている,空いていないに関係なく,その学生寮の1階部分を恒常的に寮生とは関係ない人たちに貸し出すような事例を想定していたものでして,小幡委員が言われたような,たまたま出た空き部屋を貸すような事例であれば,③の枠に入らない場合もあるように思います。   ここでは,例えば,寮生の親御さんとか友達が遠方から訪れてきた。その場合に,その人たちを泊めて良いのかと聞かれれば,それは泊めて良いということを表現したかったものでして,どこまでこの表に書き込むかは難しいのですけれども,小幡委員御指摘のとおり,そもそも収益事業を行うことが認められていて,公益目的事業と収益事業の区別がそれほど問題にならない公益法人とは違いまして,公益信託事務についてはそれが収益を伴うものであっても膨らみを持って行政庁に審査していただくことが肝要だと考えていますので,それがより明確に伝わるような補足説明の表現にできないか検討してみたいと思います。 ○中田部会長 よろしいでしょうか。   ほかにいかがでしょうか。 ○小幡委員 もう1点,第15からのところと,少し重なるのですが,先ほど私が(注)のところで申し上げたところで,裁判所と行政庁の役割分担のところですが,57ページから58ページのところと,それから,第15に入ってしまいますが,64ページのところなのですが,裁判所が全部引き受けてしまって,裁判所から行政庁に意見を聞けば足りるという,その(注)のところで利点があるとありますが,確かに,当事者が裁判所だけに出せばよいという利点があって,「もっとも」というところなのですが,「不服申立てとの関係も含めて理論的な整理が必要であるという問題点の指摘」,これは多分,整理というよりは,裁判所がやることになってしまいますので,行政庁が直接出てこないから,そこは整理も何もなくて,直接行政庁に不服申立てはできないということに決まってくると思うのですが,ただ,それを裁判所に対してやるのがおかしいと,そういう意味なのでしょうか。   それで,もちろんそちらの責任の文書ですから,このまま残してもよろしいとは思いますが,もう一つ,ここでは書きにくいと思うのですが,行政庁に後で行く場合には,行政庁に行政手続法の適用があるので,標準処理期間とか,いつまでに答えなければいけないとか,そういう縛りで行きますが,こういうふうに,裁判所から行政庁に聞くというと,なかなか行政庁から返事が来なかったりすると,ずるずる長くなったりしますよね。こういうシステムは,少しそういうリスクがあるので,もし行政庁に直接行けば,それはそれで,余り遅かったら,なぜ返事が来ないのかとか,直接私人から不服を言いやすいので,そのような切り離したメリットというのもあるとは思うのですね。   ただ,これは,こういう文書では書きにくい話,実態の話なので,つまり,かえって遅くなるというリスクはあるかもしれない。裁判所にお願いして,裁判所から行政庁に問い合わせたけれども,行政庁のほうからなかなか返事が来ないという,そういう感じですよね。   そういうことが,実際上の運用ではあるかもしれないので,(注)ではない方がよいのかと思ってはいるのですが,そこまで書くと,行政がサボるということを前提にしているようになるので,書きにくいですが,そういうリスクもありうるかと思っています。 ○中田部会長 ありがとうございました。   57ページから58ページにかけてと64ページにかけて,共通する問題を御指摘いただいたわけですが,どこまで書けるかという問題があるかもしれませんけれども,今の御意見について,いかがでしょうか。 ○中辻幹事 小幡委員がおっしゃったとおり,裁判所が一元的に行政庁の意見を聞いて判断するということであれば,それは行政処分ではないので,取消訴訟を提起することは考えられなくて,裁判所の処分に対する不服申立てということになると思います。 ○小幡委員 理論的な整理というと,何を言っているのかがちょっと…… ○中辻幹事 はい。そこで,では,その裁判所の処分に対する不服申立の手続の中で,なぜ裁判所が判断したことではない,行政庁が判断したことの当否を審査することができるのだろうか,その理由がよく分からないという意味で,理論的な問題点と書かせていただいているのですが,御指摘を踏まえてもう少し敷衍して書いてみます。   あと,行政の方に裁判所が意見を求めることによって,かえって手続が遅れるという懸念も確かにあるように思いつつ,標準審査期間のように,裁判所が行政庁に対し期限までの回答を確保するための方法はあり得るように感じました。 ○中田部会長 ありがとうございました。   既に15以降にも入っておりますので,それも含めて御意見を頂ければと存じます。 ○沖野幹事 長谷川委員からの保留になっていた質問事項があったのではないでしょうか。 ○中田部会長 ありがとうございます。長谷川委員からの御質問で,先ほど保留になっていた,87ページのところですが,念のためにもう一度,長谷川幹事からお出しくださいますか。 ○長谷川幹事 87ページの一番下のパラグラフの2の前の行でございますが,「会社法の特例有限会社の制度も参考にしつつ引き続き検討」としていただいております。この,「参考にしつつ」という意味合いを教えていただきたいという質問でございました。 ○中辻幹事 これは,前回でしたか,長谷川幹事の方から御指摘があった特例有限会社の制度を,確かに参考になると思いまして掲げさせて頂いたものでございます。   会社法は,平成17年に商法から独立する大きな改正がされたのですが,そのときに,有限会社法も,会社法に統合されました。その際に,従前わが国で株式会社に次ぐ位置付けを占めていた有限会社をできるだけ生かしていこうという趣旨で特例有限会社の制度が設けられ,特例有限会社については公益法人のように5年の移行期間の実現が設けられているわけではなく,これからも続いていく,ある意味,旧法信託に近い仕組みがございます。   このような先例も参考とした上で,どのような経過措置がより良いものなのか,引き続き検討していくという意味で挙げさせていただいております。 ○中田部会長 今の御説明でよろしいでしょうか。 ○長谷川幹事 はい。 ○中田部会長 ありがとうございます。   ほかにいかがでしょうか。第15以降だけでなく,全体を通じてでも結構でございますので,お気付きの点などありましたら,御指摘いただければと存じます。 ○林幹事 先ほどの33ページの図について,修正というか,コメントさせていただけたらと思います。下の③に書かれているものについては,私も個人的には,②より上にあたる場合があり得て,この整理が本当にいいのかという問題がありうることは,従前から申し上げていたところです。一方,この資料を作られるにあたって,整理に御苦労されていて,こうなっているという部分もあるので,それも踏まえると,非常に悩ましいとは思っています。   ただ,先ほど中辻幹事が言われたとおり,必要な範囲で収益事業ができて,それは個別具体的な事案において判断するというところが重要なところだと思います。ですから,②か③かは,事案に応じて変わってくるし,あるいは解釈や状況によって区分が違ってくる可能性があるものだと思います。そういう理解の下に,補足説明のためにこの図が作られている,そういうふうにこの図を読むべきだということを申し上げたいと思います。だから,そういう意味で,この図は暫定的に説明のために書いていただいているのであって,将来的には,これに拘束されるのではなくて,先ほど言われた個別事案に応じて,必要性の中で判断していくから,状況に応じて変化していく可能性のあるものだと,その前提で作られるのだということを申し上げたいと思います。 ○中田部会長 ありがとうございました。   先ほどの小幡委員の御発言とも共通すると思いますけれども,ここに挙げている例というのは,これが絶対的に固定のものではなくて,個別具体的な判断を要するけれども,差し当たって挙げるとすればこういうものだというような,何か留保というか,説明のようなものがあればという御趣旨かと思います。そういったことを工夫していただくということでよろしいでしょうか。   では,そのように御意見を反映していただくということにしたいと思います。   ほかに,全体を通じて,ございませんでしょうか。もしないようでしたら,参考資料6についての御意見を頂くというテーマは,この程度にしたいと思います。   そこで,部会資料45「公益信託法に関する見直しの中間試案(案)」に戻りたいと思います。   先ほど暫定的に,ゴシック部分について,御了解を頂いたところでございますけれども,ただいまの参考資料6に関する意見交換の結果として,現段階で,ゴシックの部分に何か修正をすべき点がありますでしょうか。特にないということでよろしいでしょうか。   それでは,ないようですので,部会資料45につきまして,皆様から御了解を頂けたものと承りました。今後,事務当局において,本日の審議の結果を踏まえまして,更に確認等の作業を進めていただくことになります。作業に当たりましては,字句の用法など内容にわたらない細部の修正もあるかもしれませんけれども,それにつきましては,部会長と事務当局に御一任を頂くということで,本日の会議をもちまして,この部会として,中間試案の取りまとめを行ったという取扱いにさせていただければと存じますが,よろしいでしょうか。 ○一同 異議なし。 ○中田部会長 ありがとうございます。   それでは,本日の審議をもちまして,公益信託法の見直しに関する中間試案の取りまとめが行われたということにさせていただきます。   次に,参考資料6ですが,本日様々な御意見をお出しいただきました。それらを踏まえて,事務当局において,中間試案に付する補足説明を作成されることになります。これは事務当局として,その責任で作成されるものですけれども,お出しいただきました様々な御意見が補足説明に適切に反映されるように,事務当局に対して,私からもお願いを申し上げておきたいと思います。このような取扱いでよろしいでしょうか。   ありがとうございました。   最後に,次回の日程等について,事務当局から説明をしてもらいます。 ○中辻幹事 今後につきましては,皆様から頂いた御指摘を踏まえて,本日取りまとめていただきました中間試案を完成した上で,事務局の方で作成する補足説明とともに,中間試案をパブリックコメントの手続に付すことを予定しております。   中間試案のパブリックコメントの期間ですけれども,現在のところ,平成30年の年明け1月9日から2月19日までの期間を予定しております。そこでお寄せいただきました一般からの御意見も踏まえまして,3月から,また信託法部会の会議を開催させていただければと思っております。   次回の日程は,平成30年3月20日火曜日の午後1時半から午後5時半まで,場所は法務省ですが,まだ部屋は決まっておりませんので,決まり次第御連絡いたします。   3月以降の部会では,中間試案のパブリックコメントの結果を踏まえて公益信託法の見直しに関する要綱案の取りまとめに向けた御審議をいただくことを予定しております。また,2月中旬には法制審議会の総会が開催されることになっており,その場で,信託法部会の審議状況の報告として,中間試案について中田部会長から総会に報告していただくことを予定しております。   法制審議会の総会で,この案件について御指摘がありますれば,それも踏まえつつ,来年3月以降の御審議に向けた準備を進めてまいります。 ○中田部会長 ほかに何かございますでしょうか。   それでは,本日の審議はこれで終了といたします。本日も熱心な御審議を賜りまして,ありがとうございました。 -了-