高橋弘「成年後見制度の課題と民事信託の連携の可能性」

月報司法書士[1]の記事です。

第1はじめに

第2成年後見制度の概要(任意後見と法定後見)

第3成年後見制度の現状(必要とする人の5分の1から6分の1の人しか制度にアクセスできていない状況、成年後見制度支援信託等の投入)

第4基本計画の概要(成年後見制度の利用の促進に関する法律に基づく基本計画など)

第5成年後見制度の課題

1制度全般の課題

障害者権利条約に沿う制度へ。

家庭裁判所の監督体制の限界。

2基本計画達成のための課題

本人の意思決定支援過程の基準の変換

地域連携ネットワーク

移行型任意後見契約の乱用防止

第6民事信託の概要

1信託とは

2民事信託とは

第7 我が国の民事信託の現状

公的監督制度を持たない

イギリスでは公的監督の必要性の議論が始まっている

第8 成年後見制度と民事信託連携の可能性

1 シンガポールのSNTC

非営利特別支援信託会社が受託者、法務省の局がバックアップ。成年後見制度との連携を併用。

2制度の連携に向けて

シンガポールのように、国の機関による直接のバックアップが受けられる民事信託の運用を実現することが理想的である。

理想を実現するまでの過渡期においては、民事信託会社が信託業務を兼営する金融機関の協力(バックアップ)を得て受託者となる民事信託と、成年後見制度を融合させた仕組みを利用。

第9 おわりに

成年後見制度と司法書士(と(公社)リーガルサポート)との関係、歴史。

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第3成年後見制度の現状(必要とする人の5分の1から6分の1の人しか制度にアクセスできていない状況、成年後見制度支援信託等の投入)について。

私の肌感では、本来利用した方が良い人が利用できない、してないことが多いというのはあると思います。また、利用せざるを得ない状況になってから、少し後悔しつつ決められた事だから仕方なく従う、というような人が一定数いると感じます。

第7 我が国の民事信託の現状

公的監督制度を持たない。イギリスでは公的監督の必要性の議論が始まっている、について。

信託開始当初から、常時公的監督をして欲しい、というニーズは一定程度あるのかもしれないと思います。

https://www.gov.uk/trusts-taxes/types-of-trust

第8 成年後見制度と民事信託連携の可能性

1 シンガポールのSNTC

非営利特別支援信託会社が受託者、法務省の局がバックアップ。成年後見制度との連携を併用。

2制度の連携に向けて

シンガポールのように、国の機関による直接のバックアップが受けられる民事信託の運用を実現することが理想的である。

理想を実現するまでの過渡期においては、民事信託会社が信託業務を兼営する金融機関の協力(バックアップ)を得て受託者となる民事信託と、成年後見制度を融合させた仕組みを利用、について。

シンガポールの信託制度が日本にとって理想的とは思えませんでした。2の制度の連携に出てくる民事信託会社は、(一社)民事信託士協会が中心となって設立予定の信託会社を想起させてしまいます。そうでなかったらすみません。

選択肢としてあっても良いとは思いますが、記事の中ではっきり記載してもらった方がすっきりします。


[1] 日本司法書士会連合会2020.7 №581 P23~

遠藤英嗣「家族民事信託の現状と展望」

月報司法書士[1]に、遠藤英嗣弁護士が寄稿されていました。

第1 家族民事信託の現状

1 一時の勢いはなくなりつつある家族民事信託の利用

2 民事信託は認知症対策とともに資産承継機能への転換期に入る

  • 後見的な財産管理機能の役割(認知症対策)
  • 資産承継機能の役割とその重要性(遺産分割協議不要、後継ぎ遺贈型受益者連続)

3信託組成者によるいわゆる「やっつけ仕事」が多く、紛議性の高い信託契約書等が数多く世に出回っていること

  • 奔放野放図な家族信託の組成(受託者(残余財産の帰属権利者など)の思いを過度に反映させるもの)
  • 意味が変わりつつある「信託の登記をすれば、あとは安心」(信託契約書に、受益権の内容が記載されていない)

4 より慎重になりつつある金融機関

  • 民事信託利用の趨勢は金融機関の信託口座の開設にかかっている
  • 信託口座を開設する金融機関の責任は重い

5 隠れて作られている「信託もどき口座」

  • 公正証書で作成しない信託契約書
  • 「信託口座もどき口座」の開設でごまかす(屋号口座の危険性)

6 取組みに積極的な司法書士、慎重な弁護士、税理士

  • いわゆる「立ち位置」が難しい家族信託支援業務(利益相反など)
  • 信託口座開設に関わる多くの司法書士

7 家族信託の専門家を名乗る者に大きな衝撃を与えた平成30年9月の東京地裁判決

8 家族信託の課題を解決する当面の方策

  • 信託実務能力を有する専門家に家族信託支援業務を依頼することの大事さ(ネットワークを持っている専門家)
  • 信託関係人に特異な信託を理解してもらうこと
  • 公証人に頼るのは難しい

9 民事信託支援業務における専門職の責任

  • 専門職が株式会社の名で民事信託支援業務を始める(株式会社を設立して会社名で受任)
  • 信託契約書の事前リーガルチェックの依頼(多くなっている)

第2 家族民事信託の展望

1 家族民事信託の新たな大きな役割

民法899条の2(登記が第三者対抗要件となる)の存在により、家族民事信託は今後広がっていく。

2 専門職による信託専門分業化(出来ることを出来ないことを依頼者に伝える)

3 「危うい信託」の自然淘汰

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というような内容でした。第1 家族民事信託の現状については、たしかにそのような傾向があるかもしれないと思わされました。原因が東京地判平成30年9月の判決なのかは私には分かりません。また、この判決は最高裁ではないからまだ100%決まったわけではない、という方もいらっしゃいます。これは確かに100%ではないですね。私は訴訟になるのが嫌で、最高裁まで争う気力もないので、そこまでは出来ないです。

奔放野放図な家族信託の組成(受託者(残余財産の帰属権利者など)の思いを過度に反映させるもの)、意味が変わりつつある「信託の登記をすれば、あとは安心」(信託契約書に、受益権の内容が記載されていない)、については、受益権の内容が記載されていない、の部分は一定の量であると思いますが、相続人による遺産の囲い込み、というのは私の周りではあまりないので実感がわきませんでした。

隠れて作られている「信託もどき口座」、について屋号口座は県外では聞きます。信託契約書で特定しておけば大丈夫、民事信託専用の口座でなければいけない、など半々な感じを受けています。沖縄県内の地銀は、全て信託専用口座を作成してくれるので、この面では恵まれていると思います。

取組みに積極的な司法書士、慎重な弁護士、税理士、というのはどうなのでしょう。県内と、私が知る限りの県外では消極的、慎重な士業を見つけるのが難しい

というのが体感です。

特に不動産会社と提携のある士業と一部の金融機関が過度に積極的という印象を現時点で持っています。

専門職が株式会社の名で民事信託支援業務を始める(株式会社を設立して会社名で受任)、は初めて聞きましたが、ここまで露骨ではなくても近いようなことは確かにあります。一般社団法人を設立して受任する、法人の中には入っていないけれど、その法人の家族信託に関してはセミナー、コンサルティング、実務を行い実質的に法人の業務を全て行っている(または名前をちらつかせる)。違法なのかはグレーだと考えますが、責任は関わった分取ることになるのだと思います。

第2 家族民事信託の展望、については遠藤弁護士の展望の通りになってくれたら良いなぁと思います。

他に個人的に思うことは、地方の公証人には理解のある方がいて、公証人会連合会で決められているからといって断るのではなく、理詰めで話せば分かってくれる方がいます。ただ、今は少し待っていて、と言われています。

また一部の金融機関に関して、不可解な理由で信託口口座の開設を認めないといわれることがあります。それが公正証書作成の前日だったりするので、このようなことが無くなって欲しいと思います。


[1] 日本司法書士会連合会2020.7№581、P16~

新井誠「成年後見制度と民事信託のハイブリッド活用法」

月報司法書士[1]の記事に、新井誠中央大学教授の記事が掲載されていました。

障害者権利条約[2]が考えていく基本となっています。12条を転載します。

第十二条 法律の前にひとしく認められる権利

1締約国は、障害者が全ての場所において法律の前に人として認められる権利を有することを再確認する。

2締約国は、障害者が生活のあらゆる側面において他の者との平等を基礎として法的能力を享有することを認める。

3締約国は、障害者がその法的能力の行使に当たって必要とする支援を利用する機会を提供するための適当な措置をとる。

4締約国は、法的能力の行使に関連する全ての措置において、濫用を防止するための適当かつ効果的な保障を国際人権法に従って定めることを確保する。当該保障は、法的能力の行使に関連する措置が、障害者の権利、意思及び選好を尊重すること、利益相反を生じさせず、及び不当な影響を及ぼさないこと、障害者の状況に応じ、かつ、適合すること、可能な限り短い期間に適用されること並びに権限のある、独立の、かつ、公平な当局又は司法機関による定期的な審査の対象となることを確保するものとする。当該保障は、当該措置が障害者の権利及び利益に及ぼす影響の程度に応じたものとする。

5締約国は、この条の規定に従うことを条件として、障害者が財産を所有し、又は相続し、自己の会計を管理し、及び銀行貸付け、抵当その他の形態の金融上の信用を利用する均等な機会を有することについての平等の権利を確保するための全ての適当かつ効果的な措置をとるものとし、障害者がその財産を恣意的に奪われないことを確保する。

次に、条約に影響を与えたといわれる欧州評議会勧告[3]について言及し、次の2つが重要としています。

・本人を代行して意思決定をするのではなく、本人が自ら意思決定出来るように支援すること。

・次に、後見人の支援を受けてもなおできない場合に限り、本人に代行した意思決定が許されること。

意思決定の代理が先ではなく、支援が先という考えだと思います。その上で、現在の日本の民法上の成年後見制度について、補助に一元化することを提案しています。本人にとって一番制約の少ない補助から開始して、本人の状態に合わせて補助人に同意権や代理権を付与したり外したりすることで、障害者権利条約に沿った制度となるという考えです。

私も同意します。新井教授が以前から指摘していたことです。実務で機能させるためには、次の改善がされる必要があると考えます。

・補助人が家庭裁判所に同意権、代理権を付けたり外したりする手続きが今より簡単になること。

・家庭裁判所の担当職員が増えるか、事務効率を良くすること。

現在、親族が成年後見人になっている場合でも年に一度の報告書作成に戸惑っている方をみていると、補助はより複雑に感じるので親族の負担が減らないと主体的に利用してみよう、とはならないと感じます。また、家庭裁判所は今の事務量でも容量を超えているように感じます。人を増やすかコンピュータで効率化するかしないと負担が大きくなります。

 士業を利用するか、というところでは出来るだけ利用しない方向で進めるのがベストだと感じます。親族としても本人としても、あまりお金をかけたくない、という方が多いような印象を受けます。士業を利用するとしても書類作成のみ、またはピンポイントでの相談のみに絞るのが利用者にとっても士業にとっても良いと感じます。士業が監督人などになったとしても、出来ることは限られています。また報酬が毎年発生することに抵抗がある方もいらっしゃいます。

次に民事信託の活用可能性について、アメリカの撤回可能な生前信託と統一財産管理信託法を参考にしながら、記述されています。特徴は次の通りです。

・裁判所を通さずに、譲渡証書のサンプルを利用して財産を受託者に移転することで、統一財産管理信託法に服する信託が成立すること。

・成年後見制度との親和性が高い(受益者の能力喪失時にも受託者の信託事務処理の監督的規定が置かれているなど)。

具体的活用方法

・夫婦二人が金銭信託契約を信託銀行を受託者として設定する。

・信託設定と同時に、夫婦二人が同じ公的機関を任意後見人として、任意後見契約を締結する。

・信託銀行と公的機関はお互い連携できる状態にしておく。

・任意後見人に指図権を行使させる。

・特約付定期払い金銭信託

新井教授が想定する民事信託と任意後見のハイブリッド活用法は、機能すると考えます。公的機関は何を想定しているのか、図に載っていない任意後見監督人は就任するのか、信託銀行(会社)が近くにない都道府県はどうするのか、というところは措いておきます。私には公的機関が思い浮かびません。

原則的な民事信託として、受託者に親族ではなく、信託銀行を置いているのは、新井教授なりの考えがあるのだと感じました。


[1] №581 2020.7日本司法書士会連合会P4~

[2] https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken/index_shogaisha.html

[3] 1999 Recommendations for the protection of incapacitated adults

東京オフィス解約の記事

あるメールマガジンの記事です。
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家族信託専門コンサルタント司法書士

このメルマガは、家族信託の実務家向けです。一般の人はちょっと難しいかも。

「このメルマガいらないな」、と思ったら、以下から。面倒な操作は不要で、2,3回クリックするだけで解除できます。先週の月曜日はバズ・ダラ会でした。

前回は、監督人協会のメンバーから、近況や、最近の面白い事例のお話しをしてもらいました。僕の報告は、最近、ちょっと後ろ向きの決断をしたこと。実は、東京のオフィス兼アパートを解約しました。いや〜、これには悩みました。「これから行くぞ〜!」って決断は、気持ちも高ぶるし、アドレナリンもでますが、(笑)「退却〜!」って決断は、後ろ向きだし、テンションも下がりますね。

■■ 東京に出た経緯

昨年(2019年)から、東京の仕事がすごく増えて、年が明けたら東京で本格的にやっていこうと思っていたんですよ。東京には、月に4,5回往復。毎月10泊位していたと思います。昨年の話しね。当時は、外国人旅行者がすごかったですからね。年間3000万人が訪日です。慢性的なホテル不足で、宿泊代も高騰。

1万円では泊まれませんでした。しかも予約がなかなか取れない。カプセルホテルですら、7000円くらいしていましたよ。泊まったことないけど。さらに追い打ちをかけるように、オリンピックが近づいてくる。去年(2019年)のことですよ。「2020年になったらオリンピックもあるし、ホテルなんて絶対取れなくなる。だったら、アパート借よう」となったんですね。で、1月に契約しました。今から考えると最悪な時期でしたね。(笑)2月中は、机や家具をそろえて、準備していました。3月くらいから、ようやく住めるようになったら、コロナ・・・

3月後半は、感染者が増え始めていた時期。今でも覚えています。3月24日の夜、東京の中華屋さんで夕ご飯を食べながらテレビを見ていました。そうしたら小池知事が「オリンピックを延期します」「とうとう来た。こりゃヤバい。東京ロックダウンもあり得る。電車も止まるかも」僕は、次の日の始発の新幹線で新潟に戻りました。そのときの決断は早かった(笑)そして・・・新潟に戻ったら、2ヶ月東京に行けなくなりました。

■■ 2ヶ月で状況が大きく変化

そうしたら、その2ヶ月で状況が大きく変化したんですね。打ち合わせのオンライン化が進みましたね。対面しないでオンラインで、打ち合わせや相談も普通に行われるようになりました。「Zoomで打ち合わせ」ちょっと前までは、「Zoomってなんですか?」という反応だったのが、今では、普通に「了解です」って感じです。お客様もZoomで打ち合わせOKな感じですよね。このように、オンライン化があっという間に進みました。

■■ ホテルもガラガラに

3000万人来ていた外国人がほとんど来なくなりましたからね。今まで、なかなか取れなかったホテルがガラガラになりました。価格も半分くらいにはなったでしょうか。

■■ 東京に拠点がある必要性は?

見事になくなったんですね。そもそも、打ち合わせはオンライン。どうしても会わなければいけないときだけ、行けばいい。宿泊するにしても、ホテルはすぐ取れるし、安い。しかも、僕は各地域に協力者がいますので、地元で、具体的な動きが必要なときは、その協力者にお願いすればいい。ですから、東京の拠点は当面は必要なくなったんですね。ということで、撤退することに決めました。いや〜、悩みましたよ。拠点を持って、1,2年もたっていれば、もう少し容易に決断ができたかもしれませんが、出したばかりでしたからね。悩みました。でも決めたらスッキリしました。

■■ 今回学んだこと

撤退の難しさですね。サンクコスト(※)の、精神的負担感。

※サンクコスト

事業や行為に投下した資金・労力のうち、事業や行為の撤退・縮小・中止をしても戻って来ない資金や労力のこと。By Wikipedia

でも、いい経験になったと思います。あのままずるずる行っていたら、もっと損失を広げることになったでしょうから。それにしても、ベッドが無駄だった。まだ、数えるほどしか、寝ていないのに。マットレスも新品同様です。運び賃を考えたら、廃棄するしかありません。取りに来ていただければ、無料で差し上げますので、興味がある人はこのメールに連絡を(笑)

■■ お詫び

話変わります。先週のバズ・ダラ会ですが、機材の関係で録画ができませんでした。移動中だったので、スマホからの参加。上手く録画ができなかったんですね。申し訳ありませんでした。前回のバズ・ダラ会では、某みどりの信託銀行の信託口座に関する、最新動向の話しもされましたよ。あれは、衝撃的でした。簡単に言うと、いい加減な専門家が多いから、信託口座の開設は、慎重にするというもの。せっかく口座を開いても、信託されたお金が入金されないなどの事例が多数報告されているようです。これは、我々専門家も襟を正していかなければなりません。信託は作ったら終わりでなく作ったら始まりです。専門家の永いサポートが必要です。監督人協会を立ち上げたのも、その理由。専門家を含め、信託全体を永くサポートしていきたいというのが想いです。本格稼働がまだできておらず、申し訳ないです。早く本格稼働を始めて、信託をしっかりサポートしていきたいと考えています。

■■ バズ・ダラ会に質問も募集中です

質問はこのメールに返信すれば届きます。監督人協会のメンバーが鋭く回答しますよ!

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1月契約で6月か7月解約。私だったらどうするんだろう。恐らく金銭的にマイナスになったという話ではないと思います。家賃支援給付金などもあるので、2か月オフィスを使わなかった家賃分はそれほどマイナスになっていないと考えられます。東京に行って会って、日帰りでは出来ない仕事をする必要がある大事な人が何名いるか、を基準にすると思います。記事では、ほとんど居なかったということだと思います。

自己委託型と自己信託について

金融法研究第36号に「高齢者の金融取引と自己決定権」[1]という記事がありました。

  • 高齢者の金融取引の支援の必要性

a 国連障害者権利条約[2]

b 1人暮らしの高齢者の増加

  • 高齢者の判断能力の漸減

高齢者の金融取引能力

  • 民法の能力制度

a 行為能力

  • 定型的・類型的判断 民法に基づく判断
  • 能力漸減への対応の困難さ

ア 高齢者単独での日常的な預金取引

イ 高齢者が投資取引を望んだ場合

b 意思能力

  • 個別具体的判断
  • 意思能力無効の拡大解釈による対応の問題
  • 事業者の勧誘規制等

a 適合性の原則[3][4]

  • 取引資格要件としての適合性の原則
  • 適用範囲の狭さという問題

b その他

  • 消費者契約法
  • 高齢顧客向け勧誘ガイドライン[5]
  • まとめ

金融取引に関する一元的な指標の必要性―管理と運用に連続的な指標

「金融取引能力」の制定

3 金融取引の支援と自己決定

  • 事前のアレンジメントの重要性

a 個別具体的な支援の困難さ

  • 様々な考慮要素
  • 様々な取引類型

b 事前アレンジメントの類型

  • 第三者委託型アレンジメント

財産管理委任契約、任意後見契約、信託契約、あるいはこれらを組み合わせた方法。任意後見監督人の就任、指図権者の活用・留保、信託監督人の活用。

(b)自己委託型アレンジメント(試論)

第三者の代わりに、将来の自分を、金融取引の委託先として指定する。

  • アレンジメントにおける監督の在り方

a 第三者委託型の場合

b 自己委託型の場合―信託型を参考にした見守りアレンジメント?

2つの方法

  • 高齢者の金融取引能力が低下した後も、本人が一貫した取引目的を設定できる限りは、本人の意思により取引目的を自由に変更可能であるとするアレンジメント。
  • アレンジメント時点で取引目的が固定され、金融取引能力低下後はその目的に沿った金融取引しか許されない。

2を中心的に考える。本人の金融取引能力をチェックする監督機関を設置する必要がある。監督機関の例として、裁判所などの中立的な第三者機関が望ましい。

要点

高齢者が単独で金融取引を行う場合の問題の中には、過去の自分の自己決定と、現在の自分、将来の自分が、あたかも別人格であるかのように考えた上で、過去の自分があらかじめ設定した財産管理目的に従って、将来の自分の利益を考慮しながら、現在の自分が財産管理を行うという関係は、信託類似の関係であると考えることができるのであり、その限りで信託法は参考に値する、と考えているわけです。

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自己委託型というものが、どのような形なのか私の理解が誤っているかもしれません。

自分で自分に委託する、ということは、自己信託が宣言であるのに対して自分と自分が委託契約を締結する、ということだと思うのですが、難しいのではないかと思います。投資商品を販売する金融機関等は、この契約書で取引を進めるのでしょうか。

また監督機関の設置は必要だと感じます。ただし、裁判所に任せるのは無理だと感じます。また中立の第三者機関で判断するにしても、利用者としては納得できないこともあるのではないかな、と感じます。

信託業法に基づいて事業を営む法人に対しては、あっせん委員会[6]という機関が存在しますが、(一社)信託協会の中にある機関なので、私なら相談しません。

消費者相談センターか金融庁に資料を送付かメールすると思います。

私の考えは、ガイドラインはあるとして、ケースバイケースで対応することです。

金融機関にはカメラも設置されているので、音声も撮れるようになると思います。利用者は時計や携帯電話などにセンサーを付けて、データを貯めているかもしれません。

結果、超高齢化の社会においても紛争の数は大きくは変化しないと思います。


[1] 学習院大学教授 山下純司 金融法学会2020、P69~

[2] https://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/rights/adhoc8/convention131015.html

[3] https://www.fsa.go.jp/common/law/guide/kinyushohin/03.html

[4] 金融商品取引法第40条第1号

[5] https://www.jsda.or.jp/about/gaiyou/gyouhou/13/1311/koureisyakisoku.pdf

[6] https://www.shintaku-kyokai.or.jp/consultation/issue.html

委託者の地位について

あるメールマガジンの記事です。HPで公開するとメールマガジンを解除されるので、固有名詞を出すのは控えます。

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コロナで人との対面が、とても慎重になってきましたよね。

コンビニなどのお店では、保護シールドが普通になってきました。

半年前は考えられなかった光景ですよね。

そんな中でも止まらないのが、「認知症」の進行。

信託や任意後見につながる案件の相談が増えてきていませんか?

最近、僕のところには、はじめて案件を受けたということで、契約書のチェックや共同受任の依頼が増えてきています。

(今回のメルマガは、契約書の解説なので、契約書を作成する人向けです。)

■■ 信託契約書に入れて欲しい条項

いつもチェックするときお願いすることがあります。

特に不動産を信託する場合ですが、次の条項を入れて欲しい。

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(委託者の地位の相続)

第○条  本件信託の委託者の地位は相続により承継せず、委託者の死亡によりその地位は受益者へ移転する。(当初委託者の権利は消滅する。)

************

括弧内は家族関係によってはあってもなくてもOK。

■■ なぜこの規定が必要か?

「終了時」に

・登録免許税

・不動産取得税

が高くなる可能性があるからです。

■ 登録免許税

当初委託者の相続人が帰属権利者になる場合です。

本来4/1000ですむものが20/1000になる可能性があります。

(登録免許税法7条)

■ 不動産取得税

こちらも、当初委託者の相続人が帰属権利者になる場合です。

終了時、かからないはずの不動産取得税が課税される可能性があります。

(地方税法73条の7 1項4号ロ)

つまり、1000万の評価の不動産なら、信託の終了時に

登録免許税

4万円 ⇒ 20万円

不動産取得税

非課税 ⇒ 30万円

合計で

4万円 ⇒ 50万円

になってしまいます。まずいですねぇ。

1億の評価の不動産なら

40万円 ⇒ 500万円

たった一行、あるかないかでこの違いですから、これはまずい。

契約書作成者には司法過誤の責任も生じかねません。

■ 根拠

上記二つの法律とも

「信託の効力が生じた時から引き続き委託者のみが信託財産の元本の受益者である」

という部分がキーになっています。

(条文はぜひ読んでみて。)

委託者の地位は、何もしないと相続人に法定相続されることが、その理由です。

(信託法147条の反対解釈)

つまり、契約書で設定した信託は、委託者の地位は相続により承継されます。

と言うことは、「委託者の地位」は、何もなければ、遺産分割の対象になります。

通常、分割協議では、委託者の地位などマニアックのこと(笑)は協議されないでしょう。

そうでなくとも、「残りの財産は○○が相続する」と言うところにかかり、

その際、委託者の地位を相続した人と、(元本の)受益者がちがう人だと、上記の条文の要件に該当しないことになります。

そもそも「委託者の地位」は「財産」なのか?(「残りの財産は・・・」という表現でOKかという問題)

それから「元本の受益者」が何かという問題はありますが、とりあえずここでは、「受益者」と読み変えてください。

ちなみに、信託法には「元本の受益者」についての定義なし。

ま、こんな感じで、いろいろ面倒なことになりそうなんですよ。

■■ 法務局によっては登録免許税が上がるところも

実際、この規定が信託契約書にない場合、

信託終了時の登録免許税が、帰属権利者が当初委託者の相続人にもかかわらず

4/1000にならずに20/1000になる法務局がでています。

九州はその傾向があるようです。

************

(委託者の地位の相続)

第○条  本件信託の委託者の地位は相続により承継せず、委託者の死亡によりその地位は受益者へ移転する。(当初委託者の権利は消滅する。)

************

ですから、この規定、

・不動産を信託する

・帰属権利者が当初委託者の相続人

であれば、必ず入れるようにしてくださいね。

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司法錯誤などの誤字は措いておきます。私の委託者の地位の条項は書き方が違いますが、六法や民事信託・家族信託に関する書籍には例文が書いてあるので、初めて受任する方でも大丈夫だと感じます。この記事の中での九州には、沖縄県は入っていないことを付言します。

地方税法第七十三条の七 1項4号

https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=325AC0000000226#3015

(一社)民事信託推進センター実務入門講座第2回「民事信託登記」

zoomのチャット欄に書き込んだコメントの備忘録です。

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お疲れ様です。

チャット欄は、パネリストだけではなく、参加者同士でやり取り
出来るように設定することは可能でしょうか。

ピーって聴こえますね。

いえ、私だけかと思いました。


【信託条項の信託の目的について】
信託法2条1項で、一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く。同条において同じ。)に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきものとすることをいう、と書かれているので、管理又は処分できることは原則なので登記不要、管理、運用、又は処分について制限がある場合に登記が必要だと思うのですが、どう思いますか。


【信託条項に不動産を記載するかについて】
不動産が複数ある場合に検討するかもしれません、


【受託者の瑕疵担保責任について】
・売買を予定している場合は検討するかもしれません。

【受託者の信託事務について】
・資料に記載の条項は、全て記録申請します。

【第3者委託について】
・管理会社がいれば検討します。

【信託の変更について】
その他信託法が定める事由を入れます。

【受益権の譲渡、質権設定について】
受益権は相続により承継されない、というのはどういう意味なんでしょうか。

【信託の終了について】
その他信託法が定める事由を入れます。

【次順位の受益者を信託条項に記録するように登記申請するかについて】
ケースで分けます

信託財産に関する条項 (信託不動産の売却代金から諸費用を控除した金銭を信託財産とする)などについて

連載 信託契約書に潜む注意すべき条項徹底解説という記事[1]がありました。

引用です。

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信託法16条1号には、信託財産が他の財産に形を変えても、その新しい財産が信託財産を形成するという、いわゆる「信託財産の物上代位性」が規定されていますので、(寺本昌広『逐条解説 新しい信託法』74頁)、信託不動産を売却した際の売却代金は当然に信託金銭になります。まれに、「信託不動産の売却代金から諸費用を控除した金銭を信託財産とする」という条項を見かけることがありますが、諸費用を控除する前の売却代金そのものが信託財産となりますので、このような条項は置くべきではありません。

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「信託不動産の売却代金から諸費用を控除した金銭を信託財産とする」。この条項は、私が作成する信託契約書では入れていんじゃないかなと思い確認してみたのですが、入れていませんでした。理由は分かりません。

ただ、信託法16条1項本文は、信託行為において信託財産に属すべきものと定められた財産のほか、次に掲げる財産は、信託財産に属する、と規定されています。

また、引用されている書籍の(注1)には、例えば、信託財産に属する財産を売却することによって受託者が取得する売買代金債権、信託財産に属する金銭で受託者が購入した財産などがその典型である、と記載されています。

条文と注1を読んでみると、信託行為で信託財産にする財産の範囲は決めることが出来る(16条1項1号は、強行規定ではなく、一般的・包括規定[2])ので、「置くべきではない」と記載するまでのことではないと考えられます。また、売買代金債権と売買代金は、債権と(一般的には)動産なので、性質が違います。売買代金を売買代金債権と捉えて、債権のうちに、「諸費用を控除した金銭を信託財産とする」条項を入れることは、決済の流れを考えてもそれほど間違っていないと思います。

もう1つ同じ記事から引用します。

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なお、現金については、委託者が元気でいる限りは、適宜受託者に金銭を追加して託すこと(いわゆる「金銭の追加信託」)が容易に可能ですので、信託開始時に託す金額の精査はあまりせず、暫定的な金額から管理を始める方も少なくありません(小生の依頼人の中には、信託契約開始時の現金はあえて「0円」という方もいます)。

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信託契約開始時という言葉がどのような意味を持つのか分かりませんが、ここでは、信託契約書の信託財産の条項で、現金を0円とすることが出来るのか、考えてみたいと思います。

金銭0円と金銭なしには、違いがあるのかです。金銭なし、と記載すると、後から現金を信託財産に属する財産にするには、金銭について追加信託用の情報を作成する必要があります。

この件について、明確な答えを持つことは出来ませんでした。信託業法施行令12条の5第1項1号[3]などが参考になるのか分かりませんが、対価を0円と記載しても契約の効力が発生して、サービススタート(手数料は徴収)できるのか、などと考えています。

0円をなしと解釈する方もいるかもしれません。


[1] 「第3回 信託財産に関する条項」一般社団法人家族信託普及協会 代表理事・司法書士 宮田浩『家族信託実務ガイド』2020.8第18号P70~

[2] 道垣内弘人『条解信託法』P86 2017 弘文堂

[3] 特定信託契約(法第二十四条の二に規定する特定信託契約をいう。以下同じ。)に関して顧客が支払うべき手数料、報酬その他の対価に関する事項であって内閣府令で定めるもの

民事信託・家族信託における口座について

(一社)民事信託推進センターテーマ別勉強会の備忘録

定義

法律に、口座の定義についての記載はない[1](あれば教えてください)。

書籍[2]には、銀行などの金融機関が預金等の受払い及び残高を整理するため各顧客ごとに設ける勘定のこと。法令上はこの意味で用いられる、と記載されています。

口座の開設要件

・形式要件、実質要件、運用要件がある。

 何となく分かるのですが、形式がなければ管理できないし、実質がなければ中身が空っぽだし、開設出来なければ運用できないので、分ける意味があまり分かりませんでした。おそらく、口座を開設して閉鎖するまでのことを考えれば良い、ということなのだと想像します。

勉強会の講義では、

1 その預金口座が受託者の名義であること。

2 受託者の個人口座と区別する名称が付されていること。

の2つを満たせば良いとのことでした。

1と2に加えて、

3 金融機関の内部のシステム上、受託者個人とは分離独立したCIF(カスタマー・インフォメーション・ファイル)コードを備えていること。

4 金融機関の内部手続きにおいて、受託者の個人口座とは異なる取扱いとなることが定められていること。

5 個別の信託契約書の内容に即した管理が行われる口座であること。

を要件とする記事[3]もあります。

 私の場合は、口座開設前に次の要件を記載した書類を金融機関にFAXします。FAXでも送信記録が残るのですが、メールで済ませたいところですね。

(1)形式・名称は信託口、普通預金の特約付き問いません。

(2)受託者個人の口座が差押えを受けたとしても、信託専用の口座はその影響を受けないこと

(3)受託者が亡くなった際、相続を証する書面を不要として、受託者の死亡が分かる書類と就任承諾書の提出および身分証明書の提示で受託者の変更ができること

(4)受益者が亡くなった際、相続を証する書面を不要として、受益者の死亡が分かる書類と受益者の身分証明書の掲示をもって受益者の変更ができること

(5)キャッシュカードの発行

 意外だったのが、(4)について、これは面白いね、というコメントをいただいたことです。そうなのかと新しい発見でした。また金融機関の中には、信託口口座を普通預金で作成した場合に、年間管理料を徴収するところもあるらしく、そのような場合は、金融機関の注意義務も(何らかの契約を交わしていなくても)大きくなると考えられる、というところは同感でした。

金融機関の懸念

  • 預金口座への差押え
  • 個人受託者の場合の死亡や後見開始のリスク
  • 受託者の要件として意思能力の確認が必要か。

証券口座 

・受託者は何をすべきか。注意義務のレベルは何か。

善管注意義務(受託者の能力、社会的地位、信託行為の内容から導かれる注意義務)を負うのか(民法644条、信託法29条2項)。

自己のためにするのと同一の注意(受託者個人の財産を管理するのと同じ注意義務)を負うのか(民法827条、信託法29条2項ただし書)。

・アメリカでは、自己のためにするのと同一の注意の方が義務のレベルが高い。

いくつかの基準[4]

・受認者は自ら有すると表明した専門的技能を実際に保持し、かつこれを行使しなければならない。

・受認者の成果は、サービスを提供する際のプロセスで評価される。

・受認者が負担する法的リスクが注意義務に影響を及ぼすことがある。

・受認者に対する評価は、関係者の合理的な期待と受認者の裁量に対する制約の影響を受ける。

・適用される法が異なると注意義務の内容も変化することがある。

・受認者の専門性に対する裁判所の評価。

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・委託者が能動的な場合、受託者が財産が減少させても良いと一筆取っておいても、金融機関(証券会社)が責任を取る場合がある。

・証券会社は、取引用の銀行口座を作る銀行を指定する権利があるか。

・証券会社が家族信託サービスを始める際の契約書類の定型化が難しい。

・現在、民事信託・家族信託サービスを提供していることが確認できる証券会社

・野村証券(株) 楽天証券(株) 大和証券(株) 

上の3社のホームページから、サービスの仕組みを知ることは出来ませんでした。

 大和証券(株)について、下の記事のように、家族信託サービスを使うメリットはないんじゃないかと言ってみたところ、委託者が株取引を好きな場合はあり得るということでした。世の中には色んな人が人がいるんだろうなと感じました。

https://miyagi-office.info/wp-admin/post.php?post=1629&action=edit


[1] 山中眞人「信託口座は難しくない―利用者のニーズと口座開設銀行の責任」『信託フォーラムvol.11』2019 日本加除出版

[2] 法令用語研究会『法律用語辞典』2012年 有斐閣

[3] 渋谷陽一郎「民事信託のための信託口預金口座(1)」金融法務事情2021号P62

[4] タマール・フランケル著 『フィデュ―シャリー「託される人」の法理論』P173~ 2014 弘文堂

Zoomを利用したオンライン研修で、チャット欄を荒らしてしまうケース

7月7日(火)(一社)民事信託推進センターが開催して頂いた「テーマ別勉強家」に参加出来ました。内容について、今回は措きます。

Zoomを利用したオンライン研修で、申込時に、画面上で口頭で議論する方(パネリスト)、聴講する人に分けられていました。1時間弁護士の講義を聴いて、その後パネリストで申込した人同士で議論する形でした。

 

私は前回の研修後に「チャットで他の方とテキストベースでやり取り出来るようにして欲しい。」との要望を出してOKを貰っていたので(前回は1人で書き込みしていました。)、チャット欄に思ったまま書き込んでいました。グーグルドライブで資料を共有する方法を私が知らなかったり、送信先をパネリストのみにしていたので、聴講の方と資料共有出来なかったりということで、研修を止めたりしちゃいました。研修中に修正できたので勉強になりました。

 

今回はライブ感・参加している手触りがあり、個人的には良かったです。運営の方からすると、少しやりにくかったと思います。

私は、弁護士が講義しているしている間にもチャット欄で、「沖縄はこうなんですけど、全国統一ですか。」とか「添付の資料だと、家族信託サービスを使うメリットはないと思うのですが、どう思いますか。」とか投げかけていました。他に「面白い。」「なるほど。」などとつぶやいていました。

そうこうしているうちに、私のチャットが運営さんからパネリストに読み上げられて、議論の対象となったりしました。ミュート解除の要請が運営さんから来ます。犬と子供の声が入るので拒否して、チャットで返します。時間が過ぎます。5回くらいミュート解除の要請が来ます。拒否ボタンをクリックします。チャット欄が私のコメントで埋まっていきます。みんなもどんどん書き込めば良いのになぁ、と思います。

荒らしたくて荒らしたわけではないんですが、結果的にこんな感じになりました。

 

面白い、などつぶやきも運営さんが読み上げます。いやいや、そこは普通分かるでしょ、質問ではないでしょ。

パネリストさん(私も入っていますが)に質問するときは、挙手、というボタンがあるので、それでやることが可能です。

チャット欄の良いところは、講義している間でも、聴講者も含めてテキストベースでやり取りが出来るところ、だと思います。

運営さんに、聴講の方もチャット欄に書き込めるようにしてください、とお願いしましたが、拒否されました。

 

教育関係者が話していたのですが、進んでいるところだと小中高生もZoomに限らず、オンライン講義のチャット欄を使いこなしているようです。おそらく、その年齢の子どもがいる司法書士さんなら、子どもに訊いた方が早いかもしれません。

 

とりあえず、コロナ後に元の対面研修に戻らずにオンライン研修(+対面研修のハイブリッド型)を続けてもらえば、徐々に良くなると感じました。