民事信託サミット


2020/2/3
呼ばれていないので参加していませんが、民事信託サミットという会議が開催されたようです。「家族信託実務ガイド2020.5」日本法令から抜粋していきます。
登壇者は次の方です。

一般社団法人民事信託活用支援機構
http://www.shintaku-shien.jp/member/
代表理事 高橋倫彦氏
理事 伊東大祐氏 弁護士
入会金20万円、月会費2万円

民事信託監督人協会
https://minjishintaku-kantokunin.org/
代表理事 川嵜 一夫 司法書士

一般社団法人 信託制度保障協会
http://sshk.or.jp/
代表理事 星野 大記 司法書士 行政書士

一般社団法人 家族信託普及協会
https://kazokushintaku.org/
代表理事 宮田 浩志 司法書士

一般社団法人民事信託推進センター
http://www.civiltrust.com/
理事 宮本敏行 司法書士

HTTPS を導入していないHPに関しては、導入した良いと思います。(一社)民事信託推進センターには提案したのですが、受け入れられませんでした。
参考
https://support.google.com/webmasters/answer/6073543?hl=ja

冒頭
今後、協議会を設置し、具体策を取りまとめ、これを一般に公開する。
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期限が分からないですが、どのようなものが出てくるのか読んでみたいと思います。
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1、 民事信託等の普及に伴い発生する問題点
伊東弁護士 紛争が起こっている。
星野司法書士 ルールがない。
川嵜司法書士 最後まで面倒をみる専門家がいない。
宮田司法書士 的確な契約書を作成出来ていない。信託を作って終わりではない仕組み作りが出来ていない。
宮本司法書士 専門職の能力担保。後見制度に従事している専門職の反感と偏見。税務の専門職の消極的姿勢。

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正直な感想は、誰でも言えることなのかな、というものです。120名が参加されて、お互いの組織の利害関係もあるので、突っ込んだことは言えないのかもしれません。「紛争が起こっている。」は、私たちに任せてもらえば紛争は起きない、という意味に捉えることができます。
「最後まで面倒をみる専門家がいない。」は、民事信託監督人協会からは、当然に出てきそうなコメントだと感じます。
「的確な契約書を作成出来ていない。信託を作って終わりではない仕組み作りが出来ていない。」は、20万円、10万円の研修費用、月1万円のサポート費用、年1万2000円の会費等を協会として得るには、必要なコメントだと感じます。
「専門職の能力担保。」に関しても、民事信託推進センター。民事信託士協会としては、6万円の研修を受けて、年何回かの必須研修を受け、年2万4千円の会費を払ってもらうには必要なコメントだと思います。

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Ⅱ 民事信託等の普及を阻害する課題と事故を起こさないために
伊東弁護士 プロ後見のアンチ信託。
星野司法書士 ある程度の定型書式。
川嵜司法書士 専門家の無知、専門家の意識、信託の実務上固まっていない点が多々ある。
宮田司法書士 プロの知らなさすぎ。専門家に対して情報発信と啓発。専門家を選別する仕組み。
宮本司法書士 専門職の能力担保

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Iの宮本司法書士のコメントにもありましたが、「プロ後見のアンチ信託」というのは、結構踏み込んでいるなぁ、と感じます。「ある程度の定型書式」は既にあります。「専門家の無知、専門家の意識、信託の実務上固まっていない点が多々ある」「プロの知らなさすぎ。専門家に対して情報発信と啓発。専門家を選別する仕組み」は、正直よく分かりませんでした。自分たちは知っているという前提だとするとちょっと怖さがあります。

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Ⅲ中長期間お客様をサポートするための取組み

宮田司法書士 定期的にアプローチする仕組み(家族会議)
星野司法書士 受益者代理人の就任 契約時10万円 年1万円 業務時 業務に応じて
宮本司法書士 アドバイザリー契約 1時間1万円
川嵜司法書士 信託監督人への就任 年数万円

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算定根拠を知らず、聞いた話からしてこの金額が本当なのか分かりません。

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Ⅳ 組成にかかわる費用を納得いただくための取組み
宮田司法書士 報酬基準例の作成 最低報酬額 %計算
伊東弁護士 言及無し

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Ⅴ 今後に向けて
伊東弁護士 契約書の研究とある程度の定型化
星野司法書士 今後設置する協議会で議論
川嵜司法書士 専門家の育成。普及。遺留分など実務上の問題点の解消。
宮田司法書士 各団体役員が他団体の研修について相互受講
宮本司法書士 管理型信託会社の設立

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特にここについてはありません。
こういうところでお金や地位が決まってくるんだなと感じました。
ビジネスとして上手いなぁと思います。

使命を明らかにする規定の新設と民事信託業務について

2020年1月号の「登記研究」No.863の記事
法務省民事局二課長・村松秀樹
法務省民事局付兼登記所適正配置対策室長 竹下慶
法務省民事局付 中村隆之

「司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律の解説」(P23)
の中に、次のように記載されています。

―「使命を明らかにする規定の新設」の項で、改正法は、司法書士がその業務とする登記、供託、訴訟その他の法律事務の専門家として、国民の権利を擁護し、もって自由かつ公正な社会の形成に寄与することを使命とする旨の規定を新設していることの意義について、「現行の社会経済情勢の変化を背景に、司法書士は、登記・供託や訴訟の分野にとどまらず、成年後見業務、財産管理業務、民事信託業務等を担う場面も大きく増加しており、司法書士がその専門性を発揮する場面は著しく拡大してきている。」―

この記載をもって、民事局においても「民事信託業務」を認知した、と考えて良いのでしょうか。司法書士が民事信託業務を行う根拠となる、と考えて良いのでしょうか。

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下の理由から、違うと思います。
1、 民事信託業務の定義がされていないこと。
2、 P23(注2)に「当然のことながら、今般の使命に関する規定の創設は、司法書士法に基づいて定められる司法書士の業務の範囲に影響を及ぼすものではない(司法書士法第3条参照)」と記載されていること。

4月の相談会と講座のご案内

□ 認知症や急な病気への備え
□ 次世代へ確実に引き継ぎたいものを持っている。
□ 家族・親族がお金や土地の話で仲悪くなるのは嫌。
□ 収益不動産オーナーの経営者としての信託
□ ファミリー企業の事業の承継

その他:
・共有不動産の管理一本化・予防
・配偶者なき後、障がいを持つ子の親なき後への備え
後援(株)ラジオ沖縄
日時:令和2年4月24日(金)
14時~17時 
場所: 司法書士宮城事務所(西原町)
要予約 電話・HP・メール
問い合わせ先:司法書士宮城事務所
(098)945-9268、HP,メール【shi_sunao@salsa.ocn.ne.jp】
料金:1組5000円

 


23日(木)は講座です。
家族信託の実例講座その29―家族信託をした人の質問まとめ― です。

 

リビングトラスト 夫婦HとW、息子S、娘D、Sには障害を持つ子Gがいる。 夫婦のどちらかが認知症等になったら財産管理も含めてSの世話になり、両方亡くなったあとは、Gの存命中は財産をGのために活用する。

 

参考:大垣尚司「家計ファイナンスと信託②」『信託フォーラムvol.9』P120~P128


1、夫婦HとW、息子S、娘D、Sには障害を持つ子Gがいる。
2、夫婦のどちらかが認知症等になったら財産管理も含めてSの世話になり、両方亡くなったあとは、Gの存命中は財産をGのために活用する。
3、Gが亡くなったあとに残る不動産等の財産は、SとD又はその相続人に均等に相続させたい。
4、ただし、今後の状況の変化も考えられるので、遺言と同じように自由に変更する余地を残しておきたい。

自己信託設定公正証書


 前文
 委託者【氏名H】は、自己が所有する財産につき、自己を受託者として信託を設定する(「以下、本信託」という)。本信託はこれにより効力を生じ、【氏名H】は受託者として信託財産を引き受ける。
【氏名H】の高齢による認知症などへの対応と、Gの安定した生活のために本信託を利用する。

(目的)
第○条 本信託は、次の事項を目的として第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用、処分する。
□(1)受益者の安定した生活。
□(2)【          】

(信託財産)
第○条 
□1 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後
に第3号から第5号によって発生した財産も信託財産とする。
□(1)別紙記載の不動産(以下、「信託不動産」という。) 。
□(2)別紙記載の金銭(以下、「信託金銭」という。)。
□(3)信託財産に属する財産の管理、運用、処分、滅失、損傷その他の事由によ
     り受託者が得た財産。
□(4)受益者が信託目的の達成のために行う、自己が所有する金銭、不動産、
    債権およびその他の財産を信託財産とする追加信託。
□(5)その他の信託財産より生じる全ての利益。
□2 本信託設定日における信託財産責任負担債務は、別紙記載のとおりとする。

(信託設定者)
第〇条 自己信託を設定する者は、次のとおりである。
 住所【                       】
 氏名【H】 【生年月日】【職業】

(後任の受託者)
第○条 
□1 受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。
住所 【                    】
氏名 【W】 【生年月日】 【受託者の関係】【子】
□2 後任の受託者の任務が終了した場合、新たな受託者は次の者を予定する 。
   【住所】【氏名】【生年月日】【委託者との関係】
□3 受託者の任務は、次の場合に終了する。
□(1)受託者の死亡。
□(2)受託者に成年後見人または保佐人が就いたとき。
□(3)全ての受益者と受託者が合意したとき 。
□(4)【受託者が○○歳になったとき・                】
□(5)受託者が唯一の受益者となったとき。ただし、1年以内にその状態を変更
     したときを除く。
□(6)その他信託法で定める事由が生じたとき。
□4 任務が終了した受託者(その相続人のほか、信託財産を管理すべき者を含む。)
   は、後任の受託者が信託事務の処理を行うことができるようになるまで、受益
   者への通知、信託財産の保管その他の必要な事務を行う 。
□5 受託者に指定された者が、本信託の利害関係人による催告から1か月以内
   に受託者に就任しない場合は、受益者は新たな受託者を定める。
□6 後任受託者は、前任の受託者から受託者としての権利義務を承継し、次の各
   号に記載する必要な事務を行う。
□(1)債務の弁済、費用の清算。
□(2)必要な場合の債務引受け。
□(3)その他の信託財産の引継ぎおよび信託事務を処理するための受託者の変
    更に伴う必要な手続。
□7 【                       】

(信託財産の管理方法)
第○条
□1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
□(1)権利の変更の登記と信託の登記の申請。
□(2)本信託の変更により、信託不動産に関する変更が生じる場合の各種手続き。
□(3)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為。
□(4)信託財産責任負担債務の履行。
□(5)受託者がその裁量において適当と認める方法、時期及び範囲で行う次の事務。
  □売買契約の締結および契約に付随する諸手続き。
  □賃貸借契約の締結、変更、終了、契約に付随する諸手続き及び契約から生じる
   債権の回収および債務の弁済。
  □使用貸借契約の締結、変更、終了および契約に付随する諸手続き。
  □保険契約の締結または名義変更、契約の変更および解除。
  □保険金の及び賠償金の請求及び受領。
  □リフォーム契約の締結。
  □境界の確定、分筆、合筆、地目変更、増築、建替え、新築。
  □その他の管理、運用、換価、交換などの処分。
  □【                  】
  □ただし、以下の事項については、□【全ての受益者・信託監督人・       】
   から事前に書面(電磁的記録を含む。)による承認を得なければならない。
  □【                  】
□2 受託者は信託金銭について、次の信託事務を行う。
□(1)信託に必要な表示又は記録等。
□(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理。
□(3)信託財産責任負担債務の期限内返済および履行。
□(4)本信託の目的達成に必要な場合の、信託財産責任負担債務の債務引受
□(5)受託者がその裁量において適当と認める方法、時期及び範囲で行う次の事務。
□受益者への定期的な生活費の給付、医療費、施設費などの受益者の生活に必要な費用の支払い。
□金融商品の購入、変更および解約。
□不動産の購入、賃借。
□受益者の送迎用車両その他の福祉用具の購入。
□受益者所有名義の不動産に対する擁壁の設置、工作物の撤去などの保存・管理に必要な事務。
 □【                            】
 □その他の信託目的を達成するために必要な事務。
 □ただし、以下の事項については、□【受益者・信託監督人・       】
   の書面(電磁的記録を含む。)による事前の承認を得なければならない。
  □【○○万円を超える支出・       】
  □【                  】
□3 受託者は、信託目的の達成のために必要があるときは、受益者の承諾を得て金銭を借入れることができる。受託者以外の者が債務者となるときは、借入金から手続き費用を控除した額を信託金銭とし、金銭債務は信託財産責任負担債務とする。
□4 受託者は、受益者の承諾を得て信託財産に(根)抵当権、質権その他の担保権、用益権を(追加)設定し、登記申請を行うことができる。
□5 受託者は、信託事務の一部について必要があるときは、受託者と同様の管理方法を定め、第三者へ委託することができる。
□6 受託者は、本信託契約に記載のない特別の支出が見込まれる場合は、本信託の目的に従い受益者の承諾を得て、支出することができる。
□7 受託者は、各受益者と信託事務処理費用を受益者の負担とする合意をすることができる。
□8 受託者は、受益者(残余財産の受益者、受益者代理人、信託監督人、法定代理人および任意後見人が就任している場合は、それらの者を含む。)から信託財産の管理状況について報告を求められたときは、1か月以内に報告しなければならない。
□9 受託者は、計算期間の末日における信託財産の状況を、信託財産に応じた方法によって受益者(残余財産の受益者、受益者代理人、信託監督人、法定代理人、任意後見人が就任している場合は、それらの者を含む。)へ報告する。
□10 受託者は、受益者から追加信託の通知があった場合、その財産に信託の目的をはじめとした契約内容に適合しない財産がある場合は、追加信託の設定を拒否することができる。
□11 受益者に対して遺留分請求があった場合、遺留分の額が当事者間で確定しないときは、受託者は調停調書その他の権利義務が確定する書面を確認するまで、履行遅滞の責任を負わない。
□12 受託者は、善良な管理者の注意をもって、受益者のために忠実に職務を遂行する。
□13 受託者は、土地への工作物などの設置により他人に損害を与えることのないように管理する。
□14 受託者は、信託行為に記載のある事務および全ての受益者の事前同意を得た事務に関して、信託期間中及び信託終了後、信託財産に関する瑕疵及び瑕疵により生じた損害について責任を負わない。
□15 本条項に記載のない事項は、信託法その他の法令に従う。

(計算期間)
第○条 
□1 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。
□2 最初の計算期間は契約の日から12月31日までとし、最後の計算期間は1月1日から本信託の終了した日までとする。

(公租公課の精算)
第○条 本信託の税金や保険料などは、本信託設定日の前日までは設定者、設定日以後は信託財産から支払う。

第○条(受益者)
□1 本信託の受益者は、次の者とする。
  【住所】【H】【生年月日】
□2 受益者の死亡により受益権が消滅した場合、受益権を原始取得する者として
   次の者を指定する。
   第2順位
  【住所】【G】【生年月日】
□3 次の順位の者が既に亡くなっていたときは、さらに次の順位の者が受益権を
   原始取得する。
□4 受益権を原始取得した者は、委託者から移転を受けた権利義務について同意
   することができる。
□5 受益者に指定された者または受益権を原始取得した者が、受益権を放棄した
   場合には、さらに次の順位の者が受益権を原始取得する。
□6 受益者に指定された者が、指定を知ったとき又は受託者が通知を発してから
  1年以内に受益権を放棄しない場合には、受益権を原始取得したとみなす。
□7 【委託者氏名】は、【委託者以外の受益者氏名】が受益権を取得することを承
   認する。

(受益権)
□1 次のものは、元本とする。
□(1)信託不動産。
□(2)信託金銭。
□(3)遺留分推定額。
□(4)【修繕積立金、敷金・保証金等返還準備金・        】
□(5)上記各号に準ずる資産。
□2 次のものは、収益とする。
□(1)信託元本から発生した利益。
□(2)□【賃料・             】
□3 元本又は収益のいずれか不明なものは,受託者がこれを判断する。
□4 受益者は、信託財産から経済的利益を受けることができる。
□5 【受益者氏名】は、【医療、入院、介護その他の福祉サービス利用に必要な費
   用の給付・生活費の給付・教育資金・      】を受けることができる。
□6 受益者は、事前に□【受託者・信託監督人】の書面による同意を得なければ、受益権の全部または一部を□【譲渡・質入れ・担保設定・その他の処分】することができない。ただし、信託財産または受益権に金融機関による担保権が設定されているときは、あらかじめ当該金融機関の承認を受ける。
□7 受益者は、遺留分請求があった場合は、受託者に事前に通知のうえ受益権(受益債権は金銭給付を目的とする。)を分割、併合および消滅させることができる。
□8 受益権は、受益権の額1円につき1個とする。
【任意後見人の事務について同意する事項(    )・        】

第〇条(信託事務処理に必要な費用)
□1 信託事務処理に必要な費用は次のとおりとし、信託金銭から支払う。
□(1)信託財産に対して課せられる公租公課。
□(2)信託不動産の維持、保全、修繕および改良に必要な費用。
□(3)損害保険料。
□(4)信託監督人、受益者代理人およびその他の財産管理者に対する報酬・手数
     料。
□(5)弁護士等の士業その他の第三者へ委託した場合の手数料又は報酬。
□(6)受託者が信託事務を処理するに当たり、過失なくして受けた損害の賠償。
□(7)その他の信託事務処理に必要な諸費用。
□(8)【                  】
□2 受託者が信託事務の処理に必要な費用に関して、事前に信託金銭の中から支払いまたは事後に信託金銭から償還を受ける場合、全ての受益者に対してその額を通知する。ただし算定根拠を明らかにすることを要しない。

第〇条(受益者代理人など)
□1 受益者(受益者の判断能力が喪失している場合で、受益者代理人が就任していないときは受託者)は必要がある場合、受益者代理人、信託監督人を選任することができる。
□2 受益者代理人および信託監督人の変更に伴う権利義務の承継等は、その職務
   に抵触しない限り、本信託の受託者と同様とする。

第〇条(委託者の地位)
□1 委託者は、次の各号の権利義務を受益者に移転する。
□(1)信託目的の達成のために追加信託をする権利義務。
□(2)受益権の放棄があった場合に、次の順位の受益者または残余財産の受益者がいないとき、新たな受益者を指定することができる権利。
□2 委託者は、受益者を変更する権利およびその他の権利を有しない。
□3 委託者の地位は、受益権を取得する受益者に順次帰属する。
□4 委託者が遺言によって受益者指定権を行使した場合、受託者がそのことを知
   らずに信託事務を行ったときは、新たに指定された受益者に対して責任を負わ
   ない。

(信託の変更)
第○条 本信託の変更は、受託者と受益者の過半数の合意による。

(信託の期間)
第○条 本信託の期間は、設定日から終了した日までとする。

第〇条(信託の終了)
□1  本信託は、次のいずれかの事由があった場合に終了する。
□(1)H及びGが亡くなったとき。
□(2)信託の目的に従って受託者と全ての受益者の合意があったとき。
□(3)受託者が受益権の全部を固有財産で有する状態が1年間継続したとき。
□(4)受託者が欠けた場合であって、新受託者が就任しない状態が1年間継続し
     たとき。
□(5)信託財産が無くなったとき。
□(6)その他信託法で定める事由が生じたとき。

第〇条(清算受託者及び手続)
□1 清算受託者は、本信託が終了したときの受託者とする。
□2 清算受託者は、本信託の受託者として行っている職務を終了し、次の清算手
   続きを行う。
□(1)信託財産に属する債権の回収および信託債権に係る債務の弁済。
□(2)受益債権に係る債務の弁済。ただし、残余財産の給付を内容とするものを
     除く。
□(3)清算手続きに必要がある場合、残余財産の受益者に通知のうえ、財産の処分、担保設定および残余財産の受益者による債務引受けの催告。ただし、債権者があるときはその承諾を必要する。
□(4)信託事務に関する最終の計算。
□3 残余財産の受益者から最終計算の承認がされ、清算受託者が残余財産を受益者に引き渡したとき(残余財産の受益者による債務引受けが必要な場合は、事前に債務引受けを行うことを要する。)に清算手続きは終了し、信託財産の所有権は移転する。
□4 清算受託者は、清算結了時の現状有姿(債務引受けの状態を含む。)でもって残余財産を残余財産の受益者に引き渡す。
□5 清算受託者による登記、登録、届け出および通知が必要な残余財産がある場
   合は、その手続きを行う。
□6 清算受託者の変更に伴う権利義務の承継等は、本信託の受託者と同様とする。

第〇条(残余財産の受益者)
□1 本信託における残余財産の受益者は、次の者とし、均等に分割する。
□(1)S及びD。
□(2)S、Dが亡くなっている場合はその法定相続人。
□2 清算結了時に信託財産責任負担債務が存する場合で金融機関が求めるときは、
   合意により残余財産の帰属権利者は、当該債務を引き受ける。

第〇条(信託の変更)
□1 本信託の変更は、次の各号に掲げる方法による。ただし、信託財産が金融機関に担保提供されている場合、受託者はあらかじめ当該金融機関の承認を受ける。
□(1)信託目的の範囲内において、受託者と全ての受益者による合意。
□(2)その他信託法が定める場合。
□2 受益者が受益権を分割、併合および消滅させたときは、信託の変更とする。
□3 【                       】

第〇条(契約に定めのない事項)
□1 信託の条項に定めのない事項は、信託法その他の法令に従い、全ての受益者及び受託者の協議により処理する。

以上

別紙

信託財産目録
第1 信託不動産
(1)土地
所在      
地番      
地目      
地積
(2)建物      
所在 
家屋番号 
種類 
構造 
床面積㎡
第2 信託金銭【金○○万円】


以上

SPC介在型自己信託方式 1、設定者として無限責任を回避する事情がある。 2、自己信託の受益権を、SPCに取得させる。 3、SPCが受益権を裏付けとした社債を発行する。

 

参考
(大垣尚司「金融パーソンのためのファイナンス信託入門」『信託フォーラムvol.6』2016日本加徐出版 P125~)

1、設定者として無限責任を回避する事情がある。
2、自己信託の受益権を、SPCに取得させる。
3、SPCが受益権を裏付けとした社債を発行する。

自己信託設定公正証書

 本公証人は、信託設定者【氏名・商号】の嘱託により、次の法律行為に関する陳述の趣旨を録取し、この証書を作成する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第1章 総則

 信託設定者【氏名・商号】は、自己を信託の受託者として、受益者のためにその所有する財産を信託財産とする信託を設定し(以下「本信託」という。)、当該財産の管理、処分及びその他本信託目的の達成のために必要な行為を行う。本信託はこれにより効力を生じ、 委託者は受託者に対して信託財産を引き渡す。

(目的)
第○条 信託の目的は、次の各号に掲げるとおりとする。受託者は、信託の目的に従い信託財産を管理、運用、処分およびその他の目的達成のために必要な行為をする。
(1)【SPC商号】に対する受益権の処分。


(信託財産)
第○条 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後
に第3号から第4号によって発生した財産も信託財産とする。
(1) 別紙1記載の不動産の所有権(以下、「信託不動産」という。)。
(2) 金銭○○万円(以下、「信託金銭」という。)。
 (3) 受益者が受託者へ通知したうえで信託目的の達成のために行う、自己が所
     有する金銭、不動産、債権その他の財産を信託財産とする追加信託。
 (4) その他の信託財産より生じる全ての利益。
2 本信託設定日における信託財産責任負担債務は、別紙記載のとおりとする。

第2章 当事者

(信託設定者)
第〇条 
1 自己信託を設定する者は、次の者とする。
 【本店】
 【氏名・商号】
2 受託者の任務は、次の場合に終了する。
(1)受託者の死亡 。
(2)受益者の同意を得て辞任したとき 。
(3)受託者に成年後見人または保佐人が就いたとき。
(4)受託者が法人の場合、合併による場合を除いて解散したとき。
(5)受託者が、受益者からの報告請求に対して2回続けて報告を怠った場合 。
(6)受益者と各受託者が合意したとき 。
(7)【受託者が○○歳になったとき・                】
(8)受託者が唯一の受益者となったとき。ただし、1年以内にその状態を変更
   したときを除く 。
(9)その他信託法で定める事由が生じたとき。
3 受託者の任務が終了した場合、後任の受託者は次の者を予定する 。
   【住所・本店】【氏名・商号】【生年月日】
4(後任の)受託者の任務が終了した場合、新たな受託者を次の順位で予定する。
  第1順位:任務終了前の受託者が、あらかじめ書面により指名した者。
  第2順位:信託監督人が指定した者。
  第3順位:その他信託法に基づいて選任された者。
5 任務が終了した受託者(その相続人のほか、信託財産を管理すべき者を含む。)
   は、後任の受託者が信託事務の処理を行うことができるようになるまで、受益
   者への通知、信託財産の保管その他の必要な事務を行う 。
6 受託者に指定された者が、本信託の利害関係人 による催告から1か月以内
   に受託者に就任しない場合は、受益者は新たな受託者を定める。
7 後任受託者は、前任の受託者から受託者としての権利義務を承継し、次の各
   号に記載する必要な事務を行う。
(1)債務の弁済、費用の清算 。
(2)前受託者の任務終了が辞任による場合を除いて、必要な場合の債務引受け。
(3)その他の信託財産の引継ぎおよび信託事務を処理するための受託者の変
     更に伴う必要な手続。
8 【                       】

(受益者)
第〇条 本信託の受益者は、次の者とする。
【住所・本店】【氏名・商号(信託設定者)】【生年月日】

(受益権)
第○条
1 次のものは、元本とする。
 (1)信託不動産の所有権。
 (2)信託不動産の利用権。
 (3)信託金銭。
2 次のものは、収益とする。
 (1)信託財産から発生した利益
3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。
4 受益者は、受益権を【SPC商号】へ譲渡することができる。
5 受益権は、受益権の額1円につき1個とする

第○条 (受益者代理人など)
1 受益者または受託者は必要がある場合、【受益者代理人・信託監督人】を選任す
   ることができる。
2 受益者代理人および信託監督人の変更に伴う権利義務の承継等は、その職務
   に抵触しない限り、本信託の受託者と同様とする。

(委託者の地位)
第○条
1 委託者は、次の各号の権利義務を受益者に移転する。
(1)信託目的の達成のために追加信託をする権利義務 。
(2)受益権の放棄があった場合に、次の順位の受益者または残余財産の帰属権
   利者がいないとき、新たな受益者を指定することができる権利 。
2 委託者は、受益者を変更する権利およびその他の権利を有しない 。
3 委託者の地位は、受益権を取得する受益者に順次帰属する 。
4 委託者が遺言によって受益者指定権を行使した場合、受託者がそのことを知
   らずに信託事務を行ったときは、新たに指定された受益者に対して責任を負わ
   ない。

第3章 受託者の信託事務

第○条 (信託財産の管理方法)
1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
(1)所有権の移転登記と信託登記の申請。
(2)本信託の変更により、信託不動産に関する変更が生じる場合の各種手続き。
(3)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為。
(4)受託者がその裁量において行う次の事務。
(5)その他の信託目的を達成するために必要な事務。
2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。
(1)信託に必要な表示または記録等。
(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理。
(3)信託財産責任負担債務の期限内返済および履行。
(4)その他信託目的を達成するために必要な事務。
3 受託者は、信託目的の達成のために必要があるときは、受益者の承諾を得て
   金銭を借入れることができる。受託者以外の者が債務者となるときは、借入金
   から手続き費用を控除した額を信託金銭とし、金銭債務は信託財産責任負担債
   務とする。
4 受託者は、受益者の承諾を得て信託不動産に(根)抵当権、質権その他の担保
   権、用益権を(追加)設定し、登記申請を行うことができる。
5 受託者は、信託事務の一部について必要があるときは、受託者と同様の管理
   方法を定め、第三者へ委託することができる。
6 受託者は、本信託契約に記載のない特別の支出が見込まれる場合は、本信託
   の目的に従い受益者の承諾を得て、支出することができる。
7 受託者は、受益者(受益者代理人、信託監督人、法定代理人および任意後見人が就任している場合は、それらの者を含む。)から信託財産の管理状況について報告を求められたときは、1か月以内に報告しなければならない。
8 受託者は、計算期間の末日における信託財産の状況を、信託財産に応じた方
   法によって受益者(受益者代理人、信託監督人、法定代理人、任意後見人
   が就任している場合は、それらの者を含む。)へ報告する。
9 受益者に対して遺留分請求があった場合、遺留分の額が当事者間で確定し
   ないときは、受託者は調停調書その他の権利義務が確定する書面を確認するま
   で、履行遅滞の責任を負わない。
10 受託者は、善良な管理者の注意をもって、受益者のために忠実に職務を遂行する。
11 受託者は、土地への工作物などの設置により他人に損害を与えないように管理
  する。

第○条 (信託事務処理に必要な費用)
1 信託事務処理に必要な費用は次のとおりとし、受益者の負担により信託金銭
   から支払う。信託金銭で不足する場合には、その都度、またはあらかじめ受益
   者に請求することができる。
(1)信託財産に対して課せられる公租公課。
(2)信託不動産の維持、保全、修繕および改良に必要な費用。
(3)損害保険料。
(4)信託監督人、受益者代理人およびその他の財産管理者に対する報酬・手数料。
(5)受託者が信託事務を処理するに当たり、過失なくして受けた損害の賠償。
(6)その他の信託事務処理に必要な諸費用。
(7)【                  】
2 受託者は、信託事務の処理に必要な費用に関して、算定根拠を明らかにして
   受益者に通知することなく、事前に信託金銭の中から支払い、または事後に信
   託金銭から償還を受けることができる。

第4章 信託の終了と清算

第○条 (信託の終了)
1 本信託は、次の場合に終了する。
(1)信託の目的に従って受益者と受託者の合意があったとき 。
(2)信託財産責任負担債務につき、期限の利益を喪失したとき 。
(3)受益者と受託者が、○○県弁護士会の裁判外紛争解決機関を利用したにも
    関わらず、和解不成立となったとき。ただし、当事者に法定代理人、保佐人、
    補助人または任意後見人がある場合で、その者が話し合いのあっせんに応じ
    なかった場合を除く 。
(4)受託者が受益権の全部を固有財産で有する状態が1年間継続したとき。
(5)受託者が欠けた場合であって、新受託者が就任しない状態が1年間継続し
   たとき。
(6)信託財産が無くなったとき。
(7)その他信託法で定める事由が生じたとき。
(8)【                       】
2 本信託において、信託法164条1項は適用しない。

第11条 (清算受託者及び手続)
1 清算受託者は、本信託が終了したときの受託者とする。
2 清算受託者は、本信託の受託者として行っている職務を終了し、次の清算手
   続きを行う。
(1)信託財産に属する債権の回収および信託債権に係る債務の弁済。
(2)受益債権に係る債務の弁済。ただし、残余財産の給付を内容とするものを
     除く。
(3)清算手続きに必要がある場合、帰属権利者等に通知のうえ、財産の処分、
    担保設定および帰属権利者等による債務引受けの催告。ただし、債権者があ
    るときはその承諾を必要する。
(4)信託事務に関する最終の計算。
3 残余財産の受益者から最終計算の承認を得たときに、本信託の清算手続きは結
   了する。
4 清算受託者は、清算結了時の現状有姿(債務引受けの状態を含む。)でもって
   残余財産を残余財産の受益者に引き渡す。
5 清算受託者による登記、登録、届け出および通知が必要な残余財産がある場
   合は、その手続きを行う。
6 清算受託者の変更に伴う権利義務の承継等は、本信託の受託者と同様とする。

第○条 (信託終了後の残余財産)
1 本信託の終了に伴う残余財産の受益者】は、次の者とする。
   【住所・本店】【氏名・商号】【生年月日】
2 清算結了時に信託財産責任負担債務がある場合で金融機関が求めるときは、
   合意により残余財産の受益者、当該債務を引き受ける。

第5章 その他

第○条 (受益者の関係人の権限等)
□1 受益者に受益者代理人が就任している場合、受益者の意思表示には受益代理
   人を含む。
□2 受益者に法定代理人または任意後見人が就任している場合、その者は受益
   者の権利のうち次の代理権および同意権を有しない。ただし、任意後見人、保
   佐人および補助人においては、その代理権目録、代理行為目録および同意行為
   目録に記載がある場合を除く。
□(1)受託者の辞任申し出に対する同意権。
□(2)受託者の任務終了に関する合意権。
□(3)後任受託者の指定権。
□(4)受益権の譲渡、質入れ、担保設定その他の処分を行う場合に、受託者に同
     意を求める権利。
□(5)受益権の分割、併合および消滅を行う場合の受託者への通知権。
□(6)受託者が、信託目的の達成のために必要な金銭の借入れを行う場合の承諾
     権。
□(7)受託者が、信託不動産に(根)抵当権、その他の担保権、用益権を(追
     加)設定する際の承諾権。
□(8)受託者が、本信託契約に記載のない特別の支出が見込まれる場合に、本信
     託の目的に従い費用を支出するときの承諾権。
□(9)受託者が、各受益者と信託事務処理費用を受益者の負担とする場合の
     合意権。
□(10)本信託の終了に関する合意権。
□(11)残余財産の受益者が行う、清算受託者の最終計算に対する承諾権。
□(12)本信託の変更に関する合意権。
□3 信託監督人が就任している場合、受益者の意思表示に当たっては信託監督人との協議を要する。

(信託の変更)
第○条
1 本信託の変更は、次の各号に掲げる方法による。ただし、信託財産が金融機関に担保提供されている場合、受託者はあらかじめ当該金融機関の承認を受ける。
(1)信託目的の範囲内において、受託者と受益者による合意 。
(2)その他信託法が定める場合。
2 受益者が受益権を分割、併合および消滅させたときは、信託の変更とする 。
3 【                       】

第○条 (信託の期間)
 本信託の期間は、契約日から本信託が終了した日までとする 。
□【                       】

第○条 (公租公課の精算)
 本信託の税金や保険料などは、本信託設定の前日までは委託者、以後は信託財産から支払う。

第○条 (計算期間)
□1 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする 。
□2 最初の計算期間は契約の日から12月31日までとし、最後の計算期間は1月1日から本信託の終了した日までとする【受益者が法人の場合は事業年度】。

第○条 (契約に定めのない事項の処理)
□1 本信託の条項に定めのない事項は、信託法その他の法令に従い、受益者及び
   受託者の協議により処理する。
□2 受益者及び受託者のみでは協議が整わない場合で、意見の調整を図り信託の
   存続を希望するときは、○○県弁護士会の裁判外紛争解決手続を利用する。
□3 【                        】

第○条 (信託契約の前提)

□1 設定者は、自己信託を設定するうえで次の各号について説明を受けた上で確認、
   合意する 。
□(1)私にとって家族信託を利用、併用することが、他の方法のみを利用することと比べて良い方法だと理解しました 。
□(2)今回設定する信託の目的を確認しました 。
□(3)委託者に債権者がある場合、信託を設定することによって損害を与えない
    ことを確認しました。
□(4)受益者に債権者がある場合、追加信託の設定および受益権の譲渡をするこ
    とにより損害を与えないことを確認しました。
□(5)設定者及び受託者は、信託財産に債権者がある場合、受益者の全部また
     は一部を変更することによって損害を与えてはいけないことを確認しま
     した。
□(6)設定者は、信託を設定することにより、その財産の名義が受託者に移転す
    ることを理解しました 。
□(7)設定者は、信託設定日における信託財産に、契約不適合となるような欠陥
    などが見つかった場合、その欠陥などを修復する義務があることを確認しま
    した 。
□(8)受託者は、個人の財産と信託財産を分けて、信託目的のために事務を行う
    ことを理解しました。
□(9)受託者は、信託財産に不動産がある場合、所有者または占有者として建物
    などの工作物に対する責任を負う可能性があることを確認しました。
□(10)受益者が亡くなった際、遺留分への対応方法を確認しました。
□(11)信託の設定にかかる実費、金融機関への手数料、専門家報酬など費用負
     担について理解しました。
□(12)信託目的を達成するために必要な信託財産は、充分であることを確認し
     ました。
□(13)金銭、不動産、自社株式、受益権の割合その他の本信託に関する所得税、
     消費税、相続税、贈与税、固定資産税、不動産所得税、譲渡取得税、登録
     免許税、印紙税などの税務について、専門家より説明を受け理解しました
     【専門家氏名】。
□(14)信託財産に不動産がある場合、信託目録の記録事項について、専門家よ
     り説明を受け理解しました【専門家氏名】。

第○条 (金融機関の処理に対する合意)
□1 設定者は、次の各号に掲げる金融機関の対応について説明を受けたうえで確認、合意する。
□(1)受託者の任務が終了したとき、後継受託者が存在する場合には、当行は、当該信託契約に基づき、当該預金を後継受託者の信託専用口座に変更します 。
□(2)後継受託者は、名義変更手続きに当たり当行所定の書式により届けるとと
    もに、受託者が変更になったことを証明する書類を提示するものとします。
    
□(3)信託が終了した場合は、信託契約に基づき、当行は信託された金銭を残余
    財産受益者または残余財産の帰属権利者に払い戻します。払い戻し手続に当
    たっては、信託契約終了の事由を証明する書類、本人であることを証明する
    書類を提示するものとします 。
□(4)信託財産に当行に対する借入金等の債務がある場合において、当行が
     必要と認めるときは、後継受託者が当該債務の引受をすることを承認し、
     実際に債務引受が行われた時に、払戻しの手続を取ります 。
□(5)信託財産に当行に対する借入金などの債務がある場合、当行は当該債
     務と相殺したうえで、払戻しの手続を取ることが出来るものとします 。
□(6)信託契約が変更になった場合は、受託者、受益者(受益者代理が就任
     している場合は受益者代理人)は、2週間以内に、当行所定の書式により
     届けるとともに、変更契約書の原本を提示します 。
□(7)委託者、受益者、受託者およびその他の当該信託契約の関係者は、住
     所、連絡先の変更、死亡または後見人等が就いた場合その他の信託契約に
     かかる重要な異動があった場合は、速やかに事実を証する書類を提示し、
     当行所定の書式により届け出るものとします。
□(8)当行所定の変更届を提出することを怠り関係者が損害を被った場合、当行
    はその責任を負いません。

以上


別紙
信託財産目録

第1 不動産【自宅・貸地・貸家・墓地・         】
所在 地番 地目 地積       
所在 家屋番号 種類 構造 床面積 

第2 金銭  
【金額】円

第3 その他
【     】

以上

別紙

信託財産責任負担債務目録


□ 1 金銭債務
    (連帯)債務者 【住所氏名】
    債権者    【金融機関本店】【金融機関名】【取扱店】
    【契約年月日・契約の種類】に基づく残債務の全て
    【当初金額】万円
    【利息】【損害金】

□2 保証債務
   (連帯)保証人 【住所氏名】
   (連帯)債務者 【住所氏名】
   債権者     【本店】【商号】【取扱店】
   【契約年月日・契約の種類】に基づく残債務の全て
   【当初金額】万円【利息】【損害金】

□3 担保権
(1)担保権者 【本店】【商号】【取扱店】
(2)【年月日】設定の【担保権の名称】
(3)登記 【法務局の名称】【年月日】【受付年月日・受付番号】
(4)被担保債権及び請求債権
   【年月日】付【契約名】に基づく残債務の全て
   【当初金額】万円 【利息】【損害金】
(5)(連帯)債務者 
   【住所】【氏名】
(6)不動産 
   所在 地番 地目 地積 共同担保目録第【番号】号
   所在 家屋番号 種類 構造 床面積 共同担保目録第【番号】号

□4 その他の債務
  不動産の賃貸借契約にかかる債務
  【管轄法務局名・受付年月日・受付番号】登記済み
  【賃料】
  □【存続期間・支払時期】
  □【賃借権の譲渡許可・賃貸物の転貸許可】
  □【敷金】
  □【賃貸人が財産の処分につき行為能力の制限を受けた者・財産の処分の権限
    を有しない者】
   □【土地の賃借権設定の目的が建物の所有】
   □【土地の賃借権設定の目的が事業用建物の所有】
   □【借地借家法22条前段・23条1項・38条1項前段・39条1項・高
     齢者の居住の安定確保に関する法律52条・大規模な災害の被災地にお
     ける借地借家に関する特別措置法第7条1項】

 □地役権の目的となっている承役地 【所在 地番 地目 地積】
  【管轄法務局名・受付年月日・受付番号】登記済み
  【要役地】【地役権設定の目的】
   □【地役権の付従性の制限】
   □【工作物の設置義務等】
   □【図面確認】

 □地上権の目的となっている土地
 【管轄法務局名・受付年月日・受付番号】登記済み
  【地上権設定の目的】【地代又は支払い時期の定め】□【存続期間・借地借家法
  22条前段の定期借地権・借地借家法第23条第1項の事業用借地権・大規模
  な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法第7条2項】の定め
  □【地上権設定の目的が事業用】
  地下又は空間を目的とする地上権の場合 □【地下の上限の範囲・空間の上下
  の範囲】□【土地への制限】

□ 信託不動産の各賃貸借契約にかかる各敷金返還債務

□ 信託不動産の各賃貸借契約にかかる各保証金等の預り金についての返還債務

□【                        】

以上

信託目録
1 委託者に関する事項 □【住所】【氏名】・【本店】【商号】
2 受託者に関する事項 □【住所】【氏名】・【本店】【商号】
3 受益者に関する事項等 □【住所】【氏名】・【本店】【商号】
□【受益者氏名】の受益者代理人
 【受益者代理人の住所・氏名】
□【受益者代理人の住所・氏名】
□【受益の指定に関する条件】
□【受益者を定める方法】
4 信託条項 □ 【年月日】【公証人所属法務局名】公証人【公証人氏名】作成に係る信託契約公正証書(【年月日】第【○○】号)
【全部・第2次、第3次受益者のみ・     】


1信託の目的
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


2信託財産の管理方法
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


3信託の終了事由
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


4その他信託条項
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


備考 □【受託者が法人であるので、法人の構成員全員の住所氏名と、不動産を売却するには全員の署名および実印がある承諾書(3か月以内の印鑑証明書添付)が必要なことを信託目録に記載する】

□【どの不動産が信託財産か分かるように、信託した他の不動産を信託目録に記録する。】

□【                            】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1、会社とSPCによる受益権の売買

会社 
現預金 100万円/受益権 100万円

SPC
受益権 100万円/現預金 100万円


2、SPCによる受益権を裏付けとした社債発行(額面100万円の社債を価格95万円で購入)

SPC
現預金 100万円/社債 100万円

社債を購入した人(社債権者)
社債(有価証券) 100万円/現預金 100万円

満期に100万円が償還
SPC
社債(有価証券) 100万円/現預金 100万円

社債を購入した人(社債権者)
現預金 100万円/ 社債(有価証券) 100万円

抵当権の代わりの自己信託

抵当権VS担保のための自己信託

  抵当権 自己信託の受益権
権利の性質 制限物権 受託者に対する債権
目的物・信託財産に対する第三者の強制執行 可能 不能
倒産手続きにおける取扱い 別除権 倒産財団に属さない
対抗要件 抵当権の登記 信託の登記
被担保債権・信託社債に対する責任 主たる債務者として責任負担 受託者として無限責任を負担

引用(「信託フォーラムVol.6」2017 日本加徐出版 P130~)

【文例】

自己信託設定公正証書

(目的)

第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用、処分する。

(1)受益者の債権確保

(用語の定義)

第2条 信託契約において、用語の定義を次のとおり定める。

(1)本信託とは、委託者【氏名】が公正証書を作成することにより設定し、効力が生

  じる信託をいう。

(2)信託財産とは、本信託の目的とする財産をいう。

(3)信託不動産とは、信託財産中の不動産をいう。

(4)信託金銭とは、信託財産中の金銭をいう。

(信託財産)

第○条 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後

に第3号から第4号によって発生した財産も信託財産とする。

(1) 別紙1記載の不動産の所有権(以下、「信託不動産」という。)

(2) 金銭○○万円(今後、「信託金銭」という。)

 (3) 受益者から追加信託を受けた財産

 (4) その他の信託財産より生じる全ての利益

(信託設定者)

第〇条 自己信託を設定する者は、次のとおりである。

 【住所】                       

 【借主氏名】【生年月日】

(後任の受託者)

第○条 受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。

【住所】                     

【借主の子氏名】【生年月日】

2 前項に関わらず、受益者が受益権を行使した場合の後任受託者は、次の者とする。

【信託会社・信託銀行】【本店】【商号】

(信託財産責任負担債務)

第○条 別紙2記載の債務は、信託財産責任負担債務として受託者が引き受ける。

(信託財産の管理方法)

第○条 

1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。

(1)所有権の権利の変更登記と信託登記の申請

(2)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為

2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。

(1)信託に必要な表示または記録等

(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理

(3)その他信託目的を達成するために必要な事務

(4)信託財産責任負担債務の期限内返済

3 受託者は、信託事務の一部について必要があるときは、受託者と同様の管理方法を定め、第3者へ委託することができる。

4 受託者が信託事務処理費用を信託財産から支出する場合、支出の前に受益者に対して前払いを受ける額及びその算定根拠を通知する必要はない。

(計算期間)

第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

(公租公課の精算)

第○条 本信託の税金や保険料などは、設定日の前は設定者、設定日以後は、信託財産から支払う。

(信託財産に関する報告)

第○条 受託者は、計算期間に行った計算を、信託口通帳を提示する方法により受益者へ報告する。

(受益者)

第〇条 

1 本信託の受益者は、次の者とする。

【住所】

【貸主商号】

2 当初受益者の次の順位の受益者は、次の者とする。

【住所】

【借主氏名】

(受益権)

第○条

1 次のものは、元本とする。

 (1)信託不動産の所有権。

 (2)信託金銭。

2 次のものは、収益とする。

 (1)信託財産から発生した利益。

3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。

4 受益者は、受益者の承諾を得なければ受益権を譲渡、質入れ及び担保設定その他の処分をすることができない。

5 受益者は、信託不動産に受託者が居住することに同意する。

(委託者の地位)

第○条 

1 委託者は,追加信託をする権利義務のみを受益者に移転する。

2 委託者は,本信託に記載のある権利のみを持ち,委託者の地位は,受益権の移転に伴って受益者に帰属する。

(信託の変更)

第○ 本信託の変更は、信託目的の範囲において、受託者と受益者の合意による。

(信託の期間)

第○条 本信託の期間は、設定日から終了した日までとする。

(信託の終了)

第○条 本信託は、次の場合に終了する。

(1)受託者と受益者が合意したとき。

(2)信託財産責任負担債務を全額返済したとき。

(3)信託財産責任負担債務の期限の利益を喪失したとき。

(清算手続き)

第○条 

1 清算受託者は、清算開始時の受益者とする。

2 清算受託者は、本信託の受託者として行っている職務を終了し,信託法に定める清算手続きを行う。なお,残余財産の受益者から最終計算の承認を得たときに清算手続きは結了する。                        

3 清算受託者の任務終了及び新たな清算受託者を定める方法,地位,任務の継続は,本信託の受託者と同様とする。この信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の事務を行う。

(残余財産の受益者)

第○条 本信託における残余財産の受益者は、信託終了時の受益者とする。

(契約に定めのない事項)

第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者が協議の上決定する。

別紙1

信託財産目録

第1 信託不動産

(1)土地

所在      

地番      

地目      

地積

(2)建物      

所在 

家屋番号 

種類 

構造 

床面積㎡

第2 信託金銭 金○○万円

以上

信託財産責任負担債務

本店

商号 ○○銀行 

取扱い支店 ○○支店

設定時の債務 金○○万円(平成○○年○○月○○日付けリフォームローン契約) 

連帯債務者

住所

氏名 借主

住所

氏名 貸主

以上

SPC介在型自己信託方式 1、設定者として無限責任を回避する事情がある。 2、SPCを設立し、対象資産を譲渡する。 3、SPCが自己信託を設定の上、信託社債を発行する。

 

参考
(大垣尚司「金融パーソンのためのファイナンス信託入門」『信託フォーラムvol.6』2016日本加徐出版 P125~)

1、設定者として無限責任を回避する事情がある。
2、SPCを設立し、対象資産を譲渡する。
3、SPCが自己信託を設定の上、信託社債を発行する。

自己信託設定公正証書

 本公証人は、信託設定者【SPC商号】の嘱託により、次の法律行為に関する陳述の趣旨を録取し、この証書を作成する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
第1章 総則

 信託設定者【SPC・商号】は、自己を信託の受託者として、受益者のためにその所有する財産を信託財産とする信託を設定し(以下「本信託」という。)、当該財産の管理、処分及びその他本信託目的の達成のために必要な行為を行う。本信託はこれにより効力を生じ、 委託者は受託者に対して信託財産を引き渡す。

(目的)
第○条 信託の目的は、次の各号に掲げるとおりとする。受託者は、信託の目的に従い信託財産を管理、運用、処分およびその他の目的達成のために必要な行為をする。
(1)【SPC商号】の信託社債発行による資金調達。

(信託財産)
第○条 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後
に第3号から第4号によって発生した財産も信託財産とする。
(1) 別紙1記載の不動産の所有権(以下、「信託不動産」という。)。
(2) 金銭○○万円(以下、「信託金銭」という。)。
 (3) 受益者が受託者へ通知したうえで信託目的の達成のために行う、自己が所
     有する金銭、不動産、債権その他の財産を信託財産とする追加信託。
 (4) その他の信託財産より生じる全ての利益。
2 本信託設定日における信託財産責任負担債務は、別紙記載のとおりとする。

第2章 当事者

(信託設定者)
第〇条 
1 自己信託を設定する者は、次の者とする。
 【本店】
 【SPC商号】
2 受託者の任務は、次の場合に終了する。
(1)受託者の死亡 。
(2)受益者の同意を得て辞任したとき 。
(3)受託者に成年後見人または保佐人が就いたとき。
(4)受託者が法人の場合、合併による場合を除いて解散したとき。
(5)受託者が、受益者からの報告請求に対して2回続けて報告を怠った場合 。
(6)受益者と各受託者が合意したとき 。
(7)【受託者が○○歳になったとき・                】
(8)受託者が唯一の受益者となったとき。ただし、1年以内にその状態を変更
   したときを除く 。
(9)その他信託法で定める事由が生じたとき。
3 受託者の任務が終了した場合、後任の受託者は次の者を予定する 。
   【住所・本店】【氏名・商号】【生年月日】
4 後任の受託者の任務が終了した場合、新たな受託者を次の順位で予定する。
  第1順位:任務終了前の受託者が、あらかじめ書面により指名した者。
  第2順位:信託監督人が指定した者。
  第3順位:その他信託法に基づいて選任された者。
5 任務が終了した受託者(その相続人のほか、信託財産を管理すべき者を含む。)
   は、後任の受託者が信託事務の処理を行うことができるようになるまで、受益
   者への通知、信託財産の保管その他の必要な事務を行う 。
6 受託者に指定された者が、本信託の利害関係人 による催告から1か月以内
   に受託者に就任しない場合は、受益者は新たな受託者を定める。
7 後任受託者は、前任の受託者から受託者としての権利義務を承継し、次の各
   号に記載する必要な事務を行う。
(1)債務の弁済、費用の清算 。
(2)前受託者の任務終了が辞任による場合を除いて、必要な場合の債務引受け。
(3)その他の信託財産の引継ぎおよび信託事務を処理するための受託者の変
     更に伴う必要な手続。
8 【                       】

(受益者)
第〇条 本信託の受益者は、次の者とする。
【本店】【SPC・商号(信託設定者)】【生年月日】

(受益権)
第○条
1 次のものは、元本とする。
 (1)信託不動産の所有権。
 (2)信託不動産の利用権。
 (3)信託金銭。
2 次のものは、収益とする。
 (1)信託財産から発生した利益。
3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。
4 受益者は、受託者による確定日付のある書面による承諾を得て、受益権の全部また
 は一部を譲渡、質入れ、担保設定及びその他の処分することができる。
5 受益権は、受益権の額1円につき1個とする

第○条 (受益者代理人など)
1 受益者または受託者は必要がある場合、【受益者代理人・信託監督人】を選任す
   ることができる。
2 受益者代理人および信託監督人の変更に伴う権利義務の承継等は、その職務
   に抵触しない限り、本信託の受託者と同様とする。

(委託者の地位)
第○条
1 委託者は、次の各号の権利義務を受益者に移転する。
(1)信託目的の達成のために追加信託をする権利義務 。
(2)受益権の放棄があった場合に、次の順位の受益者または残余財産の帰属権
   利者がいないとき、新たな受益者を指定することができる権利 。
2 委託者は、受益者を変更する権利およびその他の権利を有しない 。
3 委託者の地位は、受益権を取得する受益者に順次帰属する 。
4 委託者が遺言によって受益者指定権を行使した場合、受託者がそのことを知
   らずに信託事務を行ったときは、新たに指定された受益者に対して責任を負わ
   ない。

第3章 受託者の信託事務

第○条 (信託財産の管理方法)
1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
(1)所有権の移転登記と信託登記の申請。
(2)本信託の変更により、信託不動産に関する変更が生じる場合の各種手続き。
(3)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為。
(4)受託者がその裁量において行う次の事務。
   ア信託社債の発行及び販売。
(5)その他の信託目的を達成するために必要な事務。
2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。
(1)信託に必要な表示または記録等。
(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理。
(3)信託財産責任負担債務の期限内返済および履行。
(4)受託者がその裁量において行う次の事務。
  ア 信託社債の販売によって得た収益の【本店・スポンサー商号】への分配。
(4)その他信託目的を達成するために必要な事務。
3 受託者は、信託目的の達成のために必要があるときは、受益者の承諾を得て
   金銭を借入れることができる。受託者以外の者が債務者となるときは、借入金
   から手続き費用を控除した額を信託金銭とし、金銭債務は信託財産責任負担債
   務とする。
4 受託者は、受益者の承諾を得て信託不動産に(根)抵当権、質権その他の担保
   権、用益権を(追加)設定し、登記申請を行うことができる。
5 受託者は、信託事務の一部について必要があるときは、受託者と同様の管理
   方法を定め、第三者へ委託することができる。
6 受託者は、本信託契約に記載のない特別の支出が見込まれる場合は、本信託
   の目的に従い受益者の承諾を得て、支出することができる。
7 受託者は、受益者(受益者代理人、信託監督人、法定代理人および任意後見人が
  就任している場合は、それらの者を含む。)から信託財産の管理状況について報告を
  求められたときは、1か月以内に報告しなければならない。
8 受託者は、計算期間の末日における信託財産の状況を、信託財産に応じた方
   法によって受益者(受益者代理人、信託監督人、法定代理人、任意後見人
   が就任している場合は、それらの者を含む。)へ報告する。
9 受益者に対して遺留分請求があった場合、遺留分の額が当事者間で確定し
   ないときは、受託者は調停調書その他の権利義務が確定する書面を確認するま
   で、履行遅滞の責任を負わない。
10 受託者は、善良な管理者の注意をもって、受益者のために忠実に職務を遂行する。
11 受託者は、土地への工作物などの設置により他人に損害を与えないように管理
  する。

第○条 (信託事務処理に必要な費用)
1 信託事務処理に必要な費用は次のとおりとし、受益者の負担により信託金銭
   から支払う。信託金銭で不足する場合には、その都度、またはあらかじめ受益
   者に請求することができる。
(1)信託財産に対して課せられる公租公課。
(2)信託不動産の維持、保全、修繕および改良に必要な費用。
(3)損害保険料。
(4)信託監督人、受益者代理人およびその他の財産管理者に対する報酬・手数料。
(5)受託者が信託事務を処理するに当たり、過失なくして受けた損害の賠償。
(6)その他の信託事務処理に必要な諸費用。
(7)【                  】
2 受託者は、信託事務の処理に必要な費用に関して、算定根拠を明らかにして
   受益者に通知することなく、事前に信託金銭の中から支払い、または事後に信
   託金銭から償還を受けることができる。

第4章 信託の終了と清算

第○条 (信託の終了)
1 本信託は、次の場合に終了する。
(1)信託の目的に従って受益者と受託者の合意があったとき 。
(2)信託財産責任負担債務につき、期限の利益を喪失したとき 。
(3)受益者と受託者が、○○県弁護士会の裁判外紛争解決機関を利用したにも
    関わらず、和解不成立となったとき。ただし、当事者に法定代理人、保佐人、
    補助人または任意後見人がある場合で、その者が話し合いのあっせんに応じ
    なかった場合を除く 。
(4)受託者が受益権の全部を固有財産で有する状態が1年間継続したとき。
(5)受託者が欠けた場合であって、新受託者が就任しない状態が1年間継続し
   たとき。
(6)信託財産が無くなったとき。
(7)その他信託法で定める事由が生じたとき。
(8)【                       】
2 本信託において、信託法164条1項は適用しない。

第11条 (清算受託者及び手続)
1 清算受託者は、本信託が終了したときの受託者とする。
2 清算受託者は、本信託の受託者として行っている職務を終了し、次の清算手
   続きを行う。
(1)信託財産に属する債権の回収および信託債権に係る債務の弁済。
(2)受益債権に係る債務の弁済。ただし、残余財産の給付を内容とするものを
     除く。
(3)清算手続きに必要がある場合、帰属権利者等に通知のうえ、財産の処分、
    担保設定および帰属権利者等による債務引受けの催告。ただし、債権者があ
    るときはその承諾を必要する。
(4)信託事務に関する最終の計算。
3 残余財産の受益者から最終計算の承認を得たときに、本信託の清算手続きは結
   了する。
4 清算受託者は、清算結了時の現状有姿(債務引受けの状態を含む。)でもって
   残余財産を残余財産の受益者に引き渡す。
5 清算受託者による登記、登録、届け出および通知が必要な残余財産がある場
   合は、その手続きを行う。
6 清算受託者の変更に伴う権利義務の承継等は、本信託の受託者と同様とする。

第○条 (信託終了後の残余財産)
1 本信託の終了に伴う残余財産の受益者】は、次の者とする。
   【住所・本店】【氏名・商号】【生年月日】
2 清算結了時に信託財産責任負担債務がある場合で金融機関が求めるときは、
   合意により残余財産の受益者、当該債務を引き受ける。

第5章 その他

第○条 (受益者の関係人の権限等)
□1 受益者に受益者代理人が就任している場合、受益者の意思表示には受益代理
   人を含む。
□2 受益者に法定代理人または任意後見人が就任している場合、その者は受益
   者の権利のうち次の代理権および同意権を有しない。ただし、任意後見人、保
   佐人および補助人においては、その代理権目録、代理行為目録および同意行為
   目録に記載がある場合を除く。
□(1)受託者の辞任申し出に対する同意権。
□(2)受託者の任務終了に関する合意権。
□(3)後任受託者の指定権。
□(4)受益権の譲渡、質入れ、担保設定その他の処分を行う場合に、受託者に同
     意を求める権利。
□(5)受益権の分割、併合および消滅を行う場合の受託者への通知権。
□(6)受託者が、信託目的の達成のために必要な金銭の借入れを行う場合の承諾
     権。
□(7)受託者が、信託不動産に(根)抵当権、その他の担保権、用益権を(追
     加)設定する際の承諾権。
□(8)受託者が、本信託契約に記載のない特別の支出が見込まれる場合に、本信
     託の目的に従い費用を支出するときの承諾権。
□(9)受託者が、各受益者と信託事務処理費用を受益者の負担とする場合の合意権。
□(10)本信託の終了に関する合意権。
□(11)残余財産の受益者が行う、清算受託者の最終計算に対する承諾権。
□(12)本信託の変更に関する合意権。
□3 信託監督人が就任している場合、受益者の意思表示に当たっては信託監督人との協議を要する。

(信託の変更)
第○条
1 本信託の変更は、次の各号に掲げる方法による。ただし、信託財産が金融機関に担保提供されている場合、受託者はあらかじめ当該金融機関の承認を受ける。
(1)信託目的の範囲内において、受託者と受益者による合意 。
(2)その他信託法が定める場合。
2 受益者が受益権を分割、併合および消滅させたときは、信託の変更とする 。
3 【                       】

第○条 (信託の期間)
 本信託の期間は、契約日から本信託が終了した日までとする 。
□【                       】

第○条 (公租公課の精算)
 本信託の税金や保険料などは、本信託設定の前日までは委託者、以後は信託財産から支払う。

第○条 (計算期間)
□1 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする 。
□2 最初の計算期間は契約の日から12月31日までとし、最後の計算期間は1月1日から本信託の終了した日までとする【受益者が法人の場合は事業年度】。

第○条 (契約に定めのない事項の処理)
□1 本信託の条項に定めのない事項は、信託法その他の法令に従い、受益者及び
   受託者の協議により処理する。
□2 受益者及び受託者のみでは協議が整わない場合で、意見の調整を図り信託の
   存続を希望するときは、○○県弁護士会の裁判外紛争解決手続を利用する。
□3 【                        】

第○条 (信託契約の前提)

□1 設定者は、自己信託を設定するうえで次の各号について説明を受けた上で確認、
   合意する 。
□(1)私にとって家族信託を利用、併用することが、他の方法のみを利用することと比べて良い方法だと理解しました 。
□(2)今回設定する信託の目的を確認しました 。
□(3)委託者に債権者がある場合、信託を設定することによって損害を与えない
    ことを確認しました。
□(4)受益者に債権者がある場合、追加信託の設定および受益権の譲渡をするこ
    とにより損害を与えないことを確認しました。
□(5)設定者及び受託者は、信託財産に債権者がある場合、受益者の全部また
     は一部を変更することによって損害を与えてはいけないことを確認しま
     した。
□(6)設定者は、信託を設定することにより、その財産の名義が受託者に移転す
    ることを理解しました 。
□(7)設定者は、信託設定日における信託財産に、契約不適合となるような欠陥
    などが見つかった場合、その欠陥などを修復する義務があることを確認しま
    した 。
□(8)受託者は、個人の財産と信託財産を分けて、信託目的のために事務を行う
    ことを理解しました。
□(9)受託者は、信託財産に不動産がある場合、所有者または占有者として建物
    などの工作物に対する責任を負う可能性があることを確認しました。
□(10)受益者が亡くなった際、遺留分への対応方法を確認しました。
□(11)信託の設定にかかる実費、金融機関への手数料、専門家報酬など費用負
     担について理解しました。
□(12)信託目的を達成するために必要な信託財産は、充分であることを確認し
     ました。
□(13)金銭、不動産、自社株式、受益権の割合その他の本信託に関する所得税、
     消費税、相続税、贈与税、固定資産税、不動産所得税、譲渡取得税、登録
     免許税、印紙税などの税務について、専門家より説明を受け理解しました
     【専門家氏名】。
□(14)信託財産に不動産がある場合、信託目録の記録事項について、専門家よ
     り説明を受け理解しました【専門家氏名】。

第○条 (金融機関の処理に対する合意)
□1 設定者は、次の各号に掲げる金融機関の対応について説明を受けたうえで確認、合意する。
□(1)受託者の任務が終了したとき、後継受託者が存在する場合には、当行は、当該信託契約に基づき、当該預金を後継受託者の信託専用口座に変更します 。
□(2)後継受託者は、名義変更手続きに当たり当行所定の書式により届けるとと
    もに、受託者が変更になったことを証明する書類を提示するものとします。
    
□(3)信託が終了した場合は、信託契約に基づき、当行は信託された金銭を残余
    財産受益者または残余財産の帰属権利者に払い戻します。払い戻し手続に当
    たっては、信託契約終了の事由を証明する書類、本人であることを証明する
    書類を提示するものとします 。
□(4)信託財産に当行に対する借入金等の債務がある場合において、当行が
     必要と認めるときは、後継受託者が当該債務の引受をすることを承認し、
     実際に債務引受が行われた時に、払戻しの手続を取ります 。
□(5)信託財産に当行に対する借入金などの債務がある場合、当行は当該債
     務と相殺したうえで、払戻しの手続を取ることが出来るものとします 。
□(6)信託契約が変更になった場合は、受託者、受益者(受益者代理が就任
     している場合は受益者代理人)は、2週間以内に、当行所定の書式により
     届けるとともに、変更契約書の原本を提示します 。
□(7)委託者、受益者、受託者およびその他の当該信託契約の関係者は、住
     所、連絡先の変更、死亡または後見人等が就いた場合その他の信託契約に
     かかる重要な異動があった場合は、速やかに事実を証する書類を提示し、
     当行所定の書式により届け出るものとします。
□(8)当行所定の変更届を提出することを怠り関係者が損害を被った場合、当行
    はその責任を負いません。

以上


別紙
信託財産目録

第1 不動産【自宅・貸地・貸家・墓地・         】
所在 地番 地目 地積       
所在 家屋番号 種類 構造 床面積 

第2 金銭  
【金額】円

第3 その他
【     】

以上

別紙

信託財産責任負担債務目録


□ 1 金銭債務
    (連帯)債務者 【住所氏名】
    債権者    【金融機関本店】【金融機関名】【取扱店】
    【契約年月日・契約の種類】に基づく残債務の全て
    【当初金額】万円
    【利息】【損害金】

□2 保証債務
   (連帯)保証人 【住所氏名】
   (連帯)債務者 【住所氏名】
   債権者     【本店】【商号】【取扱店】
   【契約年月日・契約の種類】に基づく残債務の全て
   【当初金額】万円【利息】【損害金】

□3 担保権
(1)担保権者 【本店】【商号】【取扱店】
(2)【年月日】設定の【担保権の名称】
(3)登記 【法務局の名称】【年月日】【受付年月日・受付番号】
(4)被担保債権及び請求債権
   【年月日】付【契約名】に基づく残債務の全て
   【当初金額】万円 【利息】【損害金】
(5)(連帯)債務者 
   【住所】【氏名】
(6)不動産 
   所在 地番 地目 地積 共同担保目録第【番号】号
   所在 家屋番号 種類 構造 床面積 共同担保目録第【番号】号

□4 その他の債務
  不動産の賃貸借契約にかかる債務
  【管轄法務局名・受付年月日・受付番号】登記済み
  【賃料】
  □【存続期間・支払時期】
  □【賃借権の譲渡許可・賃貸物の転貸許可】
  □【敷金】
  □【賃貸人が財産の処分につき行為能力の制限を受けた者・財産の処分の権限
    を有しない者】
   □【土地の賃借権設定の目的が建物の所有】
   □【土地の賃借権設定の目的が事業用建物の所有】
   □【借地借家法22条前段・23条1項・38条1項前段・39条1項・高
     齢者の居住の安定確保に関する法律52条・大規模な災害の被災地にお
     ける借地借家に関する特別措置法第7条1項】

 □地役権の目的となっている承役地 【所在 地番 地目 地積】
  【管轄法務局名・受付年月日・受付番号】登記済み
  【要役地】【地役権設定の目的】
   □【地役権の付従性の制限】
   □【工作物の設置義務等】
   □【図面確認】

 □地上権の目的となっている土地
 【管轄法務局名・受付年月日・受付番号】登記済み
  【地上権設定の目的】【地代又は支払い時期の定め】□【存続期間・借地借家法
  22条前段の定期借地権・借地借家法第23条第1項の事業用借地権・大規模
  な災害の被災地における借地借家に関する特別措置法第7条2項】の定め
  □【地上権設定の目的が事業用】
  地下又は空間を目的とする地上権の場合 □【地下の上限の範囲・空間の上下
  の範囲】□【土地への制限】

□ 信託不動産の各賃貸借契約にかかる各敷金返還債務

□ 信託不動産の各賃貸借契約にかかる各保証金等の預り金についての返還債務

□【                        】

以上

信託目録
1 委託者に関する事項 □【住所】【氏名】・【本店】【商号】
2 受託者に関する事項 □【住所】【氏名】・【本店】【商号】
3 受益者に関する事項等 □【住所】【氏名】・【本店】【商号】
□【受益者氏名】の受益者代理人
 【受益者代理人の住所・氏名】
□【受益者代理人の住所・氏名】
□【受益の指定に関する条件】
□【受益者を定める方法】
4 信託条項 □ 【年月日】【公証人所属法務局名】公証人【公証人氏名】作成に係る信託契約公正証書(【年月日】第【○○】号)
【全部・第2次、第3次受益者のみ・     】


1信託の目的
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


2信託財産の管理方法
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


3信託の終了事由
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


4その他信託条項
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】
□【信託契約書第   条   項   号 】


備考 □【受託者が法人であるので、法人の構成員全員の住所氏名と、不動産を売却するには全員の署名および実印がある承諾書(3か月以内の印鑑証明書添付)が必要なことを信託目録に記載する】

□【どの不動産が信託財産か分かるように、信託した他の不動産を信託目録に記録する。】

□【                            】

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1、会社とSPCによる受益権の売買

会社 
現預金 100万円/受益権 100万円

SPC
受益権 100万円/現預金 100万円


2、SPCによる受益権を裏付けとした社債発行(額面100万円の社債を価格95万円で購入)

SPC
現預金 100万円/社債 100万円

社債を購入した人(社債権者)
社債(有価証券) 100万円/現預金 100万円

満期に100万円が償還
SPC
社債(有価証券) 100万円/現預金 100万円

社債を購入した人(社債権者)
現預金 100万円/ 社債(有価証券) 100万円

住宅等所有権の段階的移転 夫に先立たれたP女には3人の子ABCがいる。BとCは離れて暮らしているため、自宅は面倒をみてもらうAに譲りたい。

 

(『民事信託の理論と実務』2016 日本加徐出版 P280~)

1、夫に先立たれたP女には3人の子ABCがいる。BとCは離れて暮らしているため、自宅は面倒をみてもらうAに譲りたい。

2、P女が住宅・土地について自己信託を設定し、Aは設定日及び毎年の応当日に路線価などを基準にして120万円相当の面積について、受益権の一部を購入していく。

3、Aがすべて受益権を購入した時点で信託の終了。


自己信託設定公正証書

(目的)
第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用、処分する。
(1)自己信託設定者とその家族の安定した生活
(2)Aに対する信託不動産の段階的移転

(信託財産)
第○条 本信託設定日における信託財産は、下の第1号から第2号までとする。設定後に第3号から第5号によって発生した財産も信託財産とする。
(1) 別紙1記載の土地と建物の所有権(今後、「信託不動産」という。)
(2) 金銭○○万円(今後、「信託金銭」という。)
(3) 信託不動産を売却した場合の代金や、信託財産の運用により得られた金銭
(4) 受益者から追加信託を受けた財産
(5) その他の信託財産より生じる全ての利益

(信託設定者)
第〇条 自己信託を設定する者の住所及び氏名は、次の者とする。
 住所                                 
 氏名 P女 生年月日           

(後任の受託者)
第○条 受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。
住所                     
氏名 A 生年月日         

(信託財産の管理方法)
第○条 
1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
(1)所有権の権利の変更登記と信託登記の申請
(2)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為
(3)信託不動産の受益権売買
2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。
(1)信託に必要な表示または記録
(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理
3 受託者は、信託財産から次の費用を支出することができる。
(1)登記申請費用
(2)その他の本信託に必要な諸費用

(計算期間)
第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

(公租公課の精算)
第○条 本信託の税金や保険料などは、信託の設定日の前はP女、信託の設定日とその後は、信託財産から支払う。

(信託財産に関する報告)
第○条 受託者は、計算期間に行った計算を、信託口通帳と固定資産評価証明書を提示する方法により受益者へ報告する。

(受益者)
第〇条 本信託の受益者は、次の者とし、各受益者は受益権を1個取得する。。
(1) 
住所                                
氏名 P女 生年月日
受益権の割合 Aの残り          
(2)
住所           
氏名 A 生年月日
受益権の割合(120万円/信託財産の価額)             
 
(受益権)
第○条
1 次のものは、元本とする。
(1)信託不動産
(2)信託金銭
2 次のものは、収益とする。
(1)信託財産から発生した利益
3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。
4 受益者(1)、(2)は、信託不動産に無償で居住することができる。
5 受益者(1)は、受益権を売買により譲渡することができる。受益権を質入れ、分割及び担保設定その他の処分をするには、受益者(2)の同意を要する。

(委託者の地位)
第○条 委託者は、追加信託をする権利義務のみを受益者に移転し、本信託設定以後、
その他の権利義務を持たない。

(信託の変更)
第○条 
1 本信託の変更は、受託者と受益者全員の合意による。
2 受益者の人数に変更があった場合、各受益者に1個の受益権が指定される受益権の分割・併合があったものとする。

(信託の期間)
第○条 本信託の期間は、設定日から終了日までとする。

(信託の終了)
第○条 本信託は、次のいずれかの場合に終了する。
 (1)P女が亡くなったとき
 (2)Aが信託不動産の受益権全てを取得したとき
 (3)受託者と受益者全員が合意したとき

(清算受託者)
第○条 この信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の事務を行う。

(残余財産の引渡し方法)
第○条 清算受託者が、残余財産の帰属権利者に、信託財産の全てをその債権関係とともに引き渡し、最終計算の承認を得たときに、清算手続は終了する。

(残余財産の帰属権利者)
第○条 本信託における残余財産の帰属権利者は次の者とし、法定相続分の割合で帰属する。
(1)A 住所 生年月日
(2)B 住所 生年月日
(3)C 住所 生年月日

(契約に定めのない事項)
第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者が協議の上決定する。


                                 別紙1
                   信託財産目録
第1 信託不動産
(1)土地
所在      
地番      
地目      
地積      
(2)建物      
所在
家屋番号 
種類 
構造 
床面積㎡

第2 信託金銭 
金○○ 万円
                                   以上

夫婦間契約の代替としての自己信託 自宅の購入にあたり、夫婦共働きなら具体的な返済の分担額に応じて土地建物を共有にすることもある。

 

(『民事信託の理論と実務』2016 日本加徐出版 P285~)

1、自宅の購入にあたり、夫婦共働きなら具体的な返済の分担額に応じて土地建物を共有にすることもある。

2、何らかの理由で夫婦関係が上手くいかず離婚すると、家の所有・使用関係、債務負担関係の三者にネジレが生ずる。

3、夫(妻)の単独名義の場合、住宅ローン貸主の了解を得て夫が自己信託を設定し、住宅・土地を信託財産、住宅ローンを信託財産責任負担債務、夫婦をそれぞれ受益者として信託目的において、離婚時の住宅の権利関係、居住権、ローンの内部負担関係等を定め、信託登記を行う。

4、万が一離婚した場合、名義を持っていない人の住む場所などが守られる。


自己信託設定公正証書

(目的)
第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用、処分する。
(1)受益者の安定した生活
(2)受益者の共同財産である自宅の権利義務を明確にすること

(信託財産)
第○条
1 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後に第
3号から第4号によって発生した財産も信託財産とする。
(1) 別紙1記載の不動産の所有権(以下、「信託不動産」という。)
(2) 金銭○○万円(今後、「信託金銭」という。)
 (3) 受益者から追加信託を受けた財産
 (4) その他の信託財産より生じる全ての利益
2 設定者は、本信託について特別受益の持戻しを免除する。

(信託設定者)
第〇条 自己信託を設定する者は、次のとおりである。
 住所                       
 氏名 甲 生年月日

(後任の受託者)
第○条 受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。
住所                     
氏名 配偶者 生年月日
 

(信託財産責任負担債務)
第○条 別紙2記載の債務は、信託財産責任負担債務とする。 

(信託財産の管理方法)
第○条 
1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
(1)所有権の権利の変更登記と信託登記の申請
(2)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為
2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。
(1)信託に必要な表示または記録
(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理
(3)信託財産責任負担債務の返済
3 受託者は、信託財産から次の費用を支出することができる。
(1)登記申請費用
(2)その他の本信託に必要な諸費用
4 受託者が信託事務処理費用を信託財産から支出する場合、支出の前に受益者に対して前払いを受ける額及びその算定根拠を通知する必要はない。

(計算期間)
第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

(公租公課の精算)
第○条 本信託の税金や保険料などは、設定日の前は甲、設定日以後は、信託財産から支払う。

(信託財産に関する報告)
第○条 受託者は計算期間に行った計算を、固定資産税の納税通知書及び領収書と信託口通帳を受益者へ提示する方法により受益者へ報告する。

(受益者)
第〇条 本信託の受益者は、次の者とする。受益権の割合は均等とし、甲の扶養義務の範囲を超えない。
(1)住所                       
   氏名 甲 生年月日 
(2)住所
   氏名 配偶者 生年月日    

(受益権)
第○条
1 次のものは、元本とする。
 (1)信託不動産の所有権
 (2)信託不動産への居住権
 (3)信託金銭
2 次のものは、収益とする。
 (1)信託財産から発生した利益
3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。
4 受益者が離婚した場合の権利義務関係は、次のとおりとする。
(1)信託不動産の所有権は、甲
(2)信託不動産の居住権は、○○
(3)信託金銭の所有権は、甲
(4)信託財産責任負担債務は内部での取り決めとして、甲が引き受ける。
(5)○○は、信託不動産の受益権を甲から毎年金60万円の割合で購入する。
5 受益者全員が合意した場合、受益権を処分することできる。

(委託者の地位)
第○条 委託者は、追加信託をする権利義務のみを受益者に移転し、その他の信託行為に記載のある権利は、亡くなったときに委託者の地位は消滅する。

(信託の変更)
第○条 本信託の変更は、受託者と受益者の合意による。

(信託の期間)
第○条 本信託の期間は、設定日から終了した日までとする。

(信託の終了)
第○条 本信託は、次の場合に終了する。
(1)受託者と受益者が合意したとき
(2)信託財産責任負担債務の期限の利益を喪失したとき
(3)受益者が1人となったとき

(清算受託者)
第○条 この信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の事務を行う。

(残余財産の引渡し方法)
第○条 清算受託者が、残余財産の帰属権利者に、信託財産の全てをその債権関係とともに引き渡し、最終計算の承認を得たときに、清算手続は終了する。

(残余財産の帰属権利者)
第○条 本信託における残余財産の帰属権利者は、終了時の受益者とする。

(契約に定めのない事項)
第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者が協議の上決定する。

別紙1

信託財産目録

第1 信託不動産
(1)土地
所在      
地番      
地目      
地積

(2)建物      
所在 
家屋番号 
種類 
構造 
床面積㎡


第2 信託金銭 
金○○万円


以上


別紙2

信託財産責任負担債務

本店
商号 ○○銀行 
取扱い支店 ○○支店
設定時の債務 金○○万円(平成○○年○○月○○日付け住宅ローン契約) 

以上

非典型的家族の財産アレンジメント 法律婚以外のパートナシップについて、民法では適切に処理できない可能性があり、一方が亡くなった場合における実質的に相続権の確保をしたい。

 

(『民事信託の理論と実務』2016 日本加徐出版(株)P288~)

1、法律婚以外のパートナシップについて、民法では適切に処理できない可能性があり、一方が亡くなった場合における実質的に相続権の確保をしたい。
反対に、法律上のみの権利者による権利主張を制約したい。

2、パートナシップの開始にあたり、双方が自己の主要な財産について相手を第1受益者、自身を残余財産受益者とする自己信託を設定し、信託目的において双方が合意する財産関係を盛り込む。

3、共同生活開始後も、重要な財産については同様の自己信託の設定を行う。

4、設定者の死亡後は第1受益者が新受託者を兼ね信託財産を管理することとして、別途遺言により遺留分を侵害しない範囲で残余受益権を第1受益者に遺贈する。

5、その結果、法定相続人は信託財産ではなく残余受益権の残りを相続するにすぎず信託財産に対して直接の権利行使はできない。
住宅等について相手の居住権や利用権を確保するニーズがあるなら、信託目的にそのような内容を盛り込む。


自己信託設定公正証書

(目的)
第○条 本信託は、次の事項を目的として、第○条記載の信託財産を受託者が管理、運用、処分する。
(1)受益者の居住を中心とした安定した生活
(2)受益者が亡くなった場合の残余財産の受益者の安定した生活
(3)パートナシップが終了した場合の権利義務関係の円滑な承継

(信託財産)
第○条
1 本信託設定日の信託財産は、次の第1号から第2号までとする。設定後に第
3号から第4号によって発生した財産も信託財産とする。
(1) 別紙1記載の不動産の所有権(以下、「信託不動産」という。)
(2) 金銭○○万円(以下、「信託金銭」という。)
 (3) 委託者、受益者から追加信託を受けた財産
 (4) その他の信託財産より生じる全ての利益

(信託設定者)
第〇条 自己信託を設定する者は、次のとおりである。
 住所                       
 氏名 A 生年月日

(後任の受託者)
第○条 受託者の任務が終了した場合の後任受託者は、次の者とする。
住所                                            
氏名 B 生年月日 

(信託財産責任負担債務)
第○条 別紙2記載の債務は、信託財産責任負担債務とする。

(信託財産の管理方法)
第○条
1 受託者は、信託不動産について次の信託事務を行う。
(1)所有権の権利の変更登記と信託登記の申請
(2)信託不動産の性質を変えない修繕・改良行為
(3)信託金銭が○○万円以下になった場合の信託不動産の処分
(4) 信託設定者が死亡し、受益者が信託不動産に居住する必要がなくなった場合の信託不動産の処分
2 受託者は、信託金銭について次の信託事務を行う。
(1)信託に必要な表示または記録等
(2)受託者個人の財産と分けて、性質を変えずに管理
(3)信託財産責任負担債務の返済
(4)その他信託目的を達成するために必要な事務
3 受託者は、信託事務の一部について必要があるときは、受託者と同様の管理方法を定め、第3者へ委託することができる。
4 受託者が信託事務処理費用を信託財産から支出する場合、支出の前に受益者に対して前払いを受ける額及びその算定根拠を通知する必要はない。

(計算期間)
第○条 本信託の計算期間は、毎年1月1日から12月31日までとする。最初の計算期間は信託の設定日から始まり、最後の計算期間は信託の終了した日までとする。

(公租公課の精算)
第○条 本信託の税金や保険料などは、設定日の前は設定者、設定日以後は、信託財産から支払う。

(信託財産に関する報告)
第○条 受託者は、計算期間に行った計算を、固定資産税の納税通知書及び領収書と信託口通帳を受益者へ提示する方法により受益者へ報告する。

(受益者)
第〇条 本信託の受益者は、次の者とする。
 (1)住所                       
    氏名 B 生年月日     

(受益権)
第○条
1 次のものは、元本とする。
 (1)信託不動産の所有権
 (2)信託不動産への居住権
 (3)信託金銭
2 次のものは、収益とする。
 (1)信託財産から発生した利益
3 元本又は収益のいずれか不分明なものは、受託者が判断する。
4 信託設定者が死亡した場合の受益権の帰属は、次のとおりとする。
(1)信託不動産の居住権は、B
(2)信託金銭は、B
(3)信託財産責任負担債務は内部での取り決めとして、Bが引き受ける。
5 受益者は、受託者の同意を得て、受益権を譲渡又は質入れ、担保設定その他の処分をすることができる。

(委託者の地位)
第○条 委託者は、追加信託をする権利義務のみを受益者にも移転する。その他の信託行為に記載のある権利は、亡くなったときに委託者の地位と共に消滅する。

(信託の変更)
第○条 本信託の変更は、受託者と受益者の合意による。

(信託の期間)
第○条 本信託の期間は、設定日から終了した日までとする。

(信託の終了)
第○条 本信託は、次の場合に終了する。
(1)受託者と受益者が合意したとき

(清算受託者)
第○条 この信託が終了したときの受託者は、引き続き清算の事務を行う。

(残余財産の引渡し方法)
第○条 清算受託者が、残余財産の帰属権利者に、信託財産の全てをその債権関係とともに引き渡し、最終計算の承認を得たときに、清算手続は終了する。

(残余財産の受益者)
第○条 本信託における残余財産の受益者は、Aとする。

(契約に定めのない事項)
第○条 本信託に定めのない事項は、受託者と受益者が協議の上決定する。

別紙1

信託財産目録

第1 信託不動産
(1)土地
所在      
地番
地目      
地積

(2)建物      
所在 
家屋番号 
種類 
構造 
床面積㎡


第2 信託金銭 
金○○万円


以上


別紙2

信託財産責任負担債務
本店
商号 ○○銀行 
取扱い支店 ○○支店
設定時の債務 金○○万円
(平成○○年○○月○○日付A及びBを連帯債務者とする住宅ローン債務の2分の1の金額)


以上


遺言公正証書


第○条 遺言者は、下記不動産の受益権を、法定相続人に遺留分に応じて相続させる。
信託受益権が残る場合は、全てBに遺贈する。

1 土地
所在
地番
地目
地積

2 建物
所在
家屋番号       
種類      
構造 
床面積


第○条 遺言者は、その所有にかかる手元現金、権利を有する下記預金債権及び一切の信託受益権をB(生年月日)に遺贈する。

1 (株)○○銀行○○支店
普通預金 口座番号○○ 
口座名義人 A信託口

2 (株)○○銀行○○支店
普通預金 口座番号○○ 
口座名義人 A                  

第○条 遺言者は、次の費用等をBに負担させるものとし、遺言執行者に対し、その負担者が取得する財産から随時支出する権限を与えるものとする。
 (1)遺言者の葬儀費用
(2)遺言者の未払い租税公課、入院費用、日常家事債務などの一切の債務
 (3)遺言執行に関する一切の費用(ただし、登記・登録に係るものを除く。)
2 遺言者は、不動産の登記手続に要する費用は、本遺言により当該不動産を取得する者にそれぞれ負担させるものとし、遺言執行者は、負担者が取得する財産をその費用の支払いに適宜充当することができる。

第○条 遺言者は、本遺言の執行者として次の者を指定する。
 住所                
 氏名  ○○  生年月日             
2 遺言者は、遺言執行者に対し、遺言の執行上必要があれば本遺言対象財産を適宜換価し、換価困難な財産については無償処分する権限を与える。また、不動産の登記手続一切、預貯金の解約、名義変更、払戻しなど本遺言の執行に必要な一切の行為をなす権限を付与する。

第○条 この遺言の公正証書正本は、前記遺言執行者が保管する。

以上