一般社団法人の設立について

地域住民・事業者参加型の一般社団法人設立の際、気を付けることの備忘録(主に商工会と行政が参加していて税金が多少入っている場合)。

〇条と記載されている場合、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律のことです。

・設立時理事(候補)を社員全員ではなく、設立時理事立候補者のみで決定した場合、決定は存在しないので、設立無効原因となり得る(第17条、264条、265条)。学校で学級委員を決める場合に、立候補した子供だけで決めることが出来るとするか。

・社員総会について、書面による議決権の行使(51条)と社員総会の決議の省略(58条)は別。社員総会の決議の省略は、社員全員の同意が必要。

・設立時理事候補決定を行う設立時社員候補の会議において、議案に「役員候補」としか記載されていない場合に、同会議のみで設立時役員候補を決定して他の日時を認めない決定を設立時理事立候補者が決定出来るか。設立まで20日近くあること、議案にないことから、決議が有効か、判断が難しい(20条、23条、24条、26条)。

・定款(案)に理事の人数は5名以上と記載されている場合、社員候補者の説明会での理事の人数の質問に対して、「5名以上10名以内。11名とかになったときはそのときに考えます。」の回答は、無理がありそう。

・設立時理事候補の選任について、理事候補者者に誤りを指摘した場合、「誰からも異議がなかったから良かった。」の回答をされると、関わっていくのが難しそうです。

・理事候補者会から、「定款の社員総会の署名押印を省略してください。事務局が大変するから。」と修正依頼が来た場合、どのように回答するか?

年に一回電子署名すれば済むものを大変なのかな、月に1回開催予定の理事会では、署名又は記名押印を定めていて、そこは修正しないのに大丈夫ですか?と回答してみる。事務局の負担を減らすなら、現在手入力している会員名簿を、デジタルに変えた方が時間短縮になります。スマートフォンから入力して、パソコンで管理するシステムも作って渡したのですが。。

・法人設立前のの最後の社員候補総会。どうやったら異議が出ないかの準備。事前に社員候補で情報共有場所を作って、議案を流しながら質問を受け付けておけば当日慌てることもないし、30名前後の社員の不信感を招かないで済むと思います。

・メールで、「令和年月日()午後時から社員総会を開催しますので、ご参加ください。」との招集通知が来ましたが、議案のない社員総会招集通知は通知要件を満たしません(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則4条)。でも、一般的に理事・監事の選任が予想出来るのなら有効と判断できる可能性があります。

・全員に伝えられないので、情報共有のためのLINEグループかSlack、(形になるまでは、メールアドレスで全員に返信する方法でも)を作って欲しい、とお願いした後、1週間経ってから「作る意味が分からないから、意味を確認してから検討する。」という回答を頂いた場合、今まで指摘した分を再度コピーして返信する方が良い。

・地域活動型なのに、理事が事業執行、社員は理事・監事を選任するのみ(会費は同じ)と理事候補が認識している場合、一度法人の運営方針について確認が必要。

出資、融資、取引その他の関係を通じて、設立する法人の事業活動に支配的な影響力を有する自然人となるべき者であるという資料

一般社団法人を設立する場合、定款で理事、代表理事を定める必要はありません。今回、市民参加型で理事を10名以上、設立何日前かに決める予定のため、定款で理事などを定めず、認証だけ先に行う予定でした。

ただし、実質的支配者申告書には定款で定めた代表理事を記載するべき、と考える公証人もいます。そのため、下のような書類案を作成し、公証人の指摘を受けて修正しました。

今でも必要な根拠が分からないのですが、難しいなと感じました。

引用についての備忘録

引用についての備忘録です。

文化庁HP

(注5)引用における注意事項

他人の著作物を自分の著作物の中に取り込む場合,すなわち引用を行う場合,一般には,以下の事項に注意しなければなりません。

(1)他人の著作物を引用する必然性があること。

(2)かぎ括弧をつけるなど,自分の著作物と引用部分とが区別されていること。

(3)自分の著作物と引用する著作物との主従関係が明確であること(自分の著作物が主体)。

(4)出所の明示がなされていること。(第48条)

(参照:最判昭和55年3月28日 「パロディー事件」)

裁判所HP

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/283/053283_hanrei.pdf

昭和55年3月28日最高裁判所第三小法廷判決

裁判要旨

一 旧著作権法(明治三二年法律第三九号)三〇条一項二号にいう引用とは、紹介、参照、論評その他の目的で自己の著作物中に他人の著作物の原則として一部を採録することをいい、引用を含む著作物の表現形式上、引用して利用する側の著作物と、引用されて利用される側の著作物とを明瞭に区別して認識することができ、かつ、右両著作物間に前者が主、後者が従の関係があることを要する。

二 他人が著作した写真を改変して利用することによりモンタージュ写真を作成して発行した場合において、右モンタージュ写真から他人の写真における本質的な特徴自体を直接感得することができるときは、右モンタージュ写真を一個の著作物とみることができるとしても、その作成発行は、右他人の同意がない限り、その著作者人格権を侵害するものである。

三 雪の斜面をスノータイヤの痕跡のようなシュプールを描いて滑降して来た六名のスキーヤーを撮影して著作した判示のようなカラーの山岳風景写真の一部を省き、右シュプールをタイヤの痕跡に見立ててその起点にあたる雪の斜面上縁に巨大なスノータイヤの写真を合成して作成した判示のような白黒のモンタージユ写真を発行することは、右山岳風景写真の著作者の同意がない限り、その著作者人格権を侵害するものである。

(二につき補足意見がある。)

公益社団法人著作権情報センター

https://www.cric.or.jp/qa/hajime/hajime7.html

「著作権Q&A  著作権って何?(はじめての著作権講座)」

Q. 他人の著作物を引用するときの注意点を教えてください。

A.「引用」とは、例えば論文執筆の際、自説を補強するため、他人の論文の一部分をひいてきたりするなどして、自分の著作物の中に他人の著作物を利用することをいいます。この場合、著作権者の許諾なしにその著作物を利用することができますが、「引用」といえるためには、「引用の目的上正当な範囲内」で行われるものであり、以下の条件を満たしていなければなりません。

・すでに公表されている著作物であること

・「公正な慣行」に合致すること

・報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること

・引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること

・カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること

・引用を行う「必然性」があること

・ 「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)

参考条文…著作権法第32条、第48条

参考

裁判所HP

平成30年8月23日判決言渡

平成30年(ネ)第10023号 著作権侵害差止等本訴請求,損害賠償反訴請求控訴事件(原審:東京地方裁判所平成28年(ワ)第37339号)

「公正な慣行」に合致し,また「引用の目的上正当な範囲内」で行われたことについての判断基準と判断要素について

原判決は,上記2要件の判断基準について,「他人の著作物を利用する側の利用の目的のほか,その方法や態様,利用される著作物の種類や性質,当該著作物の著作権者に及ぼす影響の有無・程度などを総合考慮すべきである。」としており,それ自体は妥当である。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/950/087950_hanrei.pdf

平成25年7月16日判決言渡 同日原本交付 裁判所書記官

平成24年(ワ)第10890号 損害賠償請求事件

引用の要件

(1) 他の部分と明瞭に区別することができること

 本件掲載行為は,本件パンフレットの表紙をそのまま掲載したものであり,

ウェブページ内の他の部分とは明瞭に区別することができる。

(2) 本件イラスト以外のウェブページの記載が主であり,本件イラストが従の

関係にあること

 本件イラストのウェブページ全体に占める割合は小さく,本件大学校と被

告岡山県の連携に関する説明文(本文)に添えられているものにすぎないか

ら,本文との主従関係が明らかである。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/411/083411_hanrei.pdf

平成13年(ワ)第12339号 損害賠償等請求事件

口頭弁論終結日 平成14年12月18日

引用の判断

(2) 上記認定した事実に基づいて判断する。

  本件写真ビラは,専ら,公明党,原告及びDを批判する内容が記載された宣伝用のビラであること,原告写真1の被写体の上半身のみを切り抜き,本件写真ビラ全体の約15パーセントを占める大きさで掲載し,これに吹き出しを付け加えていること等の掲載態様に照らすならば,原告の写真の著作物を引用して利用することが,前記批判等の目的との関係で,社会通念に照らして正当な範囲内の利用であると解することはできず,また,このような態様で引用して利用することが公正な慣行に合致すると解することもできない。

https://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/286/011286_hanrei.pdf

文化庁 著作権なるほど質問箱

引用と無断転載は別 

原則として無断転載は禁止、例外として行政の広報資料などで条件を満たす場合に許される。

イ、「行政の広報資料」等の転載(第32条第2項)

 国・地方公共団体の行政機関、独立行政法人の「広報資料」「調査統計資料」「報告書」などを、「新聞」「雑誌」などの刊行物に転載する場合の例外です。

【条件】

ア  一般に周知させることを目的とした資料であること

イ行政機関等の名義の下に公表した資料であること

ウ説明の材料として転載すること

エ転載を禁止する旨の表示がないこと

オ「出所の明示」が必要(コピー以外はその慣行があるとき)

https://pf.bunka.go.jp/chosaku/chosakuken/naruhodo/outline/8.h.html

「Legal Innovation Conference 〜法務のDX〜」イベントレポート、の記事を読んで。

「Legal Innovation Conference 〜法務のDX〜」

https://www.businesslawyers.jp/seminars/84

下の記事を読みました。実際にイベントを聴いていません。

https://note.com/ruc/n/na51f4d52969e

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―略―

1. Hubble酒井パート

◆リーガルテック導入によっては何も変わらない。

酒井) 本日は、私とVisionalグループでビズリーチの法務室長の小田さんとで「リーガルテックは法務組織のどんな課題を解決するのか」というテーマについてディスカッションしていきたいと思います。

私は、これまで法務関係者約1000名近くの方々とお会いして、課題のヒアリングなどをさせていただきました。その中で、「ちょっとリーガルテックの導入を検討してるんですよね。」とか、「来期何かリーガルテック入れたいと思ってます。」とかっていうお話をよく伺います。

ただ、私からは本日、「リーガルテック導入によっては何も変わらない。すべては、何を解決し、何を実現したいか。」であるというメッセージをお伝えしたいと思っております。

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聴く人を惹きつけることが大事なんだなと感じました。

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どういうことかというと、「あくまでリーガルテックは手段であるということを前提に、理想の業務フロー・理想の組織・理想の働き方の実現に向けて、今ボトルネックになっている課題を特定して、それを解決していく」、

そういう考えで、リーガルテックについてお考えいただいたうえ、導入に向けて進んでいくというステップが非常に重要なのかなと思っています。

特に今回のセッションでは、小田さんと一緒に、解決すべき課題というものにフォーカスしてお話ができればと思っております。

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実際に、私たちが使っている登記情報サービス、登記・供託オンラインシステム、申請用総合ソフトもリーガルテックに入ると思います。司法書士用の電子証明書、マイナンバーカード附属の電子証明書も当事者による電子署名を行う上で必要です。

サムポローニア、権などの登記申請を行いやすくするシステムもリーガルテックに入ると思います。申請用総合ソフトなどの無料のシステムを比べて、スピードやミスが減るのがITベンダーと呼ばれる企業が提供するシステムの良さだと思います。他に検索機能、一覧性、保存性も重要です。またセキュリティに配慮しながら誰が入力しても同じように申請書などを作成することが出来る、分からないときはサポートセンターに聴くことが出来ます。最後の司法書士によるチェックは必須ですが、そこに至るまでの情報を整理してくれます。

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◆法務組織の課題とは

酒井) まず、実際に課題を特定していくために、いま自分たちがどういうワークフローで業務を行っているのかを考えていく必要があると思っています。

弊社のサービスは契約業務にフォーカスしたサービスですので、たとえばHubbleのユーザー様で、既存の契約業務のフローがどのようになっているのかについて、ユーザー様にヒアリングさせていただいています。簡単に整理した図の一例がこちらです。

まず①事業部門からの契約審査の依頼、そして依頼部門とのやりとりはメールであったり、最近だとTeams、Slackというチャットツールで行います。依頼があったと同時に、Excelで並行して案件管理表を作ります。

社内でのやり取りと相手方とのやり取りを踏まえて、②契約の承認プロセスに入ると、社内の既存システムが走るということになります。

③締結する段階に入れば、ほとんどはまだ紙ベースで行われていて、一部は電子契約に置き換わっています。

④締結後の管理に関しても、Excelで台帳を作り、紙で保管するものに関してはファイリングするという形で契約業務を行っている企業様は少なからずあるのではないかなと思っています。

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どちらが良いのか、私も分かりませんが法務部の人はslackやteamsに入ることは出来ないのかなと感じました。

Excelで案件管理、紙で台帳管理に関して、Excelで検索や情報の並べ替え、タイムスケジュールが分かりやすく管理出来るのなら、それはそれで良いんじゃないかと思いました。

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こうしたワークフローにどういった課題があるかということを考えてみると、例えばこのような感じで出てきます。

契約審査の依頼の段階では、先ほどのようにメールやチャットでバラバラに五月雨式に依頼が来ること、契約審査の段階でいえば、メールとWordで大量にバージョン管理が発生したり、ドキュメントの管理が煩雑になっていることという課題が出てきます。

しかし、これで既存のワークフローを前提に課題が特定できたかというと、これだけでは個人的には不十分だと思っています。

なぜなら、これはまだまだいわゆるメンバー、手を動かす方々のみの課題です。これを抽象化して、組織として見たときにどういう課題になっているのか、さらに言うと会社全体としてどういう課題を抱えることになっているのかというところまでを紐解いていくことで、リーガルテックにより解決すべき課題を特定できるようになると思いますし、そこまで考えるべきだと思っています。

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入口の段階で、バラバラで来ると、さすがにその後の処理も難しくなるかもしれません。表紙だけでも、ワードやエクセルなどに統一出来ると良いのかなと感じます。

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では、どういう風にやっていくかっていう私の考えを、後ほどのパネルディスカッションの中で、小田さんと一緒にディスカッションをさせていただければと思っております。それでは一旦、小田さんの方にバトンタッチしたいと思います。

2. Visionalグループ小田様パート

◆ツールを導入する前に課題を明確にすること

小田) 私の方からは、Visionalグループの法務組織において、どんなことを考えてリーガルテックのツールを導入しているのかという背景を、簡単にお話しできたらなと思っております。

―略―

今日伝えたいことはこちらで、ツールの導入というのはたしかに大事なことではありますが、それを考える前にどんな課題を解決したいのか、ということを明確にしないといけないという、人によっては当たり前の話です。ただ、結構見落とされがちというか、意外と深く考えられていないこともあるのかなと思いますので、今日はここを強調してお話ししたいなと思っております。

まず、当グループの法務組織の背景を理解していただくために、簡単にご紹介できればと思っております。

ビズリーチという会社をCMなどでご覧いただいた方も多いかと思うのですが、今年2月にビズリーチは持株会社の体制に移行しておりまして、ホールディングスとしてビジョナル株式会社というものがございます。私が所属している法務室が株式会社ビズリーチという子会社に所属し、そこでグループ全体の法務機能を統括しているという形です。

まず法務組織のメンバーの人員構成、これが実は私が一番直近苦労してきたところでした。私が法務室長に着任した今年の2月の時点で、法務の正社員は3人しかいませんでした。従業員数も当グループ全体でいうと1000名を超えていますし、事業の数も10前後というところで、その業務の量としては他社と比べても少なくはない水準だったと思います。その中で3名というのは、皆さんも想像していただけると分かると思うのですが、相当苦しい状態からのスタートになりました。

その当時を支えてくれたメンバーには今でも感謝してるんですが、それが今では6名、もうすぐ増員して7名になる予定というところまで来ております。

◆Visonalグループ法務の課題

そんな当グループの法務組織の課題についてお話ししますと、先ほど事業の多さについてお話ししましたが、まず1つ目が、これに付随する問い合わせ件数の多さでした。

色々と前提が違うので数を単純比較できませんが、大体皆さん月間でいうと100件とかその前後で問い合わせ件数が推移されている会社さんが多かったんですが、当グループだと約300件ありました。これを3人で対応するのは、ボリューム的に非常に難しい状態でした。

その中で業務の属人化が顕在化していました。

例えば、次に示す会話って皆さんももしかしたら記憶にあるかもしれません。同じような問い合わせがきた時に「ああ、よくあるアレですね。」という内容を聞いた時です。

僕も着任した当初はよく「これって、過去に質問あったの?」と聞くと、その担当者の頭の中にはあるんだけれども、それが文書化されてなかったり、ファイル自体が担当者のデスクトップに置いてあったりとかして、それを取り出すのにちょっと時間がかかるような状態でした。それが法務組織の課題でした。

もう少し抽象化すると、そもそもの問い合わせ件数300件というのが3人で処理できる限界を超えているということもあって、業務自体がひっ迫している中で、先ほどの属人化を解消するためにリーガルテックを入れて活用しようと言ったところで、その活動をする余力すら残ってない状態でした。

また、当グループ全体でいうと、まだ成長フェーズにございますので、事業の数とともに法的論点も増えている。さらに、グループ経営体制への移行も今年の2月のタイミングだったので、その前後というのは様々な対応に追われました。そういった状況下で、このスパイラルを一向に解消できないという状態が続いてしまっていた、というのが今年の初めまでです。

◆導き出した解決への「3つの柱」

ただ手をこまねいているわけにもいかないので、どういう順番で課題を解決すればいいのか考えました。ツールを導入して云々というところも当然頭にはよぎるんですが、いきなりそこから考えるのではなくて、まずは順を追って考えていこうと、問題を紐解いていきました。私の中ではこの3つを大きな柱として考え、これらを戦略としました。

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やっぱり検索できるようなシステム、一覧性のあるデータベースが必要なんだろうなと感じます。

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1つ目がまず採用です。

兎にも角にも、改善のためのリソースが足りていなかったため、まずはその組織の立ち上げフェーズにジョインしてくれる仲間を募るため、採用に踏み切りました。結果的に今日の時点で3人から6人まで増えているので、そこに関しては大成功しているかなというところで。これでようやく下の二つが着手できる状態になりました。

下の2つというのが、当グループではもともと問い合わせの経路が、Slack で来ていたり、営業側で使っている Salesforce から問い合わせが来たり、色んな所に問い合わせの経路が分岐していて、総数などの管理も難しい状態でした。なので、それを一元化・可視化することをまずやりました。

私自身もすごく手を動かして色々な質問に対応してたのですが、「これまた同じこと聞かれてるな」とか、「隣の人に聞いたら一発でわかるかもしれないのにな」みたいな問合せが、さきほどの300件を構成していたことがわかりました。それらをナレッジ化することで問い合わせの数をそもそも減らしていこうと考えたわけです。

最後に、「車輪の再発明」っていうことを私はよく言うんですけれども、一度一人が苦労して作り上げたものというのは、もう一人が同じ苦労する必要はありません。一度作ったドキュメントをベースに次の人が考えられるようにしておきたいというところで、3点目の知見の共有化を進めて行こうと考えていました。

◆「知見の共有化」とHubble

小田) 2つ目の業務効率の改善は、問い合わせ件数が可視化されるなど、実際に社内向けに公開した事業部向けのナレッジがクォーターだけで133件、法務のメンバー総動員で対応してその作成を完了しました。最後に大事なポイントとして、Hubbleも導入させていただいて、762件のドキュメントが今日の時点で共有されている状態です。

問い合わせ施策の実行による変化を、分かりやすく当グループの中にあるデータとかを使ってご説明できればと思います。問い合わせの件数が、元々300件あったが現在は減少しています。そもそも可視化できなかった状態から可視化できるようになったというところが大きな進歩です。

その次が、社内のナレッジで、「わかりやすくて困る約款解説シリーズ」と名付けた物を作り、社内向けに公開して、これ見たら解決するよっていう状態を作っていこうとしています。ナレッジの閲覧件数などもデータで取れるので、これをもとにナレッジのブラッシュアップに使っていきたいなと思っています。

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サムポローニアが出している説明書の社内向けのようなものをイメージしています。または司法書士必携(検索できるんでしたっけ)。

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さて、Hubbleがどんな活用がされてるなんですけども、ちょうど5月から6月で大きなジャンプをしてるのが分かると思います。実は5月に入社してくれたメンバーに、このHubbleの活用の担当をお願いしました。こちらの担当者が活用のルールなどを定めてくれて、法務のメンバー内で活用を促進してくれたことから一気に活用が進みました。

そして、私がHubbleを使わせて頂いていて、一番肝の機能だなと思っているのが、本文の検索機能です。これがちょっと優秀すぎて手放せないなという感じが正直しています。

本文・文言ベースで検索できるってことが本当にありがたくて、何も考えずにポンポンとドキュメントを放り込むだけで、後でその文言を引っ張り出せる安心感が本当にうれしいなと。Hubbleには本当にお世話になっているという感じです。

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やはり検索機能がくるのですが、これが一番なのかな、なんだろうな、と感じました。

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◆大事なことは「課題ファースト」であること

小田) ―略―まずは入れてみようという発想も大事ではあるんですが、基本的にはどの課題を解決しに行くのか?という点を大事にしないといけない、と私は強く心がけています。

なぜかと言うと、結局、どんな良いツールであっても、徹底的に使わなければその価値を感じられないんですよね。Hubbleも実は5月まで私が導入して使ってみようとか言っていたんですけど、月に10件くらいしか書類がアップロードできなくて、Hubbleのありがたみを感じることができなかったんですよ、正直。それを徹底的に使いこなすところまで行って初めてすごいなと思えるようになったので、実行することを考えた時に、やはりその課題が明確でないと、結局その実行は続かない。そういう意味でこの課題を考えるということが大事になるのかなというところです。

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徹底的に使いこなしてみる、というのは大事だと感じます。システムの癖みたいなところもあると思います。現に私はまだサムポローニアは使いこなせていません。

また、ユーザーが少し調整できる部分があると良いと思うのですが、その余地が少なく感じます。例えば、信託契約書について案件管理や契約書の条項をいくつか登録しておいてパターンごとに大雑把に当てはめる(そこから人が微調整)みたいなことが出来ません。

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決定書の宣誓

宣誓供述書

私、【氏名(生年月日)】と【氏名(生年月日)】は、公証人の前で決定書の内容が真実であることを誓い、読み上げました。

私、【氏名と氏名】は、公証人の前で下の署名・押印が【商号】の設立に関して、真正であることを誓います。

決定書

商号・

本店・日本

公告の方法・

目的

1、

資本金の額 

事業年度  

社員・業務執行社員・代表社員

【住所・氏名】 

出資金額 ○○万円(全部履行) 社員の責任 有限責任

社員・業務執行社員

【住所・氏名】 

出資金額 ○○万円(全部履行)社員の責任 有限責任

【年月日】

社員 署名 【氏名】印

社員 署名 【氏名】印

民国000年度 0000000000号

事件:中華民国認識第

受付 【年月日】

本文書の署名押印、○○地方法務院所属の民間公証人である○○事務所が認証する。

公証人【氏名】

【事務所住所】

上記翻訳しました。翻訳者 宮城直 印

参考

                           法 務 省 民 商 第 2 9 号
                          平成27年3月16日

法務局民事行政部長 殿
地 方 法 務 局 長 殿
                               法務省民事局商事課長
                                (公 印 省 略)
内国株式会社の代表取締役の全員が日本に住所を有しない場合の登記の申請の取扱いについて(通知)
代表取締役の全員が日本に住所を有しない内国株式会社の設立登記の申請及びその代表取締役の重任若しくは就任の登記の申請については,昭和59年9月26日民四第4974号民事局第四課長回答及び昭和60年3月11日民四第1480号民事局第四課長回答により,受理すべきでないとしているところですが,本日以降,これらの申請を受理して差し支えありませんので,この旨貴管下登記官に周知方取り計らい願います。
なお,この通知に抵触する従前の取扱いは,この通知により変更したものと了知願います。

宣誓供述書(併記)

私、氏名は、年月日設立予定の商号会社について、下記の内容が真実であることを表明し宣誓します。

我本人全名計劃在日期成立字號有限公司我發誓表示以下事實是正確的。

商号・○○会社

字號・○○有限公司

本店・日本○○

總店・日本○○

公告の方法・官報

公告的方法・政府公報

目的

1、○○

2、前各号に付帯する一切の事業

目的

1 .○○

2 .前在各號上腰帶附的一切的業務總店

資本金の額 金○○万円

資金的金額・○○萬日圓

事業年度  〇月〇日から〇月〇日まで

營業年度從・〇月〇日至明年〇月底

社員・業務執行社員・代表社員

住所 氏名 

出資金額○○万円(全部履行) 社員の責任 有限責任

社員・業務執行社員・代表社員

住所 氏名

捐款金額○○萬日元(全部實現) 員工責任 有限責任

社員・業務執行社員

住所 氏名 

出資金額○○万円(全部履行)社員の責任 有限責任

社員・業務執行社員

住所 氏名

捐款金額○○萬日元(全部實現) 員工責任 有限責任

署名押印・○○会社の設立に関して真実である。

簽名章・關於若○○有限公司的成立是正確的。

     年  月  日

社員 署名 【             】(      )印

参考・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

法務省民商第16号

平成29年2月10日

法務局民事行政部長殿

地方法務局長殿

                         法務省民事局商事課長(公印省略)

「登記の申請書に押印すべき者が外国人であり,その者の印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付することができない場合等の取扱いについて」の一部改正について(依命通知)

標記について,本日付け法務省民商第15号民事局長通達が発出され,平成28年6月28日付け法務省民商第100号民事局長通達(以下「通達」という。)が一部改正されたところですが,通達の運用に当たっては,下記の点に留意するよう,貴管下登記官に周知方取り計らい願います。

1 通達第3に定める外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情があるとして,登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及び日本の公証人又は当該外国人が現に居住している国の官憲の作成した署名が本人のものであることの証明書をもって,市町村長の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる具体例は,次のとおりである。

  • 当該外国人の本国に署名が本人のものであることを証明する制度自体がなく,当該国の本国官憲(当該国の領事及び日本における権限がある官憲を含む。以下同じ。)において署名が本人のものであることの証明書を取得することができない場合。

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該国の本国官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回答があった旨が記載されていれば足りる。

  • 当該外国人の本国においては署名が本人のものであることの証明書の取得が可能であるが,当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する当該外国人の本国官憲では署名が本人のものであることの証明書を取得することができない場合

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する当該外国人の本国官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回答があった旨が記載されていれば足りる。

  • 当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がない場合(第三国に存在する当該外国人の本国官憲が兼轄している場合を含む)。
  • この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がない旨が記載されていれば足りる。

2 署名が本人のものであることの証明書を当該外国人の本国の日本における領事若しくは日本における権限がある官憲が発行していないため当該証明書を取得することができない場合又は日本に当該外国人の本国官憲がない場合(第三国に存在する当該外国人の本国官憲が兼轄している場合を含む。)には,日本以外の国における本国官憲において当該証明書を取得することが可能であっても,外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情があるものされた。この場合には,登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及び署名が本人のものであることの日本の公証人の作成した証明書をもって,市町村長の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる。

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該外国人の本国の日本における領事又は日本における権限がある官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回答があった旨又は日本に当該外国人の本国官憲がない旨が記載されていれば足りる。

リーガルテックNews Pickup 10月2日版


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“印鑑不要”の電子契約サービス 提供企業に相談相次ぐ
4月は6500社と契約。これまでは紙を使うことが多い金融機関や不動産業との契約が多かったということですが、最近はユーチューバーなどとの契約も増えてきている、とのこと。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200927/k10012636441000.html
クラウド型の電子署名サービス。民間企業なので、保険などをかけているのか気になります。
メールの送受信が当事者に残っていれば、契約などが無効になることは少ないのかなと感じます。

・NTTデータ、「サイバー攻撃の痕跡」をアナリストが調べる新サービス
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2009/28/news148.html
「情報処理安全確保支援士」という国家資格を初めて知りました。
これからのニーズはあるように感じます。

・「禊」のツールとなった「第三者委員会」再考
報告書の格付け委員会設置
https://news.nifty.com/article/economy/economyall/12280-808481/
「第三者」だと何が良いのか、考えるきっかけになるのかなと感じます。

・テレワークに伴う個人情報漏えい事案と対策を紹介(個人情報保護委員会)
https://www.ppc.go.jp/news/careful_information/telework/・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以前も紹介しましたが。
https://politylink.jp/about
内容としては、「金融庁パブコメの全文・横断検索サービスを「LION BOLT」で提供開始」に近いと思います。

平成29年2月10日法務省民商第16号について

台湾国籍で、沖縄県に在住している方から合同会社設立登記の申請依頼を受けました。10月1日設立予定です。

宣誓供述書を作成して、台湾の公証人・外務省の認証を受けてもらおうと思っていましたが、コロナ禍により、台湾と沖縄を結ぶ飛行機が10月24日までないそうです。どうすれば良いんだろうと、下の通達を根拠に沖縄の公証センターで宣誓認証を受けるべく進めていますが、下の通達の対象は、署名証明書のみと読めます。

こういう場合、どうなるんでしょう。

                               法務省民商第16号

                               平成29年2月10日

法務局民事行政部長殿

地方法務局長殿

           法務省民事局商事課長(公印省略)

「登記の申請書に押印すべき者が外国人であり,その者の印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付することができない場合等の取扱いについて」の一部改正について(依命通知)

標記について,本日付け法務省民商第15号民事局長通達が発出され,平成28年6月28日付け法務省民商第100号民事局長通達(以下「通達」という。)が一部改正されたところですが,通達の運用に当たっては,下記の点に留意するよう,貴管下登記官に周知方取り計らい願います。

                記

1 通達第3に定める外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情があるとして,登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及び日本の公証人又は当該外国人が現に居住している国の官憲の作成した署名が本人のものであることの証明書をもって,市町村長の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる具体例は,次のとおりである。

当該外国人の本国に署名が本人のものであることを証明する制度自体がなく,当該国の本国官憲(当該国の領事及び日本における権限がある官憲を含む。以下同じ。)において署名が本人のものであることの証明書を取得することができない場合。

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該国の本国官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回答があった旨が記載されていれば足りる。

当該外国人の本国においては署名が本人のものであることの証明書の取得が可能であるが,当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する当該外国人の本国官憲では署名が本人のものであることの証明書を取得することができない場合

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する当該外国人の本国官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回答があった旨が記載されていれば足りる。

当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がない場合(第三国に存在する当該外国人の本国官憲が兼轄している場合を含む)。

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がない旨が記載されていれば足りる。

2 署名が本人のものであることの証明書を当該外国人の本国の日本における領事若しくは日本における権限がある官憲が発行していないため当該証明書を取得することができない場合又は日本に当該外国人の本国官憲がない場合(第三国に存在する当該外国人の本国官憲が兼轄している場合を含む。)には,日本以外の国における本国官憲において当該証明書を取得することが可能であっても,外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情があるものされた。この場合には,登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及び署名が本人のものであることの日本の公証人の作成した証明書をもって,市町村長の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる。

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当該外国人の本国の日本における領事又は日本における権限がある官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回答があった旨又は日本に当該外国人の本国官憲がない旨が記載されていれば足りる。

電子商取引及び情報財取引等に関する準則 Ⅰ-1

司法書士以外の方から時々聞く言葉に、「法律で決められずに、先例や政令、通達などでやややこしくなっている。もっと明確に簡易にすべき(そうすれば誰でも出来るようになる)」があります。デジタル化の流れの中で、特に商業・法人登記については公開情報の範囲も広がってきていて、利用する方にとっては、選択肢が広がって良い事だと感じます。

 実際に利用者の中でも、情報は公開されていることを教えてると、自分でやってみる方と、公開されていることは知っているけれど専門家に任せたいと言われる方に分かれます。

 ただ、その流れとは逆に見えてしまうのですが、他の事業分野においても大枠は法律で決めておいて、細かいところは準則やガイドラインで決めていく、ということが多くなっていると感じます。良い悪いは分かりませんが、行政権が強くなっているのは事実だと感じます。理由としては、判例を待っていたらこの変化の速い時代に間に合わない、世界に後れを取る、などがあるのかもあしれません。

 ただし、登記手続きにおいては照会に対する回答という形を採っている場面も多くあり、実務で実際に困った箇所に適宜応答していくという、仕組みが一定部分あります。そういった意味では諮問機関や委員会で決める経済産業省の仕組みと、法務省の通達などでは意味合いが違ってくると感じます。

 この準則は全部はで400ページ近くあり、この中から自分の生活、事業に関する部分を読み取って理解できる方が多くいるとは私には分かりませんでした。結局専門家に依頼することになるのかなと感じることもあります。

 

https://www.meti.go.jp/press/2020/08/20200828001/20200828001.html

令和2年8月

経済産業省

はじめに

法令は、それが制定・改正された当時における技術を前提としている。このため、新たな技術の登場は、法令の規律が前提としていた紛争実態などの事実に変化をもたらす。この結果、技術の進歩に応じた柔軟な法令解釈が求められるとともに、こうした解釈では対応できない事項については新たな法令の構築が求められることとなる。

インターネットの登場は、電子商取引をはじめとした新たな経済行為を産み出している。ところが、民法をはじめとする現行法の大半はこうした新たな技術を前提とせずに制定されているため、電子商取引について、現行法がどのように適用されるのかその解釈が明確であるとは必ずしも言い難く、当事者が安心して電子商取引に参加できる法的な環境にあるとは言えない。本来であるならば、現行法の解釈に関して不明確な事項があれば、判例の積み重ねによって合理的なルールが自ずと明らかになるのであるが、当面、こうした司法による判例の

積み重ねが迅速に進むことにのみ期待することは難しい。

この準則は、電子商取引等に関する様々な法的問題点について、民法をはじめとする関係する法律がどのように適用されるのか、その解釈を示し、取引当事者の予見可能性を高め、取引の円滑化に資することを目的とするものである。もとより、個別具体的な事例において現行法がどのように適用されるのかを最終的に判断するのは裁判所であることは言うまでもないが、この準則が一つの法解釈の叩き台となることにより、新しいルール形成の一助になることを願っている。

また、この準則は、電子商取引等をめぐる様々な論点について、消費者団体、事業者団体や、総務省・法務省・消費者庁・文化庁など関係府省からのオブザーバーの方々の御助言を頂きながら、産業構造審議会 商務流通情報分科会 情報経済小委員会 IT 利活用ビジネスに関するルール整備ワーキンググループにおいて取りまとめいただいた提言を踏まえ、経済産業省が現行法の解釈についての一つの考え方を提示するものであり、今後電子商取引をめぐる法解釈の指針として機能することを期待する。

さらに、この準則は、電子商取引等をめぐる取引の実務、それに関する技術の動向、国際的なルールメイクの状況に応じて、柔軟に改正されるべき性格のものと考えている。また、基本的な考え方を示すとともに、具体的事例における考え方も示したいと考えている。そのために、実際に電子商取引等に関わっている事業者や消費者から、具体的な事例について、考え方を広く募りたい。この準則の中で幾つか具体例を挙げているが、これ以外にも更に適当なものがあれば、是非以下へ御提案いただきたい。

<電子商取引及び情報財取引等に関する準則についての連絡先>

経済産業省商務情報政策局情報経済課

FAX 03-3501-6639

電子メール ecip-rule@meti.go.jp

略称一覧

本準則における略称の表記は、次のとおりである。

法律名

略称 正式名称

景品表示法 不当景品類及び不当表示防止法

個人情報保護法 個人情報の保護に関する法律

資金決済法 資金決済に関する法律

通則法 法の適用に関する通則法

電子契約法 電子消費者契約に関する民法の特例に関する法律

特定商取引法 特定商取引に関する法律

特定電子メール法 特定電子メールの送信の適正化等に関する法律

独占禁止法 私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律

不正アクセス禁止法 不正アクセス行為の禁止等に関する法律

プロバイダ責任制限法 特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発

信者情報の開示に関する法律

預金者保護法 偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な

機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律

判例集

略称 正式名称・出版元

民録 『大審院民事判決録』司法省

民集 『最高裁判所民事判例集』最高裁判所判例調査会

刑集 『最高裁判所刑事判例集』最高裁判所判例調査会

高民 『高等裁判所民事判例集』最高裁判所判例調査会

下級民集 『下級裁判所民事裁判例集』最高裁判所事務総局民事局

無体例集 『無体財産権関係民事・行政裁判例集』法曹会

集民 『最高裁判所裁判集民事』最高裁判所事務総局

判時 『判例時報』法曹会

判タ 『判例タイムズ』判例タイムズ社

判自 『判例地方自治』ぎょうせい

金判 『金融・商事判例』経済法令研究会

新聞 『法律新聞』法律新聞社

目次

Ⅰ章 電子商取引に関する論点………………………………………………………1

Ⅰ-1 オンライン契約の申込みと承諾…………………………………….6

Ⅰ-1-1 契約の成立時期 …………………………………………….6

Ⅰ-1-2 消費者の操作ミスによる錯誤 …………………………………..12

Ⅰ-1-3 ワンクリック請求と契約の履行義務……………………………….17

Ⅰ-2 オンライン契約の内容 ………………………………………….23

Ⅰ-2-1 ウェブサイトの利用規約の定型約款該当性…………………………23

Ⅰ-2-1-1 利用規約の定型約款としての契約への組入れ…………………….23

Ⅰ-2-1-2 定型約款となる利用規約の開示 ………………………………30

Ⅰ-2-1-3 定型約款となる利用規約の契約締結後の変更…………………….32

Ⅰ-2-2 事業者間契約と定型約款……………………………………..35

Ⅰ-2-3 定型約款の規定が適用されない利用規約の契約への組入れと契約締結後の規

約変更…………………………………………………..38

Ⅰ-2-4 価格誤表示と表意者の法的責任………………………………..50

Ⅰ-2-5 契約中の個別条項の有効性 …………………………………..55

Ⅰ-2-6 自動継続条項と消費者契約法第10条等 ………………………….59

Ⅰ-3 なりすまし …………………………………………………..66

Ⅰ-3-1 なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属…………..66

Ⅰ-3-2 なりすましによるインターネット・バンキングの利用 ……………………71

Ⅰ-4 未成年者による意思表示………………………………………..75

Ⅰ-5 インターネット通販における返品 …………………………………..86

Ⅰ-6 インターネットショッピングモール運営者の責任………………………..91

Ⅰ-7 アプリマーケット運営事業者の責任…………………………………95

Ⅰ-8 プラットフォーム上のユーザー間取引………………………………100

Ⅰ-8-1 ユーザー間取引に関するプラットフォーム事業者の責任………………100

Ⅰ-8-2 取引当事者間の法的関係 ……………………………………105

Ⅰ-8-3 インターネット・オークション及びフリマサービスにおける売買契約の成立時期 109

Ⅰ-8-4 「ノークレーム・ノーリターン」特約の効力………………………….112

Ⅰ-8-5 売主に対する業規制………………………………………..114

Ⅰ-8-6 ユーザー間取引に関するプラットフォーム事業者に対する業規制 ……….119

Ⅰ-8-7 シェアリングエコノミーと兼業・副業に関する就業規則 ………………..122

Ⅰ-9 オンライン懸賞企画の取扱い ……………………………………128

Ⅰ-10 共同購入クーポンをめぐる法律問題について ……………………….132

Ⅰ-11 AI スピーカーを利用した電子商取引………………………………140

Ⅰ-11-1 AI スピーカーが音声を誤認識した場合 ………………………….142

Ⅰ-11-2 AI スピーカーに対して発注者が言い間違いをした場合 ………………145

Ⅱ章 インターネット上の情報の掲示・利用等に関する論点 …………………. 147

Ⅱ-1 ソーシャルメディア事業者の違法情報媒介責任……………………….150

Ⅱ-2 他人のホームページにリンクを張る場合の法律上の問題点 ………………156

Ⅱ-3 P2Pファイル共有ソフトウェアの提供……………………………….165

Ⅱ-4 ウェブ上の広告………………………………………………171

Ⅱ-4-1 景品表示法による規制 ……………………………………..171

Ⅱ-4-2 特定商取引法による通信販売に係る広告規制 …………………….178

Ⅱ-5 ドメイン名の不正取得等………………………………………..182

Ⅱ-6 インターネット上への商品情報の掲示と商標権侵害 ……………………188

Ⅱ-7 ID・パスワード等のインターネット上での提供…………………………191

Ⅱ-8 インターネットと肖像権・パブリシティ権等……………………………195

Ⅱ-9 インターネットと著作権…………………………………………202

Ⅱ-9-1 インターネット上の著作物の利用 ………………………………202

Ⅱ-9-2 サムネイル画像と著作権 …………………………………….208

Ⅱ-9-3 著作物の写り込み…………………………………………215

Ⅱ-9-4 eラーニングにおける他人の著作物の利用 ……………………….221

Ⅲ章 情報財の取引等に関する論点……………………………………………. 225

Ⅲ-1 ライセンス契約の成立とユーザーの返品等の可否 …………………….229

Ⅲ-1-1 情報財が媒体を介して提供される場合………………………….229

Ⅲ-1-2 情報財がオンラインで提供される場合 ………………………….238

Ⅲ-1-3 重要事項不提供の効果 …………………………………….241

Ⅲ-2 当事者による契約締結行為が存在しないライセンス契約の成立 …………..244

Ⅲ-3 ライセンス契約中の不当条項 ……………………………………249

Ⅲ-4 ライセンス契約終了時におけるユーザーが負う義務の内容 ………………253

Ⅲ-5 ソフトウェアの契約不適合責任 …………………………………..256

Ⅲ-6 SaaS・ASPのためのSLA(Service Level Agreement)………………….262

Ⅲ-7 ソフトウェアの使用許諾が及ぶ人的範囲…………………………….266

Ⅲ-8 ユーザーの知的財産権譲受人への対抗 ……………………………275

Ⅲ-9 ソフトウェア特許権の行使と権利濫用 ………………………………281

Ⅲ-10 使用機能、使用期間等が制限されたソフトウェア(体験版ソフトウェア、期間制限ソフトウェア等)の制限の解除方法を提供した場合の責任……………………290

Ⅲ-11 データ集合の利用行為に関する法的取扱い………………………..300

Ⅲ-12 デジタルコンテンツ…………………………………………..307

Ⅲ-12-1 デジタルコンテンツのインターネットでの提供等における法律問題について 308

Ⅲ-12-2 デジタルコンテンツ利用契約終了後のデジタルコンテンツの利用 ……..311

Ⅲ-12-3 電子出版物の再配信を行う義務 ……………………………..318

Ⅲ-12-4 オンラインゲームにおけるゲーム内アイテムに関する権利関係 ……….322

Ⅲ-13 データ消失時の顧客に対する法的責任……………………………326

Ⅲ-14 ブロックチェーン技術を用いた価値移転……………………………329

Ⅳ章 国境を越えた取引等に関する論点 (国際裁判管轄及び適用される法規

に関して) ……………………………………………………………………………. 331

Ⅳ-1 日本の事業者と国外事業者の間の取引…………………………….334

Ⅳ-2 消費者と事業者の間の国境を越えた取引(特に消費者保護法規の適用)…….344

Ⅳ-2-1 日本の消費者が国外事業者と取引する場合……………………..344

Ⅳ-2-2 日本の事業者が国外消費者と取引する場合……………………..350

Ⅳ-3 日本の事業者の国外消費者に対する生産物責任……………………..353

Ⅳ-4 インターネット上の国境を越えた名誉・信用の毀損、プライバシー侵害 ………357

Ⅳ-5 インターネット上の国境を越えた著作権侵害 …………………………362

Ⅳ-6 国境を越えた商標権行使 ………………………………………365

Ⅳ-7 外国判決・外国仲裁判断の承認・執行 ……………………………..371

Ⅳ-8 国境を越えた取引に関する公法規制の適用範囲 ……………………..379

Ⅰ章 電子商取引に関する論点

(1)本章の目的

電子商取引は取引の一形態である以上、取引を規律する法令が当然に適用される。その一方で、インターネットその他のコンピュータ・ネットワークを利用して行われるという電子商取引の特性から、具体的場面において、法令がどのように適用されるかが必ずしも明確でない場合がある。

現在では、インターネットショッピングモールやオークションサイトを通じた有体物である商品の売買を目的とする取引に加え、電磁的なコンテンツ(ソーシャルゲーム、オンラインゲームなどと呼ばれるネット上でプレイされるゲームや、スマートフォン用アプリなど)の提供、販売等を目的としたオンラインで完結する取引も行われるようになっている。さらに、今後は、シェアリングエコノミー、マッチングサービスなどと呼ばれる新たなビジネスモデルの下での取引

が更に展開していくことも予想されている。そのようなビジネス形態の変容に伴い、それぞれの取引の成立から完了までのプロセスが対面取引と比較して複雑化してきたが、それに対する法令適用の考え方が不明瞭であるために取引当事者間に混乱や争いが生じることがあった。

このように、情報技術の発展を背景として電子商取引の態様が急速に進化し続ける中、電子商取引を行う健全な事業者の予見可能性を高め、紛争を回避するとともに、悪質事業者による被害からの消費者の救済をも視野に入れ、消費者相談の現場における適切な指針ともなるように、電子商取引をめぐる諸問題に検討を加えるのが本章である。本章の読者としては、電子商取引を行う事業者(ECサイト)・関連サービスを提供する事業者に加え、電子商取引から発生する消費者紛争の解決支援を行う相談員等も想定している。

(2)各論点の概要

「I-1 オンライン契約の申込みと承諾」では、コンピュータ・ネットワークを介しオンラインで行われる契約が、どの時点で成立するか、また、どのような場合に契約不成立若しくは無効、取消し可能となるかにつき、解説を行っている。

「I-1-1 契約の成立時期」は、電子商取引における契約の成立時期及び意思表示の到達時期を解説している。あわせて承諾通知の「到達」の意義を、具体例を示して明らかにする。

「I-1-2 消費者の操作ミスによる錯誤」は、クリックミスなどの消費者の操作ミスの法的取扱いの解説である。錯誤に関する民法第95条第1項第1号の適用を前提とした電子契約法第3条の規律の概要を説明しており、同条における事業者による「確認措置」の具体例と合わせ、確認措置を不要とする消費者の表明の有無の判断基準も示している。

「I-1-3 ワンクリック請求と契約の履行義務」は、全国の消費生活センター等に非常に多くの相談が寄せられていた「ワンクリック詐欺」と言われる架空請求に対する法的対応のあり方を解説するものである。消費者紛争の解決に資するように、契約不成立や無効・取消しといった様々な反論と、それらが認められるための判断基準を列挙している。

「I-1 オンライン契約の申込みと承諾」が主に契約の成立に関する論点であるのに対し、「I-2 オンライン契約の内容」は契約の内容に関わる問題を取り上げている。

「I-2-1 ウェブサイトの利用規約の定型約款該当性」では、民法第548条の2ないし民法第548条の4において定められている定型約款に関する規定が、ウェブサイトの利用規約にどのように適用されるのかにつき、解説を行っている。

「I-2-1-1 利用規約の定型約款としての契約への組入れ」は、民法第548条の2に基づいて定型約款の内容が契約の内容とみなされるための要件について説明する。

「I-2-1-2 定型約款となる利用規約の開示」は、民法第548条の3に基づいて、利用規約が定型約款となる場合に、定型約款準備者が相手方から利用規約の内容を開示するように請求された場合の規律を示す。

「I-2-1-3 定型約款となる利用規約の契約締結後の変更」は、民法第548条の4に基づいて、利用規約が定型約款となる場合に、利用規約を変更したとき変更後の利用規約の条項について個別に相手方と合意しなくとも契約の内容の変更が認められるための要件について解説する。

「I-2-2 事業者間契約と定型約款」は、定型約款についての民法の規定(民法第548条の2ないし民法第548条の4)が事業者間取引にも適用されることを確認するとともに、どのような場合に事業者間取引でも定型約款についての民法の規定が適用されるのかについて検討している。

「I-2-3 定型約款の規定が適用されない利用規約の契約への組入れと契約締結後の規約変更」は、ウェブサイト上の利用規約が定型約款とならない場合について、その利用規約が契約に組み入れられるための基準、及び契約に組み入れられた利用規約の変更と契約の内容の変更との関係について解説する。

「I-2-4 価格誤表示と表意者の法的責任」は、電子商取引サイトで事業者が誤って低い価格を表示した場合に、その表示した価格での販売義務の有無に関し、契約不成立や錯誤の主張可能性について、解説をする。

「I-2-5 契約中の個別条項の有効性」は、サイト利用規約が契約に組み入れられる場合であっても、規約中の個別条項が無効とされる場合について、消費者契約法の内容を中心に解説している。

「I-2-6 自動更新条項と消費者契約法第10条等」は、オンライン販売において、利用規約中に自動継続条項が設けられている場合について、主として消費者契約法第10条との関係について検討している。

「I-3 なりすまし」は、非対面取引である電子商取引において特徴的に問題となる当事者のなりすましについての規律を解説するものである。

「I-3-1 なりすましによる意思表示のなりすまされた本人への効果帰属」では、電子商取引において、ID・パスワードの冒用や、クレジットカード情報の不正使用によって契約が締結された場合等に、冒用された本人に責任が生じるかという問題について表見代理法理を基礎として一般的な規律を解説している。

「I-3-2 なりすましによるインターネット・バンキングの利用」は、ID・パスワードの冒用が問題となるが、I-3-1とは異なり既に成立した預金契約に基づく「弁済」の有効性の問題であるため、別途、「取引上の社会通念に照らして受領権者としての外観を有する」者に対する弁済(民法第478条)を基礎とした法的規律を明らかにしている。

「1-3-3 なりすましを生じた場合の認証機関の責任」は、電子署名法に基づく認証機間の認定制度に関連し、認証機間の本人確認が不十分であったことに起因するなりすましにより、第三者が損害を受けた場合の責任をテーマとしたものである。

「I-4 未成年者による意思表示」では、未成年者も電子商取引の当事者になり得る状況において、未成年者取消しに関する規律を整理している。オンラインゲーム等の利用による高額課金の問題が背景として意識されている。取消権制限事由については、処分を許された財産等について触れた上、判断の難しい「詐術」に関しては、年齢確認画面の設定も一要素としつつ、できるだけ詳細にその判断基準を示すことを意図した。

「I-5 インターネット通販における返品」は、特定商取引法第15条の3に基づく「法定返品権」を中心として、インターネット通販において返品が可能な場合について整理を行ったものである。

「I-6 インターネットショッピングモール運営者の責任」は、消費者がインターネットショッピングモールとモールへの出店事業者をモール運営者と誤認した場合等のモール運営者の責任範囲について整理している。

「I-7 アプリマーケット運営事業者の利用者に対する責任」では、主にアプリマーケット利用者との関係でアプリマーケット運営事業者に生じ得る法的責任を整理している。

「I-8 ユーザー間取引(インターネット・オークション、フリマサービス等)」は、プラットフォームを介して行われるユーザー間での取引に関する問題を取り扱っている。

「I-8-1 ユーザー間取引に関するプラットフォーム事業者の責任」は、電子的にユーザー間取引の場(ユーザー間取引プラットフォーム)を提供しているサービスの運営事業者(プラットフォーマー)に関し、利用者間の取引においてトラブルが発生した場合の法的責任を整理したものである。

「I-8-2 取引当事者間の法的関係」では、ユーザー間取引プラットフォームを利用した取引における売主と買主の間のトラブルについて、売主が買主に負う法的責任を中心として一般的な解説をしている。このような取引当事者間のトラブルに関連する問題として、「I-8-3 インターネット・オークション及びフリマサービスにおける売買契約の成立時期」では、インターネット・オークションにより商品が落札された場合に売買契約が法的にいつ成立したと考えられるのかという問題について、「I-7-4 「ノークレーム・ノーリターン」特約の効力」では、ユーザー間取引プラットフォームを利用した取引においてしばしば見られる「ノークレーム・ノーリターン」特約の有効性について、それぞれ具体的に解説をしている。

I-8-5 売主に対する業規制」では、ユーザー間取引プラットフォームを利用して取引を行おうとする売主が、特定商取引法、景品表示法、古物営業法の規制の対象となる場合を整理している。

I-8-6 ユーザー間取引に関するプラットフォーム事業者に対する業規制」では、ユーザー間取引プラットフォームの運営事業者が特定商取引法、古物営業法の規制の対象となる場合を整理している。

I-8-7 シェアリングエコノミーと兼業・就業に関する就業規則」では、シェアリングエコノミーサービスを通じて収入を得ることにつき、兼業禁止規定に関する就業規則との関係で留意すべき点を整理している。

I-9 オンライン懸賞企画の取扱い」は、インターネットのウェブサイト、SNS又はスマートフォン等のアプリ上で消費者に対する懸賞企画を行う場合の景品表示法上の取扱いについて解説したものである。

I-10 共同購入クーポンをめぐる法律問題」は、共同購入クーポン(一定時間内に一定数が揃えば購入者が大幅な割引率のクーポンを取得することができる手法)に関して、クーポンサイト運営事業者(共同購入クーポンのインフラを提供するサービス事業者)、加盟店(共同購入クーポンに記載のサービスを提供する店舗)、クーポン購入者(共同購入クーポンを購入する者)間の法律関係を分析するものである。

I-11 AIスピーカーを利用した電子商取引」では、AIスピーカー(スマートスピーカー)の提供元とAIクラウドのサービス事業者とが同一の場合における、AIスピーカーを利用した電子商取引に関する問題を取り扱っている。

I-11-1 AIスピーカーが音声を誤認識した場合」は、AIスピーカーが実際には発注がないのに発注があったと誤認識して発注処理をした場合、発注者にはどのような救済が与えられるかを解説したものである。

I-11-2 AIスピーカーに対して発注者が言い間違いをした場合」は、発注者がAIスピーカーで音声発注をしようとして、うっかり言い間違えをしてしまったため、発注者の意図と異なる物品が発注された場合に、発注者にどのような救済が与えられるのかを解説したものである。

Ⅰ-1 オンライン契約の申込みと承諾最終改訂:令和2年8月

Ⅰ-1-1 契約の成立時期

【論点】

電子商取引において契約はどのような要件の下でいつ成立するのか。

電子商取引において意思表示が相手方に到達するのはいつか。

1.考え方

(1)契約の成立要件と成立時期

①契約の成立要件と成立時期

契約は、申込みと承諾の合致によって成立する。申込みに対して承諾がなされた時点で、契約は成立する。

一方当事者の表示・通知が「申込み」ではなく「申込みの誘引」に当たると解される場合、それに対する相手方の意思表示が申込みに当たると解されるため、その意思表示の時点では契約は成立しない。

②契約の成立時期についての利用規約上の条項の影響

当事者間で事前に会員登録等がなされている場合、その会員登録において同意された利用規約に通知・表示の意義(何が申込みや承諾に当たるのか)や契約の成立時期等の定めがあるときには、その定めに従っていつ契約が成立することになるのか解釈される。

当事者間で事前に会員登録等がされていない場合には、その通知・表示の意義や契約の成立時期が相手方に明示されている、あるいはその通知・表示の意義について利用規約等の規定に従うことについての黙示の合意が認定され得る等の事情がない限り、一般的基準(内容の特定性、相手方の重要性、履行の可能性等)に従って、何が申込みや承諾に当たるのか判断される。

(2)意思表示の到達時期

①電子メールで意思表示が行われる場合

申込み・承諾の通知の受信者が指定した又は通常使用するメールサーバー中のメールボックスに読み取り可能な状態で記録された時点である。

ⅰ)通知の受信者のメールサーバー中のメールボックスに記録された時点

(通知が到達したと解される例)

・通知が一旦メールボックスに記録された後にシステム障害等により消失した場合

(通知が到達しなかったと解される例)

・相手方のメールサーバーが故障していたために通知が記録されなかった場合

ⅱ)読み取り可能な状態で記録された時点

(通知が到達しなかったと解される例)

・送信された通知が文字化けにより解読できなかった場合

・添付ファイルによって通知がなされた場合に相手方が復号して見読できない場合(相手方が有していないアプリケーションソフトによって作成されたため、復号して見読できない場合など)

②端末等に意思表示が表示される場合

相手方の端末等の画面上に通知が表示された時点である。

2.説明

(1)電子商取引における契約の成立要件及び成立時期

①契約の成立要件と成立時期

民法上、契約の成立には、申込みと承諾の意思表示の合致が必要とされている。申込みとは、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示である(民法第522条)。承諾とは、契約を成立させることを目的として、特定の申込みに対してなされる意思表示である。申込みに対して承諾がなされた時点で、契約は成立する。

なお、「本メールは受信確認メールであり、承諾通知ではありません。在庫を確認の上、受注が可能な場合には改めて正式な承諾通知をお送りします。」といったように、契約の申込みへの承諾が別途なされることが明記されている場合などは、受信の事実を通知したにすぎず、そもそも承諾には該当しないと考えられる1。

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1 東京地裁平成17年9月2日判決・判時1922号105頁は、インターネットショッピングモールでの商品の売買契約において、利用者からの購入申込みに対してモール運営事業者が返信した受注確認メールはモール運営事業者が送信したものであり、権限ある売主(出品者)が送信したものではないから権限あるものによる承諾がなされたと認めることはできない、と判断した。また、受注確認メールの趣旨について、買い手となる注文者の申込みが正確なものとして発信されたかをサイト開設者が注文者に確認するものであり、注文者の

申込みの意思表示の正確性を担保するものにほかならない、と指摘している。

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②「申込み」と「申込みの誘引」の違い

申込みは、契約を成立させることを目的とする確定的な意思表示であり、この申込みに対して相手方の承諾があれば契約が成立する。これに対して、相手方に申込みをさせようとする意思の通知は、申込みの誘引と呼ばれる。申込みの誘引に対して相手方が意思表示をしても、その相手方の意思表示は申込みとなるため、その相手方の意思表示の時点では契約は成立しない。

例えば商品の販売が行われているウェブサイトにおいて、当該ウェブサイト上にある注文ボタンをクリックすることにより商品を注文するという購入申込みシステムとなっている場合、当該ウェブサイトにおける商品・価格の掲載や注文ボタンの表示等が販売の「申込み」に当たると解されると、購入希望者による注文ボタンのクリックは「承諾」の意思表示となるので、そのボタンのクリックにより、承諾のデータが到達した時点で契約が成立する。これに対して当該商

品・価格の掲載や注文ボタンの表示が購入の「申込みの誘引」に当たると解されると、購入希望者による注文ボタンのクリックは購入の「申込み」の意思表示となるので、その申込みに対して売主が承諾の意思表示を行うまでは、契約は成立しない。

申込みと申込みの誘引は、一般的に、相手方が登場するまで契約するかどうかの決定を留保する必要性がどの程度あるのかによって区別される(留保する必要性が高ければ「申込みの誘引」に当たり、留保する必要性が低ければ「申込み」に当たると解される可能性が高い)。

具体的には、内容の特定性2、相手方の重要性3、履行の可能性4等の要素を考慮して、個別具体的に判断される。

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2 締結しようとする契約の主たる内容が特定されていない場合は、契約するかどうかの決定を留保する必要性は高く、特定されている場合は、留保する必要性は低い。

3 誰と契約するかが重要である場合は、契約するかどうかの決定を留保する必要性が高く、相手方の属性が契約締結において重要でない場合は、留保する必要性は低い。

4 物品の通信販売のように履行能力を超えて大量の注文が殺到する可能性がある場合は、契約するかどうかの決定を留保する必要性が高く、ライセンスのかかっていないデジタルコンテンツの場合は、履行能力を超えた注文を観念できないので決定を留保する必要性が低い。

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③サイト利用規約により契約の成立時期等が規定されている場合

電子商取引を行う場であるウェブサイトには、利用規約、利用条件、利用契約等の形で取引条件に関する記載されていることがある(以下「サイト利用規約」という。)。サイト利用規約には、契約の成立や効力に関して規定している場合がある。

例えば「商品を御注文いただいた場合、お客様からの御注文は、当サイトに対する商品購入についての契約の申込みとなります。御注文の受領確認と御注文内容を記載した『御注文の確認』メールが当サイトから送信されますが、お客様からの契約申込みに対する当サイトの承諾は、当サイトから商品が発送されたことをお知らせする『御注文の発送』メールがお客様に送信されたときに成立します。」などと利用規約に記載されている場合がある。このようなサイト利用規約上の条項が、ウェブサイトの利用者の注文を申込みと解するか承諾と解するか

の判断に影響を与えるか、という問題がある。

ⅰ)事前に利用規約への同意を含めた会員登録等がなされている場合

ウェブサイトで電子商取引を行う場合、売買契約等の個別の取引を行う前に、当該ウェブサイトを通じた取引について会員登録等を利用者が行うことがある。

この利用者による会員登録は、当該ウェブサイトを通じた(複数の)個別取引についてウェブサイト運営者と利用者を当事者として締結された基本契約としての性質を有していると考えられる5。個別取引における契約の成立や効力に関わる条項を含むサイト利用規約がこの基本契約に組み入れられる場合6、当該ウェブサイトを通じた個別取引に関してウェブサイト運営者が行う当該ウェブサイト上の表示、及びそれに対する利用者の注文の意味は、そのサイト利用規約

上の条項に従って解釈される。

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5 本準則Ⅰ-2-1-1「利用規約の定型約款としての契約への組入れ」参照。

6 本準則Ⅰ-2-1-1「利用規約の定型約款としての契約への組入れ」参照。

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ⅱ)事前に会員登録等のサイト利用に関する明示的な合意がなされていない場合

事前にウェブサイト利用についての会員登録等がなされていない場合であっても、当該ウェブサイト上の表示において、その表示が申込みであるか否かが明示されている、あるいは契約の成立時期について明示されている等の場合には、当該ウェブサイト上の表示は、それに従って性質決定がされ得る。

また、利用者に対して、個別の取引を行う前の段階で、契約の成立時期等についてのサイト利用規約の条項が開示されている場合には、会員登録等が明示的になされていなくとも、その部分についての黙示の合意が認定される場合も考えられる。その場合には、ウェブサイト上の表示及びそれに対する利用者の注文の意味は、利用規約上の条項に従って解釈される。

他方、ウェブサイト上の表示の意味が明示されておらず、かつ契約の成立時期等についての黙示の合意も認定できない場合、当該ウェブサイト上の表示、及びそれに対する利用者の注文の意味は、前記②に示した一般的基準に従って、通常の意思表示の解釈の手法に基づいて解釈されることになる。

(2)意思表示の「到達」の意義

意思表示の到達の時期について民法には明文の規定はないが、意思表示の到達とは、相手方が意思表示を了知し得べき客観的状態を生じたことを意味すると解されている。すなわち、意思表示が相手方にとって了知可能な状態におかれたこと、換言すれば意思表示が相手方のいわゆる支配圏内におかれたことをいうと解される(最高裁昭和36年4月20日第一小法廷判決・民集15巻4号774頁、最高裁昭和43年12月17日第三小法廷判決・民集22巻13号2998頁)。

電子的な申込みや承諾の通知の到達時期については、相手方が通知に係る情報を記録した電磁的記録にアクセス可能となった時点をもって到達したものと解される。例えば電子メールにより通知が送信された場合は、通知に係る情報が受信者の使用に係る又は使用したメールサーバー中のメールボックスに読み取り可能な状態で記録された時点であると解される。具体的には、次のとおり整理されると考えられる。

①相手方が通知を受領するために使用する情報通信機器をメールアドレス等により指定していた場合や、指定してはいないがその種類の取引に関する通知の受領先として相手方が通常使用していると信じることが合理的である情報通信機器が存在する場合には、通知がその情報通信機器に記録されたとき、②①以外の場合には、宛先とした情報通信機器に記録されただけでは足りず、相手方がその情報通信機器から情報を引き出して(内容を了知する必要はない。)はじめて到達の効果が生じるものと解される。

なお、仮に申込者のメールサーバーが故障していたために通知が記録されなかった場合は、申込者がアクセスし得ない以上、通知は到達しなかったものと解するほかない。

他方、通知が一旦記録された後に何らかの事情で消失した場合であっても、記録された時点で通知は到達しているものと解される。

(3)「読み取り可能な状態」の意義

①送信された通知が文字化けにより解読できなかった場合(なお、解読できないか否かについては、単に文字化けがあることのみではなく、個別の事例に応じて総合的に判断されることとなる。

例えば文字コードの選択の設定を行えば復号が可能であるにもかかわらず、それを行わなかったために情報を復号することができない場合のように、当該取引で合理的に期待されている相手方のリテラシーが低いため、情報の復号ができない場合には、表意者(通知の送信者)に責任がなく、この要件は、相手方が通常期待されるリテラシーを有していることを前提として解釈されるべきであると考える。)や、②相手方が有していないアプリケーションソフト(例えばワープロソフトの最新バージョン等)によって作成されたファイルによって通知がなされたために復号して見読することができない場合には、相手方の責任において、その情報を見読するためのアプリケーションを入手しなければならないとすることは相当ではなく、原則として、相手方が復号して見読可能である方式により情報を送信する責任は表意者にあるものと考えられる。したがって、相手方が復号して見読することが不可能な場合には、原則として通知は不到達と解される。

(4)端末等の画面に意思表示が表示される場合

インターネット通販等の場合、ウェブブラウザやアプリを通じて申込みがなされ、承諾もウェブブラウザやアプリ上の表示でなされることがある。例えばウェブサイト運営者によって端末等の画面上に商品の表示(申込みの誘因)がなされ、それに対して利用者が端末等の画面上の定型フォーマットに商品名、個数、申込者の住所・氏名等の必要事項を入力し、これを送信することにより申込みの意思表示が発信され、この申込通知がウェブサーバーに記録された後、申込者の端末等の画面に承諾した旨又は契約が成立した旨が自動的に表示されるシステムが利用される場合がある。

このように端末等の画面を通じて通知が発信された場合についても、前記(2)で示した意思表示の到達の意義及び電子メールの場合における通知の到達時期と同様の視点で考えるのが相当である。すなわち、端末等の画面上の通知が相手方に到達した時点とは、相手方が意思表示を了知し得べき客観的状態を生じた時点、すなわち読み取り可能な状態で申込者(受信者)の支配領域に入った時点と考えられる。前述の例においては、ウェブサーバーに申込データが記録された時点で申込みの効力が発生し、これに応答する承諾データが申込者側に到達の上、申込者の端末等の画面上に承諾通知が表示された時点で承諾の効力が発生、すなわち契約が成立したと解することになる。また、承諾通知が端末等の画面上に表示されていれば足り、申込者がそれを現認したか否かは承諾通知の到達の有無には影響しない。他方、通信障害等何らかのトラブルにより申込者の端末等の画面に承諾通知が表示されなかった場合は、原則として承諾通知は不到達と解される。

ちなみに、前記①に示したように、「お申込みありがとうございました。在庫を確認の上、受注が可能な場合には改めて正式な承諾通知をお送りします。」といったように、契約の申込みへの承諾通知が別途なされることが明記されている場合などは、受信の事実を通知したにすぎず、そもそも承諾には該当しないと考えられるので、注意が必要である。

なお、承諾通知が端末等の画面上に表示された後、契約成立を確認する旨の電子メールが別途送信される場合もあるが、この場合も契約の成立時期はあくまで承諾通知が表示された時点であり、後から電子メールが到達した時点ではない。他方、承諾通知が端末等の画面に表示されなかった場合、契約成立を確認する旨の電子メールが送信されていれば、それが到達した時点で契約は成立している。

最終改訂:令和2年8月

影山克典「IT化に関する施策と司法書士実務」

登記情報[1]の記事です。

情報通信技術の活用による行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等に係る関係者の利便性の向上並びに行政運営の簡素化及び効率化を図るための行政手続等における情報通信の技術の利用に関する法律などの一部を改正する法律[2]

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/hourei/digital.html

未来投資 戦 略 2017―Society 5.0 の実現に向けた改革―平成 29 年6月9日

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2017_t.pdf

未来投資戦略 2018

―「Society 5.0」「データ駆動型社会」への変革― 平成 30 年6月 15 日

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/miraitousi2018_zentai.pdf

成長戦略実行計画 令和2年7月17日

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/ap2020.pdf

成長戦略フォローアップ 令和2年 7月17日

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/fu2020.pdf

規制改革推進に関する答申 令和2年7月2日

https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/kisei/meeting/committee/20200702/200702honkaigi01.pdf

令和2年度革新的事業活動に関する実行計画 令和2年7月17日

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/ps2020.pdf

経済財政運営と改革の基本方針2020 令和2年7月17日

https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/2020/2020_basicpolicies_ja.pdf

上の政策が大体掲載されているページ

首相官邸 政策会議

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/kettei.html

オンラインサービスにおける身元確認手法の整理に関する報告書 2020/3/31

https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200417002/20200417002-3.pdf

規制改革制度ワーキングチーム 第18回各府省情報化専任審議官等連絡会議合同会議(資料2-2)

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/it2/senmon_bunka/densi/dai33/siryou2-2.pdf

金融業界における書面・押印・対面手続きの見直しに向けた検討会

https://www.fsa.go.jp/singi/shomen_oin/index.html

目指すもののうち、司法書士実務に関係があると思われる考え方など

・行政手続・・・窓口に行かない。同じ情報を出すことがない。本人確認をオンラインで行う。一部について、電子申請の義務化、マイナンバーカード普及のための施策。

・商業登記・・・法務局への届け出印を持っていない法人の登場。グレーゾーン解消制度(本店移転登記)。

・代理、署名押印・・・代理申請における当事者の電子署名の省略、クラウド型の電子署名、電子署名ではなく、IDとパスワードで本人であることを担保する。

書面・対面なしで完結させている取引(住宅ローン契約の電子化、ブロックチェーンによるデリバティブ取引、電⼦発注(⼯事受発注電⼦化)など。)。

・不動産登記・・・不動産売買契約をオンラインで行う場合の本人確認(特に意志の確認)。相続登記の自動化の可能性。相続人が被相続人が名義人となっている不動産を法務局に照会できる制度を創設予定。戸籍等のオンライン(代理)申請。デジタル遺言(アメリカ合衆国フロリダ州、ネバダ州にて利用開始予定)。

添付情報のオンライン化+提出

・裁判手続、執行手続・・・申立てから終了までのオンライン化を目指す。

・家事事件・・・オンラインによる面会交流。

諸外国

アメリカ、韓国、ドイツ、スイス。

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動きが速いのかどうなのか、判断出来ませんでした。書類も100ページ以上のものがほとんどなので、概要と目次と気になる部分を読むことで済ませました。

私はこちらの考えです。

──2014年以前から、政府はDX(デジタルトランスフォーメーション)を熱望していたのでしょうか。それとも学生運動を通じて、その重要性に気付いたのでしょうか?DXに対する政府の態度はどのように変化しましたか。

わたしたちは、デジタルに“トランスフォーム”(変換)するとは考えていません。どちらかというと従来のアナログのプロセスをより多くの人に届くように“増幅”していると考えています。「デジタルトランスフォーメーション」は何かを奪うものではないんです。たとえば、電子署名法を導入したときも、台湾で広く使われている木彫りの「印鑑」が「もう使えません」とは言いませんでした。印鑑は継続して使えます。電子署名も、印鑑も、どっちでもいいんです。ちなみに、印鑑の電子化を受けてマルチタッチの電子印鑑を生産するイノベーターもいて、印鑑を携帯電話のスクリーンに押しあてると電子印鑑として使えるというものです。それは“トランスフォーム”(変換)ではなく、既存の文化を「増幅」することを意味しています。

https://note.com/blkswn_tokyo/n/ne3513163c79b

・気になること

・電子国家といわれているエストニア(人口約133万人)について

新型コロナ感染症(covid19)について、数字だけ見ると、対応できているのか分からないこと。

感染者数2,272 死亡者数63 回復者数2,024

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/world-data/

貧困率や格差が相対的に高い。

https://www.globalnote.jp/post-2498.html?cat_no=604

・アメリカについて

新型コロナ感染症(covid19)についてはニュースを読む通り。分断、格差については、Black Lives Matterを読む通り。

・韓国について

https://jp.yna.co.kr/view/AJP20200824001000882

https://www.globalnote.jp/post-2594.html?cat_no=604

・ドイツ

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2020-08-07/QEP0TLDWLU6I01

https://www.globalnote.jp/post-2520.html?cat_no=604

・スイス

https://www.globalnote.jp/post-2791.html?cat_no=604

デジタル化は方法の1つなんだろうなと、ぼんやり考えています。自分の業務のうち、試すことが出来るものは試していきたいです。

・最近話題になっていたこと(特に支持しているわけではありません。)

リーガルテック企業の方が何度も取り上げていた自由研究

文部科学大臣賞 「知ってる?はんこってなんで押さなきゃいけないの―日本の特別な文化―」

https://concours.toshokan.or.jp/wp-content/uploads/contest-data/230002/?fbclid=IwAR3MoHjyWk2-6Cr58CcuqtOtX5lxI1ARjz2_MNTCi5lVhFWWW3HivtkEVKE#p=51


[1] 705号 2020.8きんざいP25~

[2] 影山克典「デジタル手続法は司法書士実務をどう変えるか」市民と法118号3項~