法定相続情報証明制度 時期

閣議了解・・・各省大臣の権限に属する事項、つまり法律上は閣議に提出する必要のないものでも、事項の重要性に鑑みて、閣議に提出してその了解を求めること。

閣議決定と共に内閣の意思決定の方法の1つ。いかなる事項が閣議了解とされるかは事務慣例(事務上のしきたり)によっておおむね確立しており、各省の重要な職員人事、重要な行政上の方針などがその例である。(出典:「法律学小事典」)

出典:首相官邸ホームページ

平成29年3月28日(火)定例閣議案件

閣議の概要について申し上げます。一般案件等23件と法律の公布、政令、人事が決定されました。大臣発言として、財務大臣から「平成29年度予算の成立にあたって」、農林水産大臣から「漁港漁場整備長期計画について」、国土交通大臣から「観光立国推進基本計画の変更について」、総務大臣から「『申請手続等の見直しに関する調査-戸籍謄本等の提出が必要とされる手続を中心として-』の結果について」、法務大臣から「法定相続情報証明制度を活用した相続手続における相続人の負担軽減について」、外務大臣から「ヨルダンにおけるシリア難民及び受入れコミュニティへの緊急医療支援及びバングラデシュに流入した避難民に対する緊急無償資金協力について」、それぞれ御発言があり、財務大臣、農林水産大臣、国土交通大臣、総務大臣、外務大臣、厚生労働大臣、環境大臣及び私(官房長官)から「独立行政法人の長の人事について」、それぞれ申し上げ、文部科学大臣から「独立行政法人及び国立大学法人等の長の人事について」、経済産業大臣から「特殊会社及び独立行政法人の長の人事について」、それぞれ御発言がありました。
 閣僚懇談会においては、財務大臣から「予算執行調査について」御発言がありました。

一般案件

国政に関する基本的重要事項等であって、内閣として意思決定を行うことが必要なもの

国会提出案件

法律に基づき内閣として国会に提出・報告するもの

法律・条約の公布

国会で成立した法律又は締結された条約を憲法第7条に基づき公布のための内閣の助言と承認を行うもの

法律案

内閣提出法律案を立案し、国会に提出するもの

政令

政令(内閣の制定する命令)を決定し、憲法第7条に基づき公布のための内閣の助言と承認を行うもの

報告

国政に関する主要な調査の結果の発表、各種審議会の答申等閣議に報告することが適当と認められるもの

配布

閣議席上に資料を配布するもの

〇法務省令第二十号

不動産登記令(平成十六年政令第三百七十九号)

第二十七条の規定に基づき、不動産登記規則の一部を改正する省令を次のように定める。

平成二十九年四月十七日

法務大臣金田勝年

不動産登記規則の一部を改正する省令

不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)の一部を次のように改正する。

目次中「第二十七条の三」を「第二十七条の六」

に、「第六節雑則(第二百四十二条􆅺第二百四

十六条)」を「第六節雑則(第二百四十二条􆅺

第六章法定相続情報(第二百四十

第二百四十六条)

七条・第二百四十八条)」に改める。

第十八条に次の一号を加える。

三十五法定相続情報一覧図つづり込み帳

第二章第三節中第二十七条の五の次に次の一条を加える。

(法定相続情報一覧図つづり込み帳)

第二十七条の六法定相続情報一覧図つづり込み帳には、法定相続情報一覧図及びその保管の申出に関する書類をつづり込むものとする。

第二十八条の二に次の一号を加える。

六法定相続情報一覧図つづり込み帳作成の年の翌年から五年間

第三十七条の二の次に次の一条を加える。

第三十七条の三表題部所有者又は登記名義人の相続人が登記の申請をする場合において、その相続に関して第二百四十七条の規定により交付された法定相続情報一覧図の写しを提供したときは、当該写しの提供をもって、相続があったことを証する市町村長その他の公務員が職務上作成した情報の提供に代えることができる。

第五章の次に次の一章を加える。

第六章法定相続情報

(法定相続情報一覧図)

第二百四十七条表題部所有者、登記名義人又はその他の者について相続が開始した場合において、当該相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときは、その相続人(第三項第二号に掲げる書面の記載により確認することができる者に限る。以下本条において同じ。)又は当該相続人の地位を相続により承継した者は、被相続人の本籍地若しくは最後の住所地、申出人の住所地又は被相続人を表題部所有者若しくは所有権の登記名義人とする不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対し、法定相続情報(次の各号に掲げる情報をいう。以下同じ。)を記載した書面(以下「法定相続情報一覧図」という。)の保管及び法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をすることができる。

一被相続人の氏名、生年月日、最後の住所及び死亡の年月日

二相続開始の時における同順位の相続人の氏名、生年月日及び被相続人との続柄

2 前項の申出は、次に掲げる事項を内容とする申出書を登記所に提供してしなければならない。

一申出人の氏名、住所、連絡先及び被相続人との続柄

二代理人(申出人の法定代理人又はその委任による代理人にあってはその親族若しくは戸

籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第十条の二第三項に掲げる者に限る。以下本条

において同じ。)によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称、住所及び連絡先並びに代理人が法人であるときはその代表者の氏名

三利用目的

四交付を求める通数

屋根の種類

「陸屋根」と聞いてから、ずっと気になっていた屋根の種類。もっとありそうだけど。

かわらぶき

ストレートぶき

亜鉛メッキ鋼板ぶき

草ぶき

陸屋根

(不動産登記規則114条)

権利能力なき社団

委託者(3名)と受託者が一般社団法人(社員3名)、最初の受益者(3名、次の受益者は、それぞれの受益者の相続人全員)で同じ人の場合、信託契約は成立するのか。

信託財産がお金だけだと、有限責任事業組合や権利能力なき社団が受託者になるかもしれません。預貯金通帳が作成できるので不都合がありません。

何か気になります。『信託フォーラム7「権利能力なき社団を当事者とする信託」』について、委任契約で同じことはできないのでしょうか。

詐害信託については除きます。

・自己信託に当たるのか。

・受託者と受益者は同じといえるか。

・実際に信託が機能していたらそれで良いか。

信託法8条

(受託者の利益享受の禁止)

第八条 受託者は、受益者として信託の利益を享受する場合を除き、何人の名義をもってするかを問わず、信託の利益を享受することができない。

・利益相反・自己取引にはならないのか?

(利益相反行為の制限)

第三十一条   受託者は、次に掲げる行為をしてはならない。

四   信託財産に属する財産につき固有財産に属する財産のみをもって履行する責任を負う債務に係る債権を被担保債権とする担保権を設定することその他第三者との間において信託財産のためにする行為であって受託者又はその利害関係人と受益者との利益が相反することとなるもの

2   前項の規定にかかわらず、次のいずれかに該当するときは、同項各号に掲げる行為をすることができる。ただし、第二号に掲げる事由にあっては、同号に該当する場合でも当該行為をすることができない旨の信託行為の定めがあるときは、この限りでない。

一   信託行為に当該行為をすることを許容する旨の定めがあるとき。

二   受託者が当該行為について重要な事実を開示して受益者の承認を得たとき。

三   相続その他の包括承継により信託財産に属する財産に係る権利が固有財産に帰属したとき。

四   受託者が当該行為をすることが信託の目的の達成のために合理的に必要と認められる場合であって、受益者の利益を害しないことが明らかであるとき、又は当該行為の信託財産に与える影響、当該行為の目的及び態様、受託者の受益者との実質的な利害関係の状況その他の事情に照らして正当な理由があるとき。

3項略

4  第一項及び第二項の規定に違反して第一項第一号又は第二号に掲げる行為がされた場合には、これらの行為は、無効とする。

5  前項の行為は、受益者の追認により、当該行為の時にさかのぼってその効力を生ずる。

6  第四項に規定する場合において、受託者が第三者との間において第一項第一号又は第二号の財産について処分その他の行為をしたときは、当該第三者が同項及び第二項の規定に違反して第一項第一号又は第二号に掲げる行為がされたことを知っていたとき又は知らなかったことにつき重大な過失があったときに限り、受益者は、当該処分その他の行為を取り消すことができる。この場合においては、第二十七条第三項及び第四項の規定を準用する。

7  第一項及び第二項の規定に違反して第一項第三号又は第四号に掲げる行為がされた場合には、当該第三者がこれを知っていたとき又は知らなかったことにつき重大な過失があったときに限り、受益者は、当該行為を取り消すことができる。この場合においては、第二十七条第三項及び第四項の規定を準用する。

タイの公証人

 

Land Acquisition
land office documents

3. In case an alien spouse lives in oversea and could not lodge the application of testimony form according to No.1 and No.2. An alien has to contacts the embassy, consular or notary public for giving testimony of an alien spouse in certify letter according to the forms which were specified by the Department of Lands that the spending on land is sin suan tau or personal asset of a Thai not sin som ros or common property one. The embassy, consular or notary public has to certify that person, who applies for certify letter, is truly spouse or they live together as husband and wife with a Thai. After, a Thai who would like to purchase land shall bring original of certify letter to the competent officer for registration of rights and juristic act accordingly.

出典(http://www.thailandlawonline.com/article-older-archive/land-purchase-thai-married-to-foreign-national)

外国籍の人に関する通達の整理

・領事の所在地国を限定せず、日本以外の国に駐在する本国の領事も含まれる。

・外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情から、署名証明書を取得することができないときは、

登記の申請書に押印すべき者の作成したその旨の上申書と

当該署名が本人のものであることの日本の公証人又は当該外国人が現に居住している国の官憲の作成した署名証明書

の添付をもって、市町村長の作成した印鑑証明書に代えることができる。

やむを得ない事情の具体例

①当該外国人の本国に署名証明書の制度自体がなく、本国官憲において署名証明書を取得することができない場合

②当該外国人の本国においては署名証明書の取得が可能であるが、当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する当該外国人の本国官憲では署名証明書を取得することができない場合

③当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がない場合

・日本に住所を持っていない外国人が、株式会社設立のための通帳を作成する場合、日本人などに委任して日本人名義の通帳を作成して、お金を払い込み、会社設立後に会社名義にしても良い。

(内閣府規制改革推進会議 第2回行政手続部会 議事次第資料1より抜粋)

外国企業等から見た課題の例

1.法人設立登記関連 

日本に住所がない外国人の場合は、印鑑証明書の代わりに、サイン証明書を取得することが必要。 

株式会社の設立登記のためには、金融機関に資本金を払い込み、その証明書類を提出することが必要であるが、外国法人や日本に居住していない代表者が銀行外国語原文の資料について、日本語の翻訳の提出が求められる。口座を開設することは困難。

登記の申請書に押印すべき者が外国人であり,その者の印鑑につき市町村長の

作成した証明書を添付することができない場合等の取扱いについて(通達)

平成28年6月28日付け法務省民商第100号民事局長通達

法務局長,地方法務局長宛て

改正 平成29年2月10日法務省民商第15号

第1 商業登記規則第9条関係

1 登記の申請書に押印すべき者が印鑑を提出する場合には,印鑑を明らか

にした書面に商業登記規則(昭和39年法務省令第23号。以下「規則」

という。)第9条第1項各号に定める事項のほか,氏名,住所,年月日及

び登記所の表示を記載し,押印したもの(以下「印鑑届書」という。)を

もって行い(同項),当該印鑑届書に押印した印鑑につき市町村長(特別

区の区長を含むものとし,地方自治法(昭和22年法律第67号)第25

2条の19第1項の指定都市にあっては,市長又は区長若しくは総合区長

とする。以下同じ。)の作成した証明書で作成後3月以内のものを添付し

なければならないとされている(規則第9条第5項第1号)。

2 外国人(日本の国籍を有しない者をいう。以下同じ。)が申請書に押印

して登記の申請をする場合における印鑑の提出についても,1の手続によ

る。この場合において,印鑑届書の署名が本人のものであることの当該外

国人の本国官憲(当該国の領事及び日本における権限がある官憲を含む。

以下同じ。)の作成した証明書の添付をもって,市町村長の作成した印鑑

証明書の添付に代えることができる。

なお,あらかじめ登記所に印鑑を提出していない外国人が登記の申請を

する場合(会社の支店の所在地において登記の申請をする場合を除く。)

には,当該登記の申請書又は委任状の署名が本人のものであることの本国

官憲の証明が必要である。

第2 規則第61条関係

1 株式会社の設立(合併及び組織変更による設立を除く。)の登記の申請

書には,設立時取締役又は取締役会設置会社における設立時代表取締役若

しくは設立時代表執行役(以下「設立時取締役等」という。)が就任を承

諾したことを証する書面の印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付し

なければならず,取締役又は取締役会設置会社における代表取締役若しく

は代表執行役(以下「代表取締役等」という。)の就任(再任を除く。)

の登記の申請書に添付すべき代表取締役等が就任を承諾したことを証する

書面の印鑑についても,同様とされている(規則第61条第4項及び第5

項)。

外国人が設立時取締役等又は代表取締役等に就任した場合において,当

該設立時取締役等又は代表取締役等が就任を承諾したことを証する書面に

署名しているときは,当該就任を承諾したことを証する書面の署名が本人

のものであることの本国官憲の作成した証明書の添付をもって,市町村長

の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる。

2 規則第61条第6項本文の規定により,同項各号に掲げる場合の区分に

応じ,それぞれ当該各号に定める印鑑につき市町村長の作成した証明書を

添付すべき場合において,当該各号に規定する書面に外国人である議長又

は取締役若しくは監査役が署名しているときは,当該書面の署名が本人の

ものであることの本国官憲の作成した証明書の添付をもって,市町村長の

作成した印鑑証明書の添付に代えることができる。

3 規則第61条第8項本文の規定により,代表取締役若しくは代表執行役

又は取締役若しくは執行役が辞任を証する書面に押印した印鑑につき市町

村長の作成した証明書を添付すべき場合において,当該辞任を証する書面

に外国人である代表取締役若しくは代表執行役又は取締役若しくは執行役

が署名しているときは,当該辞任を証する書面の署名が本人のものである

ことの本国官憲の作成した証明書の添付をもって,市町村長の作成した印

鑑証明書の添付に代えることができる。

第3 日本の公証人等の作成した証明書

外国人の署名につき本国官憲の作成した証明書の添付をもって,市町村

長の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる場合において,当該

外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情から,当該署名が本人

のものであることの本国官憲の作成した証明書を取得することができない

ときは,その旨の登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及び当該

署名が本人のものであることの日本の公証人又は当該外国人が現に居住し

ている国の官憲の作成した証明書の添付をもって,市町村長の作成した印

鑑証明書の添付に代えることができる。なお,署名が本人のものであるこ

との証明書を日本における領事若しくは日本における権限がある官憲が発

行していないため当該証明書を取得することができない場合又は日本に当

該外国人の本国官憲がない場合には,日本以外の国における本国官憲にお

いて当該証明書を取得することが可能であっても,やむを得ない事情があ

るものとして取り扱ってよい。

法 務 省 民 商 第 1 6 号

平成29年2月10日

法 務 局 民 事 行 政 部 長 殿

地 方 法 務 局 長 殿

法務省民事局商事課長

(公 印 省 略)

「登記の申請書に押印すべき者が外国人であり,その者の印鑑につき市

町村長の作成した証明書を添付することができない場合等の取扱いにつ

いて」の一部改正について(依命通知)

標記について,本日付け法務省民商第15号民事局長通達が発出され,平成

28年6月28日付け法務省民商第100号民事局長通達(以下「通達」とい

う。)が一部改正されたところですが,通達の運用に当たっては,下記の点に

留意するよう,貴管下登記官に周知方取り計らい願います。

1 通達第3に定める外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情があ

るとして,登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及び日本の公証人

又は当該外国人が現に居住している官憲の作成した署名が本人のものである

ことの証明書をもって,市町村長の作成した印鑑証明書の添付に代えること

ができる具体例は,次のとおりである。

(1) 当該外国人の本国に署名が本人のものであることを証明する制度自体が

なく,当該国の本国官憲(当該国の領事及び日本における権限がある官憲

を含む。以下同じ。)において署名が本人のものであることの証明書を取

得することができない場合

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,

当該国の本国官憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明

書を発行していない旨の回答があった旨が記載されていれば足りる。

(2) 当該外国人の本国においては署名が本人のものであることの証明書の取

得が可能であるが,当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する

当該外国人の本国官憲では署名が本人のものであることの証明書を取得す

ることができない場合

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,

当該外国人が居住している本国以外の国等に所在する当該外国人の本国官

憲に確認したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行してい

ない旨の回答があった旨が記載されていれば足りる。

(3) 当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がな

い場合(第三国に存在する当該外国人の本国官憲が兼轄している場合を含

む。)

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,

当該外国人が居住している本国以外の国等に当該外国人の本国官憲がない

旨が記載されていれば足りる。

2 署名が本人のものであることの証明書を当該外国人の本国の日本における

領事若しくは日本における権限がある官憲が発行していないため当該証明書

を取得することができない場合又は日本に当該外国人の本国官憲がない場合

(第三国に存在する当該外国人の本国官憲が兼轄している場合を含む。)に

は,日本以外の国における本国官憲において当該証明書を取得することが可

能であっても,外国人の本国の法制上の理由等のやむを得ない事情があるも

のされた。この場合には,登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書及

び署名が本人のものであることの日本の公証人の作成した証明書をもって,

市町村長の作成した印鑑証明書の添付に代えることができる。

この場合における登記の申請書に押印すべき者の作成した上申書には,当

該外国人の本国の日本における領事又は日本における権限がある官憲に確認

したところ,署名が本人のものであることの証明書を発行していない旨の回

答があった旨又は日本に当該外国人の本国官憲がない旨が記載されていれば

足りる。

法 務 省 民 商 第 4 1 号

平成29年3月17日

法 務 局 長 殿

地 方 法 務 局 長 殿

法務省民事局長

( 公 印 省 略 )

株式会社の発起設立の登記の申請書に添付すべき会社法第34条第1項

の規定による払込みがあったことを証する書面の一部として払込取扱機

関における口座の預金通帳の写しを添付する場合における当該預金通帳

の口座名義人の範囲について(通達)

株式会社の設立の登記の申請において,発起設立の場合には,設立時代表取

締役又は設立時代表執行役の作成に係る払込取扱機関に払い込まれた金額を証

する書面に,払込取扱機関における口座の預金通帳の写し又は取引明細表その

他払込取扱機関が作成した書面のいずれかを合てつしたものをもって,会社法

(平成17年法律第86号)第34条第1項の規定による払込みがあったこと

を証する書面(商業登記法(昭和38年法律第125号)第47条第2項第5

号)として取り扱って差し支えないものとされている(平成18年3月31日

付け法務省民商第782号当職通達「会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱

いについて」第2部第1の2(3)オ(イ))ところですが,当該預金通帳の口

座名義人の範囲については,下記のとおり取り扱うこととしますので,事務処

理に遺憾のないよう,貴管下登記官に周知方取り計らい願います。

1 預金通帳の口座名義人として認められる者の範囲

預金通帳の口座名義人は,発起人のほか,設立時取締役(設立時代表取締

役である者を含む。以下同じ。)であっても差し支えない。

払込みがあったことを証する書面として,設立時取締役が口座名義人であ

る預金通帳の写しを合てつしたものが添付されている場合には,発起人が当

該設立時取締役に対して払込金の受領権限を委任したことを明らかにする書

面を併せて添付することを要する。

2 発起人及び設立時取締役の全員が日本国内に住所を有していない場合の特

登記の申請書の添付書面の記載から,発起人及び設立時取締役の全員が日

本国内に住所を有していないことが明らかである場合には,預金通帳の口座

名義人は,発起人及び設立時取締役以外の者であっても差し支えない。

払込みがあったことを証する書面として,発起人及び設立時取締役以外の

者が口座名義人である預金通帳の写しを合てつしたものが添付されている場

合には,発起人が当該発起人及び設立時取締役以外の者に対して払込金の受

領権限を委任したことを明らかにする書面を併せて添付することを要する。

3 発起人からの払込金の受領権限の委任

1及び2の場合における発起人からの払込金の受領権限の委任について

は,発起人全員又は発起人の過半数で決する必要はなく,発起人のうち一人

からの委任があれば足りる。

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