○社会福祉法等の一部を改正する法律(平成二十八年法律第二十一号)附則(抄) (第二条の規定による社会福祉法の一部改正に伴う経過措置【解説】

第七条 この法律の施行の日(以下「施行日」という。)前に設立された社会福祉法人は、施行日までに、必要な定款の変更をし、所轄庁の認可を受けなければならない。

2 前項の認可があったときは、同項に規定する定款の変更は、施行日において、その効力を生ずる。

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平成29年4月1日より前に設立した法人は、平成29年3月31日までに管轄の役所から定款変更の認可を受けてください。

認可を受けた場合、平成29年4月1日に定款が変更されたことになります。

第八条 第二条の規定による改正後の社会福祉法(以下「新社会福祉法」という。)第三十七条の規定は、施行日以後最初に招集される定時評議員会の終結の時から適用する。

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経常収益が4億円を超えて、会計監査人を設置することが義務になる法人は、平成29年4月1日以降最初の定時評議員会で会計監査人を選んでください。

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第九条 施行日前に設立された社会福祉法人は、施行日までに、あらかじめ、新社会福祉法第三十九条の規定の例により、評議員を選任しておかなければならない。

2 前項の規定による選任は、施行日において、その効力を生ずる。この場合において、新社会福祉法第四十一条第一項の規定の適用については、同項中「、選任後」とあるのは「、

社会福祉法等の一部を改正する法律(平成二十七年法律第 号)の施行の日以後」と、「を選任後」とあるのは「を同日以後」とする。

3 施行日の前日において社会福祉法人の評議員である者の任期は、同日に満了する。

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平成29年4月1日までに設立した法人は、評議員を選んでいてください。選んだ評議員は平成29年4月1日に選んだことになります。任期は同日から数えます。

平成29年3月31日に評議員であった人は、その日に任期が終わります。

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第十条 この法律の施行の際現に存する社会福祉法人であって 、その事業の規模が政令で定める基準を超えないものに対する新社会福祉法第四十条第三項の規定の適用については、施行日から起算して三年を経過する日までの間、同項中「定款 で定めた理事の員数を超える数」とあるのは、「四人以上」 とする。

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評議員の数は、原則として理事の数を超える7名が必要ですが、経常収益が4億円未満の法人は、平成32年3月31日まで4名以上を選ぶことで足ります。

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第十一条 新社会福祉法第四十三条第一項の規定は、施行日以 後に行われる社会福祉法人の役員(理事及び監事をいう。以 下同じ。)の選任について適用する。

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平成29年4月1日以降に理事、監事を選任する場合は、評議員会の決議で決めて下さい。

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第十二条 この法律の施行の際現に存する社会福祉法人については、新社会福祉法第四十四条第三項の規定は、施行日以後最初に招集される定時評議員会の終結の時から適用し、当該定時評議員会の終結前は、なお従前の例による。

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平成29年4月1日以降、最初の定時評議員会で、原則として理事6名以上、監事2名以上を選んでください。

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第十三条 この法律の施行の際現に在任する社会福祉法人の役員については、施行日以後最初に招集される定時評議員会の終結の時までの間は、新社会福祉法第四十四条第四項から第七項までの規定は適用せず、なお従前の例による。

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平成29年4月1日以降、最初の定時評議員会からは、理事、監事のうち親族など特殊の関係にある人を選任する際には気を付けてください。

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第十四条 この法律の施行の際現に在任する社会福祉法人の役員の任期は、新社会福祉法第四十五条の規定にかかわらず、 施行日以後最初に招集される定時評議員会の終結の時までとする。

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平成29年4月1日現在、理事、監事である人の任期は、平成29年4月1日以降最初の定時評議員会が終わる日までです。

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第十五条 この法律の施行の際現に在任する社会福祉法人の理事の代表権については、施行日以後に選定された理事長が就任するまでの間は、なお従前の例による。

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平成29年4月1日現在、理事長である人の任期は、平成29年4月1日以降に定時評議員会で選任された理事が、理事会を開いて理事長の選定を決議するまでです。

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 第十六条 この法律の施行の際現に在任する社会福祉法人の役員及び評議員の施行日前の行為に基づく損害賠償責任については、なお従前の例による。

第十七条 新社会福祉法第四十五条の二十三第一項及び第六章 第四節第二款の規定は、施行日以後に開始する会計年度に係る会計帳簿について適用する。

 第十八条 新社会福祉法第四十五条の二十七(第一項を除く。 )及び第四十五条の二十八から第四十五条の三十三までの規定は、平成二十八年四月一日以後に開始する会計年度に係る新社会福祉法第四十五条の二十七第二項に規定する計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書について適用する。

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平成28年度4月1日以降に始まる会計年度からは、新社会福祉法に基づく計算書類などを作ってください。

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第十九条 新社会福祉法第四十五条の三十四の規定は、平成二 十八年四月一日以後に開始する会計年度に係る同条第二項に 規定する財産目録等について適用する。

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平成28年度4月1日以降に始まる会計年度からは、新社会福祉法に基づいて作った計算書類は保存してください。

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第二十条 新社会福祉法第四十五条の三十五の規定は、施行日以後最初に招集される定時評議員会の終結の時から適用する 。

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平成29年4月1日以降、最初の定時評議員会で理事、監事、評議員の報酬支給基準を決めて下さい。

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第二十一条 施行日前に生じた第二条の規定による改正前の社会福祉法(附則第二十五条において「旧社会福祉法」という 。)第四十六条第一項各号に掲げる事由により社会福祉法人が解散した場合の清算については、なお従前の例による。

第二十二条 新社会福祉法第六章第六節第三款の規定は、施行日以後に合併について評議員会の決議があった場合について適用し、施行日前に合併について社会福祉法人の理事の三分の二以上の同意(定款でさらに評議員会の決議を必要とするものと定められている場合には、当該同意及びその決議)があった場合については、なお従前の例による。

第二十三条 新社会福祉法第五十五条の二の規定は、施行日以後に開始する会計年度から適用する。

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平成29年4月1日以降に始まる会計年度から、原則として、社会福祉充実計画を作成して承認を受けて実施してください。

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第二十四条 新社会福祉法第五十九条の規定は、平成二十八年 四月一日以後に開始する会計年度に係る同条各号に掲げる書類について適用する。

(罰則の適用に関する経過措置)

 第三十三条 この法律(附則第一条第二号に掲げる規定にあっては、当該規定。以下この条において同じ。)の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることと される場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(政令への委任) 第三十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行 に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

○社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係政令の整備等及び経過措置に関する政令(平成二十八年政令第三百四十九号)(抄)

第二章 経過措置

第二章 経過措置

第四条 社会福祉法等の一部を改正する法律附則第十条の政令で定める基準を超えない社会福祉法人は、平成二十七年四月一日から平成二十八年三月三十一日までの間に開始する会計年度に係る同法第二条の規定による改正前の社会福祉法(昭和二十六年法律第四十五号)第五十九条の規定により所轄庁に届け出た収支計算書に基づいて当該会計年度における社会福祉事業並びに社会福祉法第二十六条第一項に規定する公益事業及び同項に規定する収益事業による経常的な収益の額として厚生労働省令で定めるところにより計算した額(次項に  おいて「平成二十七年度社会福祉事業等関連経常収益額」という。)が四億円を超えない社会福祉法人とする。

2 平成二十八年四月一日から平成二十九年三月三十一日まで の間に設立された社会福祉法人については、平成二十七年度社会福祉事業等関連経常収益額は零であるものとして、前項の規定を適用する。

 ○社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係省令の整備等に関する省令(平成二十八年厚生労働省令 第百六十八号)(抄) )

第五条 社会福祉法等の一部を改正する法律の施行に伴う関係 政令の整備等及び経過措置に関する政令(平成二十八年政令 第三百四十九号)第四条第一項に規定する収益の額として厚生労働省令で定めるところにより計算した額は、法人全体の事業活動計算書におけるサービス活動収益の額とする。

社会福祉法改正memoその3

最近質問があった事案をまとめてみると,


1.権利義務承継規定について
 役員の権利義務承継に関する社会福祉法第45条の6第1項の規定に関しては,経過措置がなく,平成29年4月1日施行である。

 (役員等に欠員を生じた場合の措置)
第45条の6 この法律又は定款で定めた役員の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員(次項の一時役員の職務を行うべき者を含む。)が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。
2~4 【略


2.代表権について
 社会福祉法人の代表について,改正前社会福祉法においては,理事は,原則として代表権を有する(旧法第38条第1項本文)ものの,定款の定め(同項ただし書)により特定の理事のみが代表権を有するものとされていたのが一般であった。この規律については,施行日以後に選定された理事長が就任するまでの間は,なお従前の例によるものとされた(改正附則第15条)。

附則
第15条 この法律の施行の際現に在任する社会福祉法人の理事の代表権については、施行日以後に選定された理事長が就任するまでの間は、なお従前の例による。

 したがって,例えば,平成29年6月15日に開催された定時評議員会の終結の時に,従前の理事が全員任期満了となり,同定時評議員会で新しい理事(6名以上)が選任されたものの,即時に理事会が開催されず,同月20日に開催された理事会で理事長が選定されたとしたら?

(1)施行日(平成29年4月1日)から定時評議員会の終結の時まで
  なお従前の例による。

(2)定時評議員会の終結の時から理事会で選定された理事長が就任する時まで
  ?????

(3)理事長が選定された理事長が就任した時以降
  理事長が代表する。

 6月15日に開催された定時評議員会の終結後,同月20日に開催された理事会で理事長が選定されて就任するまでの間は,「平成28年改正社会福祉法の施行の際現に在任する社会福祉法人の理事」も存在しなくなっていることから,改正附則第15条の規定の適用もなく,さて?の状態である。

 となると,改正附則第15条の規定は,ちとまずいということか。

 常識的に考えれば,(2)の期間は,社会福祉法人を代表する者が不在ということになる。


3.理事は6名以上
 仮に,平成29年6月15日に開催された定時評議員会で理事を4名しか選任することができなかったとしたら?

 この場合,法第45条の6第1項の規定により,従前の理事は,法定の6名以上の理事が選任されるまでの間,なお理事としての権利義務を有することになる。

 したがって,理事4名の中から理事会において理事長を選定することはできず,当該「理事長に選定された者」から「理事及び理事長の変更」の登記を申請することもできない。

 この場合の社会福祉法人の代表については,従前の「代表権を有する理事」がそのまま当該社会福祉法人を代表することになると考えられる。


印鑑届の取扱いについては,通達では,次のとおり。

「改正法附則第14条の規定により,定時評議員会の終結によって任期満了に伴い退任した理事のうち,代表権を有する者として登記され,かつ登記所に印鑑を提出していた理事が,後任の理事による理事会の決議により,新たに理事長に選定された場合(提出済みの印鑑を継続して使用する場合)には,印鑑届書の提出を要しない。」(23頁)


 日司連定時総会の際の他会の会長さんとの雑談で聞いた話によると,上記の場合でも「資格が変わるから」という理由で,印鑑届の提出が必要という取扱いをしている地方法務局があるらしい。

 通達をきちんと理解して欲しいですね


そろそろ登記申請が出始めているであろう社会福祉法人に係る法改正による理事長の変更の登記であるが,同じ方が引き続き在任する場合であっても,「理事A退任」&「理事長A就任」である。

cf. 平成29年5月11日付け「社会福祉法人に係る法改正による理事長の変更の登記」

 
 とすると,「登記の事由」は,「理事の変更,理事長の変更」ということになる。

 定款の添付は,原則として不要であるが,理事会議事録の記名押印者を「理事長及び監事」に限定している場合には,その旨の定款の定め(社会福祉法第45条の14第6項)を証するために,定款を添付する必要がある。