登記研究924号令和7年2月号

登記研究924号(令和7年2月号)テイハン

https://www.teihan.co.jp/search/g17615.html

【論説・解説】■ポイント解説 基礎から考える商業登記実務(第6回)

横浜地方法務局法人登記部門首席登記官 山 森 航 太

ポイント:株式会社の登記の申請書に定款を添付しなければならない場合について

1 はじめに

2 定款の意義と登記の申請書に添付すべき定款

3 定款を添付しなければならない場合

4 おわりに

登記研究165号P28、昭和36年5月26日民事四発第95号民事局第四課長事務代理回答「登記研究問題の決議について」

登記研究160号P33、昭和35年12月27日民事甲第2868号民事局長回答「合併により新設する株式会社の定款の認証の要否について」

登記研究630号P160、平成12年1月5日法務省民四第9号民事局第四課長通知「株式移転による設立の登記の申請書に添付すべき定款について〔解説付〕」

 定款に、議決権の属人的定め(会社法109条2項)がある場合の定款添付の要否。

登記研究804号P215、平成27年2月6日法務省民商第13号法務省民事局長通達「会社法の一部を改正する法律等の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いについて」・・・定款に監査役の監査の範囲を会計二関するものに限定する旨の定めがある株式会社。

■民法等の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて(相続人申告登記関係)(1)

東京地方裁判所判事(前法務省民事局付) 森 下 宏 輝、法務省民事局民事第二課補佐官 河 瀬 貴 之、法務省民事局民事第二課補佐官 太 田 裕 介

法務省 民法等の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて(相続人申告登記関係)(令和6年3月15日付け法務省民二第535号通達)

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji05_00602.html

 登記名義人(不動産登記法2条11号)ではなく、名義人。土地は地目や地積の記載が求められていない。建物についても記載不要な表示がある。

 申出人の住所が記載された相続関係説明図を提出すれば、住民票・戸籍の附票などは謄本の提出不要。

■商業登記倶楽部の実務相談室から見た商業・法人登記実務上の諸問題(第129回)

一般社団法人商業登記倶楽部 最高顧問・名誉主宰者、公益社団法人成年後見センター・リーガルサポート理事、日本司法書士会連合会顧問、神 﨑 満治郎

250 協業組合の意義、設立根拠法令及び登記事項等について

 中小企業等協同組合法

https://laws.e-gov.go.jp/law/324AC0000000181

(組合等の設立の登記)

第八十四条 組合の設立の登記は、その主たる事務所の所在地において、第二十九条の規定による出資の払込みがあつた日から二週間以内にしなければならない。

2 前項の登記においては、次に掲げる事項(企業組合の設立の登記にあつては、第三号に掲げる事項を除く。)を登記しなければならない。

一 事業

二 名称

三 地区

四 事務所の所在場所

五 出資一口の金額及びその払込の方法並びに出資の総口数及び払込済出資総額

六 存続期間又は解散の事由を定めたときは、その時期又は事由

七 代表権を有する者の氏名、住所及び資格

八 公告方法

九 第三十三条第四項の定款の定めが電子公告を公告方法とする旨のものであるときは、次に掲げる事項

イ 電子公告により公告すべき内容である情報について不特定多数の者がその提供を受けるために必要な事項であつて法務省令で定めるもの

ロ 第三十三条第五項後段の規定による定款の定めがあるときは、その定め

3 中央会の設立の登記は、その主たる事務所の所在地において、設立の認可があつた日から二週間以内にしなければならない。

4 前項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。

一 事業

二 名称

三 事務所の所在場所

四 代表権を有する者の氏名、住所及び資格

五 公告方法

(変更の登記)

第八十五条 組合又は中央会(以下この章において「組合等」という。)において前条第二項各号又は第四項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。

2 前項の規定にかかわらず、前条第二項第五号に掲げる事項中出資の総口数及び払込済出資総額の変更の登記は、毎事業年度末日現在により、当該末日から四週間以内にすれば足りる。

中小企業団体の組織に関する法律

https://laws.e-gov.go.jp/law/332AC0000000185

(発起人)

第五条の十五 協業組合を設立するには、その組合員になろうとする四人以上の者が発起人となることを要する。

2 発起人については、第五条の六の規定を準用する。

■Q&A不動産表示登記(100)

(一社)テミス総合支援センター理事、都城市代表監査委員 新 井 克 美

第四章 建物(区分建物)

 第一節 登記事項

  Q271 団地共用部分とは何か。

建物の区分所有等に関する法律

https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000069

(団地共用部分)

第六十七条 一団地内の附属施設たる建物(第一条に規定する建物の部分を含む。)は、前条において準用する第三十条第一項の規約により団地共用部分とすることができる。この場合においては、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。

2 一団地内の数棟の建物の全部を所有する者は、公正証書により、前項の規約を設定することができる。

3 第十一条第一項本文及び第三項並びに第十三条から第十五条までの規定は、団地共用部分に準用する。この場合において、第十一条第一項本文中「区分所有者」とあるのは「第六十五条に規定する団地建物所有者」と、第十四条第一項及び第十五条中「専有部分」とあるのは「建物又は専有部分」と読み替えるものとする。

不動産登記事務取扱手続準則(平成17年2月25日付け法務省民二第456号法務省民事局長通達)最終改正:令和6年12月2日

(共用部分である旨の登記における記録方法等)

第103条共用部分である旨の登記をするときは、原因及びその日付欄に「令和何年何月何日規約設定」及び「共用部分」のように記録するものとする。ただし、当該共用部分が法第58条第1項第1号に掲げるものである場合には、「令和何年何月何日規約設定」及び「家屋番号何番、何番の共用部分」のように記録するものとする。

2 団地共用部分である旨の登記をするときは、その団地共用部分を共用すべき者の所有する建物の所在及び家屋番号又はその建物が属する一棟の建物の所在並びに構造及び床面積若しくはその名称を記録した上、原因及びその日付欄に「令和何年何月何日団地規約設定」及び「団地共用部分」のように記録するものとする。

3 法第58条第4項の規定により権利に関する登記を抹消する場合には、「令和何年何月何日不動産登記法第58条第4項の規定により抹消」のように記録するものとする。

4 共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止したことによる建物の表題登記をする場合には原因及びその日付欄に「令和何年何月何日共用部分(又は団地共用部分)の規約廃止」のように記録するものとし、共用部分である旨又は団地共用部分である旨を抹消するときは、その登記原因及びその日付の記録を要しない。

■逐条解説不動産登記規則(53)

元法務省民事局民事第二課地図企画官 小宮山 秀 史

第103条 地役権の登記がある土地の分筆の登記

(地役権の登記がある土地の分筆の登記)

第百三条 登記官は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地又は乙土地の一部となるときは、分筆後の甲土地又は乙土地の登記記録の当該地役権に関する登記に当該地役権設定の範囲及び地役権図面番号を記録しなければならない。

2 登記官は、前項の場合には、要役地の登記記録の第百五十九条第一項各号に掲げる事項に関する変更の登記をしなければならない。

3 登記官は、第一項の場合において、要役地が他の登記所の管轄区域内にあるときは、遅滞なく、当該他の登記所に承役地の分筆の登記をした旨を通知しなければならない。

4 前項の通知を受けた登記所の登記官は、遅滞なく、第二項に規定する登記をしなければならない。

(地役権図面番号の記録)

第百六十条 登記官は、地役権の設定の範囲が承役地の一部である場合において、地役権の設定の登記をするときは、その登記の末尾に地役権図面番号を記録しなければならない。地役権設定の範囲の変更の登記又は更正の登記をする場合において、変更後又は更正後の地役権設定の範囲が承役地の一部となるときも、同様とする。

■民事信託の登記の諸問題(41)

渋 谷 陽一郎

第288 信託法90条2項の意味は何か

P95、受益者それ自体ではあるが、受益者としての権利を有しないという意味なのだろうか。あるいは、そもそも、受益者として把握されないと解すべきなのであろうか。・・・条文に記載されている通り、受益者それ自体ではあると考えられます。

 例えば、受益者としての権利は、信託財産の給付を求め得る受益債権、信託の意思決定権、受託者に対する監督権など様々なものがあるが、ここで言われる受益者としての権利とは、受益者としての全ての権利を言うのだろうか。・・・条文に制限が付されていないので、全ての権利と考えられます。

第289 「受益者の指定に関する定め」と「受益者の指定に関する条件」、「受益者を定める方法の定め」

第290 不動産登記法97条1項2号及び2項による受益者の登記の簡略化

第291 香川判事の見解

第292 不動産登記実務研究会の見解

第293 整備法に基づく改正不動産登記法の立案担当者の見解

第294 平成19年9月28日民二第2048号民事局長通達

第295 将来の受益者の指定に関する登記を巡る議論の現在地

【資 料】■会社法施行下で使える登記先例――実務の便覧――(17)

登記研究252号P62、昭和43年10月4日民事甲第3127号民事局長回答「破産会社の復権による継続登記の可否について」

登記研究405号P73、昭和56年6月22日民四第4194号法務省民事局第四課長電信回答「破産宣告当時の代表取締役からする破産会社の本店移転登記申請の受否について」

 破産宣告がされた場合、財産的な関係はすべて破産管財人が処理することになるが、その会社の人格権的な関係は依然として存続するから、破産財団に関係のない事項については、会社の機関である代表取締役の申請による。

登記研究415号P85、昭和57年5月19日法務省民四第3765号民事局第四課長回答「破産終結の登記により登記用紙が閉鎖されている会社について、清算人の就任の登記の申請がなされた場合の受否について」

 破産終結の登記による登記用紙の閉鎖は、必ずしも会社の消滅を意味するものではないから。

登記研究596号P115、平成9年3月17日法務省民四第496号民事局第四課長通知「破産終結の登記により登記用紙が閉鎖された会社の清算人から清算結了していない旨の申出があった場合の登記の取扱いについて」

 商業登記規則81条3項に準ずる。

登記研究763号P139、平成23年4月1日法務省民商第816号法務省民事局商事課長通知「破産手続開始の登記がされた会社その他の法人の破産手続開始の決定当時の代表者に係る代表者事項証明書又は印鑑の証明書の交付について」

 最高裁判所第二小法廷平成21年4月17日判決集民第230号395頁

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=37534

株式会社の取締役又は監査役の解任又は選任を内容とする株主総会決議不存在確認の訴えの係属中に当該株式会社が破産手続開始の決定を受けても,上記訴訟についての訴えの利益は当然には消滅しない。

登記研究353号P104、昭和51年11月4日法務省民四第5621号民事局長通達「更生会社の登記申請人等について」

 保全管理人は、会社の常務に関する事業の経営権を有する。取締役は、保全管理人の職務・権限に対応する職務の執行が停止されるが、会社の株主に対する組織法上の関係での職務・権限は、保全管理人が置かれても従来の会社の機関が依然として保有する。

登記研究668号P56、平成15年3月31日法務省民商第936号民事局長通達「会社更生法等の施行に伴う商業・法人登記事務等の取扱いについて」

登記研究 635号P94、平成12年3月31日法務省民四第802号民事局長通達「民事再生法等の施行に伴う商業・法人登記事務の取扱いについて」

登記研究109号P41、昭和31年12月4日民事甲第2740号民事局長回答「有限会社の代表取締役の選任登記について」

 取締役の全員が代表権を持った場合。

登記研究698号P73、平成18年3月31日民商第782号民事局長通達 「会社法の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて」

 商号変更による株式会社への移行の際、定款の変更と同時に、資本金の額の増加その他の登記事項の変更が生じた場合において、移行による設立の登記の申請書に当該変更後の登記事項が記載された場合、組織変更による設立の登記と同様に取り扱う。

登記研究707号P194、 2007年1月30日【質疑応答】「特例有限会社の解散による清算人の登記を申請する場合における商業登記法第七三条第一項の規定による定款の添付の要否について」

 株主総会又は裁判所によって選任された者が清算人となった場合の定款の添付の要否。

登記研究78号P40、昭和29年4月12日民事甲第770号民事局長通達 「合資会社の清算人が死亡した場合における後任者の選任について(商通第一八号)」

 利害関係人から裁判所に対し、清算人の選任申立て(会社法647条)。

登記研究135号P40、昭和34年1月14日民事甲第2723号民事局長回答「遺産分割と相続人の一部入社登記の可否について」

 合資会社の無責任社員は義務も負うことから、一度、相続人全員を無限責任社員として登記することを要する。

登記研究180号P62、昭和37年7月20日民事四発第148号民事局第四課長回答「登記研究問題の決議について」

 合資会社の有限責任社員の退社の登記申請に添付する情報。

登記研究187号P71、昭和38年5月14日民事甲第1357号民事局長回答「有限責任社員の死亡と相続人数人中の一人のみによる入社登記申請の受否について」

登記研究240号P61、昭和42年9月29日民事甲第2411号民事局長回答「合資会社の変更登記等の取扱いについて」

 有限責任社員全員の退社と同時に、新たに有限責任社員が加入する登記申請があった場合。

登記研究77号P38、1954年4月20日第五部質疑・応答(一四四五―一四六二)「現物出資のみを目的とする合名会社の設立登記」

【法 令】

■不動産登記規則等の一部を改正する省令(令和7年1月10日法務省令第1号)

【訓令・通達・回答】

▽不動産登記関係

〔6255〕不動産登記規則等の一部を改正する省令の施行に伴う不動産登記事務等の取扱いについて(令和6年6月18日付け法務省民二第826号法務局長、地方法務局長宛て法務省民事局長通達)

日本組織内司法書士協会『司法書士目線で答える会社の法務実務』2018、日本加除出版Q28与信管理

Q 与信管理とは何ですか。

・与信・・・取引の相手方に返済能力があることを信用してモノ・お金を供与すること。

・与信取引・・・商品を販売する場合において、先に商品を提供して、後で代金を回収する形態の取引。

・与信管理・・・「与信取引を行ってもよいか」、「与信取引を行う場合、取引限度額をいくらに設定すべきか」について取引先ごとに判断し、定期的に見直していく業務プロセス。

与信管理の目的

 取引を行う場合に、事前に許容できるリスクを把握し、リスクが発生しても損害を最小限に抑えること。

・・・与信管理を全くしていない場合(相手方の本店所在地も特定できない。)。預貯金債権の仮差押空振り→一部取下げ→今後、取引時に相手方に信用情報(銀行支店等)を提供するようにアドバイス。

・・・会社応接室においてある金融機関のカレンダー、ティッシュなど。

・・・業種による管理(卸売業)。

与信管理の方法

信用情報の分類
入手先入手情報
取引先      決算書(直近3年分)
勘定科目明細書
法人税申告書
会社案内、商品カタログ
信用調査会社信用調書
法務局  法人の履歴事項全部証明書
不動産がある場合、全部事項証明書・公図

法人の履歴事項全部証明書のチェックポイント

 項目チェックポイント対応
商号商号を変更している場合旧社名のネット検索、経営者への変更理由確認。
本店登記記録が新たに編成される、別管轄の登記所への本店移転。家賃が安いエリアへの本店移転。頻繁に移転を繰り返している。閉鎖事項証明書の取得、経営者へ移転理由を確認。
目的本業と関係なさそうな業務が追加されている。経営者へ確認。
資本金の額減資取引の相手方に、減資の理由(欠損填補、大会社に該当することの回避、外形標準課税の節約)を確認。
役員解任、辞任の登記がされている場合。任期が過ぎているのに何らの登記もされていな場合。経営者に経緯を確認。

代表者の住所非表示措置に伴う影響。

 項目チェックポイント対応
不動産の特定本店・営業所の所在場所、代表者の自宅の土地建物。 
所有権の登記名義人取引先の法人、法人の代表者、関連会社。 
差押・仮差押・所有権移転の仮登記の有無 取引の回避
抵当権者・共同担保の確認ノンバンクや個人名義の抵当権者の有無。 
    

与信管理を意識した契約交渉

 契約書に規定すべき条項

  • 期限の利益喪失条項・・・消滅時効の起算開始時に関わる。

・・・到来・経過させる。

  • 所有権留保条項・・・買主が占有していることで、商品の回収困難の可能性(民法192条など。)。
  • 出荷停止条項・・・継続的な契約の場合。

 担保の取得

  物的担保の取得

法定担保物権・・・留置権(民法295条、商法31条、521条)、先取特権(民法303条、商法842条等)。

約定担保物権

 典型担保物権・・・質権・抵当権など。

 非典型担保物権・・・仮登記担保権、譲渡担保権、所有権留保など。

約定担保権の取得時

 迅速性が求められる。・・・担保を取得しようとしている物が、売却や付合などで無くなる可能性。他の債権者が先に担保を取得する可能性がある。

 価値が明白で、担保取得や(実行)処分が容易な物から。・・・債権がいくら回収できるのか、担保取得や実行のコストと比較して。

  人的担保の取得

保証・・・根保証かつ連帯保証。個人を保証人とする場合、民法465条の2の適用。

連帯保証取得時

債務弁済の資力がある者が優先。取引先の親会社、関係会社、代表者個人。保証意思を確認できる書面・情報を入手すること(保証契約書、取締役会議事録、公正証書など)。

市民と法No.151【特集】司法書士の可能性を探る(下)

市民と法 No.151 【特集】司法書士の可能性を探る(下)2025年2月、民事法研究会

https://www.minjiho.com/book/b10131252.html

大論公論

 新しい年、新しい25年に向けて

 京都大学教授 横山美夏

 法改正により司法書士の役割と責任は大きくなる。

【特集】司法書士の可能性を探る(下)

 1 訴訟支援と司法書士

   神戸大学教授 馬場健一

 Microsoft Teamsログインに手間取る。2回目は電話参加。司法書士事務所においてウェブ会議の環境を整え、依頼者に提供することの必要性。

 2 法律相談と司法書士

   西南学院大学准教授 山田恵子

 民事紛争全国調査2016-2020

https://cir.nii.ac.jp/crid/1130858596795429527

 最近5年間に起きたトラブルのうち、専門家等に相談したのは約3割。司法書士関係はその中の約6%。

 3 ADRと司法書士

   京都大学教授 山田 文

 日本司法書士会連合会

『司法書士による大学生・専門学校生向けオンライン紛争解決手続(無料チャット調停)』試験運用(令和3年度ODRトライアル・プロジェクト)

司法書士会ADRの2023年度新受任数は62件。当事者が遠隔地にいる場合に、各司法書士会ADRでの連携。

 4 孤独・孤立と司法書士

   早稲田大学教授 石田光規

平成17年4月26日最高裁判所第三小法廷判決集民第216号639頁

 権利能力のない社団である県営住宅の自治会の会員がいつでも当該自治会に対する一方的意思表示により退会することができるとされた事例

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=62595

 5 中高年者支援と司法書士

   千葉大学准教授 山口 絢

 相続等に向けた対策についての相談先上位4つは、司法書士、税理士、弁護士、金融関連機関。

 6 多文化共生社会と司法書士

   名城大学教授 近藤 敦

出入国管理庁 在留外国人に対する基礎調査

https://www.moj.go.jp/isa/support/coexistence/04_00017.html

 

 7 性的マイノリティと司法書士

   追手門学院大学教授 三成美保

 認定特定非営利活動法人ReBit

https://rebitlgbt.org/overview

令和5年7月11日最高裁判所第三小法廷判決 民集第77巻5号1171頁

生物学的な性別が男性であり性同一性障害である旨の医師の診断を受けている一般職の国家公務員がした職場の女性トイレの使用に係る国家公務員法86条の規定による行政措置の要求は認められない旨の人事院の判定が、裁量権の範囲を逸脱し又はこれを濫用したものとして違法となるとされた事例

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail2?id=92191

 8 国際離婚と司法書士

   同志社大学教授 林 貴美

 9 地域司法と司法書士

   神戸大学名誉教授 樫村志郎

 共助が大切。

 10 地域コミュニティと司法書士

   熊本県立大学教授 澤田道夫

 11 景観の地域づくりと司法書士

   近畿大学教授 上﨑 哉

 空き家。

 12 情報発信と司法書士

   岐阜大学准教授・中小企業診断士 柴田仁夫

SNS広告の必要性。

 13 AI のガバナンスと司法書士

   弁護士・慶應義塾大学准教授 斉藤邦史

 合同会社が経営判断をAIの判断に一定程度委ねた場合の、役員が法人の債権者に対して負う責任の軽重。

 14 司法書士の働き方

   同志社大学教授 久保真人

 世界保健機関

Burn-out an “occupational phenomenon”: International Classification of Diseases

https://www.who.int/news/item/28-05-2019-burn-out-an-occupational-phenomenon-international-classification-of-diseases

 15 司法書士の養成

   京都産業大学教授 草鹿晋一

 司法書士法1条が、訴訟より登記、供託を先に記載していること。

 16 司法書士に対する期待と満足度

   東京大学教授 飯田 高

 司法書士が相談の段階で果たしている役割。

【対談】

 相続手続におけるノテールと弁護士の役割分担

 パリ・パンテオン=ソルボンヌ大学教授 ムスタファ・メキ

 日本司法書士会連合会会長・司法書士 小澤吉徳

 立教大学教授 幡野弘樹〔訳〕

 フランスで相続未登記の不動産が生じない理由。相続に弁護士が介入する場合、家族会・後見裁判官が介入する場合。

現代家族の肖像と法律問題(39)

 弁護士 升田 純

 遺言執行者の被告適格。

相続・今昔ものがたり(46)――事例で読み解く相続実務――

 法制史学会会員・司法書士 末光祐一

〔付録〕相続の欠格(その2)

 家督相続人の不選定。

登記研究844号P133、昭和24年2月4日民事甲第3876号民事局長回答「戸籍事務の取扱方に関する件」

論点・争点 司法書士は民事信託契約書の作成業務ができるのか(2)

 司法書士 渋谷陽一郎

 和解契約書作成に係る報酬算定基準。行政書士法19条。

(業務の制限)

第十九条 行政書士又は行政書士法人でない者は、業として第一条の二に規定する業務を行うことができない。ただし、他の法律に別段の定めがある場合及び定型的かつ容易に行えるものとして総務省令で定める手続について、当該手続に関し相当の経験又は能力を有する者として総務省令で定める者が電磁的記録を作成する場合は、この限りでない。

2 総務大臣は、前項に規定する総務省令を定めるときは、あらかじめ、当該手続に係る法令を所管する国務大臣の意見を聴くものとする。

https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC1000000004#Mp-Ch_8

 遺産承継業務(司法書士法29条、司法書士法施行規則31条)における、相続人の中の1人への依頼書の送付、メールの送信。その回数。

信託契約書から学ぶ民事信託支援業務(10)民事信託支援業務の執務ガイドライン

司法書士 渋谷陽一郎

 司法書士による問題解決策の見極め、の明記。

 日本弁護士連合会の民事信託業務に関するガイドラインと比較して、依頼者は誰か。

 P143、代理権授与を伴わない委任契約があるのか、分かりませんでした。

 監修者。

月刊登記情報2025年2月号759号

月刊登記情報2025年2月号(759号)

https://store.kinzai.jp/public/item/magazine/A/T

 法窓一言 東京都カスタマー・ハラスメント防止条例の成立

弁護士法人 中央総合法律事務所 弁護士 錦野裕宗

 ○東京都カスタマー・ハラスメント防止条例令和6年10月11日条例第140号(令和7年4月1日施行)

https://www.reiki.metro.tokyo.lg.jp/reiki/reiki_honbun/g101RG00005328.html

「商業登記規則等の一部を改正する省令の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて(通達)」の解説

法務省民事局商事課法規係長 大村健祐

法務省 商業登記規則等の一部を改正する省令の施行に伴う商業登記事務の取扱いについて(令和6年7月26日付け法務省民商第116号法務省民事局長通達)

https://www.moj.go.jp/MINJI/minji06_00210.html#4

 現在、対象は株式会社のみであるが、パブリックコメントを踏まえて、今後他の法人についても対象を拡大する可能性もある。

 登記済みの代表者住所を非表示申出出来ない理由は、一度登記された住所を非表示にする必要性が相対的に低く、後の非表示に備えて登記情報の網羅的な取得・保存を誘発するなどの混乱を招きかねないため。

 資格者代理人による本店所在場所の実在性を証する情報の記載例・・・受任した登記申請についての打合せのために本店所在場所に往訪した際に、本店所在場所において当該株式会社が実在する旨を確認した。

本店所在場所の実在性を証する情報について、資格者代理人が押印した職印について登記所が印影を照合する必要はない。

本店所在場所の実在性を証する書面として、配達証明書及び郵便物受領証を利用する場合、配達証明書及び郵便物受領証に、商号・本店所在場所が記載されている必要がある。

 別記様式3の期間を定めなくてもよい場合・別記様式3による通知自体が不要な場合。

 登記官が上場会社でなくなったと認められるときは、株式譲渡制限の定款の定めの設定による変更の登記が申請されたとき等。

「民法等の一部を改正する法律の施行に伴う不動産登記事務の取扱いについて

(登記事項証明書等における代替措置関係)」の解説⑵

法務省民事局付 森下宏輝、法務省民事局民事第二課補佐官 河瀬貴之、法務省民事局民事第二課補佐官 太田裕介

 代替措置申出がされている場合に、当該者が登記義務者とする登記申請時の住所表記は措置対象住所。

 信託目録の委託者、受託者、受益者の住所も対象。

 代替措置申出に係る事項は、地方税法382条の対象。

 代替措置申出がされた後、10年程度の経過を目安として、登記官から代替措置申出をした申出人に対し、代替措置申出を継続するかどうか意思確認をする場合がある。

 

法制審議会だより

法制審議会民法(成年後見等関係)部会、第11回・第12回会議を開催

編集部

 法制審議会-民法(成年後見等関係)部会

https://www.moj.go.jp/shingi1/housei02_003007_00008

 法定後見の終了、成年後見人等の交代等、成年後見人等の職務等。

新連載

逐条解説 スタートアップ向けモデル原始定款_v1.1 第1回

BAMBOO INCUBATOR司法書士チーム有志、石本憲史/川井秀一/笹野隼人/佐藤大輔/松本光平/丸山洋一郎

https://bambooincubator.jp/template/startup/aoi

 商号、商標調査の必要性。

 大阪高判平成25年3月7日、平成23(ネ)2238等。株式会社Mon cher旧商号 株式会社モンシュシュ、商標権侵害差止等請求。不正競争防止法、商標法、会社法。

https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=83059

 商号の音感による流行り。

 目的のグレーゾーン解消制度、ノーアクションレター制度。

 本店所在地をバーチャルオフィスにする場合。

 公告方法を電子公告にする場合のデメリット。資金調達後、減資を行う場合の債権者保護手続きの方法。

 発行可能株式総数の枠を大きく取ること。

 発行済株式総数の1株当たりの金額に低さ。

 株式の譲渡制限における承認機関の選択と設立登記後の変更登記の回数の想定。

 

新連載

「高齢者等終身サポート事業者ガイドライン」の考察~身元保証業界の健全な発展に向けて~ 第1回

株式会社あかり保証、清水勇希/谷口陽輔/渡邉慶太郎/上内紀裕

消費者庁 高齢者等終身サポート事業に関する事業者ガイドラインについて

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/caution_037

厚生労働省 ケアマネジメントに係る諸課題に関する検討会

https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_39506.html

 主な相談内容は、金銭トラブル、サービス利用時のトラブル。

 身元保証等高齢者サポート事業の定義。

商業登記規則逐条解説 第26回

土手敏行

商業登記規則

https://laws.e-gov.go.jp/law/339M50000010023

(印鑑の提出又は廃止の届出の方法)

第百六条 第百一条第一項第二号の規定により印鑑の提出又は廃止の届出をするには、印鑑の提出若しくは廃止の届出をする者又はその代理人(次項において「印鑑提出者等」という。)は、法務大臣の定めるところに従い、第九条第一項の書面に記載し若しくは明らかにすべき事項又は同条第七項の書面に記載すべき事項に係る情報に印鑑の提出又は廃止の届出をする者が第三十三条の四に定める措置を講じたものを送信(第三項において「提出等情報の送信」という。)しなければならない。

2 印鑑提出者等は、第九条第一項又は第七項の書面に添付すべき書面があるときは、法務大臣の定めるところに従い、当該書面に代わるべき情報にその作成者が前項に規定する措置を講じたものを送信(次項において「印鑑の提出又は廃止の届出に係る添付書面情報の送信」という。)しなければならない。

3 第百二条第三項の規定は提出等情報の送信について、同条第五項の規定は印鑑の提出又は廃止の届出に係る添付書面情報の送信について準用する。

 オンラインによる印鑑の提出又は廃止の届出は、オンラインによる登記の申請の同時にする場合に限りすることができる。

 登記官は、提出されたデータを印刷し、様式の目盛りを計測する。

(電子証明書による証明の請求の方法)

第百六条の二 第百一条第一項第三号の規定により電子証明書による証明の請求をするには、申請人等は、法務大臣の定めるところに従い、第三十三条の六第一項の申請書に記載すべき事項に係る情報に第三十三条の四に定める措置を講じたものを送信(第四項において「証明の請求に係る申請書情報の送信」という。)しなければならない。

2 申請人等は、法務大臣の定めるところに従い、第三十三条の六第一項の規定により提出すべき電磁的記録及び同条第七項の規定により書面を申請書に添付すべき場合における当該書面に代わるべき情報を送信しなければならない。

3 申請人等は、前項に規定する書面のほか、第三十三条の六第一項の申請書に添付すべき書面があるときは、法務大臣の定めるところに従い、当該書面に代わるべき情報にその作成者が第一項に規定する措置を講じたものを送信(次項において「証明の請求に係る添付書面情報の送信」という。)しなければならない。

4 第百二条第三項及び第四項の規定は証明の請求に係る申請書情報の送信について、同条第五項の規定は証明の請求に係る添付書面情報の送信について準用する。

5 第一項の規定による請求については、第三十三条の七第一項の規定中申請書への記載に関する部分は、適用しない。

6 第百一条第一項に規定する方法により電子証明書による証明の請求をする場合において、手数料を納付するときは、登記官から得た納付情報により納付する方法によつてしなければならない。

 電子証明書による証明のオンラインによる請求により申請人に告知したときは、登記所は端末から電子証明書の番号を記録した書面を2部出力し、一部を申請書に合綴、1部は適宜廃棄。

リスクベース・アプローチに基づくマネロン対策⑻―“司法書士ガイドライン”から考える―

司法書士 末光祐一

 依頼者が法人の場合。実質的支配者である自然人まで遡る。法人税申告書別表二「同族会社の判定に関する明細書」による確認など。

資本多数決法人である場合と、そうでない場合。

 

民事信託の相談会その72

お気軽にどうぞ。

2025年2月28日(金)14時~17時

□ 認知症や急な病気への備え
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・共有不動産の管理一本化・予防
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場所

司法書士宮城事務所(西原町)

要予約

司法書士宮城事務所 shi_sunao@salsa.ocn.ne.jp

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