(株)琉球銀行で任意代理契約の通帳が作成できない。

 

金融機関で任意代理契約の通帳が作成出来ません(親族間です)。
事前に公正証書の案を出してOKもらっていたのに。家族信託契約、遺言、任意後見契約とセットです。

信託専用口座のことで一杯な感じです。
信託専用口座だけでは今回のケース、意味がないのです。
金融機関が自宅まで来てくれるはずもなく、依頼者と何度も支店窓口まで行ったり電話やメールで検討のお願いをしたり。

最後に副支店長から返ってきた言葉が、「本部の弁護士が言っているから駄目です。あとはそちらで管理して下さい。」です。

これは理由にはなりません。
ただ、金融機関が駄目と言う場合、理屈を問わず駄目なので無力感に襲われないように少しずつ検討してもらう方向で行きます。
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参考:『CSのための金融実務必携』2015きんざいP390~P399など。


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2017年12月14日
その後、本店の方と話しました。

代理人口座の開設が可能か。
受益者代理人の権限の解釈について。

私としては、民事信託・家族信託契約における委託者、任意代理契約・任意後見契約における委任者が金融機関窓口に来なくても良い方法であれば、どんな形でも良いということ言いました。
 そこは分かっていただけて収穫です。
金融機関からすると、代理人口座を作成した場合、任意後見監督人を選任するタイミング(任意後見人が就任する時期)が分からないので、少し検討させて欲しいとのこと。
受益者代理人の権限に関しては、解釈と預金取り扱いの実務を整合できるか、これも少し検討したいとのこと。

 なぜ出来ないのか、理由を聞くことが出来ました。そうすれば、どこを改善すれば良いのか、考えることが出来ます。

【氏名】持分全部移転及び信託、所有権移転及び信託

 


民事信託・家族信託契約を締結して委託者の財産を信託財産とする場合に、不動産が入っているときは登記が必要です(信託法34条1項1号)。

不動産が2つあるとします。1つは委託者1人が所有者の建物。
もう1つが委託者とその子が2分の1ずつ所有している土地。

1つの信託契約に建物と土地が入っている場合、登記を1つの申請書で4件申請できるか(不動産登記法98条)。
それとも、建物は「所有権移転及び信託」、土地は「【氏名】持分全部移転及び信託」で2つの申請書を作って4件登記申請をするか。

一般の感覚だと、同じ契約なのになぜ1つの申請書でできないのか、と考えたりもします。そして一般の感覚が正しく、1つの申請書で登記申請を行うことになります(登記研究470号P97、ただし建物の一部や、委託者の土地持分の一部に抵当権が設定されていたりすると、1つの申請書では出来ません。)。

定款とまちづくり

組織の優先順位として、1つの考え方

『日本への遺言』出町譲 2017(株)幻冬舎
という本があります。

鹿児島の人口300名の集落の元町内会長さんです。
「限界集落は時間の問題」といわれていた集落。住民全員参加型でさつまいも作り、焼酎造り、塾などの事業を行い、補助金などを利用せずに集落で自主財源を作ってきた集落の初代リーダーだった方です。

その方がこんな事を言っています。
「集落は1つの企業体。企業体で1番大切なのはまず定款でその次は帳簿です。」さらに会計原則論を持った組織作り。『やねだん』はこうした組織づくりをやっている。どんぶり勘定的な組織も日本には多くありますから。」

1番に定款を置いているところに、司法書士としてもやっぱり間違っていないよな、と思わせてくれます。

金融法学会

 

昨日、弁護士事務所へ行ってきました。
何故かというと、金融法学会に入会してみようとしたところ、
推薦人が2人必要と言われたからです。
そして司法書士はこの学会に1人もいない。
沖縄県でもこの弁護士先生しかいないので、推薦をお願いしに行きました。

(  )は心の声です。
「何で金融法学会なの?」
「民事信託をやっているので。(あと、登記も金融と関係があるし、道垣内弘人先生も大垣尚司先生も入っているし。)」

「じゃぁ信託法学会じゃないの?」
・・・。(信託法学会が信託法理学会なら入会しているかもしれません。)

「私は信託法学会も入っているよ。最近は司法書士が民事信託に入ってきているけど、私なんか〇〇年も前から入っているよ。民事信託は遺留分が整理していないからやらない。~」

「そうですねぇ。(でも、高齢社会は始まっているし、保険などでカバーして対応できないかなぁと考えながら実践してます。)」

ということで、推薦は快くしてくださったし、僕の名刺を見て、先生の家が隣の字であることも判明。親切な先生でした。

今後ともご指導お願いします。

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