月刊 登記情報2024年4月号(749号)
https://store.kinzai.jp/public/item/magazine/A/T/
相続登記の申請義務化と不動産登記制度の未来
法務省民事局民事第二課長 大谷 太
会社法人番号等が法人識別事項として登記事項化されたのは、令和8年の住所等変更登記の申請義務化と同時に開始するリアルタイムで法人の住所等変更登記を実現するための検索キーを準備する趣旨。
法務省・定款認証見直し検討会の取りまとめの概要
編集部
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji04_00052.html
モデル定款
今後、法務省を中心として、その位置づけを明確にする。
利用した場合のメリットを提示する。
面前確認手続・・・現在の目標は、ウェブ会議システムの積極的な利用促進。実施ルールの明確化。手続省略などその他については、法令改正が必要。
その他
実質的支配者申告制度・・・起業家の負担軽減の方向で、今後の検討課題。
「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律の施行に伴う
相続土地国庫帰属手続に関する事務の取扱いについて(通達)」の解説⑷
法務省民事局民事第二課補佐官 三枝稔宗
法務省民事局民事第二課補佐官 河瀬貴之
法務省訟務局訟務企画課訟務調査室法務専門官
(前民事局民事第二課法務専門官) 手塚久美子
法務省民事局民事第二課不動産登記第四係長 清水玖美
(2)イ(e) P30、通知書の回答期限は、作成の日から2週間とする。返信期限までに返信がない場合は、再度通知書を送付するものとし、回答期限は再度の作成の日から2週間とする。ただし、通知を受ける者が外国に住所を有する場合には、これらの回答期限は4週間とする。なお、再度の通知に対して正当な理由がなく回答がなかった場合には、異議のないものとして取り扱い、実地調査を行うこととして差し支えない。
現状の標準処理期間。全国一律で8カ月。
商業登記規則逐条解説 第16回
土手敏行
(添付書面)
第六十一条 定款の定め又は裁判所の許可がなければ登記すべき事項につき無効又は取消しの原因が存することとなる申請については、申請書に、定款又は裁判所の許可書を添付しなければならない。
2 登記すべき事項につき次の各号に掲げる者全員の同意を要する場合には、申請書に、当該各号に定める事項を証する書面を添付しなければならない。
一 株主 株主全員の氏名又は名称及び住所並びに各株主が有する株式の数(種類株式発行会社にあつては、株式の種類及び種類ごとの数を含む。次項において同じ。)及び議決権の数
二 種類株主 当該種類株主全員の氏名又は名称及び住所並びに当該種類株主のそれぞれが有する当該種類の株式の数及び当該種類の株式に係る議決権の数
3 登記すべき事項につき株主総会又は種類株主総会の決議を要する場合には、申請書に、総株主(種類株主総会の決議を要する場合にあつては、その種類の株式の総株主)の議決権(当該決議(会社法第三百十九条第一項(同法第三百二十五条において準用する場合を含む。)の規定により当該決議があつたものとみなされる場合を含む。)において行使することができるものに限る。以下この項において同じ。)の数に対するその有する議決権の数の割合が高いことにおいて上位となる株主であつて、次に掲げる人数のうちいずれか少ない人数の株主の氏名又は名称及び住所、当該株主のそれぞれが有する株式の数(種類株主総会の決議を要する場合にあつては、その種類の株式の数)及び議決権の数並びに当該株主のそれぞれが有する議決権に係る当該割合を証する書面を添付しなければならない。
一 十名
二 その有する議決権の数の割合を当該割合の多い順に順次加算し、その加算した割合が三分の二に達するまでの人数
4 設立(合併及び組織変更による設立を除く。)の登記の申請書には、設立時取締役が就任を承諾したこと(成年後見人又は保佐人が本人に代わつて承諾する場合にあつては、当該成年後見人又は保佐人が本人に代わつて就任を承諾したこと。以下この項において同じ。)を証する書面に押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。取締役の就任(再任を除く。)による変更の登記の申請書に添付すべき取締役が就任を承諾したことを証する書面に押印した印鑑についても、同様とする。
5 取締役会設置会社における前項の規定の適用については、同項中「設立時取締役」とあるのは「設立時代表取締役又は設立時代表執行役」と、同項後段中「取締役」とあるのは「代表取締役又は代表執行役」とする。
6 代表取締役又は代表執行役の就任による変更の登記の申請書には、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該各号に定める印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。ただし、当該印鑑と変更前の代表取締役又は代表執行役(取締役を兼ねる者に限る。)が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、この限りでない。
一 株主総会又は種類株主総会の決議によつて代表取締役を定めた場合 議長及び出席した取締役が株主総会又は種類株主総会の議事録に押印した印鑑
二 取締役の互選によつて代表取締役を定めた場合 取締役がその互選を証する書面に押印した印鑑
三 取締役会の決議によつて代表取締役又は代表執行役を選定した場合 出席した取締役及び監査役が取締役会の議事録に押印した印鑑
7 設立の登記又は取締役、監査役若しくは執行役の就任(再任を除く。)による変更の登記の申請書には、設立時取締役、設立時監査役、設立時執行役、取締役、監査役又は執行役(以下この項及び第百三条において「取締役等」という。)が就任を承諾したこと(成年後見人又は保佐人が本人に代わつて承諾する場合にあつては、当該成年後見人又は保佐人が本人に代わつて就任を承諾したこと)を証する書面に記載した取締役等の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該取締役等(その者の成年後見人又は保佐人が本人に代わつて就任を承諾した場合にあつては、当該成年後見人又は保佐人)が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)を添付しなければならない。ただし、登記の申請書に第四項(第五項において読み替えて適用される場合を含む。)又は前項の規定により当該取締役等の印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付する場合は、この限りでない。
8 代表取締役若しくは代表執行役又は取締役若しくは執行役(登記所に印鑑を提出した者がある場合にあつては当該印鑑を提出した者に限り、登記所に印鑑を提出した者がない場合にあつては会社の代表者に限る。以下この項において「代表取締役等」という。)の辞任による変更の登記の申請書には、当該代表取締役等(その者の成年後見人又は保佐人が本人に代わつて行う場合にあつては、当該成年後見人又は保佐人)が辞任を証する書面に押印した印鑑につき市町村長の作成した証明書を添付しなければならない。ただし、登記所に印鑑を提出した者がある場合であつて、当該書面に押印した印鑑と当該代表取締役等が登記所に提出している印鑑とが同一であるときは、この限りでない。
9 設立の登記又は資本金の額の増加若しくは減少による変更の登記の申請書には、資本金の額が会社法及び会社計算規則(平成十八年法務省令第十三号)の規定に従つて計上されたことを証する書面を添付しなければならない。
10 登記すべき事項につき会社に一定の分配可能額(会社法第四百六十一条第二項に規定する分配可能額をいう。)又は欠損の額が存在することを要するときは、申請書にその事実を証する書面を添付しなければならない。
11 資本準備金の額の減少によつてする資本金の額の増加による変更の登記(会社法第四百四十八条第三項に規定する場合に限る。)の申請書には、当該場合に該当することを証する書面を添付しなければならない。
2項、3項は、株主の同意・決議を要する場合の添付書面の通則的な定め。
株主等の本人確認資料を添付しない理由は、会社の負担軽減。
3項1項で上位10名としている理由。株主が多数いる上場会社の負担軽減。
平成28年6月23日付け法務省民商第98号法務省民事局長通達。
4項
昭和47年法務省令第81号
虚無人の代表者の登記防止。
平野文則「改正商業登記規則等の解説」登記研究303号
平成18年3月31日付け法務省民商第782号法務省民局長通達
再任・・・昭和48年1月29日付け法務省民四第821号法務省民局長通達
日本以外の国における本国官憲 平成29年2月10日付け法務省民商第15号法務省民事局長通達
領事 平成28年6月28年6月28日付け法務省民商第100号法務省民事局長通達
やむを得ない事情、上申書の内容 日本以外の国における本国官憲 平成29年2月10日付け法務省民商第16号法務省民事局長通達
平成27年法務省令第5号
商業登記規則101条1項1号のオンライン申請による場合の適用除外。
6項 株主総会、取締役会議事録の偽造、会社の乗っ取り防止。昭和42年法務省令第43号
7項 会社の代表機関以外の者の真実性担保。住所に焦点。
平成27年2月20日付け法務省民商第18号法務省民事局長通達
8項 代表取締役等の辞任による変更の登記申請の追加的な添付書面。虚偽の退任登記の防止。辞任届の作成日。
9項 株式会社の設立の登記又は資本金の額の変更の登記申請の追加的な添付書面。
10項 登記すべき事項につき会社に一定の分配可能額又は欠損額が存在することを要する登記申請の追加的な添付書面。
会社債権者の保護。
11項 株式会社の資本準備金の額の減少によってする資本金の額の増加による変更登記申請の追加的な添付書面。
境界紛争の解決手続における土地家屋調査士の役割
第4回 筆界特定
弁護士 井奥圭介
土地家屋調査士 山脇優子
全国的に約2000件の申請。
法律業務が楽になる心理学の基礎
第7回 記憶と思考 ― 私たちの商売道具
弁護士(認定心理士) 渡部友一郎
推論と問題解決を日々行うためには、知識と思考が必要。分類してスキーマにして、記憶プロセスのエラーが出ないように、出た場合の対処方法を予め考えておくなど。
犯罪収益移転防止法の大改正と司法書士の実務⑺
司法書士 末光祐一
犯罪による収益の移転防止に関する法律
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000022
(取引時確認等)
第四条
5 特定事業者との間で現に特定取引等の任に当たっている自然人が顧客等と異なる場合であって、当該顧客等が国、地方公共団体、人格のない社団又は財団その他政令で定めるもの(以下この項において「国等」という。)であるときには、第一項又は第二項の規定の適用については、次の表の第一欄に掲げる顧客等の区分に応じ、同表の第二欄に掲げる規定中同表の第三欄に掲げる字句は、それぞれ同表の第四欄に掲げる字句とする。
6 顧客等及び代表者等(前二項に規定する現に特定取引等の任に当たっている自然人をいう。以下同じ。)は、特定事業者が第一項若しくは第二項(これらの規定を前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)又は第四項の規定による確認(以下「取引時確認」という。)を行う場合において、当該特定事業者に対して、当該取引時確認に係る事項を偽ってはならない。