沖縄県文書 地籍調査に関する文書
地籍調査事業とは、「国土調査法」及び「地籍調査作業規程準則」に基づき、一筆ごとの土地の地番、地目、所有者、境界を調査して正確な面積を測定し、「地籍簿」と「地籍図」を作成する事業です。
【1 シリーズ解説】
県は、主務大臣が定める地籍調査[i]に関する特定計画に基づき、都道府県計画を定めて地籍調査を実施します。地籍調査は、調査対象地域の土地所有者、調査員等の立会のもと、毎筆の土地について、その所有者、地番、地目及び境界を確認する一筆地調査を行い、その調査結果から毎筆の土地の境界を測量する地籍測量を行って地籍図を作成します。その後、この一筆地調査と地籍図をとりまとめて地籍簿を作成します。地籍図及び地籍簿は公衆の縦覧に供し、申し出により誤り等があった場合には修正を行い、主務大臣から認証を受け、市町村及び登記所に送付します。
なお、昭和35年(1960年)から昭和47年(1972年)5月15日の沖縄が本土復帰するまでの地籍調査は、琉球政府が本土法の「国土調査法」を母体として制定した「土地調査法」に基づいて実施していました。沖縄における土地調査は、全体の99%が終わっています。
このシリーズには次の文書が含まれます。
(1)一筆地調査関係文書
・一筆地調書(一筆地調査図)
(2)地籍測量関係文書
・地籍測量成果記録(面積計算簿、測量計算書)
(3)地籍図・地籍簿
(4)訂正申出書
【2 根拠法令】土地調査法(1960年~1972年)、国土調査法
1951年(昭和20年)4月1日公布・施行 琉球列島米国海軍軍政府布告第7号「財産の管理」
1946年(昭和21年)2月28日交付・施行 琉琉球列島米国海軍軍政府本部指令第63号「土地所有権関係資料蒐集に関する件」
・・・米軍政府が土地政策の実施機関である沖縄民政府(1946.4.22米国海軍軍政本部指令第156号)及び市町村長に対し、土地所有者を認定する実施方針を具体的に定めたもの。字・村土地所有権委員会発足。
1950年(昭和25年)4月14日公布・施行 琉球列島米国軍政府本部特別布告第36号「土地所有権証明」
・・・字・村土地所有権委員会が土地所有権の確定作業に着手し、その成果(公簿、公図等)を土地所有権認定証明中央委員会(1950(昭和25)年2月1日発布・施行、琉球列島米国軍政本部司令第1号)に提出し、所有権の認定を受け、所有者自ら登記申請を行い、土地所有権を回復する。(1951年2月28日字・村土地所有権委員会の解散。
1057年(昭和32年)8月17日公布・施行 立法第105号土地調査法
1962年(昭和37年)12月27日公布・施行 規則第36号、1963年(昭和38年)5月1日公布・施行 規則第11号地籍調査作業規定
1964年(昭和39年)10月1日施行 1961年(昭和36年)規則第59号土地調査法による不動産登記に関する規則
・・・「土地所有権証明」で回復されなかった土地、誤りがあった土地などについて調査。
1 調査対象地域の土地所有者、調査員等の立会のもと、毎筆の土地について、その所有者、地番、地目及び境界を確認する一筆地調査を行う。
2 調査結果から毎筆の土地の境界を測量する地籍測量を行って地籍図を作成。
3 一筆地調査と地籍図をとりまとめて地籍簿を作成
4 地籍図及び地籍簿は公衆の縦覧に供し、申し出により誤り等があった場合には修正を行い、主務大臣から認証を受け、市町村及び登記所に送付。送付を受けた登記所の登記官吏は、登記する。
地籍調査作業規定施行前に実施された地籍調査作業は、奇跡調査作業規定に基づいて実施されたものとみなされる。
一筆地調査を行った際の調査書が一筆限調査書
沖縄県公文書館 美里村桃原区子字前
https://www3.archives.pref.okinawa.jp/RDA/data03/D80000238B
[i] 沖縄県HP地籍調査とは、国土調査法に基づき、地籍の明確化を図るため、一筆ごとの土地について、その所有者、地番及び地目の調査並びに境界及び地積(面積)に関する測量を行い、その結果を地図及び簿冊に作成することをいいます。https://www.pref.okinawa.jp/machizukuri/jutakutochi/1012354/1012361/1012362.html