【日本不動産学会・資産評価政策学会】2023秋大会

【日本不動産学会・資産評価政策学会】2023秋大会

2023年11月18日、19日

https://www.jares.or.jp/events/autumn_meeting.html

長 友昭(拓殖大学教授)亀岡鉱平(大分大学准教授)松 優男(内外エンジニアリング・技術士)兼瀬哲治(熊本県棚田発電等推進協会代表理事)コーディネーター:奥田進一(拓殖大学教授)ワークショップ「公共財としての水資源」

土地改良法3条資格者、

農業用ため池の法的説明の必要性の高まり。

土地改良区に組合員制度と、所有者との対立を融和する関係が必要との指摘。

非かんがい期の水利権量が変更となった要因について。

棚田発電

熊本方式小水力発電

この地域では、棚田でも水田の水はなくならない。

「マンションに係る評価方法の改正について」中島 格志 (国税庁 課税部 資産評価企画官)

「マンション相続税評価の新ルール、不動産評価に求められる新たな視点」

マンションは一戸建てに比べて、相続税評価額と市場価額の乖離がみられる。

・・・現行の相続税評価額を前提とした上で、市場価格との乖離要因(説明変数)から乖離率を予測し、その乖離率を現行の相続税評価額に乗じて評価する方法の提案。国税庁から見直し案は出ている。

「エンターテインメント付商業施設の利用実態に関する研究」〇河島拓弥(東京都市大学) 宇都正哲(東京都市大学) 太田 明(東京都市大学)

 エンターテイメントの中身。目的を持ってきた人とふらっと入ってきた人を分けて満足度を調べるよりも、どのような施設に入った人の満足度が高かったのか調べる方が良いのでは、という指摘。

「賃貸用共同住宅の維持管理の良否認識が物件探索行動に与える影響」〇小松広明(明海大学)

メンテナンスを行う意味。空室期間に行うことで価値が上がるのではないか。

入居者は、先に築年数を見る。居住者は、維持管理が良いと感じると、転居意向が約25パーセントから30パーセント低下する。経済的残存耐用年数(あと何年、家賃を払って住んでもよいか。)が約3年長期化する。

 借主と貸主の、維持管理に関する認識の差異。入居者にとって、管理業者に対する信頼性の有無は大きい。

「民間賃貸住宅の大家によるCSV実現に向けた課題―外国人を受け入れる大家と管理会社の視点から―」〇岡野 傑(三重大学大学院) 土井 綾(岡野不動産合同会社)

 50戸以下の大家さんでもCSV(共通価値創造)が出来るのか、という問題意識。三重県が対象。大家さん51人。外国人受け入れ拒否51人中8人(15.7%)

 受入れ可の人17人について。自分の意思で事業を開始。相続ではなく中古物件を購入。などが多い。

 管理会社11人について。家賃債務保証会社を付けることが条件。審査で落ちることも。

 NPOなど外部団体との協力や、生活保護申請への同行が可能であれば、共通価値創造も可能ではないか。

コメンテーターより

 法的課題。無断帰国すると、国際公示送達により解決まで5年以上かかる。

「COVID-19 流行下でのJ-REITのボラティリティ特性に関する実証分析―EGARCH モデルによる TOPIX との比較―」〇 千葉美加(東洋大学大学院)

J-REITとTOPIXのボラティリティ(価格変動)を比較したところ、持続性と非対称性は類似している。分析期間2016年1月4日から2022年12月22日まで。

「税法上の固定資産評価と税務行政―日蘭の比較を通じて」○柴 由花(椙山女学園大学)

評価業務の、抜本的な見直しの必要性について。通達・評価基準から法へ。オランダの固定資産税の平均、0.1%。評価手法の一本化。取引事例比較法(居住用不動産)で計算し、公開。評価額、税額に対する不服申し立てが可能。

その他に気になった論文です。 

 「相続税法における医療法人の持ち分の評価の課題○石丸宏司(熊本学園大学)」柴 由花(椙山女学園大学)

「高齢者の住まいの選択の阻害要因―居住改善実施世帯と非実施世帯の比較より―」〇上山仁恵(名古屋学院大学) 高牟礼大典(住宅金融支援機構)

 

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