司法書士試験(案)民事信託・家族信託

 


参考

日本司法書士連合会財産管理業務対策部民事信託業務モデル策定ワーキングチーム『民事信託業務モデル「民事信託の実務―高齢者の財産管理―」』2017年3月

別紙1の登記がされている土地(以下「甲土地」という。)について、司法書士法務直子は、平成30年3月1日、甲野花子から後記【事実関係】〇から〇までの事実を聴取し、後記【事実関係】〇及び〇のとおり登記原因を証する情報(以下「登記原因証明情報」という)となる信託契約書の起案をしたほか、当該聴取に係る関係当事者全員から今回の登記の申請手続に必要な全ての書類を受領し、登記の申請手続について代理することの依頼を受けた。

 平成30年5月1日、司法書士法務花子は、依頼を受けた信託契約書を作成し、必要な登記の申請手続を行った。

【事実関係】

第1 Bの親族関係は図1の通りである。

第2 司法書士がBからの聴き取りを行った内容は次の通りである。

1、Aの妻は10年前に他界した。

2、Aは妻が他界した後、北海道に1人で暮らしていた。

3、3年程前から、Aの体力や気力に衰えがみられ、日常生活や財産管理を1人で行うことが難しくなってきた。

4、Aは、福岡県にあるB夫婦の家で一緒に暮らすことになった。

5、Aは当初、慣れない土地での生活に多少戸惑っていたが、転居して半年が経ち、現在は趣味のカラオケのレッスンに励むなど充実した生活を送っている。

第3 司法書士がAから聞き取りを行った内容は次の通りである。

1、妻が他界し、しばらくは1人暮らしをしていたが、足を悪くして遠出ができなくなった。また、一度財布を失くしてしまい財産管理に不安を覚えるようになった。

2、そんな時、福岡に住む子のB夫婦から申し出があり、同居してみることにした。

3、最初は慣れない土地で不安だったが、現在はここでの生活も慣れてB夫婦も何かと手助けしてくれるので頼りにしている。

4、1つ心配なのは、残してきた北海道の土地と建物である。自分が築いてきた土地建物には愛着があり、管理放棄地にはしたくない。親類で誰も使う者がいなければ、誰かに貸したり、売って利用して欲しい。

問1 A及びBに対して、司法書士としてどのような方法を提示することができますか。(1)方法と(2)その効果(3)他の方法との違いを挙げて下さい(複数回答可)。

問2 AとBが、Aを委託者兼当初受益者、Bを受託者とする民事信託を利用すると決定した場合、他に確認することはありますか。あればその理由と共に記載してください(複数回答可)。

問3 AとBの民事信託契約書を作成することになった場合、司法書士法上、留意する点は何でしょうか。あれば理由と共に記載してください(複数回答可)。

問4 AとBの民事信託契約について、不動産登記を依頼されました。司法書士として、信託目録に記録が必要だと考える事項をその理由と共に記載してください(複数回答可)。なおAとBは、必要な事項は記録することを希望している。