法定相続情報証明制度について―その2―

法務局 「法定相続情報証明制度」について

https://houmukyoku.moj.go.jp/homu/page7_000013.html

名古屋法務局チャンネル 法定相続情報証明制度について

https://www.youtube.com/watch?v=djhtquCGvZc

日本司法書士会連合会 新しい相続手続「法定相続証明制度」とは

https://www.shiho-shoshi.or.jp/html/hoteisozoku/

不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)施行日: 令和三年四月一日

(令和三年法務省令第十四号による改正)

第六章 法定相続情報(法定相続情報一覧図)247条、248条

・不動産登記事務取扱手続準則(平成17年2月25日付け法務省民二第456号民事局長通達)

・不動産登記規則の一部を改正する省令の施行に伴う不動産登記事務等の取扱いについて(平成29年4月17日付け法務省民二第292号民事局長通達)

・法定相続情報証明制度に関する事務の取扱いの一部改正について(平成30年3月29日付け法務省民二第166号民事局長通達)

・不動産登記規則等の一部を改正する省令の施行に伴う法定相続情報証明制度に関する事務の取扱いについて(通達)〔令和3年3月29 日付法務省民二第655 号民事局長通達〕

Q 住民票の除票が保存されている場合、不在住証明書も併せて発行することが出来るか。

A 可能。理由「申請日において、対象者が、対象期間に、請求住所において住民登録がなかったことを証明するから。」。例えば、住民票の除票に記載されている前の住所の住民(市民)となった日以前に、申請した市区町村に住民登録をしていなかったことを証明する。

Q 相続登記の申請時に、相続関係説明図に、法定相続情報一覧図の写しでは確認することができない身分事項等が記載されている場合(例えば,被相続人の子のうちの一人が先に死亡している場合であって、一覧図の写しには先に亡くなった子の存在が記載されていないが、相続関係説明図には亡くなった子が記載されているとき)であっても、一覧図の写しを還付可能か。

A 可能。

Q 法定相続情報一覧図の写しに、被相続人の最後の住所が記載され,これが登記記録上の住所と同一であった場合は,被相続人の同一性について確認がとれたものとして取り扱うことが可能か。

A 可能。

第3 法定相続情報一覧図

Q 相続登記等の申請(相続関係説明図利の移の提出あり)と併せて、法定相続情報一覧図の保管と、一覧図の写しの交付の申出がされた場合、どのように対応するのか。登記申請が電子申請による場合は、特例方式により紙で添付書面が提出されたときに、併せて法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付が紙によって申出がされた場合。

A 相続の登記等の申請を登記する。その後に、原本還付された戸除籍謄抄本、法定相続情報一覧図の保管と、一覧図の写しの交付の申出書の添付書面として取り扱って、内容を確認する。登記等の申請の審査の過程において、併せて法定相続情報一覧図の内容の確認まで行う。この場合には、戸除籍謄抄本は一式の添付で足りる。

Q 不動産の所在地を管轄する登記所に、法定相続情報一覧図の保管と、一覧図の写しの交付の申出がされた場合に、登記情報を参照するなどして、登記名義人等を確認する必要はあるか。

A 必要はない。不動産番号のみが記載された場合は、登記所コードが合致しているかどうかを確認する。

登記所コードの調べ方

https://www.touki-kyoutaku-online.moj.go.jp/toukinet/mock/SC01WS01.html

Q法定相続情報一覧図の保管と、一覧図の写しの交付の申出を行った登記所について,規則第247条第1項に規定される被相続人の本籍地は,被相続人の死亡時点の本籍地(最後の本籍地)でよいか。

A 相続人の死亡時点の本籍地(最後の本籍地)でよい。

不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=417M60000010018

(法定相続情報一覧図)第二百四十七条 表題部所有者、登記名義人又はその他の者について

相続が開始した場合において、当該相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときは、その相続人(第三項第二号に掲げる書面の記載により確認することができる者に限る。以下本条において同じ。)又は当該相続人の地位を相続により承継した者は、被相続人の本籍地若しくは最後の住所地、申出人の住所地又は被相続人を表題部所有者若しくは所有権の登記名義人とする不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対し、法定相続情報(次の各号に掲げる情報をいう。以下同じ。)を記載した書面(以下「法定相続情報一覧図」という。)の保管及び法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をすることができる。

一 被相続人の氏名、生年月日、最後の住所及び死亡の年月日

二 相続開始の時における同順位の相続人の氏名、生年月日及び被相続人との続柄

Q 規則第247条第3項第3号に規定する被相続人の最後の住所を証する書面が添付されない場合は、申出先登記所を被相続人の最後の住所地を管轄する登記所とすることは可能か。

A できない。

不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=417M60000010018

(法定相続情報一覧図)第二百四十七条第3項第3号

三 被相続人の最後の住所を証する書面

Q 申出人が東日本大震災における原子力発電所の事故により避難している避難者については,避難場所の地を管轄する登記所に対して申出をすることができると考えるがどうか。

A 可能。この場合、規則第247条第3項第6号に規定する添付書面として,届出避難場所証明書の添付を求めることとなる。

不動産登記規則(平成十七年法務省令第十八号)

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=417M60000010018

(法定相続情報一覧図)第二百四十七条第3項第6号

六 申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)

総務省 ・概要資料「届出避難場所に関する証明書の交付について」PDF

https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01gyosei03_02000012.html

Q 相続が起きた後、遺産分割などをしない間に相続人の1人が亡くなった場合について。それぞれの相続に係る申出先の登記所が異なる場合。

 例えば,最初の相続において、被相続人Aが不動産を管轄する甲登記所に申出をしようとした場合に、同時に申出をしようとする次の相続の被相続人Bについては、規則第247条第1項本文に掲げられる申出先登記所のいずれにも甲登記所が当たらないときなど。

 一次相続(二次相続)の申出先登記所において,二次相続(又は一次相続)の申出も受付出来るのか。

A 2つの相続に係る申出が同時にされる場合、受領可能。

Q 申出書及び添付書面は、家族等が登記所に持っていくことが出来るか。

A 可能。

Q 法定相続情報を登記官が確認している途中で,申出人が申出の取りやめを求めた場合は,これを認めて差し支えないか。

A 差し支えない。その場合には,申出書と添付書面を申出人に返却する。

Q 申出の取りやめは、電話でも良いのか。委任による代理人から申出の取りやめをする場合は,取りやめに関する委任が必要か。

A 電話でも良い。取りやめに関する委任は必要ない。

Q 昭和22年5月2日までの間のいわゆる旧民法(明治31年法律第9号)下において生じた相続についても,法定相続情報一覧図の保管及び一覧図の写しの交付の申出をすることができるか。

A 可能。

法定相続情報一覧図の保管及び写しの申出とそれに伴う戸籍収集だけの代理は出来ないのでしょうか。

士業が代理する場合、司法書士であれば相続登記などを引き受けないと、法定相続情報一覧図の保管及び写しの申出は代理出来ない、業務違背に当たるという考えがあります。

 改正不動産登記規則を読む限り、法定相続情報一覧図の保管及び写しの申出だけの代理は、出来ると考えます。

 不動産登記規則では、戸籍法第10条の2第3項の資格については記載していますが、受任した業務又は事務を遂行するのに必要な場合、の部分は記載していないからです。また改正の趣旨とも合わないと思います。

(法定相続情報一覧図)

第二百四十七条

表題部所有者、登記名義人又はその他の者について相続が開始した場合において、当該相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときは、その相続人(第三項第二号に掲げる書面の記載により確認できる者に限る。以下本条において同じ。)又は当該相続人の地位を相続により承継した者は、被相続人の本籍

地若しくは最後の住所地、申出人の住所地又は被相続人を表題部所有者若しくは所有権の登記名義人とする不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対し、法定相続情報(次の各号に掲げる情報をいう。以下同じ。)を記載した書面(以下「法定相続情報一覧図」という。)の保管及び法定相続情報一覧図の写しに登記官が認証文を付記したものの交付の申出をすることができる。

一被相続人の氏名、生年月日、最後の住所及び死亡の年月日

二相続開始の時における同順位の相続人の氏名、生年月日及び被相続人との続柄

2 前項の申出は、次に掲げる事項を内容とする申出書を登記所に提供してしなければならない。

一申出人の氏名、住所、連絡先及び被相続人との続柄

二代理人(申出人の法定代理人又はその委任による代理人にあってはその親族若しくは戸籍法第十条の二第三項に掲げる者に限る。以下本条において同じ。)によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称、住所及び連絡先並びに代理人が法人であるときはその代表者の氏名

三利用目的

四交付を求める通数

五被相続人を表題部所有者又は所有権の登記名義人とする不動産があるときは、不動産の所在事項又は不動産番号

六申出の年月日

七送付の方法により法定相続情報一覧図の写しの交付及び第六項の規定による書面の返却を求めるときは、その旨及び送付先の住所

3 前項の申出書には、申出人又はその代理人が記名押印するとともに、次に掲げる書面を添付しなければならない。

一法定相続情報一覧図(第一項各号に掲げる情報及び作成の年月日を記載し、申出人が記名するとともに、その作成をした申出人又はその代理人が署名し、又は

記名押印したものに限る。)

二被相続人(代襲相続がある場合には、被代襲者を含む。)の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書

三被相続人の最後の住所を証する書面

四第一項第二号の相続人の戸籍の謄本又は全部事項証明書

五申出人が相続人の地位を相続により承継した者であるときは、これを証する書面

六申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)

七代理人によって第一項の申出をするときは、当該代理人の権限を証する書面

4 前項第一号の法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載したときは、第二項の申出書には、その住所を証する書面を添付しなければならない。

5 登記官は、第三項第二号から第四号までに掲げる書面によって法定相続情報の内容を確認し、かつ、その内容と法定相続情報一覧図に記載された法定相続情報の内容とが合致していることを確認したときは、法定相続情報一覧図の写しを交付するものとする。この場合には、申出に係る登記所に保管された法定相続情報一覧図の写しである旨の認証文を付した上で、作成の年月日及び職氏名を記載し、職印を押印するものとする。

6 登記官は、法定相続情報一覧図の写しを交付するときは、第三項第二号から第五号まで及び第四項に規定する書面を返却するものとする。

7 前各項の規定(第三項第一号から第五号まで及び第四項を除く。)は、第一項の申出をした者がその申出に係る登記所の登記官に対し法定相続情報一覧図の写しの再交付の申出をする場合について準用する。

(法定相続情報一覧図の写しの送付の方法等)

第二百四十八条

法定相続情報一覧図の写しの交付及び前条第六項の規定による書面の返却は、申出人の申出により、送付の方法によりすることができる。

2 前項の送付に要する費用は、郵便切手又は信書便の役務に関する料金の支払のために使用することができる証票であって法務大臣が指定するものを提出する方法により納付しなければならない。

3 前項の指定は、告示してしなければならない。

戸籍法第10条の2第3項

第十条の二    前条第一項に規定する者以外の者は、次の各号に掲げる場合に限り、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求をする者は、それぞれ当該各号に定める事項を明らかにしてこれをしなければならない。

一   自己の権利を行使し、又は自己の義務を履行するために戸籍の記載事項を確認する必要がある場合 権利又は義務の発生原因及び内容並びに当該権利を行使し、又は当該義務を履行するために戸籍の記載事項の確認を必要とする理由

二   国又は地方公共団体の機関に提出する必要がある場合 戸籍謄本等を提出すべき国又は地方公共団体の機関及び当該機関への提出を必要とする理由

三   前二号に掲げる場合のほか、戸籍の記載事項を利用する正当な理由がある場合 戸籍の記載事項の利用の目的及び方法並びにその利用を必要とする事由

3   第一項の規定にかかわらず、弁護士(弁護士法人を含む。次項において同じ。)、司法書士(司法書士法 人を含む。次項において同じ。)、土地家屋調査士(土地家屋調査士法 人を含む。次項において同じ。)、税理士(税理士法人を含む。次項において同じ。)、社会保険労務士(社会保険労務士法 人を含む。次項において同じ。)、弁理士(特許業務法人を含む。次項において同じ。)、海事代理士又は行政書士(行政書士法 人を含む。)は、受任している事件又は事務に関する業務を遂行するために必要がある場合には、戸籍謄本等の交付の請求をすることができる。この場合において、当該請求をする者は、その有する資格、当該業務の種類、当該事件又は事務の依頼者の氏名又は名称及び当該依頼者についての第一項各号に定める事項を明らかにしてこれをしなければならない。

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