社員が台湾法人の合同会社の清算結了登記申請

スケジュール

・解散及び清算人、代表清算人選任登記申請(会社法641条、644条、646条、647条、商業登記法98条、99条、商業登記規則91条、92条)

・官報公告と、知っている債権者に対しては個別に連絡(会社法660条)。

・2カ月(例:1月1日から2月28日)

・例:3月1日~債権債務の清算手続、残余財産があれば社員に分配(会社法649条、654条、658条、666条、会社法施行規則159条、160条、161条)。

・総社員による、決算報告書の承認決定(会社法667条、商業登記法102条)。

宣誓供述書

私、氏名(住所)(生年月日)は、○○有限公司に関する事実を記載した宣誓書の内容を読み上げて、真実であることを誓います。

清算結了の報告並びに承認の件

当会社の清算結了に至るまでの経過を報告し、清算事務及び決算報告書を詳細に説明した。

1.年月日付官報により、会社債権者に対して債権申出の公告を行うとともに、知れている債権者に対しては各別に催告を行った。

1.年月日会社財産の現況を調査のうえ、財産目録及び貸借対照表を作成し、年月日開催の社員総会においてその承認を受けた。

1.年月日から年月日までの期間内に取り立てた債権の総額は、〇円である。

1.債務の弁済、清算に係る費用の支払等による費用の額は、〇円である。

1.年月日の残余財産の額は、金〇円である。

1.年月日、残余財産の額〇円を社員○○有限公司に分配した。

1.以上の結果、資産も負債もゼロとなった。

上記のとおり決定し、社員全員記名する。

【年月日】

本店

○○有限公司 

代表者氏名 署名 ○○有限公司の印

ケース番号:○○年度○○公認第○○号

日時 年月日

本文書内の氏名の署名押印は、台湾○○所属の民間公証人である当事務所が認証する。

公証人:氏名

中華民国の台湾○○裁判所の民間公証人事務所で、この文書の署名と押印が本物であることを証明した。

民間公証人:氏名

所在地

電話番号:

上記翻訳しました。翻訳者 宮城直

清算結了登記申請

「登記記録に関する事項」

年月日清算結了

(商業登記規則96条)

台湾法人の登記記録の代わり

登記記録の代わりに、台湾の民間公証人の認証を受けて提出する場合

台湾○○地方法院所属民間公証人

○○事務所

ケース番号:110年度○○公認第207号

日時:年月日

本文書内の陳韻如の署名押印は、台湾台湾○○地方法院所属の民間公証人である○○事務所が認証する。

公証人 ○○ 公証人○○

台湾○○区○○市○○路○○号○○階○○E室

電話:00-0000-0000 FAX:00-0000―0000

公証人は、この文書内の署名押印を証明する。文書の内容については証明しない。

宣誓書

私、【氏名】(住所 台北市○○路○○段○○階○○の○○)(年月日生)は、公証人の前で、○○有限公司に関する事実を記載した宣誓書の内容を読み上げて、真実であることを誓います。この書面と印章は、○○合同会社の解散と清算に関する手続きにおいて利用します。

会社名 ○○有限公司

会社所在地 ○○市○○街○○巷○○弄○○號

会社責任者 【氏名】

資本の総額 1,000元

株式総数  1,000株

発行済みの株式総数 普通株1,000株

営業項目

情報ソフトウェア卸売り業

エレクトロンの材料の卸売り業

コンピューター及び事務機器小売り業

電気通信機器の卸売り業

情報通信ソフトウェアの提供

電気通信業務

ネットワークサービス業

国際貿易業

電気工事業

エネルギー技術研究

電子通信工事

電子通信機材輸入業

配管工事業

電子機器設置業

消防安全設備設置業

照明設備設置業

設備管理業務

内装工事業

取締役・監査役ほかの責任者名簿

代表者 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

取締役 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

取締役 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

取締役 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

取締役 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

監査役 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

監査役 氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 1,000株

代理人名簿

氏名 台北市○○路○○巷〇號〇樓之〇 

○○有限公司

会社名 ○○有限公司

会社所在地 ○○市○○街○○巷○○弄○○號

署名【氏名】○○有限公司の印 

上記翻訳しました。翻訳者 宮城直

合同会社の本店移転登記申請(最小行政区画内)The application for registration of relocation of the head office of a limited liability company (within the minimum administrative division).

(試訳)

社員・業務執行社員 台湾国籍・台湾在住

The employees and executives are Taiwanese nationals and live in Taiwan.

社員・業務執行社員・代表社員 台湾国籍・日本在住

The employees, executives and representatives are Taiwanese nationals and live in Japan.

決定書

The document certifying that the decision has been made.

当会社の本店を下記へ移転すること。

The head office of our company will be relocated to the following.

本店移転先  沖縄県【新本店所在地】

The head office relocation destination is XX in Okinawa Prefecture.

移転の時期【2021年  月  日】移転日

Timing of relocation [2021 month / day] Relocation date.

以上のとおり業務執行社員全員の一致を得たので,この決定書を作成し,記名押印する。

All executive employees were unanimous.

社員・業務執行社員

住所

氏名   印

Employee and executive employee.

Street address.

Full name.

Mark.

社員・業務執行社員

台湾 住所

氏名 印

Employee and executive employee.

Taiwan address.

Full name.

Mark.

委  任  状

  住 所  沖縄県中頭郡西原町字桃原85番地

  氏 名  司法書士 宮 城  直

私は、上記の者を代理人と定め、次の一切の権限を委任する。

The power of attorney

Residence: ○○ Okinawa

Name:

The record.

1.【新本店の所在地】に当会社の本店を移転したので、その登記申請に関する件

1.添付書類の原本還付請求及び受領に関する件

1、補正、申請意思の撤回による取下げ、登録免許税還付金の受領に関する件

The matters concerning registration application for relocation of company head office.

The matters concerning request and receipt of original refund of documents attached by the company.

The case where the company amends, withdraws due to withdrawal of application intention, receives registration license tax refund.

  【日付】

    沖縄県【新本店所在地】

      【商号】合同会社

       代表社員  【氏名】 会社印

 The new head office location of the company.

Name of a limited liability company.

Representative employee [name] company seal.

僱員和行政人員是台灣國民,居住在台灣。

員工,主管和代表均為台灣國民,居住在日本。

有限責任公司總部的搬遷登記申請(在最低行政區劃之內)。

證明已做出決定的文件。

公司總部將遷至以下地點。

總公司的搬遷地點是沖繩縣的XX。

搬遷時間[2021月/日]搬遷日期。

 所有高管人員都一致。

員工和執行員工。

街道地址。

全名。

標記。

員工和執行員工。

台灣地址。

全名。

標記。

授權書

居住地:○○沖繩

名稱:名稱:

記錄

公司總公司搬遷登記申請事項。

有關公司所附文件的要求和收據原件退還的事宜。

公司因撤回申請意向而修改撤回的情況將獲得註冊許可退稅。

公司新的總部所在地。

有限責任公司的名稱。 代表僱員[姓名]公司印章。

合同会社の定款

 合同会社を設立したい方が、パソコン上で項目を入力していくだけで定款作成、資格者代理人の電子署名、必要書類の集め方、設立登記の申請方法、登記完了後の各種届出が可能なサービスが出ています。

このサービスを利用して合同会社を設立された方の定款を、みせていただく機会がありました。

 第1条が会社の名前で登記事項です。同じ本店所在地でなければ、既にある会社の名前であっても原則として許されます。ただし、商業登記法8条や不正競争防止法違反は避ける必要があります(例えば、合同会社グーグルなど。)。

 第2条の事業目的も登記事項となります。4~5個で納める法人、25~30個定める法人まで様々です。どれが良い、ということはありませんが、他の人(例えば取引先)が数百円を出せば観ることが出来ることを頭に入れて、読みやすくどんな会社なのか分かるような記載を心掛けたいと感じます(例えば、○○事業、○○事業、○○事業及びこれに関する機器の輸出入、コンサルティング、などの長い文は分けてみる。将来行う可能性があるから、という理由で貸金業を入れて、金融機関から削除依頼された事例があります。)。また、許認可が必要な事業(建設業関係、宿泊業関係など)では、予め定款の事業目的に入れる必要がある文言が決まっている場合があるので、許認可を扱う官公庁に事前確認が必要となります。最近は官庁HPにも掲載されている場合も多くなっています。目的を1つだけ追加する、1つだけ削除する、といった場合も印紙代が3万円かかります。一部上場企業でも中小企業でも同じです。私は金額が違っても良いのではないかなと思います。3万円が25~30の事業目的を持っている法人を生み出している側面があるからです。

 第3条の本店所在地は、最小行政区画まで記載します。登記事項であり、登記記録には〇丁目〇番〇号、などと全て記録されます。例えば同じ市内での本店移転などで定款変更の決議を行わないで会社内部の意思決定処理を迅速に行うためです(変更登記申請は行います。)。

参考:大13.12.17民事1194号回答、登記関係先例集上1034号

 第4条の公告方法は、広告とは違います。公告とは、ある事項を広く一般の人に知らせること。その目的、方法、効力等は一定ではなく、それぞれの法律に定めるところによります。広告との違いは、通常営利目的ではなく法令で義務付けられていることです。広告についてはその範囲や表現が法令によって義務付けられている場合がありますが(景品表示法や屋外広告物法など)、公告は、どの媒体によってどのような内容を公表するのかが予め法令によって決められています。なお、合同会社では株式会社と違って年一回の決算公告が義務付けられいません。

参考:「法律用語辞典第4版」有斐閣

 第5条では、定款の変更方法を定めています。参考にしている定款では、社員全員の同意としていて、人数が少ない場合は適切だと考えます。2項については退社の原因になるのではないか、3項については他に法令の定めがあれば、それ従って読み替えるという意味だと思いますが、良く分かりませんでした。

 第6条は、各社員の氏名住所、出資金額、責任(合同会社は全員有限責任)を定めています。合同会社の社員と株式会社の株主との違いは何でしょうか。社員は出資額に関係なく1個の議決権を持ちます。株主は原則として、持っている株式の数だけ議決権を持ちます。株主は原則として株式の所有者に留まりますが、社員は原則として業務執行も行う前提で所有と経営が分離していません。

参考:松井信憲「商業登記ハンドブック」商事法務、立花宏「商業登記実務から見た合同会社の運営と理論」

 第7条は、持分の譲渡制限に関する定めです。参考とする定款では、代表社員の承諾と定めて、迅速な方法を採っています(会社法585条1項、4項)。他に追加するとしたら、社員間での持分の譲渡があった場合は、当該譲渡に関する社員についての定款規定の変更があったものとみなす。なお、持分の譲渡を行った各社員は、譲渡契約後2週間以内に会社に通知する。などでしょうか。

参考:会社法585条2項、3項

 第8条、第9条では業務執行社員と代表社員を定めています。社員は、原則として業務執行社員となりますが(会社法590条1項)、ならない、株主的な地位でいたい、という場合は業務執行社員とならないことも出来ます。参考としている定款では、代表社員の定め方は業務執行社員の互選となっています。互選とは、構成員の過半数の同意を得る、という意味です。他に全社員の同意などの定め方があります(会社法599条)。

 第10条は、利益相反取引に関する定めです。取引に関わる社員以外の全員の同意が原則ですが、定款で代表社員の承諾と変更しています(会社法595条)。

 

 第11条で、業務執行社員の報酬などは、社員全員の同意で決めると定めています。

[blogcard url=”https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/houji302.htm”]

 第12条、13条、14条では、社員の加入、退社について定められています(会社法604条~613条)。新しく合同会社に入りたい人は、社員全員の同意を得る必要がある。3か月前に会社に伝えて辞めることができる。緊急な事情がある場合はすぐにやめることが出来る。社員は、他の社員全員が同意したときは、辞めなければならない。社員が亡くなった場合、その相続人が持分を引き継ぎます。相続人が同意して持分を引き継いだ時に社員となります。なお、社員の加入について、資本金の増加・持分譲渡、社員の退社について、持分譲渡、出資の払い戻しが行われます。

 第15条で事業年度、第16条で損益分配について定めています(会社法622条1項)。

 第17条では、合同会社が解散する場合について定めています(会社法641条)。

他に入れるとすれば、定款の備置き、競業取引に関する制限、計算書類の作成、出資の払戻しの制限、利益配当に関して決定する事項、などでしょうか。

 

合同会社の資本

合同会社の資本
(設立時)
社員資本 300万円
 資本金 300万円
 資本剰余金 0円
 利益剰余金 0円


3年後、1000万円の利益が出た場合

社員資本 1300万円
 資本金 300万円
 資本剰余金 0円
 利益剰余金 1000万円

PAGE TOP